著者
池田 幸弘
出版者
JSL漢字学習研究会
雑誌
JSL漢字学習研究会誌 (ISSN:18837964)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.82-86, 2017 (Released:2020-02-22)
参考文献数
11

本研究では, 500字所収の複数(4種類)の漢字教材を比較した場合,500字のうち,何字ぐらいの漢字が共通して取り上げられているか調査を行った。その結果,355の漢字が4種の教材で共通して取り上げられていること,102の漢字が4種の教材のうち3種で共通して取り上げられていること,73の漢字が4種の教材のうち2種で共通して取り上げられていること,1種の教材のみで取り上げられている漢字が128あることがわかった。また、4種の教材で658の異なる漢字が取り上げられていた。この結果から,658の異なる漢字数における複数の教材で共通して取り上げられている漢字数という割合から見ると,その割合はそれほど高くないが,各教材の500字における他の教材と共通する漢字の数の割合という点から見ると,ある程度の共通性はあるのではないかということが示唆された。
著者
池田 幸弘
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.54, no.9, pp.892-893, 2018

いつの頃からか,青梅は昭和の町,レトロの町と呼ばれるようになった.昭和生まれの筆者としては,昭和という時代がもはや遠い昔になってしまったのかと寂しい思いも抱いてしまうが,平成も30年を数え,次の元号の議論が起こりつつあることを鑑みると,やむを得ないことなのかもしれない.
著者
河内 彩香 村田 晶子 長谷川 由香 竹山 直子 池田 幸弘
出版者
法政大学
雑誌
多文化社会と言語教育 (ISSN:24362239)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.30-45, 2021

2020 年度、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で多くの大学がオンライン授業に移行し、所属大学の日本語教育プログラムにおいても春学期と秋学期の授業が全面的にオンラインで行われ、LMS(Learning Management System)とオンライン会議システム(Zoom)による双方向授業を組み合わせて教育活動を行った。これまで、日本語教育におけるこれら二つを組み合わせた授業の詳細の分析はまだ十分にはなされていない。地理的な境界線を越えて実施することができるオンライン教育はコロナ収束後も発展していくことが予想されており、この実践を一過性のものとしてとらえるのではなく、実践を記録し、その効果や問題点を発信していくことが今後の言語教育の発展のために重要である。こうした点を踏まえて、本稿では、日本語教育プログラムにおいて実施した Zoom による双方向授業と LMS(Google Classroom)を組み合わせたオンライン教育の実施状況を記述し、レベル別、技能別の教育におけるオンライン教育のメリットと課題を分析した。
著者
田中 謙 池田 幸代
出版者
山梨大学教育学部附属教育実践総合センター
雑誌
教育実践学研究 : 山梨大学教育学部附属教育実践総合センター研究紀要 = Journal of Applied Educational Research (ISSN:18816169)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.219-234, 2021-03

本研究は、保育所、幼稚園、認定こども園等幼児教育施設(以下、幼児教育組織)の「保育の環境構成」に関する事例分析を通して、幼児教育組織でのカリキュラムマネジメントにおける保育者のナレッジマネジメントの特質を明らかにすることを目的とした。その結果、事例としたM幼稚園の保育の環境構成を考えると、M幼稚園ではカリキュラムマネジメントにより保育環境の再構成を通して保育の質の向上が図られており、このカリキュラムマネジメントは保育者の知識資源を活用していることから、ナレッジマネジメントであったと考えられた。さらに組織でのカリキュラムマネジメントにおける保育者のナレッジマネジメントは、個々の組織のコンテクストに依存する特質を有しており、各組織で蓄積された知識資源を、各園でのコンテクストデザインと融合させる過程が必要であることを指摘した。
著者
木村 賢治 池田 幸洋
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.39, no.4, pp.137-140, 2008

一時停止交差点での出会い頭事故を低減する為、一時停止交差点に接近する行動を調べ、ドライバが一時停止に気づき、スムーズな減速を促進する為の情報提供のタイミングを検討した。
著者
野村 卓生 池田 幸雄 末廣 正 西上 智彦 中尾 聡志 石田 健司
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.227-231, 2006 (Released:2009-01-19)
参考文献数
20
被引用文献数
10

2型糖尿病患者におけるバランス障害の成因を明らかにするために,閉眼片脚立位時間と定量的な膝伸展筋力の関連を検討した.糖尿病患者では片脚立位時間の減少と膝伸展筋力の低下が認められ,単変量および多変量解析の結果,いずれにおいても片脚立位時間と膝伸展筋力との間に有意な関連が認められた.糖尿病患者のバランス障害の原因として,多発性神経障害による感覚障害の関与が強調されるが,今回の検討より,下肢筋力低下も関与することが明らかとなった.糖尿病患者のバランス障害に適切な対応をするためには,感覚検査に加え,筋力を定量的に捉えることが必要と考えられた.
著者
村田 晶子 池田 幸弘 長谷川 由香
出版者
法政大学
雑誌
多文化社会と言語教育 (ISSN:24362239)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.1-13, 2021 (Released:2021-05-10)

