著者
小橋 拓司
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
日本地球惑星科学連合2018年大会
巻号頁・発行日
2018-03-14

本報告では、自然地理教育に関わってきた立場から、2022年度から実施予定の「地理総合」について紹介し、具体的内容を検討することを目的としている。具体的には、(1)地理教育における自然地理教育の現状を紹介し、その比重がかなり低いこととその理由を明らかにする。(2)地理総合を考えるにあたり、「持続可能な社会づくり」という観点が重要であることを指摘する。(3)「防災教育」を事例として、授業実践を報告する。以上のことを踏まえ、地理総合をみんなでつくりあげていく意義に触れたい。
著者
吉田 晴一
出版者
一般社団法人日本社会福祉学会
雑誌
社会福祉学 (ISSN:09110232)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.25-37, 2015-05-31

救護法は救護が市町村長の義務であることを明確に規定し,収容救護について市町村自らの救護施設への収容のほか,私設を含む他の救護施設への収容の委託を認めた.本稿の目的は,「私設の救護施設」が担う公的な救護の制度の制定過程およびその意義について検証することである.本稿では,まず,救護法制定過程における救護施設への収容の委託に係る検討状況の変遷について分析する.次に,私設の養老院を事例に,救護法制定前・施行後を比較し,私設の救護施設が担う公的な救護の意義について分析する.救護法の制定過程において,代用感化院の制度を参考に公設の「収容場舎」の設置命令とともに「私設ノ場舎」の代用が提案されるが,市町村の救護施設の設置は任意とされ,委託費(=救護費)支払による私設の救護施設への収容の委託という制度へ収斂していった.私法上の契約関係によって,民間の社会事業施設を公的な制度に取り込む仕組みが構築された.
著者
浅見 正弘
出版者
特定非営利活動法人 産学連携学会
雑誌
産学連携学 (ISSN:13496913)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.2_48-2_54, 2016 (Released:2016-08-26)
参考文献数
4

企業の事業転換においては技術資産転換の断行が成否を握っている.自社の保有する技術資産の把握,新規事業の立上げに必要な資産で不足するものの明確化とそれらの速やかな獲得,が求められる.これを効率よく進めるには,社内の異部門も含め社外の大学・企業に至るまで広く見渡し,必要な技術資産の源泉として選定し,協業を通じて技術獲得を進めるオープンイノベーションのプロセスが有用である.こうした事業転換プロセスを富士フイルムを例に考察した.また,未成熟市場の拡大を図るため,オープン化を活用したインセンティブの設定で,多数のプレーヤーの参加を加速する戦略も併せて考察した.
著者
植田 康孝 木村 真澄
雑誌
江戸川大学紀要 = Bulletin of Edogawa University
巻号頁・発行日
vol.27, 2017-03-31

日本人は,鉄腕アトム,ドラえもんなど,いつの時代も人間そっくりのヒト型ロボットに憧れて来た。そして,その憧れは,近年,技術革新が著しい人工知能へと結び付く。人間のように動き,時に感情まで持つアンドロイド(ヒト型ロボット)は様々なSF マンガに登場するため,今やエンタテインメントには欠かすことが出来ない存在になっている。鉄腕アトムやドラえもんといった,ロボットを題材としたアニメが人気となった日本では,特にヒト型ロボットの研究が先行して来た。コミュニケーションが出来るヒト型ロボットは海外でも需要が高い。日本以外にも少子高齢化に悩む国では新たな労働力が必要となるためである。サービス業でロボットを利用すれば,生産性を向上して経済成長を促すことが出来る。日本は,福島第一原発,少子高齢化に伴う健康・医療,介護,労働力不足,地方経済の疲弊など数多くの課題を抱えるが,課題解決するためには人工知能(ロボット)の活用が不可欠である。課題先進国であるからこそ,人工知能の開発が進むチャンスである。 問題となるのは,ロボットが獲得する「自律知」である。人間が作り出す人工知能を搭載する最新のロボットは果たして「心」を持つことが出来るのか。「感情」や「自意識」を持った「人格」がロボットに宿るのか。議論の分かれ目は「感性」や「意識」,そして「精神」や「魂」といったある種の神秘性をロボットが持てるか,それともそれらがロボットには欠落するか,という点に尽きる。この問題は,ハリウッドのSF 映画における見方と日本アニメ文化の見方で大きく分かれる。西欧キリスト教文明では,心を持つのは人間だけに限定され,動物には心はないと考える。ましてやロボットのような無機物の「魂」には「心」も「魂」もないと考える。一方,日本人は,路傍の石やモノノケなど森羅万象あらゆるモノに「モノの気」があると考えて来た。もちろん森羅万象の「気」「魂」「心」「意識」「自我」には様々な階層があるが,自然に対するそのような見方の下では,人間以外の存在も「心」や「魂」を持てることを,日本人は自然に受け入れることが可能になっている。 「ドラえもん」や「鉄腕アトム」のような「自律知」を持った「汎用人工知能」を実現するためには,2つの問題を解決しなければならない。人工知能のシステムに価値観を「植え付ける」という技術的問題と,その価値観はどういうものにするべきかという倫理的問題である。道徳論はいわば,人類の永遠のテーマとして扱われて来た。何千年も前から議論が続いているが,私たちはいまだ道徳論に対する「正解」を見つけられずにいる。汎用人工知能として日常生活に溶け込むロボット「ドラえもん」にどのような倫理観を植え付けるべきかという正解を見つけることは,今後ともに議論の余地を残す。軍事ロボットを開発する米国や中国と異なり,ロボットを平和用途に限定して用いる日本が果たすべき役割は大きい。いつの時代も問われているのは人間の倫理観である。
著者
佐藤 則之 清水 弘行 森 昌朋
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.37, no.5, pp.321-325, 1994-05-30 (Released:2011-03-02)
参考文献数
17
被引用文献数
1
著者
松島種美 著
出版者
大文堂書店
巻号頁・発行日
1925
著者
参謀本部 編
出版者
東京偕行社
巻号頁・発行日
vol.第1巻, 1916
著者
奥野 善彦
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1268, pp.161-164, 2004-11-22

整理回収機構は8月31日、金融庁から内部管理態勢の強化などを求める業務改善命令を受けました。今年4月に明らかになった元職員の公金着服事件を受けての措置です。9月30日に金融庁に業務改善計画を提出するとともに、私も含めた役員の減給など処分を発表しました。 私は今回の業務改善命令を非常に重く受け止めています。
著者
村井弦斎, 福良竹亭 著
出版者
春陽堂
巻号頁・発行日
vol.1冊, 1903