著者
木村 一郎 一前 宣正 松中 昭一
出版者
日本雑草学会
雑誌
雑草研究 (ISSN:0372798X)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.54-59, 1971-10-20
被引用文献数
2

ベンチオカーブのヒル反応阻害力は,クロルIPCと同程度で弱く,who1e plantの光合成にもほとんど影響を示さなかった。また,切断根の呼吸にたいしても影響しなかった。 一方,胚芽除去種子におけるジベレリン誘起α-アミラーゼ生合成にたいして強力な阻害力を示すが,α-アミラーゼそのものの活性には無影響であった。また,ベンチオカーブ自身イネのラミナ・ジョイント伸長にたいしてある程度の阻害を示し,その阻害形式はIAAとの間で拮抗的であった。これらの結果から,ベンチオカーブは,タンパク質生合成過程でオーキシンと拮抗することによって阻害作用を示すことがその作用点のひとつと推定される。

1 0 0 0 西洋編

著者
前田正明著
出版者
TOTO出版
巻号頁・発行日
1992
著者
西村 善博 前田 均 田中 勝治 橋本 彰則 橋本 由香子 横山 光宏 福崎 恒
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.29, no.7, pp.795-801, 1991-07-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
18
被引用文献数
8

加齢による呼吸筋力の変化を検討するため, 成人116名 (男性57例, 女性59例) を対象に, 座位にて全肺気量位での呼気最大口腔内圧 (PEmax) 及び残気量位での吸気最大口腔内圧 (PImax) を測定した. 口腔内圧測定の至適回数に対する予備的検討で, 最低3回測定すれば再現性のよい値が得られたので, 3回測定での最大値を用いた. PEmaxの平均値は, 男女それぞれ123.6cmH2O及び79.0cmH2O, PImaxの平均値はそれぞれ98.4cmH2O及び71.9cmH2を示し, 性別間で有意差を認めた. PEmax及びPImaxは男女とも年齢との間に有意な負の相関を認めた. PEmaxは全肺気量と有意な正相関を, PImaxは残気率と有意な負の相関を認めた. 残気率は加齢による増加を認めた. 以上の呼吸筋力の検討より, 加齢による吸気筋力低下の原因の一つに経年的な残気率増大が関与している可能性が示唆された. 一方, 呼気筋力の経年的筋力低下は肺機能諸量と明確な関係を示さず, 栄養状態, 全身的筋力低下など多因子の関与が推測された. 最大口腔内圧測定は最低3回行えば再現性のある値の得られることが確認された.
著者
前田 三男
出版者
The Laser Society of Japan
雑誌
レーザー研究 (ISSN:03870200)
巻号頁・発行日
vol.25, no.11, pp.802-810, 1997-11-15 (Released:2010-02-26)
参考文献数
10
著者
前畑 憲子
出版者
北海道大学大学院経済学研究科
雑誌
經濟學研究 (ISSN:04516265)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.203-215, 2006-11

『資本論』第3部第3篇でマルクスは利潤率の傾向的低下法則を明らかにし,また,この法則と恐慌との関連について論じている。本論文は,現行版『資本論』では削除された「現実の資本の過剰生産」とはいかなる事態であるかの解明を通して,この法則と恐慌との関連を明らかにしている。特に,この法則を「二重性格の法則」として捉えること,また,諸資本間の競争戦の意義を明らかにすることを重視した。
著者
鹿児島 誠一 前里 光彦 加賀 保行 近藤 隆祐
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.54, no.12, pp.969-974, 1999-12-05 (Released:2008-04-14)
参考文献数
17

さまざまな物性が演じられる舞台は, 原子や分子の配列が作る物質構造である. これを変化させる新たな手段として, 1軸性ひずみの方法を開発した. 装置の基本構造を示し, これによって作られる物質のひずみが1軸性であることを検証する. 実際の研究への適用例として, 2種類の2次元性有機導体の電子状態に与える1軸性ひずみの効果を紹介する. 有機導体に限らず多くの物質において, 1軸性ひずみは, 静水圧や従来の1軸性加圧では実現できない新たな物質構造をもたらす. この実験手法によって, 新規な物性の発見が期待できる.
著者
サマリン イーゴリ アナトーリエビッチ Samarin Igor Anatolievich 遠坂 創三 前田 孝和 Maeda Takakazu
出版者
神奈川大学日本常民文化研究所 非文字資料研究センター
雑誌
年報 非文字資料研究 (ISSN:18839169)
巻号頁・発行日
no.11, pp.125-138, 2015-03-20

