著者
岡本信 抄訳
出版者
金松堂
巻号頁・発行日
1886
著者
宮平 盛晃 Miyahira Moriaki
出版者
琉球大学国際沖縄研究所
雑誌
国際琉球沖縄論集 = International review of Ryukyuan and Okinawan studies (ISSN:21867933)
巻号頁・発行日
no.4, pp.79-91, 2015-03

琉球諸島に広く分布するシマクサラシ儀礼は、定まった実施月に定期的に行われるものと、疫病の流行を機に臨時に行われるものの2つに分けることができる。本稿は、先行研究で提示された、シマクサラシ儀礼は臨時のものが古く、後に定期化したという仮説の検証を試みるものである。これまでに確認できた事例群の分布形態や内容の分析の結果、シマクサラシ儀礼は定期より臨時のものが古く、臨時からの定期化という変遷の形があったと考えられる。しかし、臨時とは別に定期的なシマクサラシ儀礼が新しく現れ、行われるようになっていったという可能性も明らかになった。The Shimakusarashi has been widely observed in the Ryukyu Islands. This ritualistic performance can be divided into two groups according to the timing of the delivery: periodically regularized and irregular ones. This study examines the hypothesis that previous research suggested that regularization of the Shimakusarashi had been developed after the series of deliveries of irregular rituals because they tended to be performed in the event of epidemic to terminate the plague with prayer. According to the analyses of distribution and contents of the rituals in the region, the hypothesis is reasonably verified with certain process of the regularization of the ritual. However, it is also revealed that there certain possibility of emergence of the new types of periodic deliveries of Shimakusarashi rituals rather than being developed from irregular ones.
著者
中井 正弥 中村 宏 河野 真治 田中 英彦
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.38, pp.1339-1340, 1989-03-15

我々は、時相論理型言語Tokioを中心とした、論理設計支援システム(図1)を構築中である。Tokioは時相論理に基づくため、順序性、並列性といった時間に関する記述が容易かつ厳密にでき、またアルゴリズムレベルからレジスタトランスファレベルまでの様々なレベルの動作記述が行なえるハードウェア記述言語である。従来から、動作記述からデータパスを自動生成する研究が行なわれているが結果の品質は必ずしも十分ではない。そこで、動作記述と構造記述は別々に与え、支援システムでそれらの間の整合性をチェックすることとする。このシステムにおける設計の流れは、以下の通りである。まず、設計者は設計したいハードウェアの動作アルゴリズムをTokioで記述する。シミュレーションなどで動作の確認をしながら記述を詳細化していき、Tokioをハードウェアとの対応が取り易いよう制限したRTL-Tokioのレベルまで落し、レジスタトランスファレベルの記述とする。設計者は同時にデータパス等の構造の記述をPrologで行なう。TokioはPrologを包含するのでこれもTokioで書かれることになる。その後、動作解析部において動作記述と構造記述との間の実現可能性をチェックし、さらにシミュレーションによる性能評価を経て回路合成、制御系合成へと進む。本稿では、この動作解析部の構成、処理の流れ、実行例などについて述べる。
著者
一寸木 肇
出版者
一般社団法人 日本甲殻類学会
雑誌
甲殻類の研究 (ISSN:02873478)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.177-182a, 1976
被引用文献数
1 6

日本のサワガニ属GeothelphusaなかでサワガニGeothelphusa dehaani(WHITE)の体色変異を神奈川県を中心に茨城県,千葉県,東京都,静岡県,山梨県,愛知県の各県にわたり調べ,次のような結果が得られた。サワガニの体色変異を調べたところ8型にわけることができ,それらの個体はBL型,RE型,DA型の3系統にまとめることができる。そしてそれぞれ一定の広がりをもって分布するように思われる。すなわち1)BL型地域(千葉県房総半島,神奈川県南部,静岡県東南部),2)RE型地域(静岡県西部,愛知県東部),3)DA型地域(茨城県中部,東京都西部,神奈川県北部・静岡県北東部・山梨県南部・長野県南部),4)BL・DA型混棲地域(神奈川県中部),5)RE・DA型混棲地域(静岡県北西部)の5つの地域にわけられる。
著者
Takayoshi Yamashita Takaya Nakamura Hiroshi Fukui Yuji Yamauchi Hironobu Fujiyoshi
出版者
一般社団法人 情報処理学会
雑誌
IPSJ Transactions on Computer Vision and Applications (ISSN:18826695)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.99-103, 2015 (Released:2015-07-27)
参考文献数
15
被引用文献数
6

Facial part labeling which is parsing semantic components enables high-level facial image analysis, and contributes greatly to face recognition, expression recognition, animation, and synthesis. In this paper, we propose a cost-alleviative learning method that uses a weighted cost function to improve the performance of certain classes during facial part labeling. As the conventional cost function handles the error in all classes equally, the error in a class with a slightly biased prior probability tends not to be propagated. The weighted cost function enables the training coefficient for each class to be adjusted. In addition, the boundaries of each class may be recognized after fewer iterations, which will improve the performance. In facial part labeling, the recognition performance of the eye class can be significantly improved using cost-alleviative learning.
著者
合田 隆史
出版者
筑波大学大学研究センター
雑誌
大学研究 (ISSN:09160264)
巻号頁・発行日
no.29, pp.35-56, 2004-01

おはようございます。ご紹介いただきました合田です。実は1月9日まで文部科学省高等教育局の大学課長をしておりまして、国立大学の法人化の作業をしておりました。法人化後の国立大学の姿ということを考えると、基本的に事務職員 ...
著者
中島 義道
出版者
JAPAN ASSOCIATION FOR PHILOSOPHY OF SCIENCE
雑誌
科学基礎論研究 (ISSN:00227668)
巻号頁・発行日
vol.15, no.3, pp.137-141, 1981

