著者
奥谷 浩一
出版者
北海道哲学会
雑誌
哲学年報 (ISSN:1344929X)
巻号頁・発行日
no.51, pp.49-61, 2004-07-16
被引用文献数
1
著者
和泉 潔 山下 倫久 車谷 浩一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. AI, 人工知能と知識処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.725, pp.53-58, 2004-03-09

本研究では,資源選択を簡略化したマイノリティーモデルと呼ばれるモデルを用いて,資源割り当て問題の分類を行った.学習の効率性と正確さの異なるエージェントを3種類用意して,獲得した利得の比較を行った.その結果,システムの複雑性と学習への時間的制約という2つの条件に応じて,4つの領域が存在することが分かった.そして,それらの領域にしたがって,実際の資源割り当て問題を分類できた.実際の資源割り当て問題が属する領域に応じて,モデル化を行うときにエージェントの持つべき特徴が分かった.
著者
武田 維倫 糟谷 浩一 福冨 則夫 土居 隆秀 室井 克己 加藤 公久 室根 昭弘 佐藤 達朗 花坂 泰治 長尾 桂#北村 章二
出版者
[栃木県水産試験場]
雑誌
栃木県水産試験場研究報告 (ISSN:13408585)
巻号頁・発行日
no.45, pp.3-12, 2002-03 (Released:2013-10-08)

栃木県中禅寺湖では、平成7年に密放流によると思われるコクチバス(Micropterus dolomieu) が県内で初めて確認された。本種は北米原産の肉食魚であり繁殖力が強く、さらには冷水域や河川にも生息可能であることから我が国の内水面漁業や在来種に悪影響を与える事が懸念されている。そこで本種の効果的な駆除方法を確立することを目的として、平成7年から平成12年の間、毎年4月から9月にかけて本種の生態調査と駆除方法の検討を行った。期間中に捕獲したコクチバスは96尾、確認した産卵床は46個であった。捕獲方法の内訳は水中銃で33尾、地曳網で31尾、巻網で22尾、釣りで9尾、刺網で1尾であった。また、実際に産卵が行われた産卵床は10個であった。年度毎にみると、捕獲尾数、産卵床確認数ともに平成8年が最も多かった(42尾、18個)が、平成12年には捕獲尾数1尾、確認された産卵床数1個のみとなり駆除の効果が表れているものと思われた。捕獲魚の胃内容物のうち最も多く確認されたのはヨシノボリ(Rhinogobius sp. )とスジエビ(Palaemon paucidens)であったが、漁業対象種であるヒメマス(Oncorhynchus nerka)及びホンマス(Oncorhynchus sp. )の稚魚も発見された。コクチバス及びその産卵床は水温が12℃以上になる5月下旬から確認され始め、産卵床は水深1.3~4mの範囲で付近に障害物のある遠浅の砂礫地につくられる例が多かった。以上の結果から、中禅寺湖では水温12℃以上になる期間中に地曳網、巻網、水中銃を地形に合わせて使い分けて駆除を行うのが効果的であると考えられた。
著者
大塚 秀幸 V.A. Dinh 大野 隆央 津﨑 兼彰 土谷 浩一 佐原 亮二 北澤 英明 中村 照美
出版者
一般社団法人 日本鉄鋼協会
雑誌
鉄と鋼 (ISSN:00211575)
巻号頁・発行日
vol.100, no.10, pp.1329-1338, 2014 (Released:2014-09-30)
参考文献数
22
被引用文献数
10

