著者
高西 敏正 木村 直人 伊藤 孝 諸富 嘉男 井谷 徹
出版者
The Japanese Society for Hygiene
雑誌
日本衛生学雑誌 (ISSN:00215082)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.463-469, 1998-07-15 (Released:2009-02-17)
参考文献数
34

The purpose of this study was to analyze the effects of fluid ingestion and its composition on uric acid metabolism after exercise. Six healthy males volunteered for the study which was comprised of three different experiments; Exp. 1, Exp. 2, and Exp. 3. In all the experiments, subjects performed treadmill exercise (70% VO2max) for 70 minutes respectively. For seven hours after exercise, subjects ingested mineral water at 10°C ad-lib in Exp. 1, 1.5 times the volume of mineral water consumed in the first experiment in Exp. 2, and the same volume of sports drink as in the first experiment in Exp. 3. No significant differences were observed in oxygen uptake and heart rate during exercise among the three experiments, so it was considered that the produced serum uric acid (SUA) levels in the three experiments were about the same level. However, the decrease in SUA, urinary uric acid excretion (UUA), clearance of uric acid (CUA) and fractional excretion of uric acid (FEUA) in Exp. 3, in which the sports drink was consumed instead of mineral water were higher than in Exp. 1 and Exp. 2. On the other hand, no significant differences were found in Exp. 2 and Exp. 3. A significant relationship between UUA and FEUA was found among the three experiments, while there was no correlation between UUA and urine volume.These results show that; 1) the sports drink ingestion can increase the efficiency of recovery from high serum uric acid after exercise, 2) the increase in uric volume due to high mineral water intake does not elevate UUA, and 3) the increase in UUA due to sports drink ingestion was associated with the increase of FEUA.
著者
吉田 二美 デルマワン ブディ 中村 士 柳沢 俊史 黒崎 裕久 中島 厚 伊藤 孝士
出版者
日本惑星科学会
雑誌
日本惑星科学会秋季講演会予稿集 日本惑星科学会2005年秋季講演会予稿集
巻号頁・発行日
pp.45, 2005 (Released:2006-07-24)

8.2mのすばる望遠鏡と0.25平方度の広視野を持つ主焦点カメラSuprime-Camを組み合わせて、見かけの等級が約20-24等という微小メインベルト小惑星を100個同時に検出し、それらのライトカーブを得た。それらの自転周期分布を調べた結果、「全体の約25%が自転周期2時間以下のいわゆる高速自転小惑星である」という驚くべき結果を得た。高速自転小惑星はこれまで近地球小惑星のグループだけに発見されていたが、我々の結果はこれまで調べられていなかったメインベルトの微小サイズの小惑星には大きい割合で高速自転小惑星が存在することを示唆している。
著者
西田 智裕 伊藤 孝紀 福島 大地 仙石 晃久 伊藤 孝行
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.1_1-1_10, 2019-07-31 (Released:2019-11-15)
参考文献数
16

本研究では,オンライン上のワークショップによる家具の商品開発を事例として、オンライン議論システムにおける配色・素材・フェイズについて可視化することを提案し,その有効性および課題を明らかにすることを目的とする。可視化に向けて,参加者が配色・素材を選択しやすい表現について評価調査をおこない,投稿への添付機能を作成した。また,配色・素材・フェイズの可視化による有効性について評価調査した。これらを踏まえ,オンライン議論システムへ添付機能と可視化を実装し,議論実験をおこなった。議論実験より,配色・素材・フェイズの可視化は,議論内容の把握を支援するため,投稿を促したり,構造的な議論を促したりする効果があることを明らかにした。
著者
伊藤 孝行
雑誌
人工知能
巻号頁・発行日
vol.31, no.5, 2016-09-01
著者
川口将吾 金森亮 伊藤孝行
雑誌
研究報告知能システム(ICS)
巻号頁・発行日
vol.2012, no.3, pp.1-6, 2012-10-17

平成 21年より低炭素社会の実現に向けて太陽光発電の余剰電力買取制度が開始された.現在では,電力会社が家庭の太陽光発電設備で作られた電気の余剰電力を買い取る場合,その価格は法令で定められる条件により設定される.しかし,本論文では電力会社が動的に電力の売買価格を変動させる事を想定したエージェントシミュレーションを行い,買取価格の変動を分析し,買取価格が変動する場合の影響を明らかにする.
著者
香村 翼 伊藤 孝紀
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.57, pp.H01-H01, 2010

