著者
吉田 順一
出版者
Society of Inner Asian Studies
雑誌
内陸アジア史研究 (ISSN:09118993)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.1-26, 2016-03-31 (Released:2017-05-26)

This paper presents a study on crop farming agriculture of the Mongol nomads in the Mongolian highlands. The paper essentially concludes that both the nomadic Mongols of Eastern Inner Mongolia and the Khalkha Mongol nomads, who widely inhabit the central and northern parts of the Mongolian highlands, have been sharing a number of common features since the Mongol Empire, demonstrating particularly strong connection to millet – such as prefixing the Mongolian word for "millet" with the predicate "Mongol", referring to "millet" with the single word "Mongol", and predominantly cultivating millet. They also use the same cultivation method that does not interfere with their nomadic lifestyle and consists in sowing seeds after the rainy season in early summer just before leaving for summer pastures (with no irrigation or random irrigation) and harvesting on their return from the pastures before autumn frosts set in (in Eastern Inner Mongolia this traditional type of farming is called "namuγ tariy-a"). This method differs from the one adopted in the Western Mongolian highlands inhabited mostly by Oirat nomads who learned crop farming from the Bukharans and mainly cultivate cereals with substantial irrigation.
著者
伊藤 保彦 五十嵐 徹 立麻 典子 今井 大洋 吉田 順子 土屋 正己 村上 睦美 福永 慶隆
出版者
日本医科大学医学会
雑誌
Journal of Nippon Medical School (ISSN:13454676)
巻号頁・発行日
vol.66, no.4, pp.239-244, 1999-08-15 (Released:2000-04-12)
参考文献数
27
被引用文献数
1 1

We have encounted two patients with fibromyalgia (FM) initially diagnosed as having autoimmune fatigue syndrome (AIFS). To investigate the relationship between AIFS and FM, the distribution of the tender points in patients with AIFS was assessed according to the ACR criteria for FM. It was revealed that AIFS patients had 5.6 tender points on averages. Patients with headaches, digestive problems, or difficulty going to school had more tender points than patients without. Patients with ANA titers
著者
吉田 順 杉町 敏之 深尾 隆則
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集C編 (ISSN:18848354)
巻号頁・発行日
vol.77, no.783, pp.4125-4135, 2011 (Released:2011-11-25)
参考文献数
15
被引用文献数
9 10

Energy consumption and CO2 emission are world-wide problems. In Japan, a new project for reducing CO2, called “Energy ITS project” has started since 2008 by NEDO (New Energy and Industrial Technology Development Organization). In this paper, a path following control method based on nonholonomic tracking control for autonomous drivinng of automotives is proposed to follow the determined path as accurately as possible. Path following control can treat the nonlinearities of the system, and it can follow the reference path more accurately. Different from tracking control, path following control separates velocity control and steering control. The performance of the designed control system which consists of a path following controller and a velocity controller is evaluated by simulation and experimental results.
著者
渡邉 雄介 中原 千尋 河田 純 大薗 慶吾 鈴木 宏往 宮竹 英志 井上 政昭 石光 寿幸 吉田 順一 篠原 正博
出版者
一般社団法人 日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.46, no.10, pp.759-768, 2013-10-01 (Released:2013-10-11)
参考文献数
28
被引用文献数
1 1

症例は86歳の男性で,上腸間膜動脈(superior mesenteric artery;以下,SMAと略記)血栓症に対する血栓溶解療法・抗凝固療法を誘引として発症したコレステロール塞栓症(cholesterol crystal embolization;以下,CCEと略記)による腸閉塞に対し,単孔式腹腔鏡下手術(single incision laparoscopic surgery;以下,SILSと略記)を施行した.CCEによる腸閉塞はまれであり,これに対し単孔式を含めた腹腔鏡下手術を施行した報告はない.本症例に対しSILSを安全に施行するうえで,術前の閉塞部位の同定とイレウス管による腸管の減圧などが有効であった.今後,インターベンション治療や抗凝固療法の増加に伴いCCEの罹患数は増加するものと考えられ,一般消化器外科医もこの疾患の存在を認識することが重要である.また,本症例のようにCCEはSMA血栓症などの致死的な疾患を背景として発症する可能性のある疾患であり,外科的治療を考える際には低侵襲な単孔式を含めた腹腔鏡下手術も治療選択肢としてあげられると考えられた.
著者
片岡 朋子 片岡 裕 上園 一知 辰巳 丈夫 吉田順一 筧 捷彦 小原 啓義
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告人文科学とコンピュータ(CH) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.15, pp.61-66, 1996-01-27

