著者
玉木 和鷹 高井 昌彰 飯田 勝吉 高井 那美
雑誌
第83回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2021, no.1, pp.27-28, 2021-03-04

拡張現実において形状変化する3次元物体を認識対象とする場合,対象物体の形状を取得し,その変化を実時間で追跡する必要がある.本研究では立体形状の変化に焦点を当て,深度画像を用いて3次元物体の形状変化を追跡するシステムを実現する.本システムでは対象物の初期形状データを予め作成しておき,そのデータを撮影フレームごとに取得される形状データと照らし合わせ,更新を繰り返すことで立体形状変化の追跡を実現する.立体形状の取得には現在普及の進む一般的な深度カメラを用い,深度画像を点群データに変換した後,立体形状データを再構築する.応用システムとしてAR化石発掘アプリを開発した.
著者
坂井 素思 Motoshi Sakai
雑誌
放送大学研究年報 = Journal of the Open University of Japan (ISSN:09114505)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.37-46, 2014-03-20

社会の中で観察される「信頼」には、二つのタイプが存在する。個別信頼と一般信頼である。個別信頼とは、信頼する側と信頼される側との間に、明確なひとつの理由が存在する場合に立てられるものである。たとえば、ひとりの技術者が、機械の利用者の求めに応じて、故障した機械を修理する場合に、その持てる技術の故に、信頼性を獲得することができる。専門的な技術という明確な理由があるために、この技術者は信頼性を獲得することができる。 ところが、集団や組織の内部における信頼のあり方は、このような個別の理由で存在する訳ではない。複数の理由が重層的に織りなす構造を持っている。このような一般信頼には、どのような特徴があり、どのようにして成立するのだろうか。この小論では、企業家タイプの比較検討を通じて、リーダーシップ概念の比較の中に、この一般信頼の意味を追究したい。
著者
モロジャコフ ワシ―リー
出版者
拓殖大学国際日本文化研究所
雑誌
拓殖大学国際日本文化研究 = Journal of the Research Institute for Global Japanese Studies (ISSN:24336904)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.33-55, 2019-03-29

本論文は、満州事変以後、日本の大陸政策・植民地政策に対するフランス知識人の見解を調査・分析するものである。列強の政府と政治エリートたちが、満州での日本の行為を「侵略」と非難した際、欧米の世論とメディアはほとんど全て反日になった。フランス政府と政界もまた日本の政策を非難したが、知識人の見解は分かれた。その一部は日本の行動を弁護し、他の一部は国際連盟と中国の反日政策を支持した。本論文では、この二つの派閥それぞれについて、フランス人政治評論家・法学者等の著作を検討する。
著者
小泉 和真 冨永 和人
雑誌
情報処理学会研究報告バイオ情報学(BIO)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.128(2007-BIO-011), pp.93-96, 2007-12-21

人工化学とは仮想的な化学系を表現する計算モデルである.我々は文字列のパターンマッチと組み換えに基づく人工化学を提案している.人工化学を用いた一般的な研究では,設定をシミュレータに与えて計算機実験を行い,その結果を得る.これに対して我々は,とある結果を引き起こす設定がいかなるものであるか推論する手法の確立を目指している.本研究では,この目的のために自動推論器の試作を行なった.この推論器は,人工化学系の初期状態と目的の分子を与えろと,その分子の生成可能性を判定する.推論器の実装にはオブジェクト指向言語 Ruby を用いた.作成した推論器によって例題を解き,推論器が期待通りに動作することを確認した.