The effects of carbon content on tetragonality and magnetic moment of bcc iron have been evaluated by first-principles calculation. Three kinds of supercells, Fe54C1, Fe54C2 and Fe128C1 (which correspond to Fe-0.40C, Fe-0.79 and Fe-0.17C mass%, respectively) are used for the calculation of tetragonality and magnetic moment of Fe-C system. Main results obtained are as follows. (1) The total energy and mechanical energy of the Fe-C system with carbon atom at the octahedral sites are smaller than those with carbon atom at the tetragonal sites. The carbon atom at octahedral site produces fairly large expansion in one direction. (2) Tetragonality of Fe-C system obtained by first-principles calculation increases linearly with increasing carbon content and agrees well with experimental results. The average magnetic moment of an Fe atom increases with increasing carbon content. (3) The magnetic moment of an Fe atom at the nearest neighbor of carbon atom is lower than that of pure iron and increases with increasing distance between the iron and carbon atoms. The projected density of states shows a hybridization with main contributions from Fe d and C p states which leads to the above mentioned decrease of the magnetic moment of an Fe atom. (4) In Fe54C2, tetragonality and magnetic moment of iron atom change with the distance between two carbon atoms. The value of tetragonality is either 0.981, 1.036 or 1.090. When the dumbbell structure which consists of the first carbon atom and its two nearest neighbor iron atoms is perpendicular to the second dumbbell structure which consists of the second carbon atom and its two nearest neighbor iron atoms, the tetragonality is 0.981 and does not agree with experimental value. The mechanical energy is relatively large. On the other hand, when the first dumbbell structure is parallel to the second dumbbell structure, the tetragonality is 1.036 which agrees well with experimental data. The mechanical energy is relatively small. When straight C-Fe-C pair is formed, tetragonality is 1.090. (5) In Fe54C2, formation enthalpy is relatively low when the calculated tetragonality is 1.036, and the existence probability under the assumption of Boltzmann distribution is high. In other cases, the existence probability is nearly zero. (6) The average magnetic moment of an Fe atom is proportional to volume, but not in a clear relation with tetragonality. It is considered that the increase of magnetic moment of an Fe atom by the addition of carbon atom is mainly due to the magneto-volume effect but not due to the tetragonality effect.
著者
熊谷 浩一郎
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.135, no.2, pp.59-61, 2010 (Released:2010-02-14)
参考文献数
16
被引用文献数
1 2 1

心房ストレッチや炎症によりアンジオテンシンIIが上昇すると,Ca2+過負荷をきたし撃発活動を誘発し,肺静脈から群発興奮が発火する.この頻回興奮により不応期が短縮する(電気的リモデリング).一方,アンジオテンシンIIの上昇はErkカスケードを活性化し,線維化を促進する(構造的リモデリング).心筋の線維化は伝導障害を招き,リエントリーの素地ができると多数の興奮波が形成され心房細動はさらに持続すると考えられる.ACE阻害薬やARBは短期的な電気的リモデリングを抑制するだけでなく,線維化のような長期的な構造的リモデリングに対しても抑制効果があるため,心房細動慢性化予防のアップストリーム治療のひとつになりうることが期待される.
著者
中根 偕夫 平田 尚史 瀬谷 浩一郎
出版者
一般社団法人日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.46, no.11, pp.893-898, 1990-11-01
被引用文献数
15

ここでは定在波音場中での高気圧グロー放電の諸特性の変化をみた。すなわち、(1)高気圧グロー放電の発生する電圧の範囲、(2)高気圧グロー放電の発光部の形状、(3)電流波形への音の影響、(4)V-I特性、(5)放電の発生と消滅する電圧の履歴的な現象に関して検討した。実験方法として、針(+)対平板(-)電極を定在波音場中の粒子速度分布の腹に位置させ、音の強さと電源の電圧を変化して実験した。その結果、音を大にすることによって(1)高気圧グロー放電はスパークへと変化し、(2)放電の発光部が扇子を開いたような形状へと広がり、(3)電流波形にパルスの発生が見られ、(4)電極間電圧の上昇、(5)発生と消滅する電圧の履歴現象などに音の影響があることが分かった。
著者
鎌田 光宏 大谷 浩一
出版者
山形大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

