著者
加藤 邦子 牧野 カツコ 井上 清美 間野 百子 間野 百子 藤原 佳典
出版者
宇都宮共和大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

子育て支援施設を利用する未就学児をもつ親(約1300名)を対象として,配偶者以外で育児を助けてくれる人とどのような関係を築いているか,関係構築がどのように親子関係に影響を及ぼすかプロセスを検討した。配偶者以外で育児を最も手助けしてくれる人が,親族の場合は,その関係が良好であるほど,友人と育児に関するコミュニケーションが多くなり,子育て支援施設で気軽に相談したり助けてくれる人との関係も良好で,親子関係が円滑化するというプロセスが検証された.一方配偶者以外で育児を助ける人が非親族か該当者がいない場合、子育て支援施設で気軽に相談したり助けてくれる人との関係を築き、親子関係を支える必要が示唆された。
著者
小笠原 奈保美 Heo Younghyon Ginsburg Jason D.B Anna 桑田 カツ子
出版者
群馬県立女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

(1) 避難伝達文の言語学的分析と(2)避難伝達文発話の際の音響的特徴の影響を調べた。(1)について、津波避難伝達文と水害・土砂災害避難伝達文をデータとして集め言語学的分析を行った。その結果、津波避難伝達文より水害・土砂災害避難伝達文の方が言語量が多い、避難準備から勧告・指示へと緊急性が増すにつれて、複雑な構文が増えることなどが明らかになった。(2)について、声の音響的特徴(性別、ピッチ、発話速度)が、聞き取りやすさ・信頼性・緊急性の評価に影響するかを調査した。実験の結果、女声でピッチや速度を変化させない場合が総じて評価が高かったが、緊急性においては速い発話が効果的であることがわかった。
著者
赤塚 次郎 アカツカ ジロウ Akatsuka Jiro
巻号頁・発行日
(Released:2012-11-15)

「全国遺跡資料リポジトリ・シンポジウム : 文化遺産の記録をすべての人々へ! ―発掘調査報告書の電子化と公開を考える―」 平成24年11月15日(木)13:00-17:30 大阪大学附属図書館総合図書館ホール
著者
松本 和也 マツモト カツヤ
出版者
神奈川大学人文学会
雑誌
人文研究 = Studies in humanities (ISSN:02877074)
巻号頁・発行日
no.206, pp.1-35, 2022-09-30

This paper focuses on Hatakazu Kayano (Torahiko Koori), who has been positioned as a minor poet in the history of Japanese literature. At the end of the Meiji Era, the theater was taking a new turn, and Hatakazu Kayano was an active playwright during this period. In this paper, I revisit the plays written by Hatakazu Kayano from the perspective of his contemporaries, focusing on plays published in Mita Bungaku and Subaru. The paper is organized as follows. Chapter I presents the gaps in our knowledge and other problems based on a review of previous studies. Chapter 2 analyzes the evaluation of the works Kayano published before he began writing plays. Chapters 3 and 4 discuss how the plays Kayano wrote were evaluated. With these plays, Hatakazu Kayano had come to be regarded as the standard-bearer of the Neo-Romantic movement by 1907. For Chapter 5, I survey and analyze the criticism of Dojoji and discuss its possibilities and limitations, and then summarize this paper.
著者
新江 賢 中江 進 松本 健治 須藤 カツ子
出版者
杏林大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

ダニの外殻に含まれるキチンが、インターロイキン-33 (IL-33)を介して、無害な抗原に対するアレルギー応答を誘発することを見出した。本研究では、抗原提示細胞の1つである樹状細胞(DC)に対するキチンの効果に着目した。その結果、キチンがIL-33存在下でのみDCを活性化し、炎症性サイトカイン(IL-1)の産生を介してTh2細胞を活性化することを明らかにした。さらに、野生型、IL-33R欠損、IL-1欠損DCを移入再構築したIL-33R欠損マウスにアレルギー性気道炎症を誘発することにより、キチンとIL-33により活性化されたDC由来のIL-1が、アレルギー応答を誘発することを明らかにした。
著者
松本 和也 マツモト カツヤ
出版者
神奈川大学人文学研究所
雑誌
人文学研究所報 = Bulletin of the Institute for Humanities Resarch (ISSN:02877082)
巻号頁・発行日
no.66, pp.1-20, 2021-09-27

