著者
佐藤 将之 宮森 正 小柳 純子 村瀬 樹太郎 坂 祥平 石井 信朗 西 智弘 山岸 正 石黒 浩史
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.515-522, 2013 (Released:2013-06-07)
参考文献数
15
被引用文献数
1 1

【目的】脊髄圧迫症状は, がん患者のQOLを大きく低下させる合併症である. 脊髄圧迫症状を合併した患者に対するデキサメタゾン大量療法の有効性や副作用についてレ卜口スペクティブに検討し, 報告した. 【症例】2009年5月から2011年9月までに当院でデキサメタゾン大量療法のみを, 脊髄圧迫症状を合併した8症例に対して行った. 【結果】放射線照射や外科的治療を併用できずデキサメタゾン大量療法のみを行った患者8例のうち, 徒手筋力テストの改善を4例(50.0%)に, 改良Frankel分類の改善を5例(62.5%)に認めた. デキサメタゾン大量療法のみで, 歩行不可能であった7例のうち1例(14.3%)が自力歩行での退院となった. 自験例では重篤な副作用はなかった. 【考察】放射線照射や外科的治療を受けることができない脊髄圧迫症状に対してのデキサメタゾン大量療法が神経症状を改善する選択肢として有用である可能性が示唆された.
著者
森山 徹 右田 正夫
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

ダンゴムシをT字路に連続して遭遇させると、左右交互に転向を続ける(交替性転向)。我々はT字路を搭載した2台の回転盤を操作し、個体を140回連続してT字路に遭遇させ、歩行軌跡を平面展開し、空間的パターンを得た。交替性転向の発現率が高い個体ではパターンは直線的だったが、片方への転向や引き返しを頻繁に生じた個体では、より複雑で平面的だった。これらのパターンの生成過程に意思決定の片鱗を探る試みを紹介する。
著者
津森 伸一 磯本 征雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.106, pp.47-51, 2006-06-10
参考文献数
3

テストは、学習者の理解状況を把握する手段として、学校等の対面授業だけでなくCAIやe-Learning等の学習援用システムにおいても広く活用されている。一般にテストは、高得点であるほど成績がよいと解釈されて合否決定や順位決定に使われているが、点数の数値から理解状況の意味を読み取るには曖昧な点が多い。しかし、CAIやe-Learning等の学習援用システムにおいては、教師不在の状況下でテストが実施されることも多いため、採点評価結果は学習者側にも明確に解釈されるものであることが望まれる。そこで筆者らは、テストの採点評価を知識の"広さ"及び"深さ"の観点から行う方式の実現を試みている。本稿では、穴埋め問題を対象とした採点評価方式の提案と、初級システムアドミニストレータ試験対策用システムへの適用について議論する。
著者
尾関 之康 西森 秀稔
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:05252997)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.17-21, 1987-04-20

この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。
著者
小川 菜穂子 深町 加津枝 奥 敬一 柴田 昌三 森本 幸裕
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.68, no.5, pp.627-632, 2005-03-31
被引用文献数
2 3

The objective of this study is to find a way in which the factors relating to the succession of the village landscape of Sasabuki (thatched roof with dwarf bamboo, Sasa palmata) in the Tango Peninsula, can be determined, by understanding the processes of change occurring within its landscape, the causes of the decreasing number of Sasabuki houses, and the practical difficulties in maintaining them. We chose Kamiseya in Miyazu City, Kyoto Prefecture, analyzed documents concerning Kamiseya and we interviewed local residents, asking them how they maintained and managed Sasabuki roofs, and the reasons why they gave up Sasabuki. Then, we selected 6 other cases of thatched houses, and did the same analysis as the previous. In Kamiseya, management of Sasabuki houses was previously supported by system of mutual assistance. From 1960 to 1970, Sasabuki houses dramatically decreased. The causes were lack of labor due to rapid depopulation and aging, and a reduction of dwarf bamboo resources in both quantity and quality, because Kayaba had been replaced by artificial forests. Of those surveyed, the householder's personal attachment to Sasabuki have allowed for the maintenance. It is significant to devise a system, which manages and utilizes Sasabuki in order to allow the succession of Sasabuki village landscape.
著者
佐藤 寛之 森本 信也
出版者
日本理科教育学会
雑誌
理科教育学研究 (ISSN:13452614)
巻号頁・発行日
vol.45, no.2, pp.29-36, 2004-09-17
被引用文献数
1

