著者
中村 重久
出版者
京都大学防災研究所
雑誌
京都大学防災研究所年報. B = Disaster Prevention Research Institute Annuals. B (ISSN:0386412X)
巻号頁・発行日
vol.27, no.B-2, pp.591-610, 1984-04-01

This is a survey report on tsunamis in Tanabe and Shirahama. At first, a numerical modelis studied to know a specific property of a tsunami propagation with some consideration ofnumerical simulation to an observed big tsunami. In order to know any possibility of theforthcoming big tsunami, it is essential to learn the old documents and the tsunami catalogues.An application of stochastic process to the time history of the big tsunami leads to obtain aconvenient measure for tsunami warning and countermeasures, that is, in form of an exceedanceprobability for a given tsunami magnitude in a given time interval after applying a Poissonprocess to the local tsunami history in Tanabe and Shirahaina.
著者
宮澤 諒 中村 恒一 松葉 友幸 磯部 文洋
出版者
日本肘関節学会
雑誌
日本肘関節学会雑誌 (ISSN:13497324)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.195-198, 2019

上腕骨外側上顆炎と肩関節可動域の関係性を調べるため,69名を対象に調査を行った.肩関節可動域(range of motion:ROM)を測定し,健側比率を用いて80%未満の場合を肩ROM不良,全て80%以上の場合を肩ROM良好と定義し内訳を調査した.また,2群に分けて性別,年齢,利き手,職業,罹病期間,肘・手関節,前腕回内外のROM,握力,ピンチ力,visual analogue scale(以下VAS)による肘関節の運動時の疼痛,重症度分類,DASH scoreの比較を行った. 結果は肩ROM良好群37名,不良群32名であり46.3%が患側の肩関節の可動域制限を認め,そのうち96.8%は内旋制限を認めていた.今回,患者背景で肩ROM不良群での特徴的な項目は認めなかったが,上腕骨外側上顆炎の治療プログラムにおいて肩関節の関与も考慮していく必要性があると思われた.
著者
岡本 匡史 山内 徹 矢野 駿太郎 黒瀬 直孝 川北 貞夫 高橋 康次郎 中村 輝也
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.94, no.10, pp.827-832, 1999-10-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
9
被引用文献数
3 4

(1) 清酒中の溶存酸素の保存中での消費速度はビンの色によって異なり, 無色透明ビンのような光透過量の多いビンに詰めた清酒の溶存酸素は速く消費された。(2) 光透過量が多い容器では, 溶存酸素を低減させることにより日光着色を顕著に抑制できた。しかしながら, 日光臭が強く発生して品質が悪くなった。(3) 光透過量の少ない褐色ビン, 黒色ビンおよび緑色ビンの場合, 初発の溶存酸素濃度が従来清酒と同程度 (3.2ppm) であれば, 保存中に老香, 雑味, 着色が増加した。また, 低すぎる (0.7PPm) と苦味, えぐ味および日光臭が発生した。これらの結果から, その間の溶存酸素濃度の中に品質維持に最適な濃度が存在するものと考えられた。(4) 最適な溶存酸素濃度は褐色ビンと黒色ビンでは2.0 ppm前後, 緑色ビンでは2.0 ppmよりも高いところにあり, この溶存酸素濃度に清酒を調整して詰口を行うことによって, 詰口時の品質を流通段階で長く維持できると考えられた。

1 0 0 0 OA じんやく踊考

著者
中村 茂子
雑誌
芸能の科学 = Geinō no kagaku
巻号頁・発行日
no.10 : 芸能論考V, pp.49-91, 1979-03-24
著者
中村 茂生 ナカムラ シゲオ Shigeo Nakamura
雑誌
史苑
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.18-36, 1995-03
著者
有馬 学 季武 嘉也 中村 尚史 日比野 利信 永島 広紀 一ノ瀬 俊也
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

