著者
森 傑
出版者
公益社団法人 都市住宅学会
雑誌
都市住宅学 (ISSN:13418157)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.35, pp.33-38, 2001-10-31 (Released:2012-08-01)
参考文献数
5

This study proposes an alternative approach in housing environment design drawn from recent ethnomethodological developments in sociology, pedagogy, and cognitive science.Though it was assumed as a “social fact” that the roles of client and specialist differ, and that this difference was an effect of institutional structures or rules, it now becomes possible to think the other way by ethnomethodology, and see how asymmetries are produced in and through the details of client' and specialist' situated interactions.The role relation between the client and the specialist in design action is constituted through the sequence construction of conversation, and the contents of housing environment design develop through the customary regulation and restriction in conversation.
著者
奥野 孝英 森 光司 堀尾 喜彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.741, pp.23-28, 2004-03-19

スイッチト・キヤパシタ(SC)カオスニューロン回路を用いた,400ニューロンカオスニューロコンピュータを構築し,400ニューロンシステムに動的連想記憶を実装する.連想記憶におけるカオス的振る舞いは,実数の複雑さによってもたらせる.カオスニューロコンピュータに実装されているSCニューロン回路は,アナログ回路で構成されている.アナログ回路は,状態変数が連続値であるため,実数値を扱うことができる.従って,カオス的振る舞いを忠実に再現することができる.一方,デジタル計算機は,実数を扱うことが原理的に不可能である.本稿では,400ニューロンシステムの動作検証結果を報告するとともに,400ニューロン動的連想記憶におけるカオスニューロコンピュータハードウェアとデジタル計算機によるコンピュータシミュレーションの結果から,ネットワークの挙動の違いについての比較・検討を試みる.また,コンピュータシミュレーションでは,ハードウェアの特性を考慮して行う.
著者
大森 房吉
出版者
震災豫防調査會
雑誌
震災豫防調査會報告
巻号頁・発行日
vol.2, pp.103-139, 1894-08-25
著者
藤森 裕基
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.176-182, 2012 (Released:2012-06-01)
参考文献数
10

2009年度に文部科学省の私立大学戦略的研究基盤形成支援事業として認定された日本大学文理学部自然科学研究所の共同研究プロジェクト「構造制御および電子状態制御に基づく新物質の開発」では,研究成果の保存・公開を,独立行政法人物質・材料研究機構(NIMS)がドイツのマックスプランク研究所電子図書館(MPDL)と共同で開発を進めていたeSciDocを用いて行った。eSciDocのシステムは機関リポジトリとして研究者自身が利用するには最適なシステムのひとつである。
著者
森山 英樹 増子 潤 金村 尚彦 木藤 伸宏 小澤 淳也 今北 英高 高柳 清美 伊藤 俊一 磯崎 弘司 出家 正隆
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.1-9, 2011-02-20
被引用文献数
1

【目的】本研究の目的は,理学療法分野での運動器疾患ならびに症状を対象としたストレッチング単独の有用性や効果を検証することである。【方法】関連する論文を文献データベースにて検索した。収集した論文の質的評価を行い,メタアナリシスあるいは効果量か95%信頼区間により検討した。【結果】研究選択の適格基準に合致した臨床試験25編が抽出された。足関節背屈制限,肩関節周囲炎,腰痛,変形性膝関節症,ハムストリングス損傷,足底筋膜炎,頸部痛,線維筋痛症に対するストレッチングの有効性が示され,膝関節屈曲拘縮と脳卒中後の上肢障害の改善効果は見出せなかった。【結論】現時点での運動器障害に対するストレッチングの適応のエビデンスを提供した。一方,本結果では理学療法分野でストレッチングの対象となる機能障害が十分に網羅されていない。ストレッチングは普遍的治療であるからこそ,その有用性や効果を今後実証する必要がある。
著者
小田 裕樹 森 信介 北 研二
出版者
一般社団法人 言語処理学会
雑誌
自然言語処理 (ISSN:13407619)
巻号頁・発行日
vol.6, no.7, pp.93-108, 1999-10-10 (Released:2011-03-01)
参考文献数
11
被引用文献数
1 2

