著者
松本 和也 マツモト カツヤ
出版者
神奈川大学人文学会
雑誌
人文研究 = Studies in humanities (ISSN:02877074)
巻号頁・発行日
no.204, pp.1-33, 2021-12-25

In this paper, I have attempted to research and analyze the discourse of cultural propaganda during the Pacific War. As there is little previous research on these discourses, I worked on unearthing wartime material. In Chapter Two, I analyzed the discourse on Southern cultural propaganda. As a case study for further analysis, I specifically focused on discourse on the Dutch East Indies before the start of the Pacific War. From the aforementioned examination, I have precipitated the basic structure of cultural propaganda discourse. In Chapter Three, I analyzed the discourse around cultural work starting from after the beginning of the Pacific War and paying particular attention to the keywords of ethnic groups. In the discussion of this section, I followed the trends that this discourse on cultural propaganda will reflect in the ideology of the Pacific War. Finally, I analyzed the discourse surrounding the relationship between literary figures and cultural propaganda at that time. In conclusion, I pointed out that through these discourses, literary figures have contributed to uplifting the war and gained sociality.
著者
板倉 勝高 イタクラ カツタケ
雑誌
流通經濟論集
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.57-68, 1968-05
著者
田端 克至 タバタ カツシ Katsushi Tabata
雑誌
二松学舎大学國際政経論集
巻号頁・発行日
vol.13, pp.19-38, 2007-03

本論文では、マンデル・フレミングモデルの妥当性について検証した議論を整理し、実際に日本経済への応用を試みた。マンデル・フレミングモデルには、現実経済を説明するだけの有効性があると結論づけている。具体的には、BQ(Blanchard-Quah)法を用いて、この理論の妥当性を検証した。
著者
三浦 勝也 ミウラ カツヤ Katsuya Miura
雑誌
東京都立産業技術高等専門学校研究紀要 = Research reports of Tokyo Metropolitan College of Industrial Technology
巻号頁・発行日
vol.2, pp.25-22, 2008-03

現在の中等国語教育(中・高)においては古典教材に依って文語文を教えているが、そこには言語教育の一環としての文語教育の観点はなく、古典教育の観点があるのみである。古典を教えることと文語文を教えることとの違いは何か、なぜこの両者を分けて考える必要があるのかについて、現に行われている教科書の教材や教室における実状を参照しながら考察を試みたい。
著者
小野 展克 オノ ノブカツ Nobukatsu Ono
雑誌
嘉悦大学研究論集
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.1-13, 2013-03-20

" 日本航空(JAL)は2010年1月に会社更生法を申請、経営破綻した。しかし、政府系の企業再生支援機構が3500億円を出資、政府系の金融機関である日本政策投資銀行などが6,000億円の融資を実行する体制を整えることで、収益力が急回復、破綻から2年8か月後の2012年9月には再上場を果たした。破綻からの復活劇の背景には、会社更生法の活用で、債務の大幅なカットや人員整理などを実現したことがある。会社更生法という武器がなければ一気に大型機材を償却することは難しかったし、地元自治体などとのしがらみの多い不採算路線の整理、これまで労使交渉の難題だったパイロットの給与カットにも乗り出せなかったであろう。一方で、政府系の企業再生支援機構からの手厚い資本支援で、新型の機材の購入なども可能になった。政府支援が鮮明だったこともあり、大きな顧客離れも起きず、業績は順調に回復した。 筆者は今回のJALの再生は二つの課題を残したことを指摘したい。 一つ目は、健全な競争環境を歪めた点である。日本国内の競争はJALと全日本空輸(ANA)という大手2社を中心に繰り広げられている。一方のJALだけが、会社更生法で債務をカット、政府による公的資金が注入され業績が急回復したのでは、公正な競争環境が維持されているとは言い難い。二つ目は、国際競争力の問題である。羽田空港や成田空港の発着枠の拡大で、日本発着の国際線の競争環境は激変している。絞り込んだサービスで格安運賃を提供するLCCの市場への参入が本格化する上、欧米、アジアの大手航空会社の参入も拡大する。政府支援によって敗者を復活させ、これまでの国内業界秩序を維持したことが、国際競争力の劣化を招く可能性が高い点も問題だと考える。"
著者
中島 明子 名取 史織 三善 勝代 ナカジマ アキコ ナトリ シオリ ミヨシ カツヨ Akiko NAKAJIMA Shiori NATORI KATSUYO MIYOSHI
雑誌
和洋女子大学紀要. 家政系編
巻号頁・発行日
no.41, pp.107-118, 2001-03-31

本稿は,「三世代にわたる生活文化の伝承と将来への展望」(1)に引き続き,和洋女子大学学生とその母親および祖母の三世代における生活文化について行った調査研究の内,住生活,暮らしの中の植物,および生活経営の3分野に関する報告である。1)住まいにかかわる生活文化 : (1)伝統行事は全体としてはやらない家庭が増加傾向にあり,住宅形態との相互関連が想定される。(2)環境と住み方の関係については,自然の調整と活用,自家処理から,設備化と社会的システムへの転用に変化してきている。(3)起居様式に関しては,第一世代(祖母)と第二世代(母親)がほぼ連続し,第三世代(学生),すなわち1980年代以降に急速に洋風化が進んでいることがわかった。2)暮らしの中の植物 : 伝統行事の伝承は,若い世代になるほど減少していく傾向にあるものの予想外に伝承されている。植物の調達をみても,自宅または近隣からが4割から5割を占め,比較的自然環境に恵まれた居住環境に住んでいる。しかし,庭の質をみると,生け垣は第三世代で2割と減少し,庭木も第三世代になると,鑑賞用の花木が増え,生活の洋風化と共に,自然の状態から切り離された庭づくりがされている。3)生活経営 : (1)家族で夕食を囲む頻度と近所づきあいが第三世代で少ないのは,当該世代の行動圏の拡大による。(2)家族が離れて暮らす場面に際しては,前向きに対処していこうとする姿勢が第三世代において認められた。(3)女性の就業と生き方については,第二,第三世代で第2位にあげられた「継続就業型」の将来可能性が予測される。(4)結婚を所与のものと捉えている割合は世代が若くなるほど減少しており,戦後の民主化によって両性の合意に基づくと謳われた結婚観は,確実に浸透してきている。