著者
林 隆之 山下 泰弘
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.53, no.12, pp.665-679, 2011 (Released:2011-03-01)
参考文献数
7
被引用文献数
2

大学評価の制度化,組織単位の競争的資金の増加,大学の機能別分化など,大学が組織として研究活動の自己分析を行い,戦略を形成していくことが求められる状況が増している。本稿では,まず国立大学評価の方法を概観し,大学における研究活動の自己分析にどのような能力が必要となっているかを説明する。その上で,ビブリオメトリクス手法を用いて,国立大学の法人化以降の日本の大学の状況を生産性や集中度の状況から分析する。さらに,研究分野の多様性を実現している構造や学内での研究重点化の状況を事例的に分析することを通じて,各大学で求められる自己分析の視点を検討する。
著者
松元 雅和
出版者
慶應義塾大学法学研究会
雑誌
法學研究 : 法律・政治・社会 (ISSN:03890538)
巻号頁・発行日
vol.84, no.8, pp.35-68, 2011-08 (Released:2011-00-00)

論説 一 はじめに二 分析的政治哲学の出自三 言語分析と政治哲学四 ポスト言語分析と政治哲学五 『正義論』以降六 おわりに
著者
加藤誠巳
雑誌
情報処理学会研究報告情報システムと社会環境(IS)
巻号頁・発行日
vol.1986, no.56(1986-IS-012), pp.1-10, 1986-09-16

近年首都圏の電車網は都市規模の巨大化、都市構造の変化等に伴い、複雑化・多様化しつつある。そのため電車網に関する情報の中から利用者が必要な情報を選択し、適切な電車路線を利用して目的地まで効率的に移動することが困難な状況となっている。このような公共交通機関利用者の時間的・経済的損失を防ぎ、利用し易さの向上により公共交通機関の利用の促進を図るため複数の大量交通手段を乗り継いで利用する際の最適ルートに関する情報を提供するシステムが望まれている。このような背景のもとで筆者らは東京駅を中心として約50kmの範囲にある1053の駅を含む首都圏電車網において駅名、ランドマークあるいは23区内の町下目名で出発地および目的地を指定することにより、乗り換え時間並びに運行時間間隔を考慮に入れた第k番目までの最短時間経路をパーソナル・コンピュータを用いてリアルタイムで探索するシステムを開発したので御報告する。尚、本システムは運輸省のメディア・ターミナル実験の一環として現在渋谷駅において一般の利用に供されている。

6 0 0 0 OA 朝鮮古蹟図譜

著者
朝鮮総督府 編
出版者
朝鮮総督府
巻号頁・発行日
vol.1 楽浪郡及帯方群時代, 1920

6 0 0 0 OA いかるがの巣

著者
内田誠 著
出版者
石原求竜堂
巻号頁・発行日
1943
著者
長佐古 美奈子
出版者
学習院大学
雑誌
学習院大学史料館紀要 (ISSN:02890860)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.1-4, 2012-03
著者
東 達也
出版者
日本内分泌外科学会・日本甲状腺外科学会
雑誌
日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 (ISSN:21869545)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.127-129, 2013 (Released:2013-08-30)
参考文献数
9

2010年版甲状腺腫瘍診療ガイドラインが出版され,甲状腺癌内用療法はアブレーションでも遠隔転移例でも推奨されているが,近年の急激な甲状腺癌の増加や内用療法施設の実稼働ベッド数の減少などから,入院治療施設の不足が進行しており,その治療環境の現状は我が国がめざす「医療の均てん化」とはほど遠い状況にある。本稿では社会背景や医療経済的考察も交えて,我が国における内用療法環境の現状と問題点に関して報告し,内用療法先進国であるドイツの現状と比較する。
著者
小林 雄一郎
出版者
東洋大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究は、自動採点の技術を用いて、第二言語としての英語学習者(外国語としての英語学習者を含む)の話し言葉の習熟度を自動評価するものである。本研究では、NICT JLE Corpusを主な分析データとし、Biber (1988) で用いられている言語項目に関する情報をデータに付与した。そして、分析に用いた手法は、他の手法よりも比較的高い分類精度が得られると報告されているランダムフォレスト法である。その結果、9段階の習熟度を61.28%の精度で正しく分類できた。これは、ベースラインの精度よりも37.63ポイント高いものである。また、分類に大きく寄与した言語項目は、前置詞、人称代名詞などであった。
著者
早川 明夫
出版者
文教大学
雑誌
教育研究所紀要 (ISSN:09189122)
巻号頁・発行日
no.17, pp.107-113, 2008

名字の約9割は地名によるものである。したがって、大半の地名が漢字2字であるから、名字も漢字2字が多い、ということになる。では、なぜ地名は漢字2字が圧倒的に多いのか。それは8世紀になって、地方行政区画(国郡里制)の改編にともない、初めに国名、ついでに郡里名を漢字2字の好字に統一したためである。では、なぜ国郡里名(地名)を漢字2字に集約したのか。新説が登場したものの、古代中国の地名のつけ方に倣ったとみるのが、現段階では妥当である。
著者
田中 郁子 柳澤 理子
出版者
日本国際保健医療学会
雑誌
国際保健医療 (ISSN:09176543)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.305-316, 2013-12-20 (Released:2014-01-14)
参考文献数
26