蒙古(関連)語は、複数の異なるタイプの文字群で記述されてきた。これらの文字群は、極めて複雑な正書法を持つため、文字コード化及び計算機処理化が進んでいなかった。特にこれらの文字群は、歴史的経緯により、縦書きと横書きでの混在処理が必要とされる。全世界の文字を分析し、一文字の定義と文字を構成する情報を得た。これにより複雑な正書法をもつ蒙古文字に最適な文字コードを決定することができた。この結果、国際化の一環として、蒙古文字を含む全ての文字の混在文書の、単一的機構による一般化した入出力・文書処理が可能となった。Mongolian related languages have been transcribed in different types of scripts which have complicated orthographies - such complexities have inhibited encoding into codesets and text manipulation on computer systems. And it is essential to mix those scripts in both vertical and horizontal directions particularly for historic reasons. Analyses of the scripts in the world have clarified the definition of one character and its constructive information, which made it possible to assign the optimal character codeset(s) for Mongolian scripts having complicated orthographies. As a result, mixed texts of any scripts including Mongolian ones were able to be given generalized I/O and Text Manipulation as internationalization.
著者
橋本 鉄平 井上 政昭 名部 裕介 吉田 順一
出版者
特定非営利活動法人 日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.95-100, 2023-04-20 (Released:2023-04-27)
参考文献数
15

背景.免疫チェックポイント阻害薬は非小細胞肺癌において病変ごとに異なる治療効果を示すことが知られている.症例.66歳,男性,両側上葉肺扁平上皮癌(同時性多発肺癌).心呼吸機能低下のため両腫瘍に対する根治手術は困難であり,免疫複合療法(CBDCA+nab-PTX+pembrolizumab)を選択.4コース投与後に両側腫瘍は縮小.Pembrolizumab単剤による維持療法23コース後のCTで左上葉肺癌は消失,肺門リンパ節と一塊となった右上葉肺癌原発巣は縮小を維持していたが,#4Rリンパ節のみが腫大.PET-CTでは同リンパ節と右肺門部病巣にFDG集積を認めた.経過から縦隔リンパ節転移と判断した.右肺門部に腫瘍の残存はあるが,縮小維持されていたため,病勢コントロール目的と遺伝子検査目的に縦隔リンパ節切除術を施行した.術後は維持療法を継続し初回治療から1年11ヶ月(術後4ヶ月)経過した現在無増悪生存中.結論.非小細胞肺癌に対するPD-1阻害薬治療において,個々の病変ごとに不均一な増悪パターンを示す場合は,増悪病変を外科的切除することで病勢をコントロールできる可能性がある.
著者
吉田 順五 黒岩 大助
出版者
公益社団法人 日本雪氷学会
雑誌
雪氷 (ISSN:03731006)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.1-5, 1949

eを氷の電媒常數, em, を積雪の電媒常數とすると, <BR>em-1/em+u=d/0.92*e-1/e+u<BR>を滿足するuは, 積雪の粒の形によつてきまるということがO.Wienerの理論からみちびかれる。dは積雪の密度, 0.92は氷の比重である。いろいろな積雪について電媒常數をはかり, uをもとめたところ, uによつて積雪の粒の形, 粒と粒との連結のぐあいがあらわせそうな見こみがついた。なお, uが粒の形だけできまるというのは近似的なことで, 實はdやeによつてもuはかわる。このことについてもしらべたがuとd, eとの關係は, いろいろの場合でちがい簡單ではない。<BR>この仕事は文部省科學研究費で行つた。
著者
吉田 順子 添田 博 菊池 英夫 神山 かおる 早川 文代
出版者
日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.85-94, 2009-02-15
参考文献数
17
被引用文献数
1

