著者
山本 雅史 奥代 直巳 松本 亮司
出版者
園藝學會
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.60, no.4, pp.785-789, 1992
被引用文献数
3 6

カンキツにおけるやくの退化性は,ウンシュウミカンの細胞質を持つ品種を種子親にした場合にのみ出現するとされてきたが,'アンコール'を種子親にし,数品種を花粉親とした交雑実生群においてもやくの退化性を示す実生が出現することが明らかになった.<BR>'アンコール'を種子親に用いた場合,ポンカンを花粉親とするとやく退化性の実生は出現しなかったが,'ミネオラ','マーコット'および'セミノール'を花粉親にした時には,それぞれ61個体中8個体,43個体中10個体および26個体中7個体はやくが退化していた.清見'×'アンコールレの約半数の実生はやくが退化していた.これらの結果から,やく退化性の遺伝子に関して,ポンカンは優性ホモ,'アンコール','ミネオラ','マーコット'および'セミノール'は,ヘテロであると推定できた.また,'ミネオラ'の遺伝子型は分離比から見て他のヘテロ品種とは異なるのではないかと思われた.<BR>謝辞本稿のこ校閲をいただいた大阪府立大学教授河瀬憲次博士に感謝の意を表します.
著者
北島 宣 山本 雅史 清水 徳朗 山崎 安津 米森 敬三 小枝 壮太 桂 圭佑 八幡 昌紀
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究では、日本の本土および沖縄・南西諸島、中国の雲南省、広東省、台湾、ベトナム、フィリッピン、タイ、インドネシア、ミクロネシア等の在来カンキツ調査を行い、東シナ海および南シナ海地域をほぼカバーする地点での調査を行うことができた。その結果、これまで調査した日本、中国浙江省、江西省、広西チュワン族自治区、重慶等の在来カンキツおよび保存している世界のカンキツ種・品種と近縁属を含め、862個体のDNAを蒐集・保存し、細胞質DNAおよびゲノムDNA解析によりカンキツ種の分化が明らになった。
著者
山本 雅史 高田 教臣 山本 俊哉 清水 徳朗
出版者
鹿児島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

ナシにおいて原品種と同じ遺伝子型を備える葉を材料とした染色体分析法を開発した。幼葉を材料とした酵素解離法による最適条件は、酵素組成が4%セルラーゼオノズカRS、1.5%マセロザイムR200および0.3%ペクトリアーゼY-23、37℃、60~75分であった。ニホンナシ黒斑病のナシにおける本病因遺伝子座の染色体上の位置を検出した。この領域を含むBACクローンを用いたFISHを行ったところ、2本の染色体の端部にシグナルが観察できた。ナシと同じくバラ科ナシ亜科に属するリンゴの染色体構成をナシと比較した。両者の染色体構成は極めて類似していた。
著者
冨永 茂人 山本 雅史 久保 達也
出版者
鹿児島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

(1) 南九州~奄美大島のタンカンでは、植え付け後数年間は樹体発育を主体にするカラタチ台苗木と若木から結実させるシトレンジおよびシトルメロ台苗木を組み合わせた植栽が望ましい。(2)(1)摘果技術によって、葉数 4~5 枚の有葉果の適正結果で高品質果実の安定生産が可能である。(2)直径 5mm 程度の中根のデンプン含量を適正着果の指標として用いることが可能である(3)(1)奄美大島では、高品質果実の安定生産のための最終摘果時期は10 月中下旬であり、それ以前では果実が大きく、品質がやや低下すること、それ以降では翌年の着花が不良になる。
著者
児島 清秀 山田 彬雄 山本 雅史
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.335-339, 1994
被引用文献数
7 5

