著者
前田 雅之
出版者
明治書院
雑誌
国語と国文学 (ISSN:03873110)
巻号頁・発行日
vol.92, no.8, pp.3-21, 2015-08
著者
倉田 敬子 松林 麻実子 酒井 由紀子 上田 修一 三根 慎二 國本 千裕 林 和弘 石田 栄美 宮田 洋輔 前田 知子 森岡 倫子 横井 慶子 加藤 信哉
出版者
慶應義塾大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

学術研究において,デジタルを基盤とするオープンと共有がどのように進んできているかを明らかにすることが本研究の目的である。研究成果のオープンアクセス化は全分野で半分を超え,電子ジャーナルではデジタルで読みやすい新しい論文形式が進んだ。研究データ共有の体制が整備されている先進事例も見られたが,多くの研究者のデータへの意識は非常に複雑で多様であり,研究実践と深く関わらざる得ないデータ共有は,成果のオープン化以上に実現に困難が多く,多様な視点から検討する必要がある。
著者
中野 靖夫 前田 恵三 和泉 嘉則
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.98, no.433, pp.21-28, 1998-11-20
参考文献数
6
被引用文献数
1

これまで、キーボードの操作履歴の分析により、プログラム作成過程を解明してきたが処理過程における学習者の状況認知や意思決定が不明であった。そこで、非反応測定法によりBASICプログラム作成中のキー入力デ-タを収集するとともに、発話思考法によって発話データを収集し、両者の情報を統合してプログラミングにおける状況認知と処理過程を明らかにすることを試みた。本研究は中学生2名の状況認知と処理過程について報告する。
著者
市橋 直樹 中谷 明美 中野 一郎 鹿野 由紀子 前田 学 森 俊二
出版者
Japanese Dermatological Association
雑誌
日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
巻号頁・発行日
vol.101, no.1, 1991

37歳,女性.左手に軽い瘙痒を伴う辺縁隆起性紅斑出現.遠心性に拡大し数日で消退.同様な紅斑が全身に出没するようになり,他に,関節痛,朝の両手指こわばり感,両眼瞼腫瘍出現,精査加療のため入院.抗核抗体高値,低補体血症,免疫複合体高値,抗SS-A抗体陽性,抗SS-B抗体陰性.Sjogren症候群などを考え,生検.表皮基底層に液状変性なく,真皮上層の血管周囲に核塵形成を伴ったリンパ球を主体とする細胞浸潤を認めた.同部の免疫蛍光染色は,真皮表皮境界部に沿って顆粒状に抗IgG抗体陽性.抗IgA抗体も同様に陽性.以上より蕁麻疹様紅斑で初発したSLEと診断.尿検査成績より腎障害を疑い腎生検を行ったところ,全体として基本構造の改築,メザンギアル領域の拡大を認め,びまん性糸球体腎炎の像を呈していた.腎組織の免疫蛍光抗体染色では,毛細血管からメザンギアル領域にIgGの沈着を認めた.
著者
前田 正敏 二本松 博子 川腰 利之 庄司 美樹 本田 昂
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.41, no.6, pp.308-315, 1992-06-15 (Released:2010-09-07)
参考文献数
27

放射性核種標識モノグローナル抗体 (MoAb) 17-1Aの生体内動態をヒト膵臓癌HuP-T4担癌ヌードマウスについて検討した。MoAb17-1Aは, 免疫組織化学的にもHuP-T4細胞に対し親和性が認められた。125I-MoAb 17-1Aの静脈内投与72時間後, 腫瘍では膵臓に比べ約3.9倍高い取込みが見られた。111In-MoAb 17-1Aは, 125I標識体より高い腫瘍への取込みが見られた。以上より, MoAb 17-IAは膵臓癌に対して放射免疫学的な画像診断あるいは治療への応用の可能性が示唆された。
著者
前田 和彦 小池 歩 越智 友也 向山 博之 寺下 隆夫 北本 豊 会見 忠則
出版者
日本きのこ学会
雑誌
日本きのこ学会誌 (ISSN:13487388)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.105-108, 2008
参考文献数
19
被引用文献数
2