This study focuses on the historical background, current conditions, and future directions of preserving and utilizing Japanese cultural and historical heritage in Sakhalin, formerly Karafuto, during the Japanese occupation (1905-1945). It also provides the first detailed descriptions of the remains of shrines. A project to preserve Japanʼs historical and cultural heritage in Sakhalin met with negative reactions at first. But since Soviet leader Mikhail Gorbachev introduced perestroika reforms in 1985, Japanese rule has been recognized as part of Sakhalinʼs history and various exchange programs have been organized, such as cultural exchanges between the Sakhalin Regional Museum and the Historical Museum of Hokkaido (now Hokkaido Museum) and economic exchanges between Sakhalin and Hokkaido. Moreover, the governor of Sakhalin issued the law to protect historical and cultural assets in 1999, and an academic conference titled "Sakhalinʼs Culture : Past Experiences and Future Perspective" was held the following year. Since then, international symposiums on the protection of historical and cultural heritage during the Karafuto era have taken place regularly to promote various projects to compile a list of Japanese heritage properties ( existing buildings and remains) in Sakhalin, evaluate them for preservation, and publish historical documents. These projects include, for example, transferring guardian lions in Karafuto Gokoku Shinto Shrine to the Sakhalin Regional Museum, restoring a victory monument in Tomarioru Shrine, and preserving the building of the former Hokkaido Takushoku Bank Odomari branch. A list of the remains of shrines suggested for restoration, maintenance, and installation of information boards includes Karafuto Gokoku Shinto Shrine in Yuzhno-Sakhalinsk (formerly Toyohara City); a monument for the landing of the Japanese Sakhalin Expeditionary Army in the Merei area and a monument for loyal souls in Nagahama Shrine in Korsakov (formerly Odomari); Higashi Shiraura Shrine in Dolinsk (formerly Ochiai); a monument for the opening of Sakhalin Island in the Shiranushi area and Honto Shrine in Nevelsk (formerly Honto); Chiritoru Shrine in Makarov (formerly Chiritoru); Esutoru Shrine in Uglegorsk (formerly Esutoru); and Maoka Shrine in Kholmsk (formerly Maoka). The information boards will explain the names of shrines and deities, founding years and building exteriors. These projects will help Sakhalin play a more important role as a crossroad connecting islands in Asia-Pacific countries and the European continent, promote exchanges among peoples and nations, and develop new approaches to preserving Japanese heritage in Sakhalin.論文
著者
前橋 明朗 Akira Maehashi 作新学院大学総合政策学部 SAKUSHIN GAKUIN UNIVERSITY
雑誌
作新総合政策研究 = Sakushin Policy Studies (ISSN:18807607)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.79-96, 2008-03-01

筆者が担当する専門ゼミナールの学生9名が栃木県那須烏山市において、空き店舗を利用したチャレンジ・ショップ(喫茶店)を長期にわたり経営した。結果として、地産地消、コミュニティ・ビジネス創出(地元住民への事業引継)、ひいては中心市街地の活性化(地域貢献)などの観点から学生コミュニティ・ビジネスのモデル事例として一定の評価を得た。本論文では、彼らの活動経過の精査を通して、大学生が地域において主体的に活動するには、どのような条件が必要かについての考察を行っている。
著者
笹田 鉄郎 森 信介 山肩 洋子 前田 浩邦 河原 達也
出版者
一般社団法人 言語処理学会
雑誌
自然言語処理 (ISSN:13407619)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.107-131, 2015-06-16 (Released:2015-09-16)
参考文献数
32
被引用文献数
2 5

自然言語処理において,単語認識(形態素解析や品詞推定など)の次に実用化可能な課題は,ある課題において重要な用語の認識であろう.この際の重要な用語は,一般に単語列であり,多くの応用においてそれらに種別がある.一般的な例は,新聞記事における情報抽出を主たる目的とした固有表現であり,人名や組織名,金額などの 7 つか 8 つの種別(固有表現クラス)が定義されている.この重要な用語の定義は,自然言語処理の課題に大きく依存する.我々はこの課題をレシピ(調理手順の文章)に対する用語抽出として,レシピ中に出現する重要な用語を定義し,実際にコーパスに対してアノテーションし,実用的な精度の自動認識器を構築する過程について述べる.その応用として,単純なキーワード照合を超える知的な検索や,映像と言語表現のマッチングによるシンボルグラウンディングを想定している.このような背景の下,本論文では,レシピ用語タグセットの定義と,実際に行ったアノテーションについて議論する.また,レシピ用語の自動認識の結果を提示し,必要となるアノテーション量の見通しを示す.
著者
佐藤 優也 前原 孝亮 上野 歩 中村 亮太 上林 憲行
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.937-938, 2015-03-17

近年,動画共有サイトにおいてユーザーが商品等を紹介する商品レビュー動画が人気を呼んでいる.本研究ではプレゼンターの訴求力を向上させることが可能な台本作成支援ツールを開発するために,商品レビューやビブリオバトル等のプレゼンテーション動画から適切な時間配分とポジティブ・ネガティブな発言の頻度について分析を行った.アンケート調査の結果,プレゼンターはツールを用いた方が台本を作成しやすいと回答した.また,本ツールを用いた場合と用いていない場合のプレゼンテーションを比較した結果,用いた場合の方が視聴者の満足度が高かった.以上のことから,プレゼンターの訴求力向上に貢献したと示唆された.
著者
池田 由實 前田 茉利佳 矢野 紗彩
雑誌
日本地球惑星科学連合2018年大会
巻号頁・発行日
2018-05-11