国内における傘の年間消費量は1億3,000万本でその内9割がビニル傘である。環境問題としての傘の大量消費を見直そうと、レンタル傘の取り組みが行われるようになった。本研究では、住民の意識を把握することで、都市部におけるレンタル傘のシステムを構築するための知見を得ることを目的としている。本研究ではレンタル傘の貸出システムやレンタル傘の利用実態に関する市民の意識を調査した。調査した市民の意識から得られた知見は、レンタル傘の設置場所や貸出システムを決定する際の指針とすることが可能である。今後の展望として、本研究から導かれる知見と、都市部における実際のレンタル傘の動き方や利用者の属性等のデータを合わせ、レンタル傘が都市において円滑に循環するシステムの構築を目指す。
著者
DeyueDeng 大塚孝信 伊藤孝行
雑誌
研究報告知能システム(ICS)
巻号頁・発行日
vol.2013-ICS-171, no.2, pp.1-8, 2013-03-11

近年行われた情報フィルタリングの研究では,共起情報を導入し,フィルタリングの性能を上げるには,学習データが大規模となることで,膨大となる処理時間への対応が課題となっている.したがって,共起の単語数を増加させた場合,爆発的なデータ数となる共起を高速に処理する方法を考えることが必要である.ストレージの容量的問題もあるが,データの処理,プログラムとデータベース間協調の効率を向上することが重要となる.また,共起の増加に伴いノイズも増加するので,処理性能に支障をきたす可能性もある.本研究では既存手法では構築困難な大規模な共起データを本扱う手法を提案する.提案手法では,並列処理を用いて,実用的範囲で許容できる時間内学習過程や判定過程を実行できるフィルタリングを実装できる.
著者
福田 直樹 伊藤 孝行
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.90, no.9, pp.2324-2335, 2007-09-01
被引用文献数
5

本論文では,10,000〜100,000を超えるような多数の入札がある組合せオークションに対して,勝者決定の近似解法を提案し,その特性を評価する.提案アルゴリズムでは,従来手法のLehmannアルゴリズムにおける入札ソート順位の決定因子に着目し,更に山登り法及びシミュレーテッドアニーリング(SA)による解の洗練を行うことで,安定して高い最適性を持った解を得る.入札数が1000程度の場合に,本提案手法では最適解に対して平均して0.997程度の総落札額が得られる解を見つけられることを示す.更に,従来の最適解探索手法と比較して十分に高速に動作し,10,000を超える入札数をもつオークションに対して数秒(入札数10,000)から数分程度(入札数100,000)の実用的な時間で計算が行えることを示す.本近似解法の限界点の一つとして,本近似解法を用いた組合せオークションが一般には真実申告最良とはならないことを,Monotonicityという条件が成り立たないことから示す.一方で,真実申告最良とはならないものの,本近似解法の一部では,解探索の過程におけるランダム性を排除し順序性を保存することで,近似解に対して特定の好ましい性質を満たすことを示す.
著者
跡部 恵子 井田 茂 伊藤 孝士
出版者
日本惑星科学会
雑誌
日本惑星科学会秋季講演会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2003, pp.57-57, 2003

観測限界から、これまでに発見されている系外惑星は全て巨大ガス惑星と考えられているが、地球型惑星も存在しているだろう。惑星において、生命、特に陸上生命が誕生、進化するためには、ハビタブル・ゾーン(液体の水が存在できる軌道領域)での軌道安定性に加え、惑星表面の気候が安定に保たれる必要があると考えられる。惑星自転軸傾斜角の変動は、気候に多大な影響を与える。一般的に自転軸傾斜角の変動は数度であるが、自転・軌道共鳴によって数十度に達する場合がある(Ward 1974, Laskar et al. 1993)。実際、現在火星の自転軸は共鳴の影響で十数度の変動をしており、このような大変動は惑星の居住可能性に影響を与えるであろう。<BR> 本研究では、系外惑星系のハビタブル・ゾーンにある仮想的地球型惑星の自転軸傾斜角変動について調べた。自転軸の振幅を表す解析式を用いて計算を行った結果、巨大惑星が地球型惑星の軌道をかろうじて安定に保てる場所にある場合、地球型惑星は共鳴の影響を受けやすいことがわかった。つまり、軌道的に安定であっても、自転軸傾斜角の大変動が引き起こされる可能性がある。<BR> さらに実際の系外惑星系において、仮想的地球型惑星の自転軸変動を評価した。その結果、地球型惑星が、安定軌道、かつ小さな自転軸変動を示す可能性のある系は稀であることを示唆する結果を得た。しかし、惑星の逆行自転や、近接した巨大衛星の存在は自転軸変動を抑える傾向があり、これらが陸上生命発達の鍵を握っているかもしれない。
著者
伊藤 孝恵
出版者
多文化関係学会
雑誌
多文化関係学 (ISSN:13495178)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.129-139, 2006-12