ホンシメジと称されるきのこの二核株12菌株とハタケシメジの2菌株のmt SSU rDNAのV4領域の塩基配列を用いた分子系統解析を行ったところ,ホンシメジと称される菌株が,2つのクラスターに分別された.これらの,異なるクラスターに属する菌株のmt SSU rDNAのV4領域の塩基配列の違いが生物種の違いによるものなのかどうかを調べるため,二核菌糸体をプロトプラスト化し,それを再生することにより,一核株の取得を試みた.その結果,Cluster 1に属する菌株から5種類,Cluster 2に属する菌株から2種類の交配型の異なる菌株を分別した.それらを相互に交配させたところ,Cluster 1に属する菌株とCluster 2に属する菌株は,いずれの組み合わせにおいても不和合であった.以上の結果から,mt SSU rDNAのV4領域の塩基配列の違いは,生物種を反映しており,ホンシメジと称されるきのこの中に形態が非常に似通った2つの生物種が存在する可能性が示唆された.
著者
前田 光雄
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.75, no.11, pp.1802-1812, 1978 (Released:2007-12-26)
参考文献数
55
被引用文献数
1

胸部手術74例, 腹部手術56例およびその他の手術162例の計292例を対象として, 術後高アミラーゼ血症の性質を検討した. 292例中56例 (19.2%) に術後高アミラーゼ血症が認められ, その内膵型高アミラーゼ血症は6例 (10.7%) であり, 膵に直接侵襲を加えた症例に限られた. 一方, 唾液腺型高アミラーゼ血症は50例(89.3%) に認められ, 胸部手術および胸, 腹部以外の手術後の高アミラーゼ血症の全例がこれに属した.胸部手術, 特に体外循環による開心術例では, 術後高アミラーゼ血症の頻度も高く, 血清アミラーゼ活性上昇の程度が他の手術例に比して有意に高値を示し, 肺組織抽出液中に認められた唾液腺型アミラーゼの関与が強く示唆された. Cam/Ccr 比は膵型高アミラーゼ血症では術後有意に上昇したが, 唾液腺型高アミラーゼ血症では手術前後で有意な変化を示さなかつた.
著者
佐々木 琢磨 米田 文郎 宮本 謙一 前田 満和 川添 豊 兼松 顕
出版者
金沢大学
雑誌
がん特別研究
巻号頁・発行日
1990

前年度に引続き2'ーdeoxycytidineの2'ーarabino位への置換基の導入を検討し、2'ーazido体(Cytarazid)の簡便、大量合成法を確立すると共に2'ーシアノ体(CNDAC)をラジカル反応を用いて新たに合成した。種々のヒト固型腫瘍由来細胞に対しCytarazid及びCNDACはともに強い増殖抑制効果を示した。また、podophyllotoxin型リグナン類の合成をDielsーAlder反応を用いて合成し、強い抗腫瘍活性を有する化合物を得ることができた。ブレオマイシンの細胞毒性は、ポリアクリル酸と撹拌すると増大するが、この時の細胞死は未知の致死機構によるものと考えられ、休止期細胞や耐性細胞にも同等に作用することを見出した。白金錯体を酸性多糖に結合させた高分子マトリックス型錯体を合成し、それらがB16ーF10メラノ-マの肺転移を抑制することを見出した。酸化還元代謝調節能を有するフラビンや5ーデアザフラビンの誘導体を合成した。これらの中でもNO_2基やCOOC_2H_5基を有するものが強い抗癌活性を示した。次に生元素の一つであるセレンを骨格内に導入した5ーデアザー10ーセレナフラビンを合成し、この化合物もかなり強い抗癌活性を有することを見出した。一方、ヒト腫瘍に対する簡便で能率の良い転移治療モデルとして、鶏卵胎児の転移多発臓器のおけるヒト腫瘍の微小転移巣に含まれるヒト腫瘍細胞の特定遺伝子をPolymerase Chain Reaction法により定量的に検出する我々独自の方法を用いて、転移抑制及び治療に有効な物質をスクリ-ニングした。その結果、本研究班で合成したDMDC(2'ーdeoxyー2'ーmethylidenecytidine)とCNDACがヒト線維肉腫HT1080の肝・肺の転移巣を顕著に抑制することがわかった。選択性の高いプロテインキナ-ゼ作用薬を得るために新しくデザインされたイソキノリン誘導体の細胞周期及び制癌剤多剤耐性に及ぼす影響を検討した結果、in vitroではあるが、P388/ADRの耐性解除作用の強い物質を見出した。