著者
杉山 果穂 小笠原 啓介 永吉 実武
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2018年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.218-221, 2018 (Released:2018-05-31)

今日の日本国内において、コーヒーは嗜好品飲料として消費量を年々増加させている。全日本コーヒー協会 (2017)によると、日本国内の18~24歳の1人当たりのコーヒー飲用杯数は、一週間あたり5-6杯で、全年齢数の約11杯と比較すると少なく、この年代層にはコーヒーが比較的に親しまれていないのではないかと考えられる。そこで、本研究ではコーヒー飲料を含む20種類の嗜好品飲料から想起するイメージ感の相違を調査し、多次元尺度構成法を用いた認知マップを作成することにより、18~24歳の若者層が嗜好品飲料のなかでコーヒー飲料をどのように位置付けているのかを分析する。
著者
中野 由章 久野 靖 佐久間 拓也 谷 聖一 筧 捷彦 村井 純 植原 啓介 中山 泰一 伊藤 一成 角田 博保 鈴木 貢 辰己 丈夫 永松 礼夫 西田 知博 松永 賢次 山崎 浩二
雑誌
第57回プログラミング・シンポジウム予稿集
巻号頁・発行日
vol.2016, pp.155-169, 2016-01-08

わが国の初等中等教育における情報教育は多くの問題を抱えているが,その中に「どのような評価を行うのがよいかの合意がない」「大学入学試験において情報の内容が出題されることが少ない」という点が挙げられる.筆者らは情報入試研究会として2012 年からこの問題に取り組み,シンポジウムなどを通じて各大学に情報の出題を促すとともに,望ましい情報入試の問題について探究し,公開模擬試験を通じてデータを収集してきた.本発表では,情報入試研究会の活動について紹介するとともに,作題に関する考え方,公開模擬試験で使用した問題や試験結果について紹介し,望ましい情報入試のあり方について議論する.
著者
大谷 亘 近藤 賢郎 ルーク コリー 甲斐 賢 植原 啓介 手塚 悟
雑誌
コンピュータセキュリティシンポジウム2021論文集
巻号頁・発行日
pp.148-154, 2021-10-19

TLS によるセキュリティモデルでは,host-to-host の通信路の識別・秘匿化 を可能にするが,PaaS プロバイダや CDN プロバイダなど複数のサービスプロバイダを跨がる Web サービスにおいて,TLS はサービスプロバイダ同士の関係性を保証できない.ユーザは第三者の攻撃やサービスプロバイダの運用事故などにより,サービスプロバイダの意図しない通信先に reroute される可能性がある.本稿では,サービスプロバイダ同士で相互に署名した TLS 公開鍵を DNSSEC で保護された権威 DNS ゾーンで公 開する,軽量な自己管理型相互宣言機構 M2DMRT を提案する.M2DMRT により,サービスプロバイダは第三者に頼らずサービスプロバイダ同士の関係性を相互に宣言でき,ユーザは署名を検証することで容易に関係性を信頼し脅威を回避することができる.本稿では M2DMRT における相互宣言の登録にかかるプロトコルを設計して,そのサーバサイドにおける Proof of Concept の実装を行い,基本性能を評価した結果,実用に耐えうる性能を持つことがわかった.
著者
西田 知博 植原 啓介 高橋 尚子 中野 由章
雑誌
情報教育シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, pp.226-233, 2019-08-10

2016 年度から 3 年間にわたり,文部科学省大学入学者選抜改革推進委託事業「情報学的アプローチ」による「情報科」大学入学者選抜における評価手法の研究開発」において,「思考力・判断力・表現力」を評価する「情報科」CBT システムを開発してきた.ここでは,2018 年度実施した試行試験用システムと,大学 1 年生および高校生を対象に行なった試行試験とその結果を紹介する.2018 年度の試験は大学生が 111 名,高校生が 1531 名受験した.試験は小問と大問の 2 つのパートに分けて実施し,IRT で用いるような小問で思考力が測れるかの検証を行った.その結果,小問と大問の成績に一定の相関は見られたものの,更に多くの問題を試し,相関の有無を見極める必要があるという結論が得られた.また,大問に関しては,プログラムを作成するのと同等の能力がプログラムのテストを行わせる問題でも測れる可能性があることや,高校の教育内容では取り扱っていない内容でも,問題文を読み解き,間違いを探したり,条件から必要な項目を選択するなどで思考力などを総合的に問う出題が可能であることが伺えた.
著者
重田 桂子 植原 啓介 村井 純
雑誌
情報教育シンポジウム2015論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, pp.31-38, 2015-08-10