目的本研究の目的は、医療施設で活動している外国人医療通訳者の体験した困難とその対処方法を明らかにすることである。方法愛知県内の2つの医療施設に常勤雇用されている、ポルトガル語とスペイン語の外国人医療通訳者5名に対し、半構成的面接を実施した。通訳になるまでの経緯、困難やジレンマ、工夫や心構え、必要な知識や訓練、要望について日本語でインタビューを行い、逐語録を作成、通訳上の困難や工夫、今後の改善点、要望などに言及している部分を抽出しコード化した。コードの内容を比較検討しながら、類似のコードをまとめてカテゴリーにまとめた。結果外国人医療通訳者として体験した困難とその対処に関し、40のサブカテゴリーが抽出され、それらは8つのカテゴリーにまとめられた。8カテゴリーは次のような体験としてまとめられた。(«»はカテゴリーを示す)。すなわち、外国人医療通訳者は、«未経験・未訓練による手探り状態»のまま医療現場に立ったために、知識不足、経験不足による«初期の困難・苦労»に直面した。これに対して、個人で工夫を重ねたり、周囲の人々に助けを求めたりする«初期の対処・克服方法»を見出していた。医療通訳に慣れてくると、新たに«経験を重ねるうえでの戸惑い・ジレンマ»を経験した。これには、«経験を重ねるうえでの工夫・変化»、すなわち気持ちを切り替えたり、経験を生かしたりして対処していた。周囲が医療通訳に慣れていくことを通して、自然に変化が生じて困難を克服できた側面もあった。そして医療従事者や患者に«通訳者としての配慮»をしながら通訳できるようになり、その過程を通して、やりがいや満足など、«継続している意味»を見出すとともに、与えられた業務を超えた«新たな役割の開拓»をしていた。結論本研究は、外国人医療通訳者が事前訓練の機会もないまま医療現場に立ち、困難や苦労、戸惑いやジレンマを抱えながら、その困難を努力と工夫で克服し、医療通訳の意義と喜びを見出していく体験を明らかにした。外国人医療通訳者は、日本人通訳者に比べ、より患者に近い立場で文化の仲介者、患者の代弁者となっている。その質向上のためには、研修機会提供、医療通訳制度確立、労働条件整備などの公的政策が必要で、現行の医療保健制度の中に医療通訳者を位置づけていくような行政の指針が必要だと思われる。
著者
Izutsu Minako Zhou Jun Sugiyama Yuzo Nishimura Osamu Aizu Tomoyuki Toyoda Atsushi Fujiyama Asao Agata Kiyokazu Fuse Naoyuki
出版者
Public Library of Science
雑誌
PLoS ONE (ISSN:19326203)
巻号頁・発行日
vol.7, no.3, pp.e33288, 2012-03-14
被引用文献数
28

「暗黒ショウジョウバエ」のゲノム解読-暗闇への適応のメカニズム. 京都大学プレスリリース. 2012-03-15.
著者
野村 大成 中島 裕夫 本行 忠志 杉山 治夫 梁 治子
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2000

1.ヒト臓器・組織の長期継代維持:手術、検査後の残余ヒト甲状腺組織、骨髄細胞の譲渡を受け、改良SCID(重度複合免疫不全)マウスに移植、長期維持し、放射線照射を行った。2.放射線誘発ヒト甲状腺障害:頭頚部癌患者(約60才)由来ヒト正常甲状腺では、照射線量の増加とともに濾胞の消失と壊死がみられた。k-ras,p53,c-kit,β-catenin,RET遺伝子の変異は、非照射、10-20Gy照射では認められず、24-65Gy照射で、11例中6例にp53,c-kitの突然変異が誘発された。(1)若年者高感受性:Graves病若年患者(20才)由来の甲状腺100片を移植し、^<137>Csガンマ線(1Gy)を毎週照射した。病理的変化に加え、ヒト甲状腺ホルモン分泌は、9Gy以上照射で有意に低下した。^<131>I(0.5MBq)投与群でも同じであった。遺伝子変異は、6-16Gy照射で、p53およびc-kitに突然変異が計27.3%に発生した。^<131>Iを投与した20例では、1例にのみβ-catenin遺伝子の突然変異が誘発された。(2)線量率効果:^<137>Csガンマ線を高線量率(1.1Gy/min)照射で18例中6例にc-kit、p53遺伝子の突然変異が検出されたのに対し、低線量率(0.4mGy/min)照射群14例には、突然変異は全く検出されなかった。また、GeneChipを用い、8500個の遺伝子の発現異常についても、線量率効果が認められた。(3)核分裂放射線:原子炉中性子線0.2Gy照射で、多くの遺伝子の発現異常が検出された。3.放射線誘発骨髄障害と治療:^<137>Csガンマ線2Gyを照射した改良SCIDマウスにヒト正常骨髄細胞を移植することにより長期生存(不死)を得た。ヒト骨髄移植1ヶ月後に^<137>Csγ線0Gy、0.5Gy、1.0Gy、2.0Gyを照射し、マウス骨髄中ヒトCD3陽性細胞は、それぞれ38.0、32.3、25.4、2.7%と減少した。CD20、CD33陽性細胞も同じ傾向を示した。