著者
守田 庸一 Yoichi MORITA
出版者
三重大学教育学部
雑誌
三重大学教育学部研究紀要, 自然科学・人文科学・社会科学・教育科学 (ISSN:18802419)
巻号頁・発行日
vol.64, pp.149-157, 2013-03-31

高等学校国語教科書掲載の評論・論説教材の中には、筆者の印象に基づいて記された批評がある。その一方で、言語学や哲学の知見と関わりながら成立した批評も存在している。このような教材が並存することから、差異あるテクストを一括してとらえるのではなく、また個別のテクストのみを対象にするのでもない、テクストとテクストとの関連性を問題視する教材観が求められる。評論・論説教材を扱う上では、教材間の関連性に着目して、批評としての相違点や共通点に留意しなければならない。
著者
木下 毅
出版者
北海道大学法学部
雑誌
北大法学論集 (ISSN:03855953)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.204-174, 1995-09-04
著者
北海道大学北キャンパス図書室
巻号頁・発行日
pp.1-19, 2019-04

北キャンパス図書室 オンデマンドガイダンス. 2019年4月22日(月). 北海道大学北キャンパス図書室, 札幌市.
著者
鄭 惠先 小池 真理 舩橋 瑞貴
出版者
北海道大学留学生センター
雑誌
北海道大学留学生センター紀要
巻号頁・発行日
vol.13, pp.4-21, 2009-12

本稿では、類義表現の「~てならない」「~てたまらない」「~てしかたない」「~てしようがない」に関して、前接語彙とジャンルという2つの観点からその使い分けを分析した。本稿で使用した『現代日本語書き言葉均衡コーパス』は、大規模かつ複合性を持つ多ジャンルコーパスであるため、近似的ではあるが現実の日本語使用を多く反映している。よって、つぎに示す本稿での分析結果は、実際の使用場面に直結する有益な情報として、日本語学習者に提供できるものと考える。1)「ならない」は動詞、中でも自発、心状を表す動詞との共起関係が強く、「たまらない」はイ形容詞、中でも希望、感情を表すイ形容詞との共起関係が強い。2)「気がしてならない」「~たくてたまらない」「気になってしかたない」など、いくつかの定型的な共起パターンが存在する。3)文字言語的要素の強いジャンルでは「しかたない」、音声言語的要素の強いジャンルでは「しようがない」の使用が目立つ。4)国会議事録のような、フォーマルさを持ち、客観性が求められる話題の場では、「ならない」の多用、「たまらない」の非用という特徴的な傾向が見られる。
著者
加藤 慶
出版者
横浜国立大学技術マネジメント研究学会
雑誌
技術マネジメント研究 = Yokohama journal of technology management studies (ISSN:13473042)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.55-65, 2006-02-28

性同一性障害の表象はいかなるものであるのか。本稿は性同一性障害の表象を、新聞メディアを通じて明らかにすることに主題を置いている。分析対象とした時期は埼玉医科大学によって、性同一性障害に社会からの注目が集まった時期から、戸籍の性別訂正が可能となるまでである。
著者
三上 翔 小林 國彦 柏﨑 晴彦 中澤 誠多朗 小田島 朝臣 大内 学 山崎 裕
出版者
北海道歯学会
雑誌
北海道歯学雑誌 (ISSN:09147063)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.150-156, 2016-03

今回,パラジウム(Pd)とニッケル(Ni)の金属アレルギーが疑われた45歳女性患者が,近医歯科にて口腔内の金属を除去された後,重篤なアレルギー症状の増悪(flare-up)とみられる倦怠感,発熱,顔面の浮腫,皮膚の剥離などを伴う全身症状を呈した症例の紹介を受けた.そこで膠原病内科との連携で,ステロイド投与下に残りの金属修復物の除去や感染根管治療を安全に行い,非金属に置換することで良好な結果を得た症例を経験したので報告する. 初診時,手掌および顔面皮膚に軽度の浮腫性の腫脹を認め,口腔内には6歯に金属修復物を認めた.口腔粘膜には発赤,腫脹等の異常所見は認めなかった.翌日,膠原病内科入院下にヒドロコルチゾン100mgとd−クロルフェニラミン6mgを予防投与された後に来院し,6歯の金属修復物の除去を行ったが,特に異常なく経過した.その後に施行した5歯の感染根管治療後にアレルギー症状が増悪するエピソードが度々あり,膠原病内科からの依頼で,処置前に金属除去時と同様の予防投与を行った.その後はアレルギー症状の増悪は認めなかった.メタルフ リー後半年経過してから,非金属修復物での修復を行った.現在,メタルフリー後約2年経過したが,皮膚症状の再燃なく経過良好である.
著者
郭 莉莉
出版者
北海道大学大学院文学研究科
雑誌
研究論集 (ISSN:13470132)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.213-230, 2011-12-26

近年,少子化への関心が高まっている。各種メディアでも度々特集が組まれ,各政党のマニフェストには少子化対策が多く盛り込まれてきた。このような少子化動向への対応の高まりは,日本国内のみで起きていることではない。西欧などの多くの先進国も同じような問題を抱えており,さまざまな政策が取られている。このように,少子化動向は世界の先進国と中進国を問わず,問題になってきた。 とりわけ,日本では,少子化がますます進み,人口減少に歯止めがかからない。これまで政府主導による「新旧エンゼルプラン」「少子化対策プラスワン」など,各種の少子化対策が積み上げられてきたが,社会全体の少子化傾向は止まらない。本稿では,日本の少子化の現状,原因,影響を考察して,日本における少子化対策の問題点究明を試みる。少子化の進行は将来の日本の社会経済にさまざまな深刻な影響を与えると懸念されるが,反面で日本社会のあり方に深く関わっており,社会への警鐘を鳴らしていると受け止められるからである。 少子化を克服した先進国フランスは,近年少子化に悩んでいる日本でもその実情が広く知られるようになった。フランスにおける対応のうち優良事例を検討することは,日本で少子化対策を進めるうえでも,一定の意義がある。