本実験ではバレンシアオレンジ果実の生長速度が高い秋期の果実を部分 (果芯, 種子, 果肉, アルベド,フラベド) に分けてアブシジン酸 (ABA) とインドール-3-酢酸 (IAA) を分析した. ABAとIAAは, 内部標準として<SUP>3</SUP>H-ABAと [<SUP>13</SUP>C<SUB>6</SUB>] IAAを使用し, ガスクロマトグラフィー電子捕獲型検出器と質量分析器(選択的イオンモニタリング) で測定した. 果肉と種子の重さは急激に増加したが, アルベドとフラベドの重さはゆるやかに増加した. 150DAB (開花盛期後の日数) に, 種子のABA濃度は大きなピーク (21nmol•g<SUP>-1</SUP>生重量) を示したが, 果肉は小さなピーク (5nmol•g<SUP>-1</SUP>生重量) であった. 種子中のIAA濃度は150DABまで減少したが, 他の分析した部分よりも高い濃度であった. 果芯部のIAA濃度は119DABにピークを示し, 果肉•アルベド•フラベドよりも高い濃度を保った. アルベド, フラベドは同程度の低いIAA濃度であった. 得られた部位別の植物ホルモン量より, 種子中のABAと同化物集積性や果芯部のIAAと維管束との関係, 果肉と果皮間のABAの非移動性, 部分別の植物ホルモン分析の必要性が示唆された.
著者
原 耕平 河野 茂 門田 淳一 朝野 和典 平潟 洋一 前崎 繁文 中富 昌夫 浅井 貞宏 水兼 隆介 奥野 一裕 福島 喜代康 伊藤 直美 井上 祐一 小池 隆夫 大西 勝憲 大道 光秀 山田 玄 平賀 洋明 渡辺 彰 貫和 敏博 武内 健一 新妻 一直 柳瀬 賢次 友池 仁暢 中村 秀範 加藤 修一 佐田 誠 池田 英樹 板坂 美代子 荒川 正昭 和田 光一 原口 通比古 星野 重幸 五十嵐 謙一 嶋津 芳典 近 幸吉 瀬賀 弘行 関根 理 鈴木 康稔 青木 信樹 滝沢 敬夫 兼村 俊範 竹村 尚志 長尾 光修 濱島 吉男 坂本 芳雄 坂田 憲史 豊田 丈夫 大角 光彦 小林 宏行 河合 伸 酒寄 享 杉浦 宏詩 押谷 浩 島田 馨 佐野 靖之 荒井 康男 北條 貴子 小川 忠平 柴 孝也 吉田 正樹 岡田 和久 佐藤 哲夫 古田島 太 林 泉 宍戸 春美 松本 文夫 桜井 磐 小田切 繁樹 鈴木 周雄 綿貫 祐司 高橋 健一 吉池 保博 山本 俊幸 鈴木 幹三 下方 薫 川端 原 長谷川 好規 齋藤 英彦 酒井 秀造 西脇 敬祐 山本 雅史 小笠原 智彦 岩田 全充 斉藤 博 三木 文雄 成田 亘啓 三笠 桂一 二木 芳人 河端 聡 松島 敏春 副島 林造 澤江 義郎 高木 宏治 大泉 耕太郎 木下 正治 光武 良幸 川原 正士 竹田 圭介 永正 毅 宇都宮 嘉明 秋山 盛登司 真崎 宏則 渡辺 浩 那須 勝 橋本 敦郎 後藤 純 河野 宏 松倉 茂 平谷 一人 松本 亮 斎藤 厚 健山 正男 新里 敬 伊志嶺 朝彦 上地 博之 比嘉 太 仲本 敦 我謝 道弘 中島 光好
雑誌
日本化学療法学会雜誌 = Japanese journal of chemotherapy (ISSN:13407007)
巻号頁・発行日
vol.45, no.11, pp.901-922, 1997-11-25
参考文献数
20
被引用文献数
19
著者
山本 雅史 久保 達也 冨永 茂人
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.75, no.5, pp.372-378, 2006 (Released:2006-09-25)
参考文献数
32
被引用文献数
14 52

カンキツにおける自家不和合性は結実不良の原因となることもあるが,単為結果性が備わった場合には無核果の生産につながる重要な形質である.そのため,本研究では主としてわが国原産のカンキツ類65種・品種(以下,品種と略)を供試して,その自家不和合性について解明するとともに,血縁関係のある自家不和合性品種間の交雑不和合性についても検定した.なお,不和合性は花柱内の花粉管伸長によって検定した.レモンは自家和合性であった.ブンタンでは 6 品種すべて,ブンタン類縁種では11品種中 7 品種,ダイダイおよびその類縁種では 6 品種中 2 品種,スイートオレンジおよびその類縁種では 5 品種中‘ありあけ’のみの 1 品種,ユズおよびその類縁種では 5 品種中ヒュウガナツのみの 1 品種,マンダリンおよびその類縁種では28品種中14品種が自家不和合性であった.キンカン類縁のシキキツおよび分類上の位置が不詳の辺塚ダイダイは自家和合性であった.すなわち,本研究で供試したカンキツ全65品種中31品種が自家不和合性であった.交雑不和合性はクレメンティンとその後代である‘ありあけ’との正逆交雑でのみ認められ,両者の不和合性に関する遺伝子型が一致していると推定できた.