高校教科「情報」は 2003 年に導入が開始され 2013 年に学習指導要領が改訂された. 本研究では, 最新の高校教科「情報」に関する指導状況を把握することを目的として,無作為に選出した全国 2000 校の 教員を対象に実施したアンケート調査の結果について報告する. アンケートは,「学校および連絡先に関し て」,「授業・内容に関して」,「教科書・教材に関して」,「指導教員に関して」の 4 項目,計 42 問から構成し, 実施期間は2014年12月1日から2015年1月31日の2ヶ月とした. 本調査では,586校(712学科)から 回答を得ることができ,そのうちの有効回答数は 499 校 (634 学科) であった. 結果としては,地方や学科 により指導内容のばらつきが見受けられ,それぞれの状況に合わせて不足を補う必要があると考えられる.
著者
佐藤 雅明 繁富利恵 上田 憲道 党聡維 植原 啓介 砂原 秀樹 村井 純
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.144-158, 2009-01-15
被引用文献数
1

車両の持つ情報を集約し,統計的処理を施すことで交通情報等の生成を行うプローブ情報システムでは,収集される情報に車両が情報を取得した際の位置と時間が含まれる.情報発信者のプライバシ保護の観点では,情報は車両を識別することができない匿名で,かつ発信される情報に依存関係がない状態で収集されることが望ましい.しかし,匿名環境では,プローブ情報システムは悪意ある情報発信者による虚偽情報の大量発信を排除できない.また,旅行時間等の連続したデータを必要とするプローブ情報の生成ができない.本論文では,プライバシを考慮したプローブ情報システムの構築のための匿名認証方式の提案を行った.本方式を用いることにより,情報収集者は,情報発信者の匿名性を担保したうえで,連続したプローブ情報の収集が可能となる.また,提案した方式の動作を検証するために,匿名認証システム,およびプローブ車両シミュレータとプローブ収集センタの設計と実装を行った.この環境で評価実験を行った結果,提案方式によってプライバシを考慮したプローブ情報システムの構築が可能であることが分かった.In the current Probe Vehicle Information system, collected information includes the position and the time when the vehicle obtained the information. In order to protect the privacy, a vehicle should not be identified by the collected information. For the information collector, it is better to eliminate the possibility of the attacks to the system using the information such as identity thief or fallaciousness by malicious third party. In order to generate high quality service, continuous information such as the travel time on a road is required. In this paper, we proposed the anonymous authentication system for developing the probe vehicle information system considering the privacy. By utilizing the proposed system, probe information can be collected continuously while keeping the anonymity of the information sender. The proposed system was designed and developed in order to verify the feasibility of the proposed system using probe vehicle simulator. The verification proved that the proposed system considering the privacy can be deployed.
著者
神原 啓介 永田 周一 塚田 浩二
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.1621-1634, 2011-04-15

Web上では人々によって描かれた多くの絵が公開・共有されているが,それらを再利用することは難しく,あまり行われていない.もし他の人の描いた絵を簡単に再利用でき,また再利用しやすい形で公開することができれば,より多くの人が手軽に絵を活用できるようになると考えられる.そこで我々はWebブラウザ上で絵を編集でき,他の人の描いた絵から「派生」させて新しい絵を作成することのできる2種類のWebアプリケーション:「Willustrator」と「TwitPaint」を開発した.ドロー系であるWillustratorは絵を再編集/再利用しやすいという特徴を持つ.一方,ペイント系のTwitPaintはTwitterと連携した絵によるコミュニケーションを特徴とする.両ツールを長期運用し,得られた派生データや事例,知見などをもとに,相違や特徴,問題点を分析した.さらに今後のWeb上で編集/派生可能なイラストツールの課題や将来の可能性についても検討を行った.Although many illustrations are shared on the Web, most people feel difficulty to reuse them. To solve this problem, we propose a social illustration system which supports people draw illustrations in reusable format and share them in social web sites. Based on the above concept, we developed two Web applications, Willustrator and TwitPaint, which allow people to draw images derived from other illustrations and edit them easily on common Web browsers. Willustrator is a "drawing" tool which focuses on drawing illustrations in reusable format. TwitPaint is a "painting" tool which allows people to share their illustrations easily in Twitter. We have put these applications into practice for a long period, and examined various aspects based on the experiences. Finally, we discuss the future work of the social illustration system.
著者
中原 啓介
出版者
The Resources Processing Society of Japan
雑誌
資源処理技術 (ISSN:09124764)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.68-73, 2003-06-01 (Released:2009-06-05)
参考文献数
8
被引用文献数
1

