- 著者
-
小泉 和真
冨永 和人
- 雑誌
- 情報処理学会研究報告バイオ情報学(BIO)
- 巻号頁・発行日
- vol.2007, no.128(2007-BIO-011), pp.93-96, 2007-12-21
人工化学とは仮想的な化学系を表現する計算モデルである.我々は文字列のパターンマッチと組み換えに基づく人工化学を提案している.人工化学を用いた一般的な研究では,設定をシミュレータに与えて計算機実験を行い,その結果を得る.これに対して我々は,とある結果を引き起こす設定がいかなるものであるか推論する手法の確立を目指している.本研究では,この目的のために自動推論器の試作を行なった.この推論器は,人工化学系の初期状態と目的の分子を与えろと,その分子の生成可能性を判定する.推論器の実装にはオブジェクト指向言語 Ruby を用いた.作成した推論器によって例題を解き,推論器が期待通りに動作することを確認した.