著者
井上 厚史 権 純哲 中 純夫 邊 英浩 邢 東風 李 暁東 木村 純二 吉田 真樹
出版者
島根県立大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2011-04-01

東アジアにおける朝鮮儒教の位相を解明すべく、従来の性理学から実学へという通説を再検討する一方で、朝鮮王朝建国時にまで遡り、儒教的建国理念、鄭道伝と『朝鮮経国典』、『朱子家礼』の導入、徐敬徳の理気論、16世紀朝鮮儒学者の人心道心説、李退溪と朝鮮心学、李栗谷と儒教の土着化、李匡臣の理気論、韓元震の王陽明批判、李星湖の『孟子』解釈、丁若鏞の政治論、沈大允の歴史館、李炳憲と高橋亨、朴殷植の開化思想など、朝鮮儒教を特徴づける重要なテーマの抽出に尽力し、その結果として、新たな朝鮮儒学史を記述する研究成果を積み重ねることができたと考えている。
著者
早渕 仁美 井上 厚美 坂井 徳子
出版者
福岡女子大学
雑誌
福岡女子大学家政学部紀要 (ISSN:02883953)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.17-24, 1990-01-25

料理の作り方をどのような手段で示すかについて, フローチャート化とイラスト化を行い検討した。1)既製の約束事に基づきフローチャート化を行ったところ, 複雑な流れになって, 作り方の把握が困難なものがみられた。そこで約束事を充実させ, 基本調理操作法などの別項を設けて簡略化を行った。しかし別項を参照する手間や, 図形や記号の意味や約束事を覚えなければならない煩雑さが残った。2)基本調理操作のイラスト化における約束事を定めた。その約束事に基づき調理操作のイラスト化を行ったところ, フローチャート化したものに比べ, 料理の概要や作り方を簡潔明瞭に示すことができ, どのような料理かを直感的に把握することができるのではないかと考えられた。
著者
井上 厚史
出版者
島根県立国際短期大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1994

韓国性理学および日本朱子学の特徴について、新しく入手した資料をもとに基礎的研究を行い、以下のような成果を得た。1、李退溪の思想は、従来の「朱子哲学の限界を超えた」という観点から評価するよりも、朱子学の一つのヴァリエーションと考えるべきである。そして、その特徴は存養と省察の間に「格物」という過程がそっくり脱落しているところに端的に表れている。つまり存養省察の体認体察がそのまま窮理になるといってよく、この点で、朱子学の格物窮理はその対象を「心身」に限定することになった。2、李退溪の思想の影響を強く受けた日本の朱子学者-林羅山や山崎闇斎-も同様に、「心身」への強い関心が見られるが、韓国性理学の場合とは異なり、「理」は実体的に認識される傾向が非常に強い。その背景には、実体的な「心」の概念を提唱していた神道-たとえば『古事記』に見られる具象的なイメージ-との習合が強く関与していると考えられる。したがって、日本の朱子学を考察する場合、神道との比較考察を抜きにすることはできない。3、韓国性理学のもう一つの著しい特徴として、「正心誠意」と「天下国家の事」とが緊密に連結している点があげられる。有名な李退溪により「敬」の重視も、この強い国家意識を抜きにして語ることは難しい。彼が「心」や「善一辺純粋性情の定立」などを問題としながらも、単なる空想的な道徳論に陥らなかったのは、この強い政治意識が介在していたためだと思われる。4、以上の考察により今後問題となるのは、(1)日本朱子学における国家意識の継承、(2)日本朱子学と儒家神道との関係、(3)山崎闇斎に引き継がれた「敬義内外」説の政治的な観点からの分析、の三点である。日韓儒学の比較研究は「理気」論に限定されて考察される傾向が強かったが、今後が認識論レベルにおける比較や言語論からのアプローチを試みる必要があるだろう。
著者
井上 厚行 小竹 信宏 坂庭 康友 今井 亮
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.108, no.7, pp.465-473, 2002-07-15
参考文献数
48
被引用文献数
2 2

千葉県房総半島南端に分布する千倉層群白浜層中の白色細脈は,従来付加体堆積物から報告されている鉱物脈とは異なり,カルサイトの外にアポフィライトやヒューランダイト,エリオナイト,アナルサイム,ナトロライト,トムソナイト,チャバサイトなどのゼオライトを主体とする鉱物脈である.随伴するカルサイトのδ<SUP>13</SUP>C<SUB>PDB</SUB>(-39‰~-5‰)とδ<SUP>18</SUP>O<SUB>SMOW</SUB>(+24‰~+29‰)値から,脈の生成に関与した溶液中のHCO<SUB>3</SUB><SUP>-</SUP>は堆積物中のメタンの酸化あるいは熱分解に由来したものであると推定される.また,脈の生成温度は1℃~48℃と推算された.ゼオライトやアポフィライトを含む鉱物脈に対して推定された生成温度は従来報告されていた冷湧水に伴う炭酸塩鉱物の生成温度よりも高い.この白浜層の鉱物はプレートの沈み込み帯に伴う冷湧水の組成や起源,さらに流動機構に関する多様性を示す一例である.
著者
井上 厚史
出版者
島根県立大学
雑誌
北東アジア研究 (ISSN:13463810)
巻号頁・発行日
no.10, pp.67-93, 2006-01

