著者
高橋 謙輔 栗原 聡 廣津 登志夫 菅原 俊治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム = The IEICE transactions on information and systems (Japanese edition) (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.92, no.11, pp.1851-1860, 2009-11-01
被引用文献数
2

本論文では,センサの位置情報についての事前知識を用いずに,反応情報のみからセンサ間の隣接関係の推定法を提案する.コンピュータ機器やセンサデバイスの発展とともに様々なセンサネットワークアプリケーションが提案されてきた.これらのアプリケーションにおいて人間の行動に基づいたトポロジー情報は,人間の行動を支援するために必須のものである.しかし,大量のセンサを使用するアプリケーションにとってこの情報を手動で設定し,維持するのは簡単でない.提案手法ではAnt Colony Optimization(ACO)を用いて精度の高いトポロジーの自動推定を行う.本手法では取得したセンサデータの信頼性を推定し,ACOに適用することによって高精度化を実現する.最後に,独立した三つの環境で収集したセンサデータを用いて提案手法を評価し,従来の手法と比べすべての環境について推定誤差率がかなり向上したことを示す.
著者
小林 隆一 千葉 浩行 藤原 康平 渡部 雄太 滝沢 耕平 桑原 聡士 竹村 昌太
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集 2020年度精密工学会春季大会
巻号頁・発行日
pp.680-681, 2020-03-01 (Released:2020-09-03)

近年、AMの電気的応用への期待が高まっている。我々は構造物であり、かつ電気的特性も求められる導波管に着目した。樹脂AMでは光造形、材料噴射、粉末床溶融結合(めっきによって表面に導電性を付与した)、金属AMでは粉末床溶融結合を用いて導波管を造形した。各導波管の75-110GHzの透過損失を測定したところ、市販の導波管と比較すると性能は劣るものの、粉末床溶融結合(樹脂)の損失が最も小さい結果となった。
著者
大野 一将 小原 聡将 竹下 実希 井上 慎一郎 水川 真二郎 長谷川 浩 神﨑 恒一
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.179-185, 2017-04-25 (Released:2017-06-07)
参考文献数
24
被引用文献数
4 3

症例は86歳男性,ADLは自立しており,70歳で遺伝性出血性毛細血管拡張症(hereditary hemorrhagic telangiectasia:以下HHT)と診断された.以来当科外来に通院していたが,今回初発の意識障害を来し,当院に緊急入院となった.受診時に羽ばたき振戦を認め,血清アンモニア値は128 μg/dlと高値であり,肝性脳症と診断した.精査のため血管造影を行ったところ,肝内びまん性門脈肝静脈シャントを認め,それに伴った肝性脳症と診断した.HHTの本態は,血管構築の異常による末梢血管拡張やシャント血管の形成が特徴であり,さらに年齢を重ねるごとにシャント量が増加する.そのため,高齢になると肝内びまん性門脈肝静脈シャントをも形成し,ごく稀に肝性脳症を来たすことがある.近年,本疾患の管理の質が向上しHHT患者は高齢化してきている.今後肝性脳症をきたすHHT患者が増加すると予想されるため貴重な症例と考え,ここに報告する.
著者
野原 聡平 由比 友顕
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.61, no.8, pp.552-557, 2021 (Released:2021-08-30)
参考文献数
13

症例は46歳男性.4ヶ月前から頭痛がみられていた.回転性めまい,嘔気が出現し当院へ救急搬送となった.頭部MRI造影T1強調画像で右中小脳脚と左前頭葉にリング状増強効果を呈する結節を脳表近くで認め,その周囲にFLAIR画像で高信号域を認めた.血液・髄液検査結果より神経梅毒と診断し画像所見から中枢神経ゴム腫と考えられた.HIV検査は陰性であった.経過観察中,治療前に施行したMRIで病変の自然退縮を認めた.ペニシリンGを14日間投与した後に病変は完全に消失した.その後再燃なく経過している.中枢神経ゴム腫の画像所見にはいくつかの特徴が知られているが,本症例では病変の自然退縮という珍しい所見がみられた.
著者
栁澤 純 宮原 聡 濱武 大輔 今給黎 尚幸 大渕 俊朗 樋口 隆男 吉永 康照 白石 武史 岩崎 昭憲
出版者
一般社団法人 日本呼吸器外科学会
雑誌
日本呼吸器外科学会雑誌 (ISSN:09190945)
巻号頁・発行日
vol.24, no.5, pp.780-783, 2010-07-15 (Released:2011-02-09)
参考文献数
14

