著者
横井 勝彦 竹内 真人 小野塚 知二 倉松 中 高田 馨里 松永 友有 福士 純 永岑 三千輝 田嶋 信雄 鈴木 淳 西牟田 祐二 奈倉 文二 須藤 功 西川 純子 山下 雄司 千田 武志
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究の目的は、総合的歴史研究を通じて軍縮と軍備管理を阻む近現代世界の本質的構造を解明することにある。第二次大戦以降、武器取引は急速に拡大し複雑化したが、その構造はすでに第一次大戦以前に形成されていた。その点を明らかにするために、われわれの研究プロジェクトでは武器移転という事象を、経済史・国際関係史・帝国史・軍事史などの多角的な視点から分析した。分析概念として武器移転を歴史研究の分野に適用したのは、わが国でも本研究プロジェクトが初めてである。
著者
赤松 恵 山下 雄也 郭 伸
出版者
日本神経治療学会
雑誌
神経治療学 (ISSN:09168443)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.86-94, 2017 (Released:2017-07-25)
参考文献数
36

Both TAR DNA binding protein of 43kDa (TDP–43) pathology and failure of RNA editing at the glutamine/arginine (Q/R) site of GluA2, a subunit of the α–amino–3–hydroxy–5–methyl–4–isoxazole propionic acid (AMPA) receptor, are the characteristic etiology–linked molecular abnormalities that concomitantly occur in the motor neurons of the majority of patients with amyotrophic lateral sclerosis (ALS), the most common adult–onset fatal motor neuron disease. Adenosine deaminase acting on RNA 2 (ADAR2) specifically catalyzes RNA editing at the Q/R site of GluA2, and conditional ADAR2 knockout mice (ADAR2flox/flox/VAChT–Cre.Fast ; AR2 mice) exhibit a progressive ALS phenotype with TDP–43 pathology–like TDP–43 mislocalization in the ADAR2–lacking motor neurons. Because Ca2+–permeable AMPA receptor–mediated mechanism underlies death of motor neurons in the AR2 mice, amelioration of exaggerated Ca2+ influx by AMPA receptor antagonists may be a potential ALS therapy. Here we showed that oral perampanel, a selective non–competitive AMPA receptor antagonist, significantly prevented progression of ALS phenotype and death of motor neurons with effective normalization of TDP–43 pathology in the AR2 mice. Given that perampanel has already been approved as an anti–epileptic drug, perampanel would be a potential candidate ALS drug.
著者
小黒 康裕 高橋 秀和 山下 雄一郎 菊池 伸 藤田 雅人 平山 聡 加納 大幹 橋本 栄 門間 玄三 井上 俊輔
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 35.17 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.19-22, 2011-03-15 (Released:2017-09-21)
参考文献数
3

0.25μm 1P3M CMOSプロセスを用いて,300mmシリコンウエハに202mm×205mmのCMOSイメージセンサを開発した.画素サイズ:160μm^2,画素数:160万画素であり,画素内電圧ゲインアンプ,列差動読み出し回路を搭載している.これにより,高感度(25Me^-/lx/s),低ノイズ(13e^-rms)を実現しており,低輝度でも鮮明な画像を撮ることができる.本報告では,300mmウエハサイズCMOSイメージセンサの概要およびセンサ性能について述べる.
著者
山下 雄史
出版者
分子シミュレーション学会
雑誌
アンサンブル (ISSN:18846750)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.83-91, 2015-04-30 (Released:2016-04-30)

医薬品開発を論理的・効率的におこなうためには, 医薬品候補と標的タンパク質の結合に伴う自由エネルギー変化の定量的予測が必須である. 従来法での不十分な精度を改善するため, 近年, 全原子分子動力学法を基盤とした様々な予測手法の創薬応用が試みられている. 本稿では, こうした予測手法を支える重要な理論を振り返りながら, タンパク質系における自由エネルギー予測の難しさの本質を議論する.
著者
伊藤 仁一 山下 雄太郎 Jin-ichi Itoh Yutaro Yamashita
出版者
熊本大学
雑誌
熊本大学教育学部紀要 (ISSN:21881871)
巻号頁・発行日
vol.63, pp.347-356, 2014-12-12

A circular surface is a one parameter family of round circles in Euclidean space and which is defined in [2]. The circular surface is determined by a space curve of circular center and planes containing circles. First we study the sufficient condition that the special circular surfaces with constant radius whose normal directions of the planes are rotating around the curve, are embeddings. Next we study the condition that circular surface with constant radius are immersions. Moreover, we discussed the relation between the double circular surfaces (i.e. at least two circles through any point) and quadratic surfaces.
著者
新井 俊希 安江 俊夫 北村 和也 島本 洋 小杉 智彦 ジュン スンウク 青山 聡 HSU Ming-Chieh 山下 雄一郎 角 博文 川人 祥二
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.40, no.12, pp.21-24, 2016-03-04

