著者
小野 浩一
出版者
一般社団法人 日本行動分析学会
雑誌
行動分析学研究 (ISSN:09138013)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.1-44, 1990-09-30 (Released:2017-06-28)

Four types of research on superstitious behavior in humans and nonhumans were reviewed and discussed from the perspective of recent developments in this area. The first type explains the effects of periodic delivery of food on pigeons' superstitious responding in terms of stimulus substitution or species-specific appetitive behavior. Though this type of research is sometimes said to replicate Skinner (1948)'s experiment, this statement may not be accurate because the experiments emphasize the effects of contingencies in steady-state performance. The second type examines whether or not idiosyncratic and stereotyped patterns of behavior develop under response-independent contingencies with attention to accidental response-reinforcer contiguities. The third type includes a variety of studies examining the effects of response independence, such as delay of reinforcement. The fourth type studies superstitious behavior under response-dependent contingencies. It is suggested that further studies should be designed to examine more precisely the effects of response-reinforcer contiguity, aversive control, accidental reinforcement under response-dependent schedules, and verbal control over human superstitious behavior.
著者
高梨 祐明 豊島 真吾 小野 浩司 田村 博明 太田 智彦 金光 幹雄
出版者
北日本病害虫研究会
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.60, pp.274-276, 2009

ナミハダニは落葉果樹の樹上と下草を季節的に異動することが知られている。樹冠下にナミハダニの増殖に好適な草種が繁茂している環境では、除草によって生息場所を失ったナミハダニの移動分散を助長し、樹上密度を上昇させたり、殺ダニ活性のある除草剤を使用することにより、樹上のナミハダニ密度を低減できるという報告もある。ナミハダニは現在、広範囲な薬剤に対する感受性低下が問題となっており、効果が不十分な殺ダニ剤の残効期間を少しでも長く保つため、再増殖の原因となる移入を遮断することが重要である。そのため、主な移入源となる株元雑草をハダニとともに除去できる技術があれば、殺ダニ剤散布の削減に繋がり、IPMの推進に貢献するものと期待される。そこで、雑草とハダニを同時に防除する方法として、株元雑草のバーナー処理を行い、その後のナミハダニ樹上密度に及ぼす影響を評価した。なお本研究は(独)農研機構交付金プロジェクト研究「東北地域における農薬50%削減リンゴ栽培技術体系の確立」の一環として遂行されたものである。
著者
安藤 徳彦 上田 敏 石崎 朝世 小野 浩 大井 通正 緒方 甫 後藤 浩 佐藤 久夫 調 一興 菅井 真 鈴木 清覚 蜂須賀 研二 山口 明
出版者
医学書院
雑誌
総合リハビリテーション (ISSN:03869822)
巻号頁・発行日
vol.19, no.10, pp.979-983, 1991-10-10

