出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
After/Withコロナの「国際日本研究」 : ヨーロッパからの報告
巻号頁・発行日
2022-03-31

2020年12月11日-13日の3日間、国際日本文化研究センターを舞台にオンラインを結び開催された「国際日本研究」コンソーシアム主催の「ヨーロッパ日本研究学術交流会議--緊急会議After/Withコロナの「国際日本研究」の展開とコンソーシアムの意義」の記録。「国際日本研究」コンソーシアム刊行の第5論集にあたる。

32 0 0 0 OA 耽奇漫録 20巻

著者
滝沢解
出版者
巻号頁・発行日
vol.六,
著者
志田 仁完
出版者
比較経済体制学会
雑誌
比較経済研究 (ISSN:18805647)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.2_51-2_70, 2018 (Released:2018-09-28)
参考文献数
35

本稿は,2015年第4四半期に実施された企業調査の結果に基づき,対ロシア経済制裁が企業経営に与える影響を検証した.分析は主に次の点を明らかにしている.第1に,企業経営幹部は,経済制裁が自社の経営に与える負の影響を,世界金融危機や欧州ソブリン危機と同程度において深刻な問題として評価している.第2に,金融危機の影響とは異なり,経済制裁の影響の評価には地域差が認められない.
著者
Ryuji Yanase Yukinori Nishigami Masatoshi Ichikawa Tohru Yoshihisa Seiji Sonobe
出版者
Japan Society of Protistology
雑誌
Journal of Protistology (ISSN:2433412X)
巻号頁・発行日
vol.51, pp.1-6, 2018-03-05 (Released:2018-03-08)
参考文献数
24

The free-living ciliate protist Lacrymaria olor has an extendable neck, which extends up to 8 times longer than its cell body. Previous papers assessed several ultrastructural features of L. olor; however, dynamic features of the extension and contraction cycle of the neck have been unclear. As a first step to understand the mechanism of such dynamic processes, we tried to characterize the neck deformation of living L. olor using a high-speed camera and image processing. These analyses defined the four different cell states, namely, active, resting, activation and inactivation, and highlighted the features of the neck deformation of L. olor depending upon the cell states. Our analyses will make it possible to elucidate further details of the L. olor neck deformation mechanism.
著者
梅本 利男 鈴木 英雄 河村 巧 岡田 正之 鷹田 雅宏
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
トンネル工学研究発表会論文・報告集 (ISSN:18849091)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.119-124, 1993-11-19 (Released:2011-06-27)

The areas around the Kamisunagawa tunnel were dotted with many cavities from of old coal mines. Furthermore, as this tunnel was planned to pass Gm beneath a very decrepit existing tunnel, there was a fear that the two would interfere with each other.The main results obtained through this construction method are as follows.(a) Under complex ground conditions, as in the case of this tunnel, “urethane-injected rock-bolts” are an effective reinforcing measure, as they do not require special equipment.(b) When excavating the new tunnel beneath the existing one, a distorted settlement phenomenon occurred in the existing tunnel, due to weak strata. When weak strata exist, natural ground reinforcement is required in wide areas.
著者
加藤 淳
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.77, no.4, pp.231-238, 2021-04-01 (Released:2021-05-01)
参考文献数
32
著者
白水 貴 大前 宗之 新井 文彦 稲葉 重樹 服部 友香子
出版者
日本菌学会
雑誌
日本菌学会会報 (ISSN:00290289)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.125-130, 2021-11-01 (Released:2021-12-28)
参考文献数
13

モミ属樹木の材上に発生したキクラゲ属の子実体を採取し,分子系統解析と形態比較によりA. americana s. str.と同定した.本邦におけるA. americana s. str.の報告は初である.
著者
留畑 寿美江
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.49, no.6, pp.767-774, 2012 (Released:2013-07-24)
参考文献数
20