日本語処理において, 単語の同定, すなわち文の単語分割は, 最も基本的かつ重要な処理である. 本論文では, 日本語文字のクラス分類により得られた文字クラスモデルを用いる新しい単語分割手法を提案する. 文字クラスモデルでは, 推定すべきパラメータ数が文字モデルより少ないという大きな利点があり, 文字モデルより頑健な推定を可能とする. したがって, 文字クラスモデルを単語分割へ適用した場合, 文字モデルよりもさらに頑健な未知語モデルとして機能することが期待できる. 文字クラスタリングの基準はモデルの推定に用いるコーパスとは別に用意したコーパスのエントロピーであり, 探索方法は貧欲アルゴリズムに基づいている. このため, 局所的にではあるが最適な文字のクラス分類がクラスの数をあらかじめ決めることなく得られる. ATR対話データベースを用いて評価実験を行った結果, 文字クラスモデルを用いた提案手法の単語分割精度は文字モデルによる精度より高く, 特に, 文字クラスを予測単位とする可変長n-gramクラスモデルではオープンテストにおいて再現率96.38%, 適合率96.23%の高精度を達成した.
著者
斉藤 春夫 三浦 周 小原 徳昭 岡本 英二 山本 伸一 森川 栄久 小園 晋一 若菜 弘充
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.84, no.4, pp.731-740, 2001-04-01

通信放送技術衛星(COMETS)は, 平成10年2月21日に打ち上げられたが, H-IIロケット第2段エンジンの故障により静止トランスファー軌道への投入に失敗した.その後, アポジエンジンによる7回の軌道変更により, 遠地点高度17,711km, 近地点高度473kmの2日9周回の準回帰軌道にのせることに成功し, 1日当り最長90分間の通信実験が行えることになった.平成10年8月末から通信・放送実験が開始され, 平成11年1月に定常運用段階を終了し, 2月からは後期利用段階に移行した.しかし, 残念ながら平成11年8月6日に, 予定された運用期間のほぼ半分でCOMETSの運用は終了した.本論文では, 軌道変更直後に衛星のテレメトリのみを用いて実施された軌道上における移動体衛星通信用機器(MCE)の初期機能確認試験と, その後, 地球局から実際に通波して行われた軌道上機能評価実験の結果ついて述べる.周回化により懸念されていた放射線の影響による特性の劣化はごく一部に限られ, ほとんどのMCE機器が軌道上においてもほぼ良好に機能していることが判明した.
著者
森田 達也 野末 よし子 宮下 光令 小野 宏志 藤島 百合子 白髭 豊 川越 正平
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.317-322, 2012 (Released:2012-04-13)
参考文献数
14
被引用文献数
1

本研究の目的は, 在宅特化型診療所とドクターネットの両方が存在する1都市におけるがん患者の自宅死亡率の推移を明らかにすることを通じて, 在宅特化型診療所とドクターネットの地域緩和ケアにおける役割についての洞察を得ることである. 緩和ケアの地域介入研究が行われた1地域でがん患者の自宅死亡率を2007年から2010年まで取得した. 自宅死亡率は, 2007年の7.0%から2010年には13.0%に増加した. 自宅死亡総数に占める在宅特化型診療所の患者の割合は49%から70%に増加したが, 在宅特化型診療所以外の診療所が診療したがん患者の自宅死亡数も63名から77名と減少しなかった. 在宅特化型診療所と一般の診療所のドクターネットは排他的に機能するものではなく, 両方のシステムが地域に存在することにより自宅で過ごすがん患者の緩和ケアの向上に寄与する可能性が示唆された.
著者
パリハワダナ ルチラ 森 眞理子
出版者
京都大学国際交流センター
雑誌
京都大学国際交流センター 論攷 (ISSN:2185680X)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.91-112, 2012-02

課題研究の実施有無を基準に全国における日本語・日本文化研修留学生に対するプログラム概要を分析し、課題研究を取り入れたカリキュラムの特徴を明らかにすることが本稿の目的である。 文部科学省刊行の全受け入れ校のプログラム概要が掲載されているコースガイドを研究資料としながら、受け入れ校の課題研究の実施実態と教育における位置づけ、課題研究遂行に必要な技能を補うための方策について分析した。その結果、カリキュラムにおける課題研究の設定の有無と受け入れ人数、想定学年、達成目標及びカリキュラム編成の仕方が深く関わっていることが明らかになった。日研生カリキュラムにおいて課題研究は、修了認定の基準としての役割そしてアカデミックスキル及び専門的素養を育成する方法としての役割を担っている。課題研究を取り入れたカリキュラムにおいては、課題の遂行を助長する日本語のアカデミックスキル及び研究能力を養う科目が開設されていることが顕著に多く、カリキュラムを特徴付けている。これらの科目は時間的・言語的制約を克服し、課題研究遂行を可能にしている。
著者
上中 登紀子 森 孝夫 薮野 裕次郎 鷲見 桂一郎
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.12, pp.651-654, 2006-12-15
被引用文献数
4