The history of Korean Confucianism usually reminds us of complicated schools and severe struggles among them. These make us difficult to grasp the total characteristic of that. Especially there are few number of Japanese researchers who have interest in the suddern change of Korean Confucianism in modern era into being religious and also few number of papers which have treated this phenomenon. Korean Confucianism seems to be deeply concerned not to logic but to mind, which is different from Chinese and Japanese Confucianism. Historically the most important matter in Korean Confucianism is a 'mind study' (心学) indispensable to think of the meaning of life. This paper analyzed the genealogical transition of the 'mind study' in Korean Confucianism since 16^<th> century to 19^<th> century, namely from Lee Toe Gye ;李退溪, Lee Song Ho ;李星湖, Chong Yag Yong: 丁若〓and Choi Che Oo ;崔済愚. These famous Korean Confucians of different schools have common interest in mind ;心in their interpretation of Confucian classics. Korea had to generate her own modern identity against Western Impact and Japanese invasion in modern era. Under this situation Korean Confucians rediscover the long tradition of 'mind study'. They managed to create a Korean modern identity through the reexamination of traditional mind study to overcome Western civilization including that of Japan. This big challenge in the world of Korean Confucianism made the Korean Confucianism a very religious one.
著者
嘉数 朝子 井上 厚 田場 あゆみ Kakazu Tomoko Inoue Atushi Taba Ayumi
出版者
琉球大学教育学部
雑誌
琉球大学教育学部紀要 (ISSN:13453319)
巻号頁・発行日
no.55, pp.221-232, 1999-10

本研究の目的は、(1)生活習慣と学習習慣、ストレス反応、および体温との関連を検討すること、(2)被験者を低体温群と普通体温群の2群に分け、生活・学習習慣、ストレス反応の両群間の違いを検討すること、であった。主な結果は次の通りであった。生活習慣とその他の要因との間には関連があった。一方、学習習慣は、ストレス反応や体温との間には関連はみられなかった。このことから、小学生においては、学習習慣、ストレス反応、体温は生活習慣の影響を受けることが示唆された。また、生活習慣尺度の中の「遅刻」の項目に関して、学習習慣の3下位因子の全てと関連がみられたことから、「遅刻」は学習習慣の形成に最も影響を与えることが示唆された。また、低体温群と普通体温群の間で、生活・学習習慣とストレス反応には違いはみられなかった。
著者
杉田 正樹 竹内 整一 加藤 尚武 沖田 行司 香川 知晶 篠澤 和久 直江 清隆 菅野 孝彦 小山 嚴也 加藤 泰史 井上 厚史 田中 智彦 九鬼 一人
出版者
関東学院大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

明治以降、今日にいたる日本の起業家たち、具体的には、渋澤栄一、大原孫三郎、武藤山治、波多野鶴吉、から、現代の稲盛和夫(京セラ)、中村俊郎(中村ブレイス)、大山健太郎(アイリスオーヤマ)、小倉昌男(ヤマト運輸)、大山康夫(日本理科学工業)などについて、インタビューなどを含めて、かれらの公益志向を作り出した、気概、精神、背景にある倫理思想を明らかにした。これは、伝統思想である、儒教や神道、仏教に解消できない、独自の思想であることがあきらかとなった。
著者
早渕 仁美 舟木 淳子 井上 厚美 柴田 直美 片倉 美穂 河内 幸子
出版者
福岡女子大学
雑誌
福岡女子大学家政学部紀要 (ISSN:02883953)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.37-42, 1991-01-25

調理操作をイラスト化して示し, 従来の文章表記やフローチャート表記との比較検討を行った。3種類の料理(スポンジケーキ, 三色丼, 八宝飯)について, 3通りの方法で作り方を示し, 506名を対象にアンケート調査を行った。文章表記とイラスト表記はほぼ同率でわかりやすいと答えられたが, 比較的馴染みのある料理や, 料理を作り慣れている人の場合は文章表記を, 馴染みのない料理やあまり料理を作ったことのない人の場合はイラスト表記を支持する傾向がみられた。一方フローチャート表記はいずれの場合も支持率が低かった。次にどのような理由であるいはどのような場合に, いずれの表記方法が好まれるかを721名を対象にアンケート調査を行った。「第一印象のよさ」「料理の想像しやすさ」「複数で実際に作る場合のわかりやすさ」はイラスト表記が, 「作業手順のわかりやすさ」「一人で実際に作る場合のわかりやすさ」は文章表記が最も支持された。調理操作をイラストで示すことは, 視覚を刺激して興味を引き, 料理の作り方のポイントや特徴を瞬時に理解させ, 一目でそれがどのような料理であるかを把握させることに役立つのではないかと考えられた。