著者
水谷豊文 [著]
巻号頁・発行日
1800

水谷豊文(1779-1833)は尾張藩士、同藩の薬園を管理するとともに、名古屋の博物家の会である嘗百社の指導者だった。本資料は上巻が文化7年6~7月に木曽を巡回した折の採薬記、下巻は採薬地の地誌で、多数の詳細な手書き地図を含む。採薬は享保頃のそれ(『諸州採薬記』解題参照)などとは大分異なり、目的は特定の薬草の採取ではなく、現在の採集と同じく生物相の調査にあり、鳥獣虫魚にも目配りしている。品名だけの記載が多いが、詳細な記述もある。たとえば、御嶽の7合目以上にライチョウ(雷鳥)が棲むこと、御嶽のコマクサは人々が採り尽くして稀であること、天明5年(1785)に木曽でスズタケが結実し、折からの飢饉の救いとなったなど。また、「山ノ神ノコロ、一名山ノ神ノヲコジヨロ」は、日本でもっとも古いオコジョの記録の一つと思われる。(磯野直秀)

1 0 0 0 OA 蕗原拾葉

著者
長野県上伊那郡教育会 編
出版者
鮎沢印刷所
巻号頁・発行日
vol.第7輯, 1940
著者
大森 斉 國安 弘基 北台 靖彦 藤井 澄 千原 良友 笹平 智則 佐々木 隆光
出版者
奈良県立医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

骨髄間葉系幹細胞 (MSC) は、癌組織に動員され癌細胞と相互作用を通じて癌の進展・転移に関与すると考えられ、がん研究の焦点の一つとなっている。報告者らは、MSCが癌細胞が産生分泌するサイトカインHMGB1により腫瘍内に誘導され、腫瘍内では腫瘍が分泌するTGFβを多量に含んだECMであるバイグリカンとHMGB1により幹細胞が維持されることを明らかにした。このような状態は大腸癌では粘液腫状間質として病理組織学的に認識され、糖尿病合併大腸癌肝転移症例に多く認められる。HMGB1の吸着・中和によるMSC動員阻害は腫瘍増大・転移を抑制し、MSC標的化の有効性が示唆された。
著者
吉田 譲 小塚 アユ子 角田 卓哉 松本 貴澄 関口 敦 石田 徹 新浪 博
出版者
The Japanese Society of Extra-Corporeal Technology in Medicine
雑誌
体外循環技術 = The journal of extra-corporeal technology (ISSN:09122664)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.116-119, 2008-06-01
被引用文献数
2

メインローラーポンプと別ローラーポンプで分離送血を施行した場合に、メイン流量と関係なく、人工肺から空気を引き込まず安全に施行するために、メインポンプを短絡し、リザーバから人工肺に連続的に流量が確保できるシャント回路2種類(1.弁入りシャント;6mmφチューブにディスク型一方向弁を組み入れた回路、2.2本掛けシャント:6mmφチューブのシャント回路と、6mmφチューブにダックビル型一方向弁を組み入れた分離送血回路を、同時に2本掛けした回路)を試作し、空気引き込みの可能性について実験的に検討した。メインポンプを停止し、分離送血ポンプ流量を300~700mL/minと変化させたときの空気引き込みの有無を確認したところ、両シャントとも空気引き込みは認めなかった。弁入りシャントではディスク弁の開放運動が容易で吸引負荷が少ないこと、2本掛けシャントでは流入抵抗のあるダックビル弁を回路内抵抗として組み入れたことで適度な陽圧となり空気引き込みが防げた。シャントに適正な一方向弁を組み入れることで空気の引き込みはなく、臨床で使用できる可能性を認めた。

