著者
澤井 秀次郎 坂井 真一郎 坂東 信尚 丸 祐介 永田 晴紀 後藤 健 小林 弘明
出版者
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2013-05-31

本研究の目標は,空気吸い込み式エンジンを用いるスペースプレーンの実現に向けて,飛行実証を通して基盤となる技術を獲得することにある.そのために,気球による高高度からの落下と無火薬式の小型ロケットブースターによる加速を組み合わせた,低コストの高速飛行実証手段を構築する.本研究では,飛行実験システムの検討・試作を行い,最終的に飛行実験を行って実験システムの有効性を実証することを目指す.また,実験システムの試作研究を通して,スペースプレーンの実現に必要な技術の研究を実施する.H28年度は,1. 高速飛行実験システム検討,2. 飛行実験機の試作研究,3.スペースプレーンの実現に必要な技術の研究として空力設計技術の研究,を行った.1では,実験機形態の風洞実験によって取得された,マッハ数や操舵角をパラメータとする空力特性を用いて飛行実験軌道検討を行った.到達高度や運用制約など,気球I/F条件を具体的に考慮した.その結果,気球を利用したシステムにおいては,気球の到達高度が全体の性能を決める要因であることが明らかになった.気球実験機会の獲得に向けた活動を実施してきているものの,機会獲得には至っていないなかで,地上試験での機能検証を進めるべく実験計画検討を進めた.地上で一連のシーケンスを実時間で流す実験を立案した.2では, (1)試作を行ってきた実験機構造の機械噛合せを行い,その結果を受けた調整や改修を行った.(2)アビオニクスの電源分配機能および電源・信号ハーネスの検討を実施した.(3)飛行実験シーケンスの具体化に沿って,ソフトウェアの開発を進めた.3では,空力設計技術に関して,スペースプレーンの空力形状としてウェーブライダーの特性を利用することを考えている.今年度は,ウェーブライダーに単純な可変機構を設けることで非設計点性能を改善するアイディアに関する研究を行った.
著者
黒木 貴一 磯 望 後藤 健介 張 麻衣子
出版者
The Tohoku Geographical Association
雑誌
季刊地理学 = Quarterly journal of geography (ISSN:09167889)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.63-78, 2005-08-25
参考文献数
23
被引用文献数
1

2003年九州豪雨により, 福岡市の御笠川沿いの平野部は広く浸水した。JR博多駅周辺も, 1999年に続き再び浸水した。本研究では, JR博多駅周辺の浸水深の分布, 洪水堆積物の層厚分布, 洪水堆積物の粒度の分析結果から, 氾濫水の流下方向やその速さを推定し, 都市内の詳細な土地条件について論じた。<br>浸水範囲は, 地盤高におおむね支配され, 周囲より低い後背湿地にある。しかし, 都市の構造物にも強く影響を受けて, 氾濫水の流下方向, 浸水深, 洪水堆積物の層厚は多様である。御笠川から溢流した氾濫水は, JR博多駅および鹿児島本線に流れを阻まれ, その東 (上流) 側で広く湛水した。次に峡窄部となる鹿児島本線と交差する道路2箇所から西 (下流) 側へ流出した。浸水範囲には, 細粒土砂が堆積する湛水しやすい地域, 粗粒土砂が堆積する土砂の堆積しやすい地域, 土砂はあまり堆積しない氾濫水の流れやすい地域が区分できる。さらに土砂の堆積しやすい地域には, 自然堤防, 三角州, サンドスプレイ, 後背湿地の形成場に類似した土地条件地域を見出すことができた。このように, 都市化による人工的な地形改変により, 洪水特性を決める新しい土地条件が生み出されたことを本研究では示した。
著者
後藤 健治 程内 ゆかり 松下 恵巳 田中 佑樹 西村 佳子 石井 修平 陳 蘭荘
出版者
南九州大学
雑誌
南九州大学研究報告. 自然科学編 (ISSN:1348639X)
巻号頁・発行日
no.43, pp.61-65, 2013-04