In order to construct a resources recycling society, waste reutilization as resources is attracting increasing attention. Vitrification treatment has possibilities of not only utilizing waste as civil construction materials, but also recovering valuable chemical components through high temperature treatment. Proposed process recovers phosphorus from incinerator ash of sewage sludge. This process both produces highly utilizable slag, and recovers yellow phosphorus from sludge incinerator ash by vitrifying it in a reducing atmosphere and volatilizing phosphorus. This report verified effectiveness of the phosphorus recovering vitrification process for incinerator ash of sewage sludge.
著者
谷 聖一 佐久間 拓也 筧 捷彦 村井 純 植原 啓介;中野由章 中山 泰一 伊藤 一成 角田 博保 久野 靖 鈴木 貢 辰己 丈夫 永松 礼夫 西田 知博 松永 賢次 山崎 浩二
雑誌
情報教育シンポジウム2016論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, pp.7-14, 2016-08-15

情報入試研究会と,情報処理学会情報入試ワーキンググループは,2013年と2014年に引き続き,2015年と2016年に「大学情報入試全国模擬試験」を実施した.「大学情報入試全国模擬試験」の目的は,「どのような試験方法、どのような範囲・内容・水準の問題が適切であるかについて意見を交換し、その成果として具体的な入試問題の試作を行い世の中に公開すること」ことであった.2015年実施の模試には約2000名の高校生が,また,2016年実施の模試には約750名の高校生が参加した.本報告では,その実施概要と結果について報告する.適切な範囲・内容・水準を確立するためのの議論の素材となりうる具体的な入試問題を提示したという点で,目的をある程度達成できたといえる.
著者
中野 由章 谷 聖一 筧 捷彦 村井 純 植原 啓介 中山 泰一 伊藤 一成 角田 博保 久野 靖 佐久間 拓也 鈴木 貢 辰己 丈夫 永松 礼夫 西田 知博 松永 賢次 山崎 浩二
雑誌
情報教育シンポジウム2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.2, pp.11-17, 2014-08-17

情報入試研究会と,情報処理学会情報入試ワーキンググループは,2013 年と2014 年に「大学情報入試全国模擬試験」を実施した。2014 年に試行した試験は,920 人が受験し,その内容について分析した。その結果,全体としてみれば,得点分布,解答時間,問題数などは極めて良好であり,出題範囲や難易度についても問題はなかった。ただ,「情報の科学」領域,とりわけプログラミングについては,問題点が明らかになった。これはすなわち,大学側が求める内容と,高校側で行なわれている内容の乖離を意味する可能性がある。入試問題という狭い範囲ではなく,教育内容まで含めて,今後,総合的に検討を要する内容である。
著者
笠原 啓介 加野 彩香 大谷 智輝 阿部 遼
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.46, pp.C-141_2-C-141_2, 2019

<p>【はじめに、目的】</p><p>日本では,1986 年,WHOのオタワ憲章で宣言されたヘルスプロモーションを踏まえて,健康日本21が制定され,セルフコントロールにより健康を増進させる方向性・目標が示された.健康はいかにして生成されるか,健康はいかにして回復され維持され増進されるかという視点に立った健康要因に着目した考え方が健康生成論であり,これはヘルスプロモーションの概念に合致している.健康生成論の核となる概念に首尾一貫感覚(sense of coherence:SOC)があり健康保持能力の基礎となり,これはストレス対処能力の指標とされる.日本では2015年にメンタルヘルス不調の未然防止のためのストレスチェックも開始され,メンタルヘルスへの関心も高まってきている.看護師を対象としたSOCの先行研究はみられるが,リハビリテーション(以下リハ)職種を対象とした先行研究は少ない.そこで今回,当院のリハ科職員のSOC,QOLの実態を把握し,今後の健康増進・メンタル不調の防止の対応を検討する目的で調査を実施した.</p><p>【方法】</p><p>リハ科職員30名(男性20名,女性10名,平均年齢30.8±6.4歳,経験年数7.2±4.4年)を対象とした.ストレス対処能力はSOC-13(13項目7件法),QOLはSF-8を使用し身体的QOL(以下PCS)と精神的QOL(以下MCS)を評価した.基本属性(喫煙,飲酒,趣味,運動習慣,食習慣,睡眠)およびSOCとQOLの関連を検討した.検定にはスピアマンの順位相関係数,マンホイットニーのU検定を使用し有意水準は5%とした.</p><p>【結果】</p><p>SOCは一般平均とされている54点~58点であったものが4名,53点以下が11名,59点以上が15名であった.PCSは各年代の標準値未満が14名,標準値以上が16名,MCSは標準値未満が18名,標準値以上が12名であった.SOCは年齢(rs=0.49),経験年数(rs=0.46),MCS(rs=0.37)に関連がみられた.</p><p>【結論】</p><p>SOCは年齢,経験年数に相関がみられた.これは経験年数が高い者は低い者に比べ,把握可能感(今後の状況がある程度予測できるという感覚),処理可能感(何とかなる,何とかやっていけるという感覚)が高いためと考える.戸ヶ里は,健康要因には中心的な役割を果たすSOCと汎抵抗資源(金銭,地位,社会的支援,能力等健康に関する資源)があり,汎抵抗資源が人生経験の質を育みSOC を形成すると述べている.今回の結果も地位などの汎抵抗資源は経験年数が高い者ほど高かったためSOCとの関連がみられたと考える.QOLとの関連については,Dragesetらによる研究同様に精神的QOLとの関連であった.ストレッサーが強くSOCが低いほど,健康の破綻,悪化をきたしやすく,SOCが高い人ほど,ストレッサーに上手く対応処理する能力があるとされており,SOCを上げることで精神的健康度を上げることが重要とされている.今回の結果より今後,職員の精神的健康度を含め健康的な心身の維持増進のために,SOCを高める取り組み(汎抵抗資源を動員し,ストレッサーの成功的対処を導き)などを行いたいと考える.</p><p>【倫理的配慮,説明と同意】</p><p>本研究を実施するにあたり,ヘルシンキ宣言に基づき対象者の保護には十分留意し,対象者には文書にて十分に説明を行い同意を得て実施した.</p>
著者
香西 省治 角谷 良彦 西田 知博 植原 啓介 萩谷 昌己 萩原 兼一
雑誌
研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:21888930)
巻号頁・発行日
vol.2020-CE-153, no.24, pp.1-10, 2020-02-08