はじめに 障害者が健常者と同様に働く権利を持っていることは現在は当然のこととされている.国連の「障害者の権利に関する宣言」(1975年12月9日)第7条には「障害者は,その能力に従い,保障を受け,雇用され,また有益で生産的かつ十分な報酬を受け取る職業に従事し,労働組合に参加する権利を有する」と述べられている.また国際障害者年(1981年),国連障害者の10年(1983~1992年)などの「完全参加と平等」の目標を実現するための行動綱領などにも常に働く権利が一つ重要なポイントとして掲げられている. また現実にも,障害者,特に重度の障害者の働く場はかなり拡大してきている.障害者の働く場は大きく分けて①一般雇用,②福祉工場,授産施設など,身体障害者福祉法,精神薄弱者福祉法,精神保健法などの法的裏づけのある施設での就労(福祉工場では雇用),③法的裏づけを欠くが,地域の必要から生まれた小規模作業所での就労,の3種となる.このうち小規模作業所は,共同作業所全国連絡会(以下,共作連)の調査によれば,全国に約3,000か所,対象障害者約3万人以上に及んでおり,この数は現在の授産施設数およびそこに働く障害者数のいずれをも上回っている.小規模作業所で働いている障害者は,一般雇用はもとより,授産施設に働く障害者よりも障害が重度であったり,重複障害を持っている場合が多い.その多くは養護学校高等部を卒業しても,その後に進路が開けなかった人々であり,彼らの就労の場として小規模作業所が開設されたわけであるが,それは親たちや養護学校の教師たちの運動で自主的につくられてきた施設が多い.また最近まで就労の道が開かれていなかった精神障害者に対し,以前から広く門戸を開いてきたのも小規模作業所であり,その社会的役割は非常に大きい. しかし,障害者が働くことに関しては,医学的側面から見て種々の未解決の問題が存在している.現在もっとも重要視されていることの一つは,重度の身体障害者,特に脳性麻痺者における障害の二次的増悪である.すなわち,以前から存在する運動障害が,ある時期を境として一層悪化し始める場合もあれば,感覚障害(しびれ,痛みなど)が新たに加わる場合も多い.そして,その結果,労働能力が一層低下するだけでなく,日常生活の自立度まで低下し,日常生活に著しい介助を必要とする状態に陥る者も少なくない. すでに成人脳性麻痺者,特にアテトーゼ型には二次的な頸椎症が起こり,頸髄そのものの圧迫または頸髄神経根の圧迫により種々の症状を生ずることが知られている.しかし,二次的な障害増悪がすべてこの頸椎症で説明できるものではないようであり,さらに詳細な研究が必要である. また逆に,働くことがこのような二次障害の発生を助長しているのかどうかという問題も検討する必要がある.廃用症候群の重要性が再認識されつつある現在,たとえ重度障害者であっても働くことには心身にプラスの意味があるに違いない.しかし一方,働きすぎ(過用,過労)がいけないことも当然である.問題は重度障害者における労働が心身の健康を増進するものであって,わずかなりともそれにマイナスとなるものでないように,作業の種類,作業姿勢,労働時間,労働密度,休憩時間,休憩の在り方などを定めることであり,それには労働医学的な研究が十分なされなければならない. 以上のような問題意識をもって,1990年,共作連の調査研究事業の一部として障害者労働医療研究会が結成された.同研究会には脳性麻痺部会と精神障害部会を置き,前者においては主として上述の二次障害問題を,後者においては精神障害者にとっての共同作業所の機能・役割,また障害に視点を当てた処遇上の医療的な配慮などについての研究を進めている. そして,障害者労働医療研究会の最初の仕事として,以上のような問題意識に基づいて脳性麻痺者の二次障害の実態調査を行った.その詳細は報告書としてまとめられているが,ここではその概要を紹介する.なお,この研究では小規模作業所と授産施設との間の差を見る目的もあって,前者の全国的連合体である共作連と授産施設の全国連合体である社団法人全国コロニー協会(以下,ゼンコロ)との協力を得て行った.
著者
二宮 隆次 小野 浩幸 野田 博行
出版者
科学・技術研究会
雑誌
科学・技術研究 (ISSN:21864942)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.125-130, 2017 (Released:2018-01-06)

2002年から2010年までの8年6か月間に発刊された新聞記事から、年代別の産学連携活動の内容を読み取るために、分析対象記事に発刊年度の見出しを付して出現パターンの似通った語を探索し、さらに対応分析を行い活動の特徴についてテキストマイニング手法を用い分析した。その結果、①2002年度から2004年度のグループ(黎明期)、②2005年度から2007年度グループ(発展期)、③2008年度から2010年度のグループ(停滞期)の3グループに分類されることがわかった。黎明期では、産学連携の語群は主な活動の語に隣接し、大学、共同研究、教授、特許などの語と近接していることから活発に活動されていることが推測された。また、インキュベーション活動は、主な活動の語群から隔離していたが、施設入居のほか、運営の語が確認され、前向きな活動の実施が推測された。発展期では、インキュベーション活動は主な活動の語群内部に組み込まれ、起業家育成などが活発化していたと推測される。また、産学連携は主な活動の語群に隣接し、学生、製品、特許などの語が増えていることが見て取れた。さらに、ベンチャーキャピタルには、株式、公開、上場、キャピタル、銀行などがグループ化され活発化していたことが推測された。停滞期になると産学連携の語群は、主な活動の内部に組み込まれ、製品や商品開発活動が実施されていたが、インキュベーション活動やベンチャーキャピタルの活動はグループの語数が減少し、新たな起業活動や投資活動は停滞していたものと推測された。以上の結果は、政府による政策やグローバルな経済環境の変動などと一致し、わが国における産学連携活動は、これらに大きく影響していることが明らかになった。
著者
小野 浩 中山 二郎
出版者
日本乳酸菌学会
雑誌
日本乳酸菌学会誌 (ISSN:1343327X)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.3-12, 2014-03-17 (Released:2015-07-02)
参考文献数
30