腎癌は血行性転移を来たしやすく,その転移先では肺が多いとされる.腎癌肺転移巣に対し外科的切除を行った症例の治療成績および予後予測因子を検討した.1995年3月~2008年12月までの間に外科的治療を行った転移性肺腫瘍のうち,腎癌からの肺転移症例は14例あった.術式は肺部分切除術が13例に,区域切除術が1例に行われた.肺転移巣切除後のmedian survival time(MST)は40.1ヵ月で5年生存率はそれぞれ35%であった.また,これらのうちdisease free interval(DFI)を2つの群に分け検討したところ,DFIが24ヵ月未満の症例ではMST 40ヵ月,5年生存率17%であった.一方DFIが24ヵ月以上の症例ではMST 69.9ヵ月,5年生存率67%と有意差は認めないが良好な成績であった.腎癌肺転移症例に対して,特にDFIが24ヵ月以上の症例では積極的な外科的治療により,長期予後が期待できると考えられた.
著者
川野 陽慈 高屋 英知 栗原 聡
雑誌
研究報告知能システム(ICS) (ISSN:2188885X)
巻号頁・発行日
vol.2020-ICS-198, no.2, pp.1-6, 2020-02-29

人々の生活に AI が浸透していく中で,コミュニケーションの円滑化を図る AI の構想は,「人と AI の共生」という観点から非常に重要なテーマである.本研究では,人間同士のコミュニケーションの中でも,インターネット掲示板での議論のように殺伐とした雰囲気に陥りやすいシチュエーションを想定し,その場の雰囲気を落ち着けるようなシステムの構築を目指す.その第一歩として,インターネット掲示板でしばしば登場する「矛盾塊」と呼ばれるアスキーアートの生成を試みた.具体的には,「画像と単語の意味のズレ」が重要であるとの仮説に基づき,WordNet を用いる手法と,辞書の見出し語を用いる手法を試みた.複数人によるアンケート調査の結果,ランダムで生成したものよりも良いという評価など,一定の成果が得られた.
著者
川崎 昭如 服部 一樹 浦川 豪 中島 徹也 佐土原 聡
出版者
Geographic Information Systems Association
雑誌
GIS-理論と応用 (ISSN:13405381)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.25-32, 2001-09-30 (Released:2009-05-29)
参考文献数
10
被引用文献数
3 1

Two methods and a system for the measure against slope failure disaster using GIS are proposed in this paper. 1) Method of extracting cliff and potential area, suffered from slope failure, by DEM and Landuse data. 2) Method of extracting potential slope failure area by rainfall data, and a system of conveying this information to local residents. These methods can be applied to many places where these data are available. Moreover, dangerous cliffs and the areas are extracted at the same time even in wide city area. These methods will allow us to extract dangerous cliff and area without fieldwork, and this information will help local residents with proper actions. Minami ward, Yokohama city, was selected as a study area.
著者
黒部 正孝 松原 広幸 藤原 聡 鈴木 俊明
出版者
関西理学療法学会
雑誌
関西理学療法 (ISSN:13469606)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.102-106, 2021 (Released:2021-12-25)
参考文献数
5

We carried out rehabilitation therapy for a post-stroke patient. The patient could not turn over sufficiently because he could not swing his left lower leg to the right and did not rotate his pelvis to the right enough. We tested the muscle tone and found decreased muscle tone in the right iliopsoas muscle and the oblique fibers of the left internal oblique abdominal muscle. From the results of the test, we thought that the decreased muscle tone of the right psoas major muscle was preventing the right swing of the left lower limb, and the reduced tonus of the left internal oblique muscle prevented the pelvis from rotating to the right. Therefore, we conducted a therapeutic approach for these muscles. As a result, the patient was able to perform a complete turning movement.
著者
岸本 大輝 杉浦 巧 山田 悠司 栗原 聡
雑誌
研究報告知能システム(ICS) (ISSN:2188885X)
巻号頁・発行日
vol.2023-ICS-210, no.11, pp.1-7, 2023-03-03