カントは『純粋理性批判』第2版 (1787年) において「先験的原則論4.経験的思惟一般の要請」の中に, 「観念論論駁」という一節を付け加えている。ここにカントの意図するのは, デカルトの2元論 (rescogitans, resextensa) に由来する「外界の存在証明」という難問を解決することである。<BR>その位置は「現実性」についての説明の最後のところである。カントは第2版に次の一文を挿入することにより, 「現実性」と「観念論論駁」との橋渡しをしている。<BR>「現存在 (Dasein) を間接的に証明しようとするこれらの規則に, だが観念論は強く反対する。ここで観念論論駁を行なうのが適当であろう。 (B274) 」「観念論論駁」のこの位置は, カントにおいては「外界の存在証明」が「現実性 (Wirklichkeit) 」という様相のレベルで問題になっているということを示している。現存在 (Dasein) は現実性 (Wirklichkeit) と同義である。この橋渡しの上で, 私の現存在 (MeinDasein) の意識から私の外の物の現存在 (Dasein einesDingesauBermir) を証明することが, カソトの目標である。<BR>その場合, カントの視点は一貫して「時間規定 (Zeitbestimmung) 」である。ここに「感性論」における「主観の形式」としての時間とは異なった時間理解が現われている。一口で言えば, それは物理学的測定可能な時間である。本稿の目的は「時間規定を通じての外界の存在証明」というカントの試みを再検討し, それによリカントの時間理解の一端をうかがうことである。 (1)
著者
荒木 章子 大日向 純子 鈴木 菜生 岩佐 諭美 雨宮 聡 田中 肇 藤枝 憲二
出版者
The Japanese Society of Child Neurology
雑誌
脳と発達 (ISSN:18847668)
巻号頁・発行日
vol.40, no.5, pp.370-374, 2008

北海道旭川市において, 3歳児健診受診児の保護者に対し, 子どもの睡眠習慣に関するアンケート調査を行った. 受診者450名のうち404名 (90.4%) から回答を得た. 就床時刻は平均21.4時で, 22時以降は36%であった. 起床時刻は平均7.5時であった. 夜間睡眠時間は平均10.1時間で, 就床時刻が22時以降の児は22時以前と比べて, 有意に夜間睡眠時間が短かった (p<0.01). 午睡をとる児の12%は終了時刻が17時以降で, それらの児の平均就床時刻は22.1時であった. 就床時刻の遅延は, 食欲低下やカッとなって怒りっぽいという愁訴と関係があった (いずれもp<0.05). 保護者は就床環境に対して高い意識を示すが, 日中の活動性や午睡への意識は低かった. 25%の保護者は子どもの睡眠に問題を感じていたが, 医師への相談はわずか3%であった. 睡眠リズムの確立は, 心身の健全な発達と関係があり, 医療機関は積極的に啓発活動する必要がある.
著者
金子 元久
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2015-04-01

大学教育の内容・水準を規定するのは単にカリキュラムや授業技術だけではなく、大学組織が教員と学生をどのように編成し、教育機能を発現させていくかが重要なカギであることが認識されてきた。そうした観点からこの研究では、①大学の組織形態とその構造・機能はどのように概念化することができ、また国際的にみればどのような特徴があるのか、②その中にどのような利害関係、ダイナミクスが働き、それが教育機能にどのような影響を与えているのか、そして③組織構造を改革するにはどのような可能性と条件があるのか、を明らかにすることを目的とした。そのために以下の作業をおこなったA.国際調査・比較: 上の観点から大学組織の形態と大学教員のあり方について、諸外国のケースについて文献調査をおこなうとともに、特にアメリカ、ドイツの大学に訪問調査をおこなった。とくに日本の「学部」のあり方がどのような特徴をもっているのかを明らかにするために、ドイツについてはカッセル大学、 大学の事例を詳細に調査し、日本との相違を明らかにした。B.日本における事例調査分析: 日本の大学の組織的特質とその変化を明らかにするために文献調査を行うとともに、筑波大学、京都大学、金沢大学、熊本大学、九州大学について詳細なインタビュー調査を行った。C.大学・学部データの作成とその分析: 分析の基礎として日本の国公私立大学について、大学別、学部別の学生数、教員数などのデータべースを作成した。以上の作業をもとにして、大学組織と、教員のあり方、教育機能のあり方について分析を行った。これに基づいて、日本の特質をまとめるとともに、アメリカ、ドイツ、イギリスから大学組織・教員についての専門家を招聘し、University Organization and the Professoriate と題する国際会議の準備をおこなった。

4 0 0 0 OA 全国工場通覧

著者
商工省 編纂
出版者
日刊工業新聞社
巻号頁・発行日
vol.昭和10年版 機械・瓦斯電気篇, 1935

4 0 0 0 OA 社会調査資料

著者
東京府学務部社会課 [編]
出版者
東京府学務部社会課
巻号頁・発行日
vol.第4-13,15-19,21,23-24,27輯 水上生活者の生, 1936
著者
仲谷 美江 清水 真澄 加藤 博一 西田 正吾
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.742, pp.7-12, 2004-03-18
被引用文献数
4

思い出は、個人的なものであると同時に話題として用いられることも多い。懐かしさを共有できれば相手に対する親しみが増す。ここでは共同想起の対人機能を利用し、古い流行歌を流して懐かしさを語り合う共感コミュニケーションの場を提供する。流行歌は広く繰り返し人々の耳に入り、多くの人にとって時代を思い出すきっかけになりやすい。特に青春時代の曲は心に残ると言われている。そこで、ユーザの年齢から中学〜高校時代の曲を推定再生し、ユーザの発話状態から曲の適不適を判断して次の曲を再生するというオルゴールシステムを試作した。