著者
斎藤 隆幸
出版者
日本農業気象学会
雑誌
農業気象 (ISSN:00218588)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.65-74, 1967-09-30 (Released:2010-02-25)
参考文献数
9
被引用文献数
1 4

In order to study the nocturnal cooling of plant communities, the fall of temperature of a wheat field during night was calculated for various values of net radiation and of wind speed above the surface of the wheat field, 60cm height and with 4.4 of L A I. The results of the calulation were compared with the fall of temperature of the bare soil surface during night.As it is observed that the thermal condition of the plant layer is approximately in equilibrium for the time just before sunrise, the vertical distribution of leaf temperatue, air temperature and water vapour density within the plant layer at the time of sunrise are calculated with various values of net radiation and of wind speed at the height 40cm above the surface of the wheat field on the assumption of equilibrium condition.The calculated profiles of leaf temperature and air temperature for 0.10cal·cm-2·min-1 of net radiation are shown in Fig. 4 for the values of 0.5m·sec-1 and 3.0m·sec-1 of wind speed. It is seen from Fig. 4 that difference between the temperatues of the upper part of plant layer and of soil surface under the plant layer is about 9.0°C for 0.5m·sec-1 of wind speed and about 0.5°C for 3.0m·sec-1.The fall of temperature during night was obtained from the difference between the calculated value of temperature and the temperature at the time of sunset. The temperature at the time of sunset was assumed to be equal to that at the top of the inversion layers. The fall of leaf temperature of the upper part of the wheat field, shown in Fig. 3, is in very close agreement with observational values. As seen in Fig. 3, the temperature fall increases rapidly with decreasing the wind speed below 1m/sec.The fall of temperature of the bare soil surface was also calculated for the radiation values and the wind speed at the height 50cm above the soil surface. The calculated results of the fall are in good agreement with those of BERLYAND (1956). The variation in the fall of temperature of the bare soil surface with wind speed is not so apparent as in the case of the wheat field.By use of both calculated results of the wheat field and of the bare soil surface, comparison was made of the fall of temperature of the upper part of the wheat field and of the bare soil surface under the same meteorological conditions. From the results it can be inferred that the night minimum temperature of the upper part of the wheat field is lower than that of the bare soil surface for the condition of calm wind, but that for windy condition the reverse is the case.
著者
小松緑 著
出版者
千倉書房
巻号頁・発行日
1936
著者
猪池 雅憲
出版者
太成学院大学
雑誌
太成学院大学紀要 (ISSN:13490966)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.35-44, 2010-03

上野天神祭において観光動向調査を行った際の「人とのコミュニケーションを図れた」について「非常に感じた」「多少感じた」と回答したのは79%。参与観察調査で「人とのコミュニケーションが図れた」と考えた学生は64%だった。79%の学生が「伝統的祭りへの理解をもった」と回答し。76%の学生が「上野天神祭をもっと広めるべきだ」と考えたことが分かった。「体験することは役に立った」については73%が感じていると回答している。 参与観察調査における自由記述では,町衆と学生とのコミュニケーション不足を指摘する意見が多くみられた。そこには,学生から町衆への積極的なアプローチはなく,消極的姿勢を浮き彫りにしている。観光動向調査に比べ,ダンジリ曳行または鬼行列の警備への参加の方が有意義だと推測していたが,観光動向調査の方が有意義だったという結果が出ている。その要因を探るために,学生のアンケート調査結果と自由記述を分析した結果,自己の内的な楽しさの有無がフィールドワークの評価を左右していると思われる。
著者
阿部 ひと美 今井 正司 根建 金男
出版者
日本カウンセリング学会
雑誌
カウンセリング研究 (ISSN:09148337)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.1-9, 2011 (Released:2012-02-29)
参考文献数
23

役割固定法(fixed-role therapy: FRT; Kelly, 1955)は,構成主義的な理論のひとつであるパーソナル・コンストラクト理論(personal construct theory: PCT)に基づいた心理的介入技法である。本研究では,演じる役割を決定する手続きに実験参加者の意思決定を取り入れるという改良を加えたFRTを開発し,その社会不安に対する効果を実証的に検討することを目的とした。実験参加者は,社会不安傾向が高い大学生であり,改良型FRT群(11名),従来の標準的な手続きにのっとった標準型FRT群(10名),統制群(11名)に割り振られ,2週間にわたる実験に参加した。その結果,改良型FRT群,標準型FRT群では,統制群と比較して社会不安が有意に低減した。また,改良型FRT群では,標準型FRT群と比較して,社会不安が有意に低減する傾向が示された。さらに,PCTに基づいたアセスメント法であるレパートリー・グリッド法を用いた評定の結果,改良型FRT群では,標準型FRT群よりすぐれた効果が示された。したがって,改良型FRTはすぐれた社会不安低減効果を有することが示唆された。
著者
長谷川 晃
出版者
北海道大学大学院法学研究科
雑誌
北大法学論集 (ISSN:03855953)
巻号頁・発行日
vol.58, no.6, pp.267-281, 2008-03-31
著者
長谷川 利拡 吉本 真由美 桑形 恒男
出版者
養賢堂
雑誌
農業および園芸 (ISSN:03695247)
巻号頁・発行日
vol.84, no.1, pp.42-45, 2009-01

