出版者
改造社
巻号頁・発行日
1930
著者
玄番 宗一
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.127, no.6, pp.433-440, 2006 (Released:2006-08-01)
参考文献数
57
被引用文献数
1 3

ネフロンは,1個の腎臓に約100万個存在し,毛細血管系との共存下で尿の生成における最小単位として機能する.ネフロンは,糸球体とボーマン嚢およびそれにつながる尿細管からなる.尿細管は,近位尿細管,ヘンレ係締,遠位尿細管や集合管などの多くの分節からなリ,各々が異なる特性をもつため,薬物によって障害部位と病態に特徴がみられる.腎臓は,尿生成を通じて,代謝産物および薬物などの異物を排泄し,細胞をとりまく内部環境(血漿や組織間液)の恒常性を維持する.レニンやプロスタグランジン類を産生することにより血圧の調節などに関わるとともに,ビタミンD3活性化やエリスロポエチンの産生も担う.薬物による腎機能障害は,内部環境の恒常性維持などにしばしば重大な支障をきたし,生命を脅かすことになる.腎臓において,その構造や機能の特性により,薬物は有害作用発現に必要な濃度に達しやすいことなどのため,副作用を生じやすいところといえる.薬物治療に際して,薬物性腎障害を早期に発見するためには,できるだけ鋭敏な臨床指標が望まれる.薬物性腎障害の防御や軽減のために,その障害の発症機序についての解明が必要である.シスプラチン,アミノグリコシド系抗生物質,シクロスポリンや造影剤などによる腎障害には,活性酸素のようなフリーラジカルや細胞内カルシウム濃度などの因子が関与すると考えられている.薬物性腎機能障害への細胞内シグナル伝達分子や転写因子の関与についての研究も進められており,その障害像の分子機序の解明に新たな進展をもたらすことが期待される.
著者
岩木 雅宣 小原 新吾
出版者
一般社団法人 表面技術協会
雑誌
表面技術 (ISSN:09151869)
巻号頁・発行日
vol.63, no.1, pp.9, 2012-01-01 (Released:2012-10-03)
参考文献数
13
被引用文献数
2
著者
羽鹿 諒 山西 良典 Jeremy S. White
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2016論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, pp.114-119, 2016-11-05

本研究の目的は,洋楽歌詞からの空耳フレーズ自動生成である.異国語で歌われた楽曲を聴取したとき,その歌詞を母国語の文として誤認識することがある.これを応用すれば,異国語の発話におけるアクセントやイントネーションの学習支援が期待できる.本稿では,対象言語を日本語と英語として,それぞれ国際音声字母に基づいて発音記号化し,発音が類似した単語を多言語間で横断的に検索可能であるかについて基礎的な検証を行う.

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著者
広幡明男 著
出版者
泰山堂
巻号頁・発行日
vol.大正13年5月当選, 1924
著者
田渕 裕子 大石 雅子 辻本 貴江 小西 祐子 畑 伸顕 清水 健太郎 曹 英樹 和佐 勝史 福澤 正洋
出版者
日本静脈経腸栄養学会
雑誌
静脈経腸栄養 (ISSN:13444980)
巻号頁・発行日
vol.26, no.4, pp.1119-1123, 2011 (Released:2011-08-25)
参考文献数
7

【目的】経腸栄養剤のpHの変化に対する反応を観察し、1%重曹水を用いた経腸栄養チューブ閉塞に対する効果について検討した。【方法】経腸栄養剤2種 (エンシュア・リキッド®、ラコール®) に酸 (0.1N HCl)、アルカリ (1%重曹水、0.1N NaOH) を添加し、pHの変化に対する経腸栄養剤の凝固の程度を観察した。また、臨床的にも1%重曹水の経腸栄養チューブの閉塞防止効果を検討した。【結果】2試料とも酸に接触すると凝固し、アルカリを加えると凝固物はpH上昇に伴い溶解した。アルカリを加えた場合は外観に変化はなかった。また、経腸栄養チューブ閉塞を繰り返す臨床例に対し、1%重曹水をチューブの洗浄に予防的に用いたところ閉塞を起こすことなく投与続行可能であり、チューブ閉塞症例に対しても開通し投与が再開できた。【結論】1%重曹水は経腸栄養チューブ閉塞防止に有用な手段と考えられる。
著者
伊勢 秀夫 飯塚 成美 小林 勝 立花 継信
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子化學 (ISSN:00232556)
巻号頁・発行日
vol.28, no.319, pp.873-878,938, 1971-11-25 (Released:2010-10-14)
参考文献数
9

レコードの射出成形に適する材料と射出条件を求めるため実験した。材料としては塩化ビニル。酢酸ビニル共重合体, ポリメタクリル酸メチル, 特殊配合ポリスチレンをとりあげ, その流動性を測定し, 各材料の成形加工性をWeirの成形加工性のパラメーターαSTVにより比較した.そのなかでレコード材料として適している塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体について, レコード成形性およびSN比と混変調歪率に対する金型温度と型締力の影響について調べた。各材料の最適加工温度において, 塩化ビニル・酢酸ビニルはαSTVが最も小さい値を示し, 成形加工しにくいことを表わしているが, レコードとしてSN比や耐摩耗性等の音響特性が優れている。射出条件によるレコード成形性の影響をレコードの音溝底半径と音溝縁半径の変化によって調べた。レコード成形性およびSN比に対する金型温度の影響は大きく, 少なくとも40℃ 以上, 型締力も100ton以上を必要とすることがわかった。