Head,J.O.,Sutton,C.R.は,「科学概念におけるメタファー表現は,個人の認知・情意・レトリックが融合したものである。」としている。つまり丿情意的なこだわりを持ち,類推することで新しい概念の構築がなされていることを示している。子どもにおける自然事象の概念を表現する能力を養うため,理科授業においてはこうした視点に立つ類推のような論理の構築方法を学ぶ学習場面が必要である。同時に このことは情意と認知が融合した「温かい認知(warm cognition)」の有用性を示すものであり,理科の授業デザインにおける必須条件と考える。
著者
萩森 福督
出版者
日本雑草学会
雑誌
雑草研究 (ISSN:0372798X)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.28-33, 1965-12-25
被引用文献数
5
著者
森山 敏文 中西 竜哉 山口 芳雄 山田 寛喜 藤本 京平
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播
巻号頁・発行日
vol.94, no.140, pp.21-28, 1994-07-15
被引用文献数
1

この報告では,不均一媒質である雪に対してレーダポーラリメトリを適用した結果について述べる.レーダポーラリメトリとは,電波の持つベクトル性である偏波の情報を最大限に利用する技術である.今まで,単一周波数での理論展開が主体であった.しかし,広帯域レーダであるFM-CWレーダにもレーダポーラリメトリが適用でき,自由空間において物体の識別や強調,抑制などが行なえることがわかっている.しかし,雪のような不均一媒質中での適用は初めてである.今回は,FM-CWレーダを用いて実際に雪の中で測定を行ないレーダポーラリメトリのフィルタとしての有効性について検討した.
著者
森田 創
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.990, pp.61-73, 2008-11-03

米Google Inc.の新型Webブラウザー「Chrome」が搭載するJavaScriptエンジン「V8」が,その性能から注目を集めている。V8は,Chromeで高速にWebアプリケーションを実行するためにGoogle社が独自開発したJavaScriptエンジンである。 Chromeは,レンダリング・エンジン†として,米Apple Inc.が中心に開発を進めている「WebKit」を採用している。
著者
海部 忍 森岡 周 八木 文雄
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.59-63, 2006 (Released:2006-05-24)
参考文献数
10
被引用文献数
1

今回,発症から約6ヵ月経過後も半側空間無視が残存している脳卒中片麻痺患者に対して認知運動療法の理論に基づいたリハビリテーションを実施した結果,症状にある程度の改善を認めた。リハビリテーション開始時,机上検査では☆印抹消課題にて右1/3程度のみの抹消結果であったが,6週間後には左下の一部を見落とす程度にまで改善した。それに伴い,当初見られていた車椅子駆動時における左側物体への衝突や左折の見落としがなくなるという動作場面においても改善が認められた。これらの結果から,半側空間無視に対して,認知過程(知覚-注意-記憶-判断-言語)を考慮した,体性感覚情報を中心とするリハビリテーションを遂行することにより,空間認知における「方向性注意の学習」が成立し,無視側身体に対する注意の喚起が可能となることが示唆された。
著者
森岡 正博
出版者
日本生命倫理学会
雑誌
生命倫理 (ISSN:13434063)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.4-10, 1999-09-13
被引用文献数
1

1999年に心臓移植が再開された。31年ぶりのことである。しかし、脳死と臓器移植の生命倫理については、学問的に研究すべきことが残されている。そのうちのいくつかを検討する。たとえば(1)脳死の人の臓器は誰の所有物なのか、(2)私的所有とはそもそもどういうことなのか、(3)脳死の身体をめぐるマクロとミクロの政治がいかに機能しているか、(4)家族の前に横たわる脳死の人とはどのような存在者なのか、(5)脳死とエコロジーはどういう関係性にあるのか、などの問題である。
著者
森 雅雄
出版者
日本文化人類学会
雑誌
民族学研究 (ISSN:00215023)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.p229-236, 1988-09