シュウマイの中でも最も生産量の多い肉シュウマイに焦点を当て,8種類の肉シュウマイの評価用語および評価方法を設定し,各試料の官能特性を明らかにした.その結果,以下の結果を得た.<BR>(1) 分析型パネルによる評価用語収集により135語が得られた.専門家パネル4人によって用語を整理し,第一次用語リスト61語を作成した.<BR>(2) 第一次用語リストについて,パネリスト全員に5段階のカテゴリー尺度を用いて試料を評価させた.クラスター分析の結果,61語は20のクラスターに分類された.クラスター分析結果について専門家パネルによる討議を行い,最終的にシュウマイの評価用語を選定し,19語を決定した.<BR>(3) 分散分析の結果,19用語中18語に試料間の有意差が見られた.ジューシー感が強いと,油っぽさが強い傾向がみられたが,一部例外もみられた.有意差のある評価項目間の相関係数の数は,肉の味が最も多かった.肉の味は,肉のくさみ,肉粒の大きさ,弾力感と正の相関があった.従って,肉の味の強さは,様々な評価項目と相関性が高く,肉シュウマイの評価では中核的な項目であることが推察された.<BR>(4) データを一元的に把握するために主成分分析を行った.その結果,第5軸までが意味のある主成分として抽出された.第1軸は「肉の存在感」,第2軸は「味付けの濃さ」,第3軸は「肉汁の量」と解釈した.試料の主成分得点と評価項目の因子負荷量を用いて散布図を作成したところ,それぞれの試料の特徴を読み取ることのできる肉シュウマイの官能特性マッピングを得た.<BR>(5) 8試料以外の肉シュウマイでも,得られた評価方法が適用できるのか否かを検討するために,新たに7種類の肉シュウマイの評価を行なったところ,同様の傾向がみられ,広範囲の肉シュウマイの品質特性を客観的に把握できることがわかった.
著者
吉田 順五
出版者
国立極地研究所
雑誌
南極資料 (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.732-736, 1961-01

南極大陸につもった雪は,長年月とけることなく,氷となって氷河にかわる.北海道の雪も冬はほとんどとけない.そして,冬のあいだに大きな変化をうけ,春とけさるころには,しまった固い雪になっている.それで,北海道の雪が冬のあいだにうける変化は,南極の雪が氷に変ってゆく過程のはじめの部分と多くの点で似ているにちがいない.この意味で,低温科学研究所で行なわれた北海道の雪についての研究結果は,南極の雪氷を研究するにあたって参考になると思う.これらの研究結果のうちから,次のものをえらび,簡単な説明を加える.(1)積雪の微細組織の変化.(2)焼結現象.(3)積雪全層の一般的変化.(4)日射による積雪の内部融解.
著者
吉田 順五
出版者
北海道大学低温科学研究所
雑誌
低温科學. 物理篇 (ISSN:04393538)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.97-110, 1960-12-10
著者
吉田 順 等々力 博明
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.54, pp.301-302, 1997-03-12

「東アジアの急速な経済発展はなぜ起きたか」. この問いに対し, 数多くの研究がなされている. とくに, 社会主義圏での市場経済への移行策や経済停滞に見舞われている途上国での構造調整策に関連して, 東アジア地域の経済成長とそれを実現させた政策体系に対する学問的・実践的興味が復活してきているといってよい. 東アジアの経済発展がどうして起こったのか, なぜ東アジアだけで起こったのかという問題に対し, 本研究では, その解答を「各国の政策の相互作用である」とし, モデルを立てることによってその検証を試みることにした. 従来の経済学の範囲内でモデルを立てるというと, 線形連立方程式のようなモデルが想定されるが経済発展は動的な経済市場に対する適応行動によって生み出されたものなので, 静的なモデルでは説明がつかないと考えた. そこで遣伝的アルゴリズムを使って, 環境をマクロな東アジアの経済市場に置き換えると, 各国間の情報多様化 (個体差), 経済環境に適応するための政策相互作用が説明できると考えた.