本稿では,昭和10年代(1935~1944)における地方文化(運動)を主題とした言説を,特に文学言説を軸として分析― 考察した。Ⅱでは,地方主義文学や故郷・郷土を語る文学言説を通じて「地方(文化)」という概念が注目されていた様相を確認する。Ⅲでは,昭和15年の日本文化論の再評価と連動して展開された地方文化言説について,再燃していく地方文学を中心に検証した。この時期,「地方」には,内地の周辺部と外地の日本が含まれていた。Ⅳでは,大政翼賛会文化部が主導した地方文化運動に注目し,文化部メンバーの発言や地方での受容などを分析した。この時期には,国民文化=地方文化を大東亜文化,世界文化へと展開していく回路も言説化されていった。太平洋戦争開戦後を扱うⅤ・Ⅵでは,疎開も含めて,地方文化(運動)が「戦力」として位置づけられていく地方文化言説を検証した。ここで地方文化言説は,文化と生活とが「戦力」において一体化する帰結を迎える。
著者
森 勝彦 モリ カツヒコ Katsuhiko Mori
出版者
鹿児島国際大学附置地域総合研究所
雑誌
地域総合研究 = Regional studies (ISSN:09142355)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.1-16, 2020-10-30

The conservation movement of Star Ferry Pier and Queen's Pier in Hong Kong awakened collective memory of Hong Kong citizens and led to creation of Hong Kong identity. In this background, the active complexities that Morimitsu Shimizu pointed out as characteristic of the former Chinese rural society exist as undercurrent in immigrant society and seaport society. Hong Kong, where the Pier conservation movement has led to the importance of discovering and preserving historical landscapes, is expected to continue to emphasize its historical character as seaport city.
著者
松本 和也 マツモト カツヤ
出版者
神奈川大学人文学研究所
雑誌
人文学研究所報 = Bulletin of the Institute for Humanities Resarch (ISSN:02877082)
巻号頁・発行日
no.68, pp.1-20, 2022-09-27

本稿では,明治末年における劇壇の新機運について再検討する。明治時代の演劇史についての先行研究は多々あるが,そのほとんどは,個別の演劇人,作品,興業などについてのものであった。それに対して,本稿では,演劇の近代化―西洋化がしきりに議論されていた,明治末年の劇壇を対象とした言説を検討対象とする。第1章では,明治時代の演劇史と自由劇場に関する先行研究をレビューすることで,本論のねらいを明らかにした。第2章~第4章では,時期を区切りながら明治末年における劇壇の言説を調査―分析した。この時期の言説上では,第一に西洋劇の上演組織,第二に雑誌の創刊,第三に新しい脚本,第四として帝国劇場の開場,そして最後に象徴劇(気分劇―情調劇)の隆盛を軸に,劇壇の新機運が語られていたことを確認した。第5章では,大正時代から振り返って,明治時代の演劇がどのように語られていたかを分析―考察して,結論にかえた。
著者
松本 和也 マツモト カツヤ
出版者
神奈川大学人文学研究所
雑誌
人文学研究所報 = Bulletin of the Institute for Humanities Resarch (ISSN:02877082)
巻号頁・発行日
no.57, pp.19-37, 2017-03-25

In this paper, I conducted a survey on reviews in monthly literary magazines in the second decade of the Showa era. The survey focused on the four types of general magazines( “Chuoukouron”,“Kaizo”,“Bungeishunjyuu” and“Nihonhyouron”). After introducing the research situation on the reviews, I obtained data on the posting situation of that 10 years. As a result, I found that review postings were less than expected. In addition, two years earlier than the end of the war, I also found that the reviews had disappeared from those magazines.