子実を収穫対象とする穀類においては、花器形成や開花・受精の段階で異常温度に遭遇すると、たとえ短期間でも大きく減収することがある。寒冷地でしばしば発生する冷害は、その典型例である。また、異常高温でも受精障害が発生する。これまでの実験から、開花時に高温にさらされやと、葯が裂開しにくくなったり、葯が裂開しても花粉が落ちにくくなったりすることで、受粉が不安定になることが知られている。受精過程の温度感受性は非常に高く、開花期頃の温度が34〜35℃以上になると不稔籾の割合が増加し、40℃以上になるとほぼすべての籾が不稔になることが、チャンバー実験で示された。そのため、今後予想される温暖化は、高温障害の発生を増加させて収量を大きく低下させることが懸念されている。2007年8月、関東、東海地域は、熊谷、多治見で観測史上最高の40.9℃を記録したほか、100以上の観測地点で過去の最高温度記録を更新するなど、広い範囲で異常高温に見舞われた。とくに関東平野では、埼玉県北部から群馬県南部、濃尾平野では愛知県北部から岐阜県南部で35℃を超える猛暑日が頻発した。このような異常高温は、これまで顕在化していなかった高温不稔を誘発する温度域であり、不稔による被害発生が懸念された、また、温暖化が水稲に及ぼす影響を検証するためにも、高温条件下での不稔発生の実態解明が必要であった。そこで、筆者らは群馬県、埼玉県、茨城県、岐阜県、愛知県と協力して、7月下旬から8月下旬までに出穂した132水田を対象に不稔発生を調査し、被害実態の解明を試みた。

1 0 0 0 OA 偐紫田舎源氏

著者
柳亭, 種彦, 一世
出版者
鶴屋喜右衛門
巻号頁・発行日
vol.七編下, 1829

1 0 0 0 OA 下肢のROMとADL

著者
吉元 洋一
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.15, no.3, pp.247-250, 1988-05-10
被引用文献数
13

三次元電気角度計を使用し, 股・膝関節可動域が和式ADLにどのように関連しているかについて検討し, 以下の結論を得た。和式ADLにおける股関節使用可動域は, 屈曲120度, 回旋20度及び内外反26度を有すればほぼ可能であるが動作によっては, 最終肢位よりも運動中に最大可動域となる動作があるので注意することが必要である。膝関節については屈曲130-150度, 内旋10~39度及び内外反20-30度が必要である。特に膝最大屈曲が要求される動作においては, 内旋及び内反方向の動きが重要となり, 和式ADLにおける特徴を示唆している。

1 0 0 0 OA 日本人口史

著者
本庄栄治郎 著
出版者
日本評論社
巻号頁・発行日
1941
著者
小保方 潤一
出版者
京都府立大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

藻類を摂食するウミウシの中には、個体や卵の中で、藻類のmRNA配列に由来するcDNAが見いだされる場合がある。しかし、この特異な遺伝子水平転移の機構は分かっていない。一方、最近、蛍光発色団に結合するアプタマー配列を用いてRNA分子を蛍光標識する手法が開発された。本研究では、このRNA標識技術を用いて、藻類のRNA配列が捕食者中でどのように挙動するのかを検出する新規実験手法の開発にチャレンジした。研究期間の大半は、植物体中でのRNA蛍光標識法の開発に費やしたが、得られた蛍光強度は水平転移を検出するには不充分だった。現在引き続き、RNAの蛍光強度を高めるための検討を進めている。
著者
上岡 克己
出版者
高知大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

本研究「レイチェル・カーソンと緑の伝統」は『沈黙の春』(1962)出版により人々の世界観や自然観を一変させ、その後の環境保護運動に大きな影響を与えたアメリカの作家レイチェル・カーソン(1907-64)について、ネイチャーライティングの視点から考察しようとする試みである。 カーソン研究はもっぱら彼女の代表作『沈黙の春』を中心に論じられ、しかもそのアプローチは化学物質の危険性といったような、きわめて理系的発想で行われてきた。しかしながら「環境」そのものが私たちの生活や生き方と密接に関連している以上、理系的方法論には限界がある。「環境の問題」は、究極的に「人間の問題」、「文化や文明の問題」である。本研究では、例えば『沈黙の春』は殺虫剤や除草剤汚染を告発した書というよりは、私たち人類の生き方や文明を問い直す書として捉えていきたい。そこに文学研究の意義があると思う。本研究は、彼女の著作に英米の緑の伝統(ネイチャーライティングが持つ文学性、自然保護思想、エコロジー思想、自然教育)を認め、2年間の研究期間内で主にカーソンとネイチャーライティングの系譜について考察し、成果として共編著書『レイチェル・カーソン』(ミネルヴァ書房、2007)と論文「カーソンが愛した作家ヘンリー・ベストン」(『国際社会文化研究』8号、2008)に結実した。
著者
三木成夫著
出版者
河出書房新社
巻号頁・発行日
2013