著者
吾妻 祐哉 中川 暢彦 佐藤 敏 石山 聡治 森 俊明 横井 一樹
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.78, no.3, pp.548-551, 2017 (Released:2017-09-30)
参考文献数
16
被引用文献数
1

症例は72歳,女性.もともと直腸脱を指摘されていたが放置.排便後に温水洗浄便座を使用した.ノズルの先端が直腸内に入ったため立ち上がったところ,いつもと違う感覚があった.その後,経肛門的に小腸の脱出があり当院救急外来を受診した.来院時所見でも経肛門的に小腸の脱出を認めた.脱出した小腸は徒手整復困難であり緊急手術の方針となった.直腸前壁に3cm長の全層性裂傷を認め,外傷性直腸穿孔とそれに伴う経肛門的小腸脱出と考えられた.腹腔内の汚染は軽度.小腸の還納と直腸低位前方切除を施行.術後経過は良好で術後10日目に独歩で退院した.肛門からの小腸脱出は,直腸脱や子宮脱などの既往がある場合が多い.今回はさらに温水洗浄便座のノズルが原因と考えられる症例であり,直腸脱患者の温水洗浄便座使用に対しては注意喚起が必要である.
著者
藤原 清司 金広 文男 梶田 秀司 横井 一仁 齋藤 元 原田 研介 比留川 博久 五十棲 隆勝
出版者
日本ロボット学会
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.427-434, 2005-05-15 (Released:2010-08-25)
参考文献数
13
被引用文献数
2 3

This paper investigates a method through which a human-size humanoid robot can fall over backwards safely. Squatting-extending motion of legs reduce impact of falling and shock-absorbing parts of the robot keep the force at a permissible range. The robot could stand up itself again after falling.
著者
多田隈 理一郎 多田隈 建二郎 横井 一仁
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.13, no.4, pp.429-438, 2008

In this research, we propose the analysis method of visual and haptic information flow in human central nervous system by using a wearable haptic display for hairy skin of human arm. This display can produce haptic stimulation on the hairy skin of human arm by using DC motors. In the evaluation experiment, we used the virtual reality system with physical mass-spring-damper calculation, and controlled virtual arm with mechanical haptic display and motion capture system.
著者
横井 一之 松倉 信幸 森 久美子
出版者
鈴鹿大学短期大学部
雑誌
鈴鹿国際大学短期大学部紀要 (ISSN:13450085)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.29-40, 2005

An Australian kindergarten director visited a Yochien (kindergarten) in Nagoya ten years ago. At that time she brought one music tape as a souvenir (fig.1). The content is sixteen songs, whose titles are the names of Australian indigenous animals and birds'. kangaroo, wombat, possum, emu, koala, and so on. In this paper, we have invented the English educational materials. At first we pick out 'koala' and 'wombat' from the tape, and make music scores only using the original music songs, and finally create the finger rhymes. The unique educational materials are designed to develop the English ability for kindergartners and primary schoolchildren.
著者
中野 倫靖 後藤 真孝 梶田 秀司 松坂 要佐 中岡 慎一郎 横井 一仁
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.1222-1235, 2014-03-15