1 0 0 0 OA 最新佐賀案内

著者
久原秋江 著
出版者
大坪惇信堂
巻号頁・発行日
1915

1 0 0 0 OA 頤道堂詩鈔

著者
陳文述 著
出版者
文石堂
巻号頁・発行日
vol.巻1,2, 1879

1 0 0 0 OA 表紙・目次

出版者
国立国会図書館
雑誌
参考書誌研究 (ISSN:18849997)
巻号頁・発行日
no.70, 2009-03-25

1 0 0 0 音楽年鑑

著者
音楽之友社 音楽新聞社共編
出版者
音楽之友社
巻号頁・発行日
1948

1 0 0 0 OA 射水郡誌

出版者
射水郡
巻号頁・発行日
vol.上, 1909

1 0 0 0 音楽年鑑

出版者
音楽之友社
巻号頁・発行日
1960
著者
Ann Sutherland Harris Linda Nochlin
出版者
Knopf
巻号頁・発行日
1976
著者
森澤 佳三 小峯 光徳 山下 和洋
出版者
佐賀医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1996

過伸展ストレスが肩関節におよぼす影響を調査することで、肩関節痛が発生する機序について検討した。動物実験では、Lewis ratを用いて牽引負荷が腱板の血流に対してどのような影響をおよぼすかを水素クリアランス法とLaser doppler flowmetry(ADF21D Advance co.)を用いて調査したが、血流に関しては一過性に上昇して低下するものや、一定しないものがあり、血流だけでは明確な変化は捕えられなかった。しかし、4匹のratで交感神経の活動性をpower spector解析による高速フーリエ変換で測定すると、65gないし100gの負荷で交感神経の活動の亢進がみられるもののそれ以上の負荷では亢進はプラトーあるいは減少に転じているという興味深い結果が得られた。神経分布については、神経終末などの分布については、牽引ストレスを加えたことでの変化は認められなかった。実際の症例ではLaser doppler flowmetryを用いて28例の腱板の血流を測定したが、牽引ストレスを加えると一過性に血流の増加が起り、それに引き続きすみやかな血流の低下が認められた。血流はストレス前よりやや低下したが、すぐにほぼ安静時の血流に戻った。牽引をやめても血流の低下が改善しない例が4例あった。実際の症例で組織学的検索を行った6例では、神経終末などの分布の違いはあったが、血流の変化との関連性はなかった。不安定性との関連性も不明であった。腱板の血流が牽引ストレスで著しく変化することは証明されたが、そのことと肩痛発現の関連性は明らかでなかった。今後、腱板が人間により類似した動物を用いて、実験することでその疑問点が明らかになる可能性があるのではと思われた。
著者
相見 則郎
出版者
社団法人日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.103-105, 2000-02-20
著者
河村 雅明 竹内 仁 八田 善弘 相磯 きすみ 堀越 昶 大島 年照 堀江 孝至
出版者
The Japanese Society of Hematology
雑誌
臨床血液 (ISSN:04851439)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.206-211, 1995-03-30
被引用文献数
2 1

症例は47歳の女性。貧血と末梢血へのリンパ芽球の出現を指摘され,1988年10月当科に入院した。ALL (L2)と診断され,JALSGのALL-87プロトコルが開始された。治療開始10日目に39.6°Cの発熱がみられ,緑膿菌による敗血症とそれに伴うエンドトキシンショックを合併したが,抗生剤の併用により軽快した。白血球の回復に伴い,胸部X線写真で左上肺野に浸潤影が出現し,陰影は急速に拡大するとともに,三日月状空気透亮像(air crescent)を伴う空洞形成を呈した。経気管支鏡的に起因菌の検索とAMPH-Bの注入を行ったところ,菌は証明されなかったが空洞は軽快した。完全寛解後,腰痛が出現し,腰椎X線写真で,腰椎椎体の壁不整および椎間腔の狭小化を認めた。腰椎椎弓切除術および病巣〓爬術を施行し,病巣部よりアスペルギルスの1コロニーが培養された。AMPH-Bの静脈内投与で腰痛は軽快し,その後の化学療法は支障なく行えた。AMPH-Bは本症例の治療に有用と考えられた。