宮崎県在来野菜の日向カボチャはニホンカボチャCucurbita moschataの黒皮品種群に属している。しかし,昭和40年以降はセイヨウカボチャC. maximaが粉質の肉質と良好な食味で普及し,日向カボチャの栽培面積は減少し,現在は高級和食料理亭用として宮崎市と都城市の一部で施設栽培が行われているにすぎない。本研究では,日向カボチャの品種改良のための基礎的研究として他の種との種間交雑を行った。日向カボチャの'宮崎早生1号'を中心に正逆交雑実験を行ったとき,'クロダネカボチャ'との間に交雑親和性がなく,セイヨウカボチャあるいはその両種の雑種との間では,'宮崎早生1号'を花粉親にしたとき,4つの品種との間に不完全であるが,交雑親和性があり,種子親にしたとき,'久台33号'以外では単為結果しか見られなかった。正逆交配で得られた'宮崎早生1号'×'久台33号'間の雑種の果実の形質は両親の中間で,ブルームも若干あった。予備実験的に行ったRAPD-PCR解析法による雑種検定でも種間雑種であることが示唆された。さらに雑種株を用いて自殖を行ったとき,正常な着果が見られた。
著者
後藤 健太郎 村山 英晶
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
pp.19-00034, (Released:2019-06-19)
参考文献数
22

The Lean Automobile is a minimalistic tilting personal mobility for urban transportation with the suspension device equipped with a mechanism which converts driver’s actuation force into lean moment. We proposed it as a solution for the urban traffic problems and conduct study of it aiming for societal implementation. Since the most distinctive feature of the Lean Automobile among the other micro mobilities is its lean control method that is enabled by the unprecedented suspension device, we need to focus on the lean motion dynamics in order to verify the feasibility of the lean control left in the hands and feet of the driver. In this paper the process and outcomes of the feasibility study based on the calculations of transient characteristics and the simulations of lean motion is discussed. A newly developed dynamic model which describes the tilting vehicle with the suspension device equipped with the mechanism generates lean moment is used for the calculations and simulations. Through the study we find out the conditions to stabilize weave mode along with the differences between multiple lean control tactics that is allowed by the distinctive suspension device, therefore we get the prospect that there is multiple tactics to stabilize the Lean Automobile’s lean motion along with avoiding rollover.
著者
鈴木 達也 後藤 健 舟場 正幸 入来 常徳 波多野 義一 阿部 又信
出版者
日本ペット栄養学会
雑誌
ペット栄養学会誌 (ISSN:13443763)
巻号頁・発行日
vol.4, no.Supplement, pp.39-40, 2001-05-24 (Released:2012-09-24)
参考文献数
3

実験1(n=7)において,健康なネコに市販ドライフード(乾物中CP30%)を1日3時間だけ制限給餌した場合,不断給餌に比べて尿量は変わらなかったが排尿頻度(1日当たりの排尿回数)が減少した。給餌方法に関わらず日中の排尿は少なかったが,時間制限の場合は食後の尿pHが著しく上昇した。一方,不断給餌中は1日を通して尿pHは比較的安定していた。実験2(n=12)において,健康なネコに乾物当たりのCP含量が29%,50%および71%のドライフードを不断給与した結果,粗蛋白質含量の増加とともに排尿頻度および尿量が増加し,尿pHは低下した。
著者
鈴木 達也 牧 小伝太 後藤 健 舟場 正幸 入来 常徳 波多野 義一 阿部 又信
出版者
日本ペット栄養学会
雑誌
ペット栄養学会誌 (ISSN:13443763)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.7-12, 2001-04-10 (Released:2012-09-24)
参考文献数
15