サイクリック系3段ADCを用いた画素サイズ1.1μmの3,300万画素240枚/秒3次元積層構造CMOSイメージセンサを開発した.裏面照射型で3次元積層構造を,ハイブリッドスタッキング技術を用いることで,画素部とアレイ状に配置したAD変換器を画素エリア内部で接続した.3段パイプラインのサイクリック-サイクリック-逐次比較AD変換器により,変換時間周期を0.92μsに高速化した.3段AD変換器の構成とハイブリッドスタッキング技術により,3,300万画素において240枚/秒の高フレームレートを初めて実現した.画素速度7.96ギガ画素/秒の高速読み出しを実現しつつ,ランダムノイズ3.6電子とセンサ消費電力3.0ワットを達成した.
著者
松本 淳太郎 大知 正直 山下 雄大 榊 剛史 森 純一郎 坂田 一郎
雑誌
研究報告知能システム(ICS) (ISSN:2188885X)
巻号頁・発行日
vol.2017-ICS-187, no.1, pp.1-4, 2017-03-22

本研究では,現在急速に成長しつつある C2C 事業,オンラインフリーマーケットサービスの 「メルカリ」 について,商品情報から消費者の購買行動が予測可能かどうかの検証を行う.Convolutional Neural Network および Random Forest を組み合わせることで,消費者の行動を予測する手法を提案する.また,評価実験より消費者の購買行動には画像情報が影響することを示す事ができた.本研究は急成長しているオンラインフリーマーケット事業の消費者行動について新たな知見を提供するものである.
著者
岩月 章治 伊藤 勝清 山下 雄也
出版者
The Chemical Society of Japan
雑誌
工業化学雑誌 (ISSN:00232734)
巻号頁・発行日
vol.70, no.10, pp.1822-1825, 1967
被引用文献数
7

フェニルイソニトリル,<I>p</I>-トルイルイソニトリル,<I>o</I>-トルイルイソエトリル,シクロヘキシルイソニトリルの三フッ化ホウ素エーテル錯体による共重合性を, イソニトリルと共鳴構造が類似しそしてカチオン重合するジアゾメタンとの共重合およびこれらイソニトリル間の共重合により検討した。ジアゾメタンとの共重合性はフェニルイソニトリル, <I>p</I>-トルイルイソニトリル><I>o</I>-トルイルイソニトリル>シクロヘキシルイソニトリルの順である。イソニトリル間の共重合からのモノマー反応性はシクロヘキシルイソニトリル>フェニルイソニトリル, <I>p</I>-トルイルイソニトリル> <I>o</I>-トルイルイソニトリルの順である。<I>o</I>-および<I>p</I>-トルイルイソニトリルの間で<I>o</I>-体の重合性が低いのはオルト位のメチル基の立体障害に基因すると推定される。またイソニトリルがジアゾメタンと共重合することから,イソニトリルとジアゾメタンの重合機構は類似しているものと推定される。
著者
山下 雄 高橋 純一
出版者
一般社団法人 資源・素材学会
雑誌
Journal of MMIJ (ISSN:18816118)
巻号頁・発行日
vol.137, no.10, pp.98-102, 2021-10-29 (Released:2021-10-29)
参考文献数
10

A pyrometallurgical process of metal recycling from waste lithium-ion batteries (LIB) has been developed. Basic process is that Co, Ni oxides which are from cathode materials of LIB and Cu which is from anode current collector are smelted and are reduced to metal, and the metal is refined in a next hydrometallurgical process. Since Al and Li contained in LIB are distributed to slag as oxides in the melting process, it is important to know the influence of these elements on the melting temperature of slag in determining the operating conditions. Therefore, the effects on the slag melting temperature when these elements and the amount of flux are changed are investigated and compared with the calculation results in FactSage (thermodynamic calculation software). In addition, based on the obtained melting temperature, waste LIB and flux were mixed and melted, and it was confirmed whether the metal and slag could be separated.
著者
山下 雄大
出版者
東京大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2017-04-26