目的:本研究は,尿排泄機能に与える加齢の影響を調べるために,膀胱容量,排尿量,平均尿流率ならびに残尿量を用いて若年女性と高齢女性の自然な排尿状態下における蓄尿および排尿機能を比較した.方法:排尿機能障害のない高齢女性6名(平均年齢64歳)及び若年女性12名(平均年齢22歳)を対象とした.飲水(500~700 ml)後にみられる尿意出現時の膀胱容量,排尿量,尿排出時間,平均尿流率および残尿量を測定した.各項目について,初発尿意時と最大尿意時に分けて実験を2回実施した.膀胱容量を超音波測定機器を用いて非侵襲的に測定した.平均尿流率は排尿量/尿排出時間の式から求めた.残尿量は膀胱容量から排尿量を引いた値として算出した.結果:最大尿意時における若年女性群の膀胱容量は576 ml,高齢女性群の膀胱容量は505 mlであり,両群間で有意な差はなかった.若年女性群の排尿量556 mlは高齢女性群418 mlに対し有意に多く,逆に高齢女性群の残尿量88 mlは若年女性群34 mlよりも有意に多かった.最大尿意時において,若年女性群と高齢女性群は同等の平均尿流率(16 ml/s)を示したにも関わらず,高齢女性群において排尿量は少なく残尿量が多かった.若年女性群では膀胱容量に比例して尿排出時間は延長したが,高齢女性群では膀胱容量に関わらず尿排出時間が変化しなかった.高齢女性群では尿排出時間は延長されないため,膀胱に貯留した尿を排出しきれなかった.結論:高齢女性において蓄尿機能ならびに尿排出速度は若年女性と同様に維持されているが,膀胱収縮は膀胱容量に比例して持続しないため膀胱に貯留した尿を排出しきれず残尿が多いと考えられる.
著者
趙 慶喜
出版者
一般社団法人 社会情報学会
雑誌
社会情報学 (ISSN:21872775)
巻号頁・発行日
vol.6, no.3, pp.35-47, 2018

<p>本稿はここ数年韓国で熾烈な論争を引き起こしている女性嫌悪言説を追跡したものである。「嫌悪(혐오)」という語には,憎悪(hate)と嫌悪(disgust),そして恐怖(phobia)が混在している。嫌悪は新自由主義時代のグローバルな現象であると同時に,韓国社会を強力に規定してきた分断イデオロギーや敵対性の記憶によって増幅される情動である。本稿では,2015年以後に起きたいくつかの出来事を通して,「女嫌」という情動の増幅と転換の過程を考察した。</p><p>江南駅女性殺害事件とともに触発された韓国の「女嫌」論争は,メガリアンという新たなフェミニスト集団を誕生させた。メガリアンは女性嫌悪に反対するという消極的な立場にとどまらず,「女嫌嫌」を目指すミラーリング戦略をとった。ミラーリングは単に原本のコピーに止まらず,原本がいかに差別と嫌悪にまみれたものであるのかを反射を通して知らしめる戦略であった。彼女たちは,男性たちの女性への快楽的な嫌悪表現や日常的なポルノグラフィをそっくりそのまま転覆することで男女の規範を撹乱した。メガリアが爆発的な波及力を持ちえたのは,女性たちの共感と解放感という同時代的な情動が共振した結果であった。</p><p>しかし,女嫌をめぐる葛藤は単なる男女の利害関係をこえたより複雑な分断にさらされた。とりわけLGBTへの反応は,右派/左派あるいは世代や宗教のあいだの様々な対立構図を生み出した。たとえばキリスト教保守陣営による「従北ゲイ」という言葉は,反共と反同性愛を結合させることで韓国社会の内なる敵への憎悪と嫌悪を凝縮させ,フェミニストやLGBTなど既存の境界を撹乱する存在に対する過剰な情動の政治を作動させた。本稿は「女嫌」言説の増幅過程を通して,それが韓国社会に蓄積された様々なイデオロギー的葛藤のひとつの兆候であることを明らかにした。</p>
著者
橋本 行洋
出版者
日本語学会
雑誌
日本語の研究 (ISSN:13495119)
巻号頁・発行日
vol.3, no.4, pp.33-48, 2007-10-01

<夕食>を意味する「よるごはん」は、現在若年層を中心に使用される新語と見なされているが、その成立は少なくとも第二次大戦前後にまで遡ると見られる。当初は児童が用いる稚拙な印象の語であったため、文字資料に残されることが少なかったが、近年では夕食時間帯の遅延や朝食の欠食という食環境の変化に伴い、これが妥当な表現という意識が生じて使用が拡大し、新聞記事や国会発言および小学校教材等でも使用されるという、《気づかない新語》としての性格をも有するに至っている。「よるごはん」の成立要因としては、<夕食>時間帯表現における「よる」の使用があげられるが、さらにその遠因に、二食時代の「あさ」-「ゆう」の対応に「ひる」が加わった結果、「ひる」-「よる」という対応意識の生じたことが存すると考えられる。「よるごはん」の出現は、食事時間帯語彙に「よる」が加わった点で新しいものであるが、旧くは存在しなかった「よる」を前項要素とする複合語という点においても特筆すべき存在で、語彙史・語構成史の両面から注目すべき語と言える。