今日日本において増加、多様化している国際結婚の約7割が、「夫日本人、妻外国人」で、その外国人妻の多くは、フィリピン、韓国・朝鮮、中国といったアジア諸国出身者である。その増加、多様化の背景には、国際的な人口の流動化とともに、送り出し側、受け入れ側の社会的・経済的事情がある。外国人妻は、国家間の経済格差上にある差別意識や、日本社会・文化への同化圧力の中で、言葉や価値観、習慣等の違いに戸惑うばかりでなく、家庭内や親子間でのコミュニケーション・ギャップやエスニック・アイデンティティの揺らぎ、日本において依然根強い性別役割分業にも直面している。このような外国人妻の抱える問題は、外国人妻個人や国際結婚家族のみならず、日本社会全体の問題でもあり取り組むべき課題でもある。本稿は、近年の国際結婚動向の特徴及び今日国際結婚の外国人女性が抱える問題点について整理し、これに家族社会学の見地を加え、日本社会が様々な価値観や習慣等を受け入れ共存する「多言語・多文化共生」社会へ向けて示唆することを目指す。
著者
奥原 俊 大塚 孝信 吉村 卓也 奥村 命 橋本 創 田中 雅章 伊藤 孝行
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第9回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.103-107, 2012 (Released:2012-10-09)
参考文献数
8

本論文は協調学習のグループ形成を支援するシステムを実装し,その評価を行った.協調学習の背景および CSCL の先行研究から協調学習の課題を述べた.その課題が解決できる手法として,グループ形成の最適化を支援するシステムを提案し実装した.次に実装したシステムの概要,システムの流れ,システムの活用方法を示した.実証実験により,一斉学習,グループ学習,協調学習の授業形態およびグループ形成の違いを比較した.3つのケースの教師への質問・生徒間の質問と課題の評価点・標準偏差から,学習効果を比較・評価し本システムの有効性を示した.
著者
早川 知道 西川 智佳 榎 優一 鈴木 涼 伊藤 孝行
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.29, 2015

多くの小中学校では,食物アレルギーを持つ子どもに安全な給食を配膳するため,アレルギー対応した除去食や代替食の配膳がすすめられている.栄養士の負担軽減をすることで,アレルギー食材の誤食を防止し,安心安全な給食現場を支援するための,献立管理および注意喚起を行うWebアプリケーションシステムを開発した.本システムでは,代替献立管理および代替献立での食材提案を行い,栄養価を考慮した代替献立立案を支援する.
著者
伊美 裕麻 伊藤 孝行 伊藤 孝紀 秀島 栄三
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

SNS等の広がりにより,大規模な人数での意見の共有は可能だが,整理,集約を支援する仕組みは実現されていない.特に,都市計画等の分野において,数百人レベルの意見集約システムの実現に期待が高まっている.本研究では,多人数による意見集約支援システムCOLLAGREEを開発する.さらに,意見集約を担うファシリテータ支援機構の導入を検討する.本論文では,社会実験とその結果を示し,本システムの有効性を示す.
著者
伊藤 孝紀
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.52, no.6, pp.27-36, 2006-03-31
参考文献数
21
被引用文献数
3

美術から出発するインスタレーションは、美術館から都市に展開され、多様な広がりがある。しかし、これまで体系的な研究はされていなかった。本報では、環境演出によるデザイン手法を確立するための基礎研究として、演出手法の一つであるインスタレーションをとりあげ、分析し類型化することで、その活用特性とファインアートとデザイン分野との関係を明らかにした。25年間、実際におこなわれた展示会を対象とし、解析のために13項目79指標を設定した。多変量解析手法の数量化3類をもちいて、インスタレーションの活用特性を示す3分類軸を抽出した。さらに、これらの3分類軸にもとづくクラスター分析による類型化では、5タイプがえられ、そのなかでインスタレーションとみられる4タイプの特性を明らかにした。なかでも、ひとつのタイプには、環境演出の実態を示唆する特性がみられたので、環境演出の概念を、特定の環境を活かし、相互作用性のあるプロセスを仕掛ける行為と位置づけた。