本年度(2018年度)は前年度の研究成果を考慮した上で、公安委員会の理論的指導者であるサン=ジュスト、ビヨ=ヴァレンヌ、ロベスピエールの三者に共有されている「統治への不信」というモチーフに基づく「統治」概念の特殊な用法、および1793年後半に完成した「革命政府」の理論形成におけるその帰結の究明に取り組んだ。具体的な内容は以下の通りである。まずはルソーの政治哲学における「統治」概念の形成過程と「行政官」の意義に着目するとともに、ルソー主義の関連文献を読解・分析し、革命期の「統治」批判とルソー受容の関係性について検討した。ルソーにおいては必要悪と位置づけられている行政官をめぐる議論を参照軸とした結果、革命初期にすでに登場していたことが指摘されているルソーを叩き台とした理論形成の傾向、すなわち「アンチ・ルソー主義」が93年のジャコバン主義に及ぼした影響の範囲が画定された。続いて、革命政府の理論化に大きく寄与したとされている上記三者の演説をコーパスとして、「統治」と「立法者」概念に注目しながら93年のジャコバン主義に通底するレトリックを検討した。共和政の安定のために求められる自己統治の理想が人民の対概念として形成された可変的な「敵」と名指された人物に対する統治へと向かうアポリアのなかで成立を余儀なくされた革命政府の理論にあっては、特徴的な解釈を施された「立法者」概念が重要な役割を果たしている。この視点を導入することにより、立法府の成員たる代表者としての近代的立法者による、人民それ自体の創造・再生を担う古典的立法者像への自己同一化の試みが93年のジャコバン主義を際立たせる争点のひとつであることが判明した。
著者
高橋 秀和 山下 雄一郎
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.25, no.28, pp.1-6, 2001-03-16
参考文献数
8

当社一眼レフカメラEOS KissIIIとEOS7の広視野7点AFを実現させるために, 新たなCMOSリニア型AFセンサの開発を行った.本センサは新開発のユニティゲイン型のセンサアンプとフィードバッククランプ型のノイズ除去回路を搭載することにより, センサ信号の高S/N化とワイドダイナミックレンジ化, 更にAGC制御の高精度化を実現している.また, 各種周辺回路のオンチップ化とCOBパッケージによるローコスト小型化も同時に実現している.
著者
山下 雄大 俵谷 佳典 宮本 快暢 大観 光徳
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.29-32, 2011-01-21
参考文献数
3
被引用文献数
1

SrGa_2S_4:Euは色純度のよい緑色発光を示し無機薄膜ELの緑色発光層材料の一つとして期待されているが、結晶化のために高温焼成が必要なため、安価な低軟化点ガラス基板上への作製が難しい。本研究では、高温で焼成し十分に結晶化させたSrGa_2S_4:Eu微粒子蛍光体を用いスピンコーティング法により薄膜形成させることで、低温での発光層作製を試みた。平均粒径1μmの微粒子を用いることで、比較的に均一かつ緻密な膜厚1〜3μmのSrGa_2S_4:Eu発光層薄膜の作製に成功した。EL素子は、CIE色度座標(x,y)=(0.23,0.72)で色純度の良い緑色発光を示し、1kHz駆動時での輝度は200cd/m^2であった。
著者
山下 雄也 郭 伸
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.54, no.12, pp.1151-1154, 2014 (Released:2014-12-18)
参考文献数
10

ALSの病理学的指標であるTDP-43病理の形成メカニズムは未解明であり,引き金になるTDP-43の易凝集性断片形成に関与するプロテアーゼやその活性化メカニズムに関する合理的な説明はなかった.われわれは,孤発性ALSのもう一つの疾患特異的分子変化である,RNA編集酵素ADAR2の発現低下を再現するALSの分子病態モデルマウスの解析から,異常なCa2+透過性AMPA受容体発現を介したカルパインの活性化が,凝集性の高いTDP-43断片を形成することを明らかにした.この分子カスケードに通じるメカニズムは,孤発性ALSのみならず他の神経疾患に観察されるTDP-43病理形成にも当て嵌まることが強く示唆されたので概説する.
著者
山下 雄也 布本 貞明 三浦 定美
出版者
社団法人 日本化学会
雑誌
工業化学雑誌 (ISSN:00232734)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.317-320, 1966
被引用文献数
7

ジメチルケテンとアセトンとの交互共重合で,高融点脂肪族ポリエステルを合成する条件を検討した結果,トルエン,エーテルなどの溶媒中ブチルリチウム,グリニャール試薬などの触媒系が適当であった。ナトリウム,カリウム化合物系触媒や,ジメチルホルムアミドなどの極性溶媒は, ジメチルケテン単独重合体を生成しやすい, 三元共重合の結果からカルボニル化合物の共重合性がベンズアルデヒド> アセトン~ ギ酸メチル> ジメチルケテンの順序にしたがうことがわかった。エチレンオキドシは交互共重合せず,イソシヤナートはランダム共重合することを認めた。これらの結果から,ジメチルケテンとカルボニル化合物との交互共重合は対カチオンにカルボニル基が配位したキレート中間体を通って起こることを推定した。