著者
ラフマン・アイラ 城 斗志夫 伊東 章 片岡 龍磨 大西 真人 渡辺 敦夫 Rahaman Aila Jyou Toshio Itou Akira Kataoka Tatsuma Oonishi Masato Watanabe Atsuo
出版者
日本食品工学会
雑誌
日本食品工学会誌 (ISSN:13457942)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.151-160, 2005-06

包装餅工場を対象に繁忙期と閑散期について紅場内の用水使用量の調査を行った, 洗米工程と浸漬工程ともに, シーズンによる違いはなく.米1トンあたり約5m3の絹水が使用されており.両工程で工場全体の用水使用量の約60%に相当することがわかった,そこで, 包装餅の品質.とくに微生物による保蔵安定性を損なうことなく.餅製造工場の洗米等用水 (ここは、洗米用水と浸漬用水の両者を併せて洗米等用木とする.以下洗米等排水、洗米等工程についても同様の意昧で用いる) 費用と排水処理コストの低減を目的に洗米等排水を膜分離技術により毒生し, 洗米等用水としてリサイクルすることを目的に本研究を行った.排水の再生には.予備試験の結果等からUFにより再生することとし, 分画分子量3万.10万および15万の3種の中空糸UF膜モジュールを用い, 膜モジュールの選定を行った.また, 洗米等排水の成分分析結果から, 1次・2次洗米排水には溶質等戒分 (溶質と懸濁成分を合わせて溶質等成分とする) の濃度が高く, また予備実験の結果UF処理におけろ透過流束が著しく低いことがわかった.したがって, 1次・2次洗米排水は活性汚泥法で処理することにし, 溶質等成分の少ない3次洗米排水以降のものを再生することにした.3次洗米以降の洗米排水と浸漬排水を混合した洗米等排水を試料とし.UF処埋による再生とリサイクルに関する研究を行った.透過流束.高分子成分としてのタンパク質と低分子量成分としての脂肪酸阻止性能, さらに.膜の洗浄回復性の点から分画分子量15万の膜が洗米等排水の処理に適していることがわかった.In a packed rice cake niariufacturing plant, about 5 m3 fresh water to one Lori of raw rice is used in each process of the rice washing and soaking process. The amount of water used ini both processes accounted for about 60% of that in the whole plarit regardless of season. The purpose of this study is to clarify the rice washing drainage by inernbrane separation techriictue and to reuse the clarified water in the rice washing and soaking processes in order to decrease the costs of fresh water and wastewater treatirient without spoiling product quality. especially storage stability related to rrucroorganisins. Because the results of the preliminary experiments suggested that UF membrane is suitable fur clarification of rice washing drainage, three types of hollow fiber CF riiembrane modules were tested nominal molecular weight cut off. 30kDa, 100kDa. and 150kDa. The analysis of drainage from the rice washing and soaking processes revealed that the first and second rice washing drainage contained a lame quantity of solutes and suspended substances. and permeation flux were very low. Therefore, we decided that the first and second drainage should be treated by active sludge method. and the other drainage should be clarified by UF membrane for recycling. A mixture of third to fifth rice washing drainage and rice soaking drainage was used for clarification and recycling experiments. The membrane modules far clarification of rice washing drainage was evaluated from the viewpoint of peririeation tiux, rejection rate of solutes. which were protein as high molecular weight substance and fatty acid as low molecular weight substance, and tiux recovery by riiembrane washing. It was concluded the meiribraiie module of 150 k was the most suitable for the clarification and recycling of rice washing drainage.
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンストラクション (ISSN:09153470)
巻号頁・発行日
no.253, 2000-04-14

単年度会計を前提とした公共工事では,年度内の工期を求められることが多い。年度末には発注される業務が集中し,発注時期の偏りも生じている。発注時期の偏りは,どのくらい業務の遂行に影響を与えているのだろうか。 発注時期の偏りによる業務上の支障は,約9割が「ある」と答えた。年間を通しての繁忙期は「1月〜3月」,閑散期は「7月〜9月」を挙げる人が最も多かった。
著者
貝 健三 小峯 優美子 小峯 健一 浅井 健一 黒石 智誠 小堤 知行 板垣 昌志 太田 實 熊谷 勝男
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.64, no.10, pp.873-878, 2002-10-25
被引用文献数
6 23