本論文では,ユーザ歌唱における顔表情を真似てヒューマノイドロボットの顔動作を生成するVocaWatcherについて述べる.ここで,我々が以前開発したVocaListenerを用い,ユーザ歌唱の歌い方(音高と音量)を真似て歌声合成も行う.従来,歌唱ロボットに関する研究はあったが,手作業による動作制御が主で,その自然さに限界があった.それに対して本研究では,単一のビデオカメラで収録した人間の歌唱動画を画像解析し,口,目,首の動作を真似て制御することで,自然な歌唱動作を生成した.ここで口の制御には,VocaListenerから得られる歌詞のタイミング情報を用いて,歌声に同期した動作を生成できる.さらに,ロボットによるより自然な歌唱を実現するために,我々が以前開発したブレス音の検出技術とVocaListenerを組み合わせ,ブレス音を真似て合成できるように拡張した.In this paper, we describe VocaWatcher that is a facial-motion generator for a singing robot by imitating user's singing. It can synthesize singing voices by using our previous VocaListener to imitate pitch (F0) and dynamics (power) of user's singing. Although singing humanoid robots have been developed with synthesized singing voices, such robots do not appear to be natural because of limitations of manual control. To generate natural singing expressions, VocaWatcher imitates a human singer by analyzing a video clip of human singing recorded by a single video camera. VocaWatcher can control mouth, eye, and neck motions by imitating the corresponding human movements. To control the mouth motion, VocaWatcher uses lyrics with precise timing information provided by VocaListener. Moreover, we extended VocaListener by combining our previous method of breath sound detection to imitate breathing sounds that make the robot singing more realistic.
著者
横井 一之 Kazuyuki YOKOI
出版者
鈴鹿国際大学
雑誌
鈴鹿国際大学紀要 (ISSN:13428802)
巻号頁・発行日
no.17, pp.139-148, 2010

平成22 年度前期「特別活動指導法」の授業で、一昨年度NHKで放映された土曜ドラマ「フルスィング」と昨年度NHKで放映された土曜ドラマ「チャレンジド」を視聴した。視聴した学生は3年生1名であったが、その学生が課題として、他大学教育系1年生100余名が視聴し、チャレンジドの主人公塙先生の教師像について記述したアンケートをまとめた。担当教師として、塙先生を教育者として分析し、本講義の教材としての妥当性を検討したい。まず、第1章では山本有三、間瀬正次、斎藤喜博、近藤益雄、須永博士、石山茂利夫、河上亮一、水谷 修、高畠導宏の教育観についてまとめる。第2章では、チャレンジドの主人公塙啓一郎の教師像について、前述した教育系1年生100 余名が記述したアンケートを元に筆者があらためてまとめた。第3章では、教師を目指す学生が「チャレンジド」を本授業で視聴する意義をあらためて問いたい。
著者
横井 一輝 西尾 信彦
出版者
FIT(電子情報通信学会・情報処理学会)運営委員会
雑誌
情報科学技術フォーラム一般講演論文集
巻号頁・発行日
vol.3, no.4, pp.189-190, 2004-08-20

ユビキタスコンピューティングでは,状況に適応的なサービスを提供するコンテクストアウェアネスの研究が進められている.ユーザやユーザの周辺の状況を表すコンテクストの生成は正確に行われる必要がある.本稿では,ユーザの位置情報などのコンテクストをスケジュール情報の属性情報を用いて生成・提供を行う機構の提案をする.
著者
金子 真 横井 一仁 鈴木 夏夫 谷江 和雄
出版者
The Robotics Society of Japan
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.62-70, 1989-02-15 (Released:2010-08-25)
参考文献数
12
被引用文献数
1 1

プーリ・ワイヤ駆動系におけるトルクセンシングはこれまでプーリ両端のワイヤにそれぞれ張力センサを押し付けることにより行なわれていた.この万法では対応するトルクは2つの張力信号をアナログ演算回路に入れ両者の差をとることにより得られるため, 原理的に1軸あおり2個の張力センサを必要としていた.さらにこの方法はたとえ駆動トルクがプーリに作用していなくてもワイヤ張力に比例したバイアス力がセンサ部に作用するため, 残留応力やダイナミックレンジが広くとれないなどの欠点を有していた.本論文では駆動軸回りに発生するトルクがプーリ両端の張力差に比例することに着目して張力差動形のトルクセンサを提案している.次にトルクサーボ系を設計する上で重要な指標となるセンサの等価回転剛性を導入し, センサの幾何学的パラメータや外界の剛性がサーボ系のループゲインに及ぼす影響について, アームの慣性モーメントが無視できるという仮定のもとで考察している.
著者
横井 一
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.24, no.12, pp.1381-1391, 1983-12-25 (Released:2009-07-09)
参考文献数
20
被引用文献数
5 2