牛レバー,ミノ,センマイ,シマ腸,鶏レバー,砂肝などの家畜内臓肉を安全に生食できるようにするため,高圧処理による殺菌効果を検討すると共に,処理前後の内臓肉の官能評価を行い,以下の結果を得た.<BR>(1)6種類の家畜内臓肉に,大腸菌,サルモネラ,黄色ブドウ球菌をそれぞれ10<SUP>1</SUP>~10<SUP>7</SUP>CFU/gの菌数を接種し高圧処理した結果,最も耐圧性の高い黄色ブドウ球菌でも400MPa・10分,6回の繰り返し処理により検出されなくなった.<BR>(2)細菌を接種していない場合の3種類の細菌は,300MPa・30分の高圧処理で検出されなくなった.<BR>(3)殺菌効果の面でのより安全を見込んで,牛レバー,センマイ,鶏レバー,砂肝を400MPa以上の高圧で処理し,処理前後の内臓肉について生食での官能評価(5%有意水準での有意差検定)を行った結果,400MPaの処理では色は悪くなったが,柔らかさ,美味しさには有意の差は認められなかった.500MPaの処理では色,柔らかさ,美味しさ共に明らかに悪くなった.
著者
森 明彦
出版者
関西福祉科学大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

(1)三一権実論争が被差別民の性格に生まれついての悪人、穢れた存在との刻印を与える契機となったことを解明した。(2)神祇令散斎条の注釈では二つの新見解を提出した。i罪の決罰を行う場である市での官私間の交易が自由な価格設定で行われていたこと。ii祈年祭の成立は新しいとする説に批判を加え、プレ祈年祭というべき予祝の祭の存在を指摘した。(3)良源と仲算との三一権実論争の具体的姿を示すと考えられる良助の「天台法輪摧破法相外道銘」の復刻を行った。
著者
本間 維 永森 光晴 杉本 重雄
雑誌
研究報告情報基礎とアクセス技術(IFAT)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.8, pp.1-8, 2011-11-15

Web 上で公開されている Web ページ中にメタデータを記述するために,RDFa や Microformats,Microdata など複数の標準的な記述フォーマットが提案されている.しかし,標準的な記述フォーマットに従ったメタデータを持つ Web ページの数はまだ少なく,メタデータを利用した情報流通支援を行うには,より積極的なメタデータ付与が求められる.本稿では,DCMI Description Set Profile を基にした情報抽出テンプレートによる,相互利用性向上や作成コスト軽減を意識したメタデータ生成手法を提案する.Standard metadata formats, such as RDFa, Microformats, and Microdata, have been recommended to embed metadata in HTML or XHTML documents. However, many web pages have no metadata written in those formats. The other side, non-standard formats describing information for layout of web pages is used widely. For increasing metadata more proactively, we regard information in non-standard formats as metadata, and integrate with metadata in standard formats. This paper proposes a method to create metadata from resources with embedded metadata in standard and non-standard formats.
著者
森谷 武男 茂木 透 高田 真秀 山本 勲
出版者
北海道大学大学院理学研究院自然史科学部門(地球物理学) = Department of Natural History Sciences (Geophysics), Graduate School of Science, Hokkaido University
雑誌
北海道大学地球物理学研究報告 (ISSN:04393503)
巻号頁・発行日
vol.72, pp.269-285, 2009-03-15

A new observation system established in Hokkaido, northern Japan to confirm a suspected relationship between anomalous radio-wave propagation and impending earthquakes has been documenting anomalous VHF-band radiowave propagation beyond the line of sight prior to earthquakes since December, 2002. During such events, radio waves transmitted from an FM radio station were scattered, such that they could be received by an observation station beyond the transmitting station's line of sight. A linear relationship was established between the logarithm of the total duration time of the anomalous transmissions (Te) and the magnitude (M) or maximum seismic intensity (I) of the impending earthquake for M4- to M5-class earthquakes that occurred at depths of about 50 km beneath the Hidaka Mountains in Hokkaido, Japan in June 2004 and March 2008 as reported in the previous paper (Moriya et al., 2005). Similar linear relationships are also valid for earthquakes that occurred at other depths. Te is longer for shallower earthquakes and shorter for deeper ones. Numerous parameters seem to affect Te, including hypocenter depths and epicentral surface conditions (i.e., sea versus land). This relationship is important because it means that pre-seismic, anomalous transmission of VHF-band waves may be useful in predicting the size of an impending earthquake. To avoid misidentification of FM stations that have identical frequencies, three 64 MHz band transmitters were established, each with a unique frequency. Earthquakes that occurred in and around eastern Hokkaido scattered waves from FM-band and 64 MHz-band stations and provided quantitative relationships between Te and M, and between Te and I. Using the interferometer at the TES observation site, the incident azimuth of the scattering waves from the Hiroo station was measured. Prior to two earthquakes that occurred beneath almost the same part of the Tokachi region at depths of 86 km and magnitudes of M 4.9 and 4.0, the interferometer yielded incident azimuths of S18W and S34W. The true azimuths from TES to the hypocenters of the two earthquakes were S35W and S38W, respectively. These two measurements, therefore, suggest that anomalous transmission of VHF waves is caused by scattering at the epicenters of impending earthquakes.