コミュニケーションがオンライン中心となるリモートワーク環境では,意思疎通を通じたストレスの把握が行いにくい.そのため,業務を継続しながら実施できるリモートワーカーのストレス検知が重要となる.今回,この問題へのアプローチとして PC 操作ログ分析と表情分析に着目した.本研究では,リモートワークにおける PC 操作特徴量・表情分析による感情推定値とストレスの関係を明らかにすることを目的としている.まず,心拍センサ・PC 操作ログ取得プログラム・Web カメラからデータを取得して加工・統合の処理を行う環境を構築した.PC 操作ログに関しては,キーボード,マウス,ウインドウの操作ログを取得する.PC 上で行うタスクを設定した上で,疑似的にオフィスワーク及びリモートワークを実施し,データの取得を行った.実験で得られたデータの分析結果として,左クリックの回数や嫌気,悲しみの感情推定値がストレスの変化に関係していることが示唆されたが,どれも弱い相関であった.しかし,業務に慣れるまではリモートワークではなくオフィスワークを実施することでストレスが軽減するという,リモートワークを実施する上で重要となりうる知見が示唆された.
著者
岡田 佳之 榊 剛史 鳥海 不二夫 篠田 孝祐 風間 一洋 野田 五十樹 沼尾 正行 栗原 聡
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会第二種研究会資料 (ISSN:24365556)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.SAI-016, pp.01, 2013-03-11 (Released:2021-08-31)

Twitter is a famous social networking service and has received attention recently. Twitter user have increased rapidly, and many users exchange information. When 2011 Tohoku earthquake and tsunami happened, people were able to obtain information from social networking service. Though Twitter played the important role, one of the problem of Twitter, a false rumor diffusion, was pointed out. In this research, we focus on a false rumor diffusion. We propose a information diffusion model based on SIR model, classify the way of diffusion in four categories, and reapper the real diffussion by using this new model.
著者
栗原 聡
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会第二種研究会資料 (ISSN:24365556)
巻号頁・発行日
vol.2022, no.AGI-022, pp.19, 2022-11-15 (Released:2022-11-15)

大規模言語モデルの登場は画像生成AIの高性能化を実現し,世間を多いに驚かせているものの,これによりAI研究が完結するわけではなく,System1側の能力を向上させたに過ぎず,完成したAIとしての汎用AI実現にはSystem2の実現と統合が必要であり,System2の実現においても大規模言語モデルの登場は極めて重要である.ただし,人を超える汎用AIの実現には大規模言語モデルでも不十分であり,この部分について議論したい.
著者
佐藤 敬 上原 聡 福永 泰之
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.82(2002-DSM-026), pp.19-24, 2002-08-23

理工学系の大学・研究機関を集積した北九州学術研究都市では,キャンパス内に整備された情報ネットワークの一体的な管理運営を行っている.小稿では,学術研究都市におけるネットワーク構築と運用に関する先駆的な取り組みについて紹介する.また,その取り組みの一つであるコンピュータウイルス対策を通じて,これまでに明らかになったネットワークの問題点を述べるとともにその解決策を探る.最後に,本ネットワークの抱える課題について議論を行う.
著者
原 聡
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能 (ISSN:21882266)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.366-369, 2018-05-01 (Released:2020-09-29)
被引用文献数
2
著者
野口 翔平 田中 貴宏 佐土原 聡
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.20, no.46, pp.1029-1034, 2014-10-20 (Released:2014-10-20)
参考文献数
10
被引用文献数
4 3

The purpose of this study is to investigate the main factors of the air temperature distribution in basin city in summer. Hadano is a basin city located in Kanagawa. At first, authors measured the air temperature of 14 points in Hadano during the summer (July 13 - August 31) in 2011. As a result, the spatial distribution patterns of the maximum and minimum temperature are different from each other. In the analyses, authors picked green coverage, ventilation condition, amount of solar radiation and elevation, as main factors of forming air temperature distributions. As a result, daytime temperature is influenced by the ventilation and nighttime temperature is strongly influenced by green cover.
著者
蒲原 聡 高須 雄二 湯口 真実 美馬 紀子 天野 禎也
出版者
愛知県水産試験場
巻号頁・発行日
no.23, pp.30-32, 2018 (Released:2018-07-04)