雑種成犬を用い,胆のう摘除,総胆管結紮切離を行って閉塞性黄疸を作成し,肝の微細構造の変化を定性的並びに定量的に解析するとともに,黄疸軽減術を行ってその推移を観察し,黄疸遷延例の特徴や黄疸肝の可逆性につき検討した.黄疸作成により肝細胞ではミトコンドリア1個当りのcristaeの膜面積,及び小胞体の膜面積は減少し,ライソゾームの容積比は増加し,毛細胆管は特に中心域で著しく拡張した.これらの変化は黄疸2週目に減黄術を行うと比較的良好な回復を示したが,3週目では減黄術を行ってもその回復は遷延した.また減黄術後の黄疸肝の可逆性を最も反映する形態的変化はミトコンドリア1個当りのcristaeの膜面積と考えられた.一方Kupffer細胞は黄疸作成後のみならず,減黄術後も異物を貪食して肥大し,類洞腔を占居しており,これが類洞の循環障害を招来し,ミトコンドリアの回復を遷延せしめる重要な因子の一つになっているものと考えられた.
著者
江藤 敏治 弘野 修一 永田 賢治 加藤 順也 堀 剛 井戸 章雄 林 克裕 坪内 博仁 小野寺 誠 阿部 弘一 宮坂 昭生 川上 格 佐藤 彰宏 坂下 佳子 岩井 正勝 遠藤 龍人 滝川 康裕 鈴木 一幸 佐藤 俊一 鈴木 千衣子 内田 耕一 弘中 孝治 萱野 幸三 増原 昌明 坂井 田功 沖田 極 関山 和彦 井上 和明 与芝 真 半田 宏一 樋口 大介 井上 和明 関山 和彦 与芝 真 松原 寛 道堯浩 二郎 山内 雄介 井内 英人 長谷 部昌 山本 和寿 井上 愛 堀池 典生 恩地 森一 中西 崇 東俊 宏 狩山 和也 山野 智子 辻 孝夫 川口 光彦 糸島 達也 品川 克至 乾 あやの 小松 陽樹 松本 浩 茂木 陽 宮川 芳宏 藤沢 知雄 上本 伸二 猪股 裕紀洋 田中 紘一 平松 活志 橋本 悦子 谷合 麻紀子 野口 三四朗 長谷 川潔 林 直諒 次田 正 高崎 健 中島 一朗 渕之上 昌平 古川 博之 岸田 明博 大村 孝志 松下 通明 藤堂 省 藤田 美悧 清水 道夫 橋倉 泰彦 三田 篤義 窪田 達也 三輪 史郎 池上 俊彦 寺田 克 宮川 眞一 川崎 誠治 君川 正昭 渕之上 昌平 春口 洋昭 唐仁原 全 中島 一朗 阿岸 鉄三 白髪 宏司 伊藤 克己 高崎 健 橋本 悦子 林 直諒 田中 紘一 上本 伸二 猪股 裕紀洋 阿曽沼 克弘 江川 裕人 藤田 士朗 木内 哲也 林道 廣 田中 紘一 石井 邦英 古賀 郁利子 神代 龍吉 草場 信秀 佐田 通夫 坂本 照夫 加来 信雄 森岡 千恵 菊池 英亮 松尾 英城 中谷 吉宏 豊川 泰勲 富永 謙太郎 山尾 純一 福井 博 福田 邦明 安部井 誠人 遠藤 憲一 本橋 歩 正田 純一 松崎 靖司 田中 直見 古坂 明弘 高橋 正明 平本 淳 白浜 圭吾 永山 和男 田中 照二 Yusufu Youlutuz 松井 淳 持田 智 藤原 研司 小畑 達郎 中島 千種 岡山 昌弘 大野 研而 宮下 智之 田村 明彦 絵野 沢伸 鈴木 盛一 雨宮 浩 青木 達哉 小柳 泰久 山際 健太郎 川原田 嘉文 八木 真太郎 飯田 拓 横井 一 垣内 雅彦 足立 幸彦 飯田 拓 田端 正己 町支 秀樹 横井 一 川原 田嘉文 東口 高志 今井 俊積
出版者
The Japan Society of Hepatology
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.189-198, 1999
著者
梶田 秀司 金広 文男 金子 健二 藤原 清司 原田 研介 横井 一仁 比留川 博久
出版者
日本ロボット学会
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.22, no.6, pp.772-779, 2004-09-15 (Released:2010-08-25)
参考文献数
23
被引用文献数
1 2

