著者

森川 洋

出版者

The Association of Japanese Geographers

雑誌

Geographical review of Japan, Series B (ISSN:02896001)

巻号頁・発行日

vol.68, no.1, pp.1-22, 1995-06-30 (Released:2008-12-25)

参考文献数

27

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本稿では,広島県を事例として,最近20~30年間における地域的都市システムの構造変化を考察した。その際にはとくに,中小都市間の水平的結合の存在とともに,低次中心地の機能変化に注目した。その結果,過去20~30年間に広島大都市圏が著しく成長し,他地域との地域間格差が拡大してきたことが判明した。しかも広島は,高次中心地,特に福山との機能的結合を強化してきた。しかしながら,広島の急激な成長と狭小な県域のため,県内中小都市相互の水平的結合はそれほど発達しなかった。欧米諸国では低次中心地は農村地域の豊かなアメニティのもとで成長しているといわれるが,広島県では低次中心地の大部分は不利な生活条件のもとで,今日まで衰退またはせいぜい停滞してきた。しかし,低次中心地のなかにも,吉田や上下などのように,小規模ながらも自己の通勤圏をもつものがあり,これらの中心地が成長することは過疎地域の生活条件の改善に大きく貢献するものと考えられる。

著者

太田 陽子 ピラツオリ P. 河名 俊男 森脇 広

出版者

The Association of Japanese Geographers

雑誌

Geographical review of Japan, Series B (ISSN:02896001)

巻号頁・発行日

vol.58, no.2, pp.185-194, 1985-12-01 (Released:2008-12-25)

参考文献数

25

被引用文献数

7 11

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琉球列島南部の小浜島・黒島・波照間島の3島(第1図)について,海成段丘,離水ノッチ,ビーチロック,貝・フジツボ・サンゴ化石など,完新世に形成されたと思われる海岸地形・堆積物・化石を調査した.調査した島の地形分類図,試料採取地点などは第2, 4, 5図に,試料のC-14年代は第2表に示される.これらの3島では約4,000yBPから1,000yBPの間の海水準は今よりわずかに高い位置にあったと思われる.すなわち,小浜島では海成段丘堆積物中の貝や原地性のサンゴのC-14年代はそれぞれ約2,600yBP, 3,300yBPで,旧海面は海抜約1mの位置にある.黒島ではビーチロック中の貝化石のC-14年代は約4,200yBPで,旧海面の年代を示すビーチロックやフジツボがやはり海抜約1mの高さに見出される.以上のように,これらの3島においては約4,000年前以降に今より約1m高い位置に海面があり,それ以降わずかながら離水したことが認められる.しかし,日本の各地にみられる縄文海進最盛期(約6,000年前)を示す資料はこれら3島から現在のところ見出すことはできなかった.なお波照間島の南東岸,高那崎付近の海抜約20mに達する平坦面上にサンゴ石灰岩の巨礫が多数みられる.これはその配列の方向やC-14年代から,1771年の明和地震による津波の堆積物であることが明らかになった.

著者

森川 洋 成 俊〓

出版者

The Association of Japanese Geographers

雑誌

Geographical review of Japan, Series B (ISSN:02896001)

巻号頁・発行日

vol.58, no.2, pp.95-114, 1985-12-01 (Released:2008-12-25)

参考文献数

15

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定期市研究では市場の制度や移動商人の研究が中心をなしてきたが,利用者に関する研究も必要である.特に,都市システムの発達した韓国の定期市は低次中心地として利用されており,中心地としてとらえられる. 忠清南道公州付近の定期市に関する前回の調査では,定期市は生活必需品の分配と農畜産物の集荷の両機能をもつもので,周辺地域に居住する農民によって支えられているとしたが,本研究においてもほぼ同様の結論を得た.すなわち,ソウル市の南東50~100kmにある本地域では,定期市の訪問回数は専業農家よりもその近くに住む農家の方が多いが,定期市滞在時間では農畜産物の販売をかねた専業農家の方が長く,農家の生活にとっては重要な役割を果しているものと考えられる. 日本の低次中心地でも,第2次大戦前には農畜産物の集荷機能をもち,低次中心地としての機能は類似したものであった.ただし,日本では都市化の過程で早期に低次中心地が衰退したのに対して,日本統治時代の韓国では農村は旧態依然とした姿をとどめたままで都市化が進行し,伝統的な低次中心地が長く存続してきたものと考えられる. しかし最近10年間には定期市の利用は著しく減少しており,廃市後の集落にもサービス施設が設置され,新しい中心地システムが形成されつつある.本地域では今日人口流出が増加し,また住民の生活圏も拡大しており,定期市や低次中心地は将来深刻な打撃を受けることが予想される。 なお,本研究は昭和58~59年度文部省科学研究費「韓国における中心地システムと定期市」;課題番号:一般研究(C)58580180の補助を受けている.