ネコに対する高蛋白食給与が尿中ストルバイト結晶数および尿不溶性成分濃度に及ぼす影響について検討した。健康な成ネコ8頭を用い,1期3週間のswitch-back法により実施した。実験食は粗蛋白質含量が乾物当たり29%(対照食)および55%(高蛋白食)の2種類のドライフードとした。高蛋白食給与により尿pHが低下する一方,飲水量には差がなかったにもかかわらず尿量が増加した。また,高蛋白食給与により尿中NH4+濃度は増加したものの,Mg2+ならびにPO43-濃度が低下したため,それらイオンの濃度積(ストルバイト活性積)は低下した。このことはストルバイトが結晶化しにくいことを意味し,実際,高蛋白食給与群では尿中ストルバイト結晶の濃度および日量が減少した。また,高蛋白食給与により尿の沈渣(総不溶性成分)の濃度は減少したが,その減少は尿沈渣中のHCl可溶性区分(無機成分)と同時にHCl不溶性区分(有機成分)の減少によるものであった。しかし,これらの成分は日量では減少しなかったため,尿中濃度の減少は尿量の増加によると考えられた。以上の結果は,健康ネコにおける高蛋白食給与はストルバイト尿石予防に有効であることを裏付けた。
著者
後藤 健介 金子 聰 藤井 仁人 奥村 順子 Panditharathne N. G. S. Gunasekera Deepa
出版者
大阪教育大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究では、スリランカにおけるデング熱の実態を把握するとともに、同国でデング熱の対策として実施されている、環境負荷のない、地域レベルでの地域清掃プログラムについて、エビデンス度の高い評価を行う研究を展開し、持続可能なデング熱対策を構築するために必要な基礎情報を収集することとした。研究成果として、実際に地域清掃プログラムが実施された、および拡大されている地域においてはデング熱患者が減少していることが分かった。この減少は自然環境の変化によるものではなく、本プログラムによるものであることも判明し、かつ、リサイクルや住民の協力、政府の指導の下、本プログラムが持続可能性が高いものでることが分かった。
著者
黒木 貴一 磯 望 後藤 健介 宗 建郎 黒田 圭介
出版者
福岡教育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究では、国内の都市河川の御笠川、大分川、大淀川、白川を対象とし、地形図、空中写真、衛星データなどの時空間地理情報をGISで用いて、それらの氾濫原の土地条件とその変化を明らかにした。また過去に災害が生じた場所の土地条件も検討した。この結果、氾濫原に対し時空間地理情報を用いる解析では、堤外の土地条件の分布とその変化の特徴から、都市域の自然災害の量的・質的評価ができることが示された。またこれら解析方法は、海岸平野及び海外の氾濫原にも応用できることを確認した。
著者
高田 豊 安細 敏弘 邵 仁浩 粟野 秀慈 中道 郁夫 吉田 明弘 後藤 健一 園木 一男 藤澤 律子
出版者
九州歯科大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

心機能と口腔機能の関連について高齢の患者で検討した。心機能は携帯型24時間心電図と心エコー検査と血清NT-pro-BNP濃度で、口腔機能は歯数、アタッチメントロス、ポケット深さ、アイヒナー指数で評価した。重回帰分析を使用して性別と年齢の影響因子を補正しても、アイヒナー指数と上室性期外収縮、心室性期外収縮、心室性頻拍に有意な関係を認めた。現在歯数と心室性期外収縮連発、上室性頻拍との間にも関連があった。本研究結果から、咀嚼機能や残存歯数と不整脈の間には関連があることが示唆された。
著者
小林 一也 吉海 智晃 後藤 健文 稲葉 雅幸
出版者
一般社団法人 日本ロボット学会
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.416-423, 2013 (Released:2013-06-15)
参考文献数
11
被引用文献数
1

It is preferable that robots have soft outer cover and give themselves fewer impact in contact with humans or surroundings. Although self-protection is one of the most important functions and inevitably required for robust robot architecture, Simple introducing thick “flesh” to a robot tends to impede the movability and generality. In this paper, we have realized soft and thick outer cover by multilayered and distributed softness, and have introduced joint protection by dislocation and auto recover function. Finally, we realized various contact behaviors by the robot with distributed soft cover and joint dislocation ability.
著者
羽田野 袈裟義 安福 規之 兵動 正幸 橋本 晴行 久保田 哲也 福岡 浩 里深 好文 山本 晴彦 高橋 和雄 宮田 雄一郎 鈴木 素之 牛山 素行 田村 圭子 後藤 健介 藤田 正治 牧 紀男 朝位 孝二 善 功企 守田 治 滝本 浩一 三浦 房紀 種浦 圭輔
出版者
山口大学
雑誌
特別研究促進費
巻号頁・発行日
2009

(1)災害概況:2009年7月の豪雨により防府地域と福岡県北半部の全域で土砂災害が多発し合計で27名が亡くなった.(2)土砂災害の実態:防府の土砂災害は,土石流中の巨礫堆積後の土砂流による埋没である.土質調査からマサ土地域での崩壊発生と間隙水圧の関係が示唆された.土石流の流動解析で石原地区の土砂流出量を評価し,砂防施設の有効性を評価した.(3)情報伝達と警戒避難体制の状況:防災・避難情報の収集・伝達や警戒避難体制の整備状況や土砂災害警戒区域の指定に伴う警戒避難体制の整備状況と問題点を明らかにした.