発酵食品中には乳酸菌をはじめとする様々な細菌類が存在していることが知られている。近年、次世代シーケンサーを用いた菌叢解析法が発酵食品の細菌叢解析にも利用されるようになり、これまで見ることができなかったフローラの深部に焦点を当てることが可能となってきた。本稿では著者らの糠床の菌叢解析の研究を中心にピロタグ法を用いた発酵食品の細菌叢解析の有効性について述べる。
著者
小野 浩一
出版者
日本行動分析学会
雑誌
行動分析学研究 (ISSN:09138013)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.1-44, 1990-09-30
被引用文献数
1

Four types of research on superstitious behavior in humans and nonhumans were reviewed and discussed from the perspective of recent developments in this area. The first type explains the effects of periodic delivery of food on pigeons' superstitious responding in terms of stimulus substitution or species-specific appetitive behavior. Though this type of research is sometimes said to replicate Skinner (1948)'s experiment, this statement may not be accurate because the experiments emphasize the effects of contingencies in steady-state performance. The second type examines whether or not idiosyncratic and stereotyped patterns of behavior develop under response-independent contingencies with attention to accidental response-reinforcer contiguities. The third type includes a variety of studies examining the effects of response independence, such as delay of reinforcement. The fourth type studies superstitious behavior under response-dependent contingencies. It is suggested that further studies should be designed to examine more precisely the effects of response-reinforcer contiguity, aversive control, accidental reinforcement under response-dependent schedules, and verbal control over human superstitious behavior.
著者
小野 浩
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.316-319, 2004-08-20
被引用文献数
1
著者
小野 浩己 酒井 孝司 加治屋 亮一
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.189, pp.29-38, 2012-12-05

CFDを用いて建築室内の温熱環境解析を行う際には,壁面からの対流熱伝達量を高精度で予測できることが重要である。ところが,一般的な建築室内では壁面近傍の流れは自然対流が支配的であることが多く,広く用いられているレイノルズ平均乱流モデル(RANS)では必ずしも十分な精度が得られないことが報告されている。そこで本研究では,空間フィルタリング乱流モデル(LES)の中でも,より複雑乱流場の予測精度に優れたDynamic LESモデルに着目し,Tianらの自然対流流れ場における実測結果を用いてその精度検証を行った。また,建築分野における実用計算への応用を考え,格子解像度が低下した際の計算結果への影響についても検討を行った。その結果,Dynamic LESモデルが対流熱伝達量の予測に高い精度をもつことを明らかにした。また,格子解像度が低下した際にも,Dynamic LESモデルが他のモデルに比べて実測結果との差異が小さいことを明らかにした。
著者
小野 浩一 河野 友香 荒川 美樹
出版者
駒澤大学文学部心理学科
雑誌
駒澤大学心理学論集 : KARP (ISSN:13493728)
巻号頁・発行日
no.2, pp.131-138, 2000-03

個体が,いくつかのカテゴリからなる行動を繰り返し自発するとき,それらの行動は一連の行動連鎖を形成する。その行動連鎖のあるものは不規則的なものであり,またあるものは,規則的で定型的な連鎖パターンを示す。行動連鎖パターンは,個体が他個体と相互に交流するような場面においても出現する。このような行動連鎖パターンの特性を記述する一つの方法に系列分析(sequential analysis; Bakeman and Gottman,1986,1997)がある。本稿では,系列分析の考え方と方法を簡単に述べた後,それを2者間のジャンケン・ゲームに応用してその有効性を確認した実験結果を紹介する。
著者
寺岸 明彦 神原 嘉男 小野 浩
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.386-390, 1998-05-15
参考文献数
8
被引用文献数
5 2

1. 非循環閉鎖型養液栽培システムにおける1株当たりの吸液量は, 培養液の濃度がEC 1.2 dS/mの区で5月中旬からEC 1.8 dS/mの区よりも多くなり, 7月下旬には約1.8 liter/株/日に達した.2. 穂木の低温貯蔵の有無および貯蔵日数は挿し木苗の成苗率には影響を及ぼしたが, 定植後の新梢伸長および最下段着果節には影響を及ぼさなかった.3. 挿し木に用いる穂木径が太い方が下位節からの着果が認められた.4. EC 2.4 dS/mとして育苗し, 栽培中のECも2.4 dS/mとした区では約2節目から着果した.5. ファイトトロン内の明期を10時間または14時間として育苗し, 最下段着果節を比較しても差はなかった.