著者

川口 大司 森 悠子

出版者

労働政策研究・研修機構

雑誌

日本労働研究雑誌 (ISSN:09163808)

巻号頁・発行日

vol.51, no.12, pp.41-54, 2009-12

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最低賃金が有効な貧困政策であるかの議論の前提を提供するため, この論文では最低賃金労働者の特性と最低賃金引き上げの雇用への影響を1982年から2002年にかけての『就業構造基本調査』に基づいて実証分析した。女性, 中卒・高卒, 地方勤務, 小売・卸売・飲食・宿泊業, パート・アルバイトといった属性をもつ労働者は最低賃金水準で働いている可能性が高い。2002年には最低賃金労働者の約15%が世帯年収300万円未満の世帯の世帯主であり, 約半数の最低賃金労働者は世帯年収が500万円以上の世帯の世帯員であった。最低賃金の上昇によって影響を受ける労働者の割合が都道府県ごとに異なることを用いた分析によれば, 最低賃金の上昇は10代男性労働者と中年既婚女性の雇用を減少させる。

著者

永森 忠正

出版者

The Association of Japanese Geographers

雑誌

地理 (ISSN:21851697)

巻号頁・発行日

vol.2, no.3, pp.333-348, 1939-07-01 (Released:2010-03-19)

参考文献数

8

著者

森本 泉

出版者

The Association of Japanese Geographers

雑誌

地理学評論 (ISSN:13479555)

巻号頁・発行日

vol.81, no.8, pp.694-696, 2008-11-01 (Released:2010-03-12)

参考文献数

1

著者

森 庸

出版者

日本イギリス哲学会

雑誌

イギリス哲学研究 (ISSN:03877450)

巻号頁・発行日

vol.19, pp.35-48, 1996-04-01 (Released:2018-05-25)

著者

森 弘一

出版者

日本イギリス哲学会

雑誌

イギリス哲学研究 (ISSN:03877450)

巻号頁・発行日

vol.16, pp.29-41, 1993-04-01 (Released:2018-05-25)

著者

織田 一輝 甲斐 初美 森藤 義孝

出版者

一般社団法人 日本科学教育学会

雑誌

日本科学教育学会研究会研究報告 (ISSN:18824684)

巻号頁・発行日

vol.31, no.2, pp.57-60, 2016 (Released:2018-04-07)

参考文献数

1

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学習者は,1 つの学習状況で複数の概念を保持することが可能である。したがって,学習者の学習過程を適切に捉えるためには,学習者が保持している複数の概念やそれらによって構築される概念生態系の変化をモニタリングする必要がある。そこで,本研究では,これまでに我々が行ってきた「溶解概念」の構成に関する授業実践から得た示唆をもとに,より学習効果が高まると思われる授業を構想・実践し,授業の中での学習者の概念や概念生態系の変化をモニタリングするように試みた。そして,その結果を基礎として,新たに構想・実践した授業の適切性を明らかにした。

著者

森棟 公夫

出版者

日本経済学会

雑誌

The Economic Studies Quarterly (ISSN:0557109X)

巻号頁・発行日

vol.45, no.5, pp.424-426, 1994-12-26 (Released:2008-02-28)

著者

森棟 公夫

出版者

JAPANESE ECONOMIC ASSOCIATION

雑誌

The Economic Studies Quarterly (ISSN:0557109X)

巻号頁・発行日

vol.38, no.3, pp.283-285, 1987-09-30 (Released:2008-02-28)

