著者
寺田 良一 舩橋 晴俊 平林 祐子 堀田 恭子 藤川 賢 堀畑 まなみ 原口 弥生 湯浅 陽一
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究においては、近年の急速な経済活動の国際化に伴い問題化しつつあるアジア太平洋地域における、環境負荷の移動、環境政策の相互影響、環境運動の交流などについて、一方で包括的にその時系列的、空間的な流れを解明する「環境総合年表」(すいれん舎刊)を作成し、もう一方で、その個別性と普遍性を考察する定性的比較研究(日本、韓国、中国、台湾、インド、米国等)を進め、研究成果報告書を刊行した。
著者
加藤 眞義 舩橋 晴俊 正村 俊之 田中 重好 山下 祐介 矢澤 修次郎 原口 弥生 中澤 秀雄 奥野 卓司 荻野 昌弘 小松 丈晃 松本 三和夫 内田 龍史 浅川 達人 高木 竜輔 阿部 晃士 髙橋 準 後藤 範章 山本 薫子 大門 信也 平井 太郎 岩井 紀子 金菱 清
出版者
福島大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究の目的は、東日本大震災のもたらす広範かつ複合的な被害の実態を明らかにし、そこからの復興の道筋をさぐるための総合的な社会学的研究をおこなうための、プラットフォームを構築することである。そのために、(1)理論班、(2)避難住民班、(3)復興班、(4)防災班、(5)エネルギー班、(6)データベース班を設け、「震災問題情報連絡会」および年次報告書『災後の社会学』等による情報交換を行った。
著者
原口 弥生
出版者
環境社会学会
雑誌
環境社会学研究
巻号頁・発行日
vol.16, pp.19-32, 2010

本稿は,2005年夏にアメリカ南部で発生した大規模水害を事例として,環境社会学的アプローチによる災害研究の可能性を探ろうとするものである。Erikson(1991)が指摘したように,産業災害は「汚染」を引き起こし,「自然災害」は物理的「破壊」をもたらし,環境への影響も短期間で修復されるというのが伝統的な自然災害の認識であった。05年8月末のハリケーン・カトリーナ災害は,このような自然災害にかんする伝統的パラダイムの転換を確定的なものにしたと言われる。本稿では,カトリーナ災害で都市の8割が水没した米国南部ニューオリンズを中心として,地域環境史という視点からみた都市の脆弱性の増大を指摘したうえで,近年の災害研究で注目されている「レジリエンス」(復元=回復力)概念の再検討を行う。従来,レジリエンス(resilience)概念は社会的脆弱性と強い結びつきをもって議論され,地域社会内部の組織力,交渉力,外部とのネットワークなど社会関係の構築に焦点をあてて議論されてきた。本稿では,この概念の射程を社会関係から社会と地域環境との関係性まで広げ,賢明な地域環境の管理による「持続可能なハザード緩和」という災害対応の文脈から,このレジリエンス概念の再定義を目指す。
著者
原口 弥生
出版者
茨城大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-28

東日本大震災・原発事故の影響により、茨城県に避難してきた広域避難者を対象として、2回のアンケート調査を実施し、茨城県内の広域避難者の実態把握、必要とされる政策的ニーズについて分析を行った。茨城県内の放射能汚染については「低認知被災地」という視点から、激甚災害の発生のなかで、被害の実態が埋もれがちな地域に於いて、各地域の市民グループがどのように展開・ネットワーク化され、専門家が市民グループとの協働でどのような役割を果たしたのかについて分析を行った。上記の研究と従来からの自然災害研究の成果を統合し、自然災害・原子力災害を考慮した「レジリエンス」概念の再定義の必要性を提言した。
著者
斎藤 義則 帯刀 治 齋藤 典生 佐川 泰弘 中田 潤 原口 弥生 小原 規宏
出版者
茨城大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

茨城県の中山間地域大子町を対象として、農林業の生産力ではなくライフスタイルの観点から研究した。その結果、中山間地域では「水・エネルギー・食料」の一部を自給し、自然環境と共生するライフスタイルが営まれていることがわかった。このことは、現代の重要な課題の一つである環境共生を先取りした先進的なライフスタイルであると考えられる。また、中山間地域における農林業政策やEUの条件不利地域の農家への直接補助、さらには大子町の黒沢地区における集落構造などを分析した。
著者
原口 弥生
出版者
茨城大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、2005年夏に米国で発生したカトリーナ災害に関する環境影響の総合的把握と、災害に由来する環境問題への政治的社会的対応について、特に人種関係に留意しつつ明らかにすることを目的として研究を行った。とくに、複合災害の事例として住宅地における石油流出事故、災害廃棄物をめぐる環境正義運動、生態系サービス機能に着目した湿地保全運動、復興過程における住民の居住する権利と都市の防災力向上とのジレンマなどについて実態を把握し、考察を進めた。
著者
秋元 英一 須藤 功 村山 祐三 地主 敏樹 加藤 一誠 佐藤 千登勢 山本 明代 久田 由佳子 原口 弥生 橋川 健竜 篠原 総一 篠原 総一
出版者
帝京平成大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

ニュー・エコノミーと呼ばれる情報技術革命とグローバリゼーションを基盤とした経済システムのパターンは1990年代以降のアメリカに典型的に見られたが、それの進展の内的メカニズムと労働、金融、テクノロジーを含む経済的、歴史的諸側面を解明し、国際シンポジウムを開催し、内外研究者の交流を図ると同時に、その成果を千葉大学公共センターの英文ジャーナルに全面的に公表した。