本研究は北九州地域の都市を主たる対象に、近代日本の都市化・工業化における地方都市の位置と機能を明らかにすることを目的とする。本研究の鍵となる史料は、今回初めて利用可能になった安川敬一郎の日記をはじめとする関係史料(北九州自然史歴史博物館蔵、以下「安川文書」と略)である。本研究では第一に、「安川文書」の整理を同博物館と協力して行い、その史料情報をデータベース化して活用できるようにした。「安川文書」の活用は、地方財閥の代表的な存在であった安川財閥の企業活動を詳細に明らかにするのみならず、企業、政党、行政、社会運動等の都市主体の動向と相互関係(対抗・競合・協調)を検証し、それによって近代日本の地方都市史研究に新たな地平を開くことを可能にすると思われる。「安川文書」の主要な内容は、(1)安川敬一郎日記、(2)安川家の経営実態を示す帳簿類をはじめとする経営史料、(3)安川宛の書簡および安川の書簡草稿、(4)安川の膨大な意見書類である。本研究ではこれらの分析によって、安川の経済活動のみならず、それと結びついた政治活動、および政治・経済活動を結び付ける独特の国家観、国際情勢認識を明らかにすることができた。帳簿類の検討からは、安川家と松本家の事業上の関係(組織構造)や安川家の投資行動(資産運用のあり方)の実態が解明された。それによれば、安川家は日清戦争時の石炭ブームで得た利益を、鉱区の拡大と鉄道投資に投下し、事業多角化を実現した。また、安川敬一郎日記、書簡、意見書等を、的野半助関係文書、永江純一関係文書、新聞史料などと付き合わせることによって、これまでほとんど言及されなかった安川の政治活動の詳細が初めて明らかになった。衆議院選挙における安川の活動の舞台は北九州ではなく福岡市であり、そこでは安川は政友会系と玄洋社系双方の支持を調達できる立場にあった。安川は中央政界にも人脈をもち、第二次大隈内閣期に立憲同志会と政友会を牽制する第三勢力の形勢をはかったが、その意図は挙国一致による日中関係の安定化と、そのもとでの中国への資本進出にあった。
著者
中村 友昭 安藤 義記 長井 隆行
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第29回全国大会(2015)
巻号頁・発行日
pp.2D3OS12b1, 2015 (Released:2018-07-30)

これまでロボットが取得したマルチモーダル情報をカテゴリ分類することで,物体概念を形成する手法を提案してきた.しかし,我々が用いている概念は物体概念だけではなく,色を表す概念や,硬さを表す概念など物体の特徴を表す概念も存在している.そこで本稿では,HDPにCRPによるモデル選択を導入し,物体だけではない様々な概念を同時に形成する手法を提案する.
著者
中村 あゆみ 古屋 晋一 合田 竜志 巳波 弘佳 長田 典子
出版者
公益社団法人 計測自動制御学会
雑誌
計測自動制御学会論文集 (ISSN:04534654)
巻号頁・発行日
vol.49, no.9, pp.840-845, 2013 (Released:2013-10-16)
参考文献数
11

The purpose of the present study was to assess effects of daily piano practice on speed and accuracy. When they were asked to play the trained tone sequence as fast and accurately as possible, the maximum rate of keystrokes increased after the practice, indicating enhancement of finger movement speed. This was also the case when playing an untrained tone sequence with the left hand and untrained right hand as fast as possible. A retention test, being performed two months after the final practice session, revealed no apparent deterioration of the hand motor functions, suggesting robustness of motor memory acquired through the piano practice. Finally, provision of visual feedback regarding rhythmic accuracy of keystrokes facilitated the movement accuracy, which implicates a potential of the augmented feedback for improving piano performance.
著者
渡邊 和洋 中園 江 中村 大輔 西谷 友寛 西村 奈月 松島 弘明 谷尾 昌彦 江原 宏
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物学会紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.85, no.4, pp.373-384, 2016-10-05 (Released:2016-10-25)
参考文献数
24
被引用文献数
1 9