日本語を学ぶ人々のライフストーリーの調査をすることは、彼らの生き方、日本語を学ぶ動機、そして、日本語を用いてどのように社会と関わっているのかを理解する上で役立つ。本稿では母国で社会経験を積んでから来日し、日本語を学んだ人々にライフストーリーインタビューを行い、日本留学が彼らの人生にとってどのような意味があったのかを明らかにした。分析では、Knowles の成人学習像、Mezirow の変容的学習論を援用し、社会経験のある人々が職業経験を踏まえた自律的な学習の方向付けを行っていく過程を明らかにするとともに、留学における葛藤や悩み、留学を通じた変容を明らかにし、それぞれが相互作用していることを分析した。加えて、本稿の最後にインタビュー協力者のライフストーリーに対する感想、そして、調査者らによるライフストーリーインタビューの実施及びライフストーリー作成に対する省察を示し、ライフストーリーが教員とプログラム修了者の双方にとって継続的な対話の機会になり、教育の改善につながりうるものであることを示した。
著者
長谷川 由香 村田 晶子 池田 幸弘 竹山 直子
出版者
法政大学
雑誌
多文化社会と言語教育 (ISSN:24362239)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.46-58, 2021 (Released:2021-05-10)

高等教育のグローバル化が進み、留学の形も多様化する中で、近年注目されているのが、1か月未満の短期留学プログラムである。短期の留学プログラムは経済的、時間的な負担が少ないために参加しやすく、その重要性は増している。短期プログラムは、学生の休みの期間に実施されることが多く、教室での勉強だけでなく、体験学習を組み込んだプログラムが実施されており、これまでプログラムレベルでの実践報告を通じて、具体的な実施例、効果や課題が明らかにされているが、その一方で文化体験の「テキスト」の開発に焦点を当てた報告は非常に少ない。そこで本稿では、こうした文化体験プログラムのテキスト開発について分析し、大学の短期プログラムを想定したテキスト開発がどのように変容していったのかを検討し、今後に向けたオンラインでの文化体験のアレンジ例の提案も行った。
著者
池田 幸弘
出版者
The Japanese Society for the History of Economic Thought
雑誌
経済学史学会年報 (ISSN:04534786)
巻号頁・発行日
vol.34, no.34, pp.40-52, 1996 (Released:2010-08-05)
参考文献数
39

Hayek has been one of the major figures in the history of economic thought who has been interested in the evolution of institutions. Considered in this paper is the relationship between Hayek and Carl Menger, the founder of the Austrian School of Economics. Although they shared the basic concept of spontaneous order, as previous literature shows, they have a totally different idea about one important institution, the state. In Hayek's opinion the state is not a spontaneous order, but an organization made from above. Menger saw the matter differently. He tried to capture the state as a system which can be reduced to the self-interest of economic agents. Thus, in Menger's view, the state is a good example of spontaneous order.
著者
池田 幸代 イケダ ユキヨ Yukiyo Ikeda
雑誌
東京情報大学研究論集
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.62-90, 2011-09-30

本研究では、地域に密着した経営を行う企業が成長していくために必要な要因について明らかにすることを目的としている。そのために北海道札幌の代表的な菓子メーカーである「(株)きのとや」を事例として取り上げている。そしてこの企業の成長プロセスをいくつかの時期に分け、経営戦略の様々な視点から分析を行っている。この企業は創業時より、店舗の立地上の不利益や限定された販売エリア、厳しい競争環境といった様々な困難に直面してきた。しかし、この企業は、成長過程のそれぞれの時期において、戦略上の対応を変えることで成長を続けてきた。企業の成長の過程では、戦略ポジショニングの変更と製品開発を行うとともに、戦略ポジショニングを支える組織能力の構築がすすめられていた。このように、本研究は、企業がいかにしてこうした直面する問題を克服してきたかについて明らかにするものである。
著者
内野 博之 諸田 沙織 Chen Li 高橋 俊明 工藤 佳久 池田 幸穂 石井 脩夫 芝崎 太
出版者
日本蘇生学会
雑誌
蘇生 (ISSN:02884348)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.1-11, 2006-03-20 (Released:2010-06-08)
参考文献数
25

脳は非常に繊細な臓器であり, 短時間の虚血によって容易に障害を受ける。麻酔科医は, 通常業務の中で脳障害を引き起こす病態に遭遇することが少なく無い。脳をさまざまな侵襲から守るためには, 脳の生理的な特徴と脳障害を引き起こす病態の把握が重要となる。脳が虚血となるときの脳血流, 動脈血酸素分圧, 脳潅流圧はどのくらいなのか。脳を障害する病態と脳障害の基礎的なメカニズムおよび二次的に派生する障害の重要性とは何かについて概略を述べた。