参考文献数

2

著者

藤森 頼明

出版者

日本経済学会

雑誌

The Economic Studies Quarterly (ISSN:0557109X)

巻号頁・発行日

vol.38, no.4, pp.372-373, 1987-12-20 (Released:2008-02-28)

著者

森下 要治

出版者

広島大学文学部

雑誌

広島大学文学部紀要 (ISSN:04375564)

巻号頁・発行日

vol.56, pp.62-80, 1996-12

著者

森田 貴子

雑誌

学習院女子大学紀要 (ISSN:13447378)

巻号頁・発行日

no.19, pp.79-86, 2017-03-01

著者

森 哲郎

出版者

宗教哲学会

雑誌

宗教哲学研究 (ISSN:02897105)

巻号頁・発行日

vol.28, pp.80-87, 2011 (Released:2019-09-18)

著者

森岡 正芳

出版者

宗教哲学会

雑誌

宗教哲学研究 (ISSN:02897105)

巻号頁・発行日

vol.27, pp.66-71, 2010 (Released:2019-09-18)

著者

森 哲郎

出版者

宗教哲学会

雑誌

宗教哲学研究 (ISSN:02897105)

巻号頁・発行日

vol.21, pp.71-78, 2004 (Released:2019-03-21)

著者

森川 泰江 斉藤 脩 桜庭 晶子 千治松 洋一 鷲崎 誠 稲富 恵子 渡辺 一功 本間 日臣 池本 秀雄 滝 和博

出版者

日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会

雑誌

サルコイドージス研究会誌

巻号頁・発行日

no.3, pp.98-101, 1983

著者

森本 聡

出版者

宗教哲学会

雑誌

宗教哲学研究 (ISSN:02897105)

巻号頁・発行日

vol.15, pp.63-74, 1998 (Released:2019-03-20)

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In “Philosophical Essays” Kitaro Nishida has so wide a concern beyond his field of specialization that he deals with not only philosophy but also such disciplines as natural science. It is conceivable that his thinking with regard to science enfolds much that deserves more attention today. This paper will clarify the relationship between his and J. S. Haldane’s position as a former stage of elucidating the modern significance of his thought on life. J. S. Haldane is a specialist of respiration physiology. He has a holistic viewpoint of life. He defines it as the active maintenance of a normal and specific structure of an organism. Nishida gets much inspiration from him. He takes Haldane’s idea of life into his system by paraphrasing it into the self-determination or maintenance of form (katachi). He distinguishes historical and biological life. In the historical world everything contains self-contradiction. The world moves by this. So this is the historical life. What is created has some form as determinated. In the case of an organism it is a specific form. As the historical world is the world of historical life, various organisms have come into being in it. He gives a philosophical basis to Haldane’s biology.

著者

森本 聡

出版者

宗教哲学会

雑誌

宗教哲学研究 (ISSN:02897105)

巻号頁・発行日

vol.13, pp.93-105, 1996 (Released:2019-03-20)

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Plotinus’ system has been called ‘emanation’, for he often illustrates it by similes such as the sun and the light flowing out from it. But insisting that such similes should not be interpreted literally, H. F. Müller denies that his philosophy is emanation system. The aim of this paper is to elucidate what this concept means for Plotinus himself. We consider the question from two points. The first point is how we understand the (eternal) process of generation of Intelligence from the One. The One gives birth to the Formative Principle (λόγος), and Intelligence is the first and greatest Formative Principle. What has to be noticed here is that we can regard the process as the unfolding of the Principle from the One. But the One remains constant and unchanged in the sense that it transcends the Principle and is superior to it. The second point is the relation between the One and the principles springing up from it. Their existence wholly depends upon it because they are brought into being by it and cannot exist away from it. So they proceed from and return to it at the same time. Since the One contains them, it is omnipresent. From this aspect it is all that proceed from it, and indwells in them. But having no prior principle, it cannot be held nor contained by anything. Then it is present in none of them. In other words, the One is all and, at the same time, none of them. Thus, to take it into account that the One does not only transcend all but also is immanent in them, the concept of ‘emanation’, including the procession of the Formative Principle from the One, can be better understood as unfolding of the One. The One unfolds itself while it remains undeveloped.