コムギの多収栽培技術の開発を目的に,耐倒伏性品種「さとのそら」を供試し,慣行の基肥重点型の施肥体系に対して,基肥を減らし追肥で窒素を増施用する生育後期重点施肥の効果を2カ年にわたって検証した.その結果,生育後期重点施肥により,茎立期以降の乾物成長量の大きくなる時期にLAIが高まったこと,登熟期後半まで葉色,NARが高く維持されたことでCGRが高く経過し,成熟期の総乾物重が大きくなった.一方で,茎立期の茎数が少なくなったことに加えて,この時期に窒素を増肥したことで,茎間の同化産物および窒素の競合が緩和され,茎の生存率が高まり,穂数が増加するとともに,シンク容量の大きな穂が形成されて1穂粒数も増加したものと考えられた.さらに登熟期後半までNARが高く維持されたことで1000粒重も増加した.以上の乾物成長経過および収量構成要素の形成の結果,生育後期重点施肥により,収量を15~50%増加させることが可能であった.一方で,成熟期が遅れること,外観品質の低下や子実タンパクの過剰,土壌の酸性化の助長などの普及技術化に向けて改善すべき課題も明らかとなった.
著者
中村 陽祐 竹内 裕美 福島 慶 横山 裕子 森實 理恵 榎本 雅夫
出版者
日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー学会
雑誌
耳鼻咽喉科免疫アレルギー (ISSN:09130691)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.1-6, 2017 (Released:2017-03-24)
参考文献数
13

抗ヒスタミン薬の鼻閉に対する効果を補完するために,第2世代抗ヒスタミン薬のfexofenadineフェキソフェナジンと経口血管収縮薬のpseudoefedrineプソイドエフェドリンの配合剤(F/Pと略す)が臨床で使用されている。F/Pの鼻閉に及ぼす臨床効果は経験的に確認されているが,鼻腔通気性の変化を客観的に評価した研究はほとんどない。本研究では,通年性アレルギー性鼻炎患者17人(男性12人,女性5人,平均年齢28.6歳)を対象として,F/P服用後の鼻腔通気性の変化を鼻腔通気度検査によって検討した。また,F/P服用後の自覚的な鼻閉感の変化についてVASを用いて検討した。鼻腔通気度検査は,F/P服用前は4時間,服用後は8時間,30分毎に測定した。また鼻閉感は,鼻腔通気度検査に合わせて測定した。鼻腔通気性の客観的な指標である総鼻腔気流量は,服用後90分から有意に増加し,服用後8時間まで有意な増加が持続した。一方,鼻閉感は,服用後2時間から有意に低下し,服用後6時間まで有意であり,試験期間の服用後8時間の間,効果が持続した。本研究によって,F/Pの鼻腔通気性に対する速やかな効果発現と持続性を客観的に証明することができた。また,鼻腔通気性の改善に伴い自覚的な鼻閉感も有意に改善することが確認された。
著者
後藤 洋一 中村 康弘
雑誌
コンピュータセキュリティシンポジウム2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.2, pp.308-313, 2014-10-15

ダークネットへ到着するパケットはマルウェアの感染活動または踏み台を経由した走査活動に起因すると考えられる。これらの活動を分析してセキュリティ対策に役立てることを目的としたダークネット観測に関する様々な研究が行われている。しかしながら、パッシブ観測のみでは当該攻撃が踏み台を経由したものであるか否かを判定することは困難であった。この研究では、攻撃時のパケット応答速度の観測と、送信元へのアクティブスキャン結果を統合し、踏み台経由の攻撃を検出する手法を提案する。実ネットワーク上のダークネットにて実験を行った結果から提案手法を評価する。
著者
森本 良平 村井 勇 松田 時彦 中村 一明 恒石 幸正 吉田 鎮男
出版者
東京大学地震研究所
雑誌
東京大學地震研究所彙報 = Bulletin of the Earthquake Research Institute, University of Tokyo (ISSN:00408972)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.423-445, 1966-07-25

Geology of the main seismic area in and around the town of Matsushiro, the northern part of Nagano Prefecture, central Japan, is investigated by field and literature surveys for the better understanding of the earthquake-swarm which is now taking place. The Matsushiro earthquake-swarm started at the beginning of August, 1965. Since then, the local seismicity has become more active with occasional rise and fall.
著者
中村 一明 笠原 慶一 松田 時彦
出版者
東京大学地震研究所
雑誌
地震研究所研究速報
巻号頁・発行日
vol.8, pp.73-90, 1964-09

昭和39年6月16日新潟地震調査概報