文部科学省の大学入学者選抜改革推進委託事業(情報分野)で研究開発した CBT (Computer Based Testing) システムを実装面から概説する.本事業の目的は,思考力・判断力・表現力を評価する「情報科」の試験問題を研究することである.この評価のためには,紙による出題よりプログラミング能力などを効果的に評価しやすい CBT による出題の方が試験問題の幅を広げることができると考えた.この CBT システムは,「CBTならでは」の試験問題を受験者に出題することを重視して,実際に作成された「CBTならでは」の模擬試験問題を一般化・仕様化し,その後発生する仕様変更にも柔軟に対応できるブラウザ型の専用システムとして開発した.この CBT システムは,出題する試験問題を確認する作問機能部,受験者が受験するための機能を持つ試験機能部,試験結果を採点・集計する採点・集計機能部の 3 論理サブシステムから構成される.CBT システムによる試験実施運用シーケンスに基づく各論理サブシステムの動作と,プログラミング問題,ゲームブック型問題等の特徴的な 5 形態の試験問題の処理を示すことを通して,開発した CBT システムがこの事業で研究した「CBTならでは」の試験問題を出題できることを示す.尚,2017 年と 2018 年に実施した実証実験では,主にサーバ負荷の面で問題は発生していない.
著者
渡辺 恭人 竹内 奏吾 寺岡 文男 植原 啓介 村井 純
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.234-242, 2001-02-15
被引用文献数
10

プライバシ保護を実現した地理位置情報システム(GLIシステム)を提案する.我々が提案しているGLIシステムは,インターネットに接続している移動体の地理位置情報を地球規模で管理するものである.位置登録者は自分の位置をサーバに登録し,検索者は移動体の識別子を鍵とした位置検索,および地理的領域を鍵とした移動体検索が可能である.GLIシステムは地球規模での動作を可能とするため,サーバの階層化による分散管理を導入している.本論文で扱うプライバシ保護とは,第三者による移動体の特定防止,位置特定防止,追跡防止,なりすまし防止およびインターネットにおける盗聴防止,データ改竄防止である.さらにサーバが管理するデータベースの盗難も考慮する.移動体の識別子としてHID(hashed ID)を導入することにより,信頼関係のある検索者のみに移動体の特定,位置特定,追跡を可能とし,信頼関係のない検索者には統計情報のみの利用を可能とする.なりすまし防止のため位置登録サーバを導入し,移動体の認証を行う.インターネットにおける盗聴防止および改竄防止にはIPsecを利用する.本論文では,プライバシ保護を実現したGLIシステムの性能も見積もる.We propose the Geographical Location Information (GLI)System with Privacy Proection.The GLI System we propose provides a way to manage geographicallocation information of mobile entities in the worldwide scale.Mobile entities regiter their location information withservers. Searching clients are able to look up location of mobileentities using specified identifier as a search key and look upidentifiers of mobile entities using speified geographical region as a search key. The GLI System has a distributed management method inorder to be scaled to the world.In this paper, we introduce HID (Hashed ID) to the GLI System forprivacy preservation. The privacy preservation means that a mobileentity must not be identified by unknown persons, the location ofa mobile entity must not be realized, and it is impossible to track amobile entity. We designed the new architecture of GLI System andestimate performance.