背景国語の授業で永井荷風の「断腸亭日乗」を知った。断腸亭日乗の日々の記録には天気が記されていることを知った。古文書の日付にも天気が書き添えられていることに着目し、江戸時代の天気を分析したいと考えた。一昨年、江戸時代の神奈川の古文書「関口日記」を、昨年は京都の「二條家内々御番所日次記」を分析した。今年は「妙法院日次記」と、鹿児島の「守屋舎人日帳」を分析した。「妙法院日次記」は京都東山七条の天台宗の妙法院の坊官が、1672年より1876年まで、約200年にわたって書き継いできた記録である。「守屋舎人日帳」は薩摩藩の守屋舎人重尭の日記で、1825から1871年までの、村の統治、生活慣行などが記録されている。研究の目的(1)「妙法院日次記と「守屋舎人日帳」の天気を分析して飢饉の年と原因を考える。(2)天気の出現率から地球温暖化の兆候を調べる。研究の方法(1)天気は現代の気象庁の判断に近づけて、雪>雨>曇>晴れと分類した。ただし、24時間のうち、9割以上曇っていれば「曇り」、9割(21.6時間)未満であれば「晴れ」と、雲量を時間に換算して判断した。(2)明治以降は京都と鹿児島の気象台の記録をデータ化して分析した。データ(1)「妙法院日次記」の1694年から1794年までの晴れと雨の出現率のグラフをみると元禄・享保・天明の飢饉の期間に晴れの出現率は下がります。この傾向は他の古文書でも同じである。1732年は享保の飢饉で、晴れは49.3%と低く、雨は30.4%と高くなっている。データ(2)「守屋舎人日帳」の晴れと雨の出現率のデータからは天保の飢饉の1833年の晴れの出現率が低いが、翌年から古文書の欠落があり、晴れの出現率が下がったかははっきりしない。データ(3)京都の明治以降の天気の出現率を出すと30年ごとに見て晴れの出現率が一番低いのは1981年以降である。雪の出現率は年々上がっている。考察(1)「妙法院日次記」などの古文書から見ると、飢饉の期間の晴れの出現率は下がります。日照不足が飢饉をもたらす要因の1つであったと推定される。(2)温暖化が進む現代の京都と鹿児島で雪の日が多くなっています。背景に、南岸低気圧の発生回数が多くなったことが推定される。結論(1)「妙法院日次記」他の古文書も飢饉の期間に晴れの出現率が下がる。それに伴う日照時間の低下は、元禄・享保・天明の飢饉発生と対応していると思われる。(2)京都・鹿児島の雪の出現率は江戸時代に大きな変動はないが、明治以降は時代とともに上昇する。原因として、特定な気圧配置の出現分布の違いが考えられ、背景に地球温暖化の影響が推定される。今後の課題これまでは太平洋側の天気を中心に分析したが、今後は日本海低気圧の影響を見るために、石川県の江戸時代の古文書「鶴村日記」をデータ化して分析する。
著者
淺井 知宏 三橋 晃 林 誠 坂東 信 古澤 成博 前田 英史
出版者
一般社団法人 日本歯内療法学会
雑誌
日本歯内療法学会雑誌 (ISSN:13478672)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, pp.166-173, 2021 (Released:2021-10-15)
参考文献数
25

Abstract : Purpose : In 2003, a study was conducted in Japan on the use of a rubber dam during endodontic treatment. As a result, 25.4% of the Japan Endodontic Association (JEA) member group and 5.4% of the general dentists group (JEA non-member group) answered that they routinely use it. On the other hand, with the increasing interest in preserving teeth among Japanese people in recent years, interest in endodontic treatment has increased too, and the equipment and materials used have also made great progress. Therefore, we hypothesized that the frequency of use of a rubber dam might have changed, and examined it in this study. Materials and Methods : The study period was from October 2019 to November 2020, and questionnaires were conducted through workshops and seminars, etc. held by the JEA, and the Internet. The recovery rate of questionnaires was 97.5%, and responses were received from a total of 986, including 463 in the JEA member group, 100 in the endodontist/dental clinical instructor group of the Japan Endodontic Association (JEA endodontist group), and 523 in the JEA non-member group. Results and Discussion : As a result of the questionnaire, 51.5% of the JEA member group, 60.0% of the JEA endodontist group, and 14.1% of the JEA non-member group answered that they would routinely use a rubber dam. The percentages who use it on a daily basis were : 74.0%, 81.1%, and 28.6%, respectively. In addition, 65.3%, 61.1%, and 34.8% of these three groups answered that they would perform pre-endodontic build-up when necessary for root canal treatment. The JEA member group and the JEA endodontist group were aware of the necessity of the rubber dam isolation technique and pre-endodontic build-up, but the JEA non-member group seemed to have a low usage rate due to complexity and economic reasons. Conclusion : Compared to the 2003 study, it was revealed that the frequency of rubber dam use had increased significantly in both the JEA member group including the JEA endodontist group, and the non-JEA member group. In addition, more than half of the JEA member group and JEA endodontist group routinely perform pre-endodontic build-up, and one third in the non-JEA member group also perform it, suggesting increasing awareness of the importance of using a rubber dam in endodontic treatment.