乾乳早期のブドウ球菌性乳房炎に罹患したホルスタイン種の乳牛に対して,ウシラクトフェリンの臨床効果を評価した.3農場でブドウ球菌性乳房炎を発症した41分房から無作為に選定した12分房にはウシラクトフェリンを投与し,29分房には対照として抗生剤を投与した.その結果,ウシラクトフェリン投与区では91.7%の乳房炎分房が分娩後7日目までに治癒し,対照区では48.3%が治癒した.別の分房を用いて乳汁の変化を調べたところ乳房炎分房における乳汁中のブドウ球菌数は,ウシラクトフェリンを投与した5分房および抗生剤を投与した対照の5分房において,投与後,有意に減少した(p<0.05).この乳汁における全細胞数は,ウシラクトフェリンを投与した分房では増加したが,対照分房では変化が認められなかった.また,健康な乳房においてもウシラクトフェリンを投与した6分房に限って,乳汁中全細胞数が増加し,これらの細胞の多くは多形核白血球および補体受容体であるCD11bの陽性細胞といった食細胞群であった.乳房炎分房における乳汁中C3濃度はウシラクトフェリンを投与した5分房で有意に増加したが(p<0.05),対照の5分房では投与後の有意差は認められなかった.以上の結果より,ウシラクトフェリンによる治療には乾乳早期のブドウ球菌性乳房炎に対して宿主の自然免疫を誘導し,乳房炎の治癒率が高まる可能性が示唆された.
著者
東中 竜一郎
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.55, no.9, pp.904-907, 2014-08-15
著者
庄司 達也 片山 宏行 掛野 剛史
出版者
東京成徳大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究課題の成果は、倉敷市が所蔵する「薄田泣菫文庫」の資料群の調査と分析を、倉敷市、薄田泣菫顕彰会、就実大学吉備地方文化研究所等の協力を得て、飛躍的に進めたことにある。その資料群が有する文学研究に於ける価値を明らかにし、倉敷市が計画し進めた『薄田泣菫宛書簡集』の刊行に大きく寄与した。また、研究者グループと地方自治体とで行う研究活動に於いて、協働の意義とその有する可能性について考究し実践する機会となった。
著者
中西 大輔 亀田 達也
出版者
The Japanese Psychological Association
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.71, no.6, pp.469-476, 2001

Effects of stereotypic beliefs were examined in a group problem solving context, featuring full-fledged, face-to-face interaction. Based on formal analysis of group aggregation processes, it was hypothesized that positive and negative impacts of stereotypic beliefs on task performance in problem solving were larger on the group level than on the individual level. In the present study, data from five-person groups working on a series of problem-solving tasks were used to test the hypothesis. Results indicated that stereotypic beliefs indeed exerted "emergent influence" as hypothesized on task performance in the group problem solving. The finding illustrates the importance of socially-shared aspects of stereotypic beliefs, providing a case for the need for "truly social" social-cognition research.
著者
大田 静香 前田 ひろみ 伊藤 ゆい 上田 晃三 吉村 彰人 土倉 潤一郎 岩永 淳 矢野 博美 犬塚 央 田原 英一
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.65, no.1, pp.23-27, 2014 (Released:2014-07-22)
参考文献数
17

症例は68歳女性,当科受診の1年前に環状肉芽腫症を発症し,トラニラストで改善傾向にあった。しかし肝障害が出現し継続困難となり,皮疹が悪化したため漢方治療を試みることとなった。のぼせ,舌,皮疹の性状から熱候が示唆され,黄連解毒湯を開始し,改善傾向にあったが,入院3日目から治癒が横ばいになった。裏寒の存在を疑い,麻黄附子細辛湯の併用を開始したところ,開始5日目から急速に肉芽の縮小を認めた。臨床的に改善を認めたことより,陽証と陰証の併存があったと考える。
著者
水本 智也 小町 守 永田 昌明 松本 裕治
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

我々は統計的機械翻訳の手法を使い,学習者の作文誤り訂正を行ってきた.これまでの研究では,単語から単語への訂正ではなく,文字から文字への訂正を行なう文字単位の手法を用いて性能を向上させた.一方で,文字単位を用いることで単語の情報は失われ,訂正できなくなる場合もあった.そこで本研究では,これまで行ってきた研究の文字単位の手法を発展させ,文字単位と単語単位を組み合せることで性能が向上することを確かめた.
著者
藤浪 良仁
出版者
科学警察研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究では、微生物のMALDI質量分析法が細菌芽胞・栄養型細菌・真菌およびウイルス(バクテリオファージ)などの微生物の種類にかかわらず、生物学的因子を迅速にスクリーニングするための強力な方法であることを確認した。さらに微生物培養液の不純物や賦形剤を含むことの認識は、生物剤の生産方法の認識に役立つ可能性がある。微生物種を識別して同定する能力は、生物学的因子、食物媒介性病原体の同定、および感染性微生物の臨床分析を含む多くの潜在的な応用の可能性を有する。法科学において、未知物質の取り扱いは最も困難であるが、この方法は迅速な微生物スクリーニングを可能にする。
著者
鈴木 理沙 深澤 彩 岡田 謙一
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.55, no.8, pp.1909-1917, 2014-08-15

人間の五感の1つである嗅覚を通して得られる情報は,情動や記憶へ直接作用するといわれている.そのため,映像に香りを付加することにより臨場感を高める効果が期待され,映画館などで香りによる演出が施されることがある.映像に香りを付加する場合,視聴側では映像の再生と香りの提示を同期させる必要がある.また,制作側では映像の内容に合致した香りを付加する必要がある.視聴側に関しては,字幕放送を利用する方法など映像と香りを同期させる手法が提案されている.一方で,制作側に関してはあまり着目されていない.そこで,本研究では香りが付加された映像を制作する側に焦点を当てる.制作側は,シーンに合わせて変化する動的な香りを「デザイン」する必要がある.そのため,我々は映像と同期させる香りをデザインするためのツールを構築し,容易に香りが付加された映像の制作を可能にする.テレビの映像にも対応させ,家庭のテレビにおいて香りの付加された映像の視聴が可能になることをめざす.そして,視覚や聴覚だけでなく嗅覚を用いた映像の演出を実現し,家庭などで身近に映像とともに香りを楽しむことが可能になることを期待する.