We introduce a method to generate whole body motion of a humanoid robot such that the resulted total linear/angular momenta become specified values. First, we derive a linear equation which gives the total momentum of a robot from its physical parameters, the base link speed and the joint speeds. Constraints between the legs and the environment are also considered. The whole body motion is calculated from a given momentum reference by using a pseudoinverse of the inertia matrix. As examples, we generated kicking and walking motions and tested on an actual humanoid robot HRP-2. This method, the Resolved Momentum Control, gives us a unified framework to generate various maneuver of humanoid robots.
著者
横井 一仁 MIOSSEC Sylvain
出版者
独立行政法人産業技術総合研究所
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2004

人間型ロボットは,人に類似の形状を有するため,人の生活空間での活躍が期待される.人の生活空間は工場などのように整備された環境ではないため,人間型ロボットの行動を妨げる様々な障害物が存在することが予想される.一方,人間型ロボットは車輪移動型ロボットと異なり,障害物を跨ぎ越えるといった空間を3次元的に利用する障害物回避行動をとることができる.本研究では,人間型ロボットの3次元空間での障害物回避行動計画手法を確立し,人間型ロボットの行動範囲を拡大することを目的とする.平成18年度は,前年度までに得られた研究成果を基に,歩行動作にも関係する足を後ろから前に振り出す動作について検討を行い,人間型ロボットの最適な動作を生成するアルゴリズムを確立した.開発した人間型ロボットの最適な動作を生成するアルゴリズムを用いて最適な動作を生成し,それを人間型ロボットシミュレータOpenHRPに実装し,人間型ロボットHRP-2の計算機モデルを用いた計算機シミュレーションを行い,提案手法により計画された最適な動作の有効性を確認するとともに,産業技術総合研究所の保有する人間型ロボットHRP-2を用いた実験を行い,実験的にも提案手法の有効性を検証した.なお,本研究成果はIEEE International Conference on Robotics, Automation and Mechatronics(RAM2006)にて発表した.また,IEEE International Conference on Robotics and Biomimetics(ROBIO2006)においても研究成果発表を行う予定である.
著者
飯田 拓 山際 健太郎 八木 眞太郎 藤井 幸治 濱田 賢司 水野 修吾 田端 正己 横井 一 伊佐地 秀司 上本 伸二
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.106-111, 2003-02-01
参考文献数
19
被引用文献数
4

症例は30歳の女性.1991年頃より心窩部痛が出現,腹部超音波・CTにて肝外側区域に約3.5cm大の嚢胞性病変を指摘された.1996年には肝病変は11cm大に増大し,塩酸ミノサイクリン局注療法を施行された.1998年のCTにて再度6.5cm大に増大,嚢胞壁の肥厚および嚢胞内隔壁が出現したため,肝嚢胞腺腫または嚢胞腺癌と診断,肝外側区域切除術を施行した.摘出標本は7.5×6×4cm大の多房性病変で,組織学的には上皮細胞に悪性所見なく,嚢胞壁は紡錘状の卵巣様間質細胞で構成されており,hepatobiliary cystadenoma with mesenchymal stroma(CMS)と診断された.検索しえたCMS本邦報告例は13例で全例女性であった.自験例では卵巣様間質細胞は免疫化学染色でER・PgR陽性であった.CMSは予後良好とされるが,malignant potentialを有する前癌病変であり,癌化例も認めることから積極的な外科的切除が必要と考えられた.