ドパミントランスポーター(DAT)の-67A/T gene polymorphismおよびIntron 8 VNTRの遺伝子多型、およびドパミンβ水酸化酵素(DBH)の-1021C/T遺伝子多型のそれぞれが健常人の人格特徴に与える影響を多人数の健常人の対象として、Temperament Character Inventory (TCI)を用いて評価して包括的に検討した。その結果、DATではIntron 8 VNTRはTCIのいずれの項目にも関与を示さなかったが、-67A/T多型において女性群においてのみA alleleを持たない対象が有意に低い自己指向性と低い協調性を有することが示された。また、DBHの-1021C/T多型においては、女性群においてのみTalleleを有する対象が有意に高い損害回避傾向と関与することが示された。これらの結果から、この二つの遺伝多型が日本人の性格傾向に関与することが示唆された。
著者
兼平 大輔 川村 秀憲 車谷 浩一 大内 東
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. AI, 人工知能と知識処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.536, pp.57-64, 2002-01-03
被引用文献数
1

2001年4月16日, 皇太子妃のご懐妊に関する情報が育児関連用品株を急騰させた.各会社の価値に関係しない情報がその企業の株価を押し上げたのである.これは情報を受け取ったトレーダーの情報の解釈が影響していると考えられ, この現象を理解するためには, トレーダーの情報の解釈と市場の関係を明らかにする必要がある.そこで本稿では, 情報解釈とが異なる2種類のエージェントを作成し, マルチエージェント人工市場を構築し, その市場構成比を変えシミュレーションを行った.また, 情報解釈の違いと市場のマクロな構造の関係について, 相関次元分析を用いて市場の複雑さを計測した.その結果, 構成するエージェントの情報解釈と, 市場の複雑さに関係があることが明らかになった.
著者
糟谷 浩一
出版者
[栃木県水産試験場]
雑誌
栃木県水産試験場研究報告 (ISSN:13408585)
巻号頁・発行日
no.42, pp.38-38, 1999-03

利根川の支流である鬼怒川,渡良瀬川のサケ資源の維持回復を図るため,サケ稚魚の孵化放流試験を行った。平成9年12月17日,福島県真野孵化場からサケ発眼卵(積算水温340℃)2万粒を移植し,3月19日の稚魚放流が終了するまで,卵の孵化率,生産尾数,飼育環境等を調べた。孵化までの死卵数は214粒で,99%の孵化率であった。また,孵化から放流までの稚魚の斃死数は98尾で稚魚生残率は99%であった。卵の移植から放流までの生残率は98%であった。生産した稚魚19,600尾は,3月15日に鬼怒川,3月19日に渡良瀬川に放流した。
著者
川勝 忍 大谷 浩一 和田 正 奥山 直行
出版者
山形大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

1.レビー小体型痴呆28例とアルツハイマー型痴呆49例、正常対照30例について、XE-133吸入法シングルフォトンエミッションCT (SPECT)により局所脳血流量を測定した。平均脳血流量はDLBではADや対照と比較して有意に低下していた。脳萎縮の程度はアルツハイマー型痴呆と差がないことから、レビー小体型痴呆においては、網様体賦活系など脳幹機能の障害と関連して大脳皮質の血流が低下している可能性が考えられた。部位的には、アルツハイマー型痴呆では側頭頭頂葉の低下がみられるのに対して、レビー小体型痴呆では側頭頭頂葉に加えて、後頭葉での有意な局所脳血流量低下を認めた点が特徴的であった。これは、幻視の出現との関係が推測された。2.次に、アポリポ蛋白E多型について検討し、ε4アリルの頻度は、対照0.07、アルツハイマー型痴呆0.25、レビー小体型痴呆0.17であり、アルツハイマー型痴呆では有意に高く、従来の報告と一致していた。また、レビー小体型痴呆では有意ではないが高い傾向がみられた。これは、レビー小体型痴呆の多くで老人斑アミロイド沈着が広範囲に認められることと考え合わせると、アミロイド沈着促進の遺伝的危険因子であるアポリポ蛋白Eε4が、アルツハイマー型痴呆の場合と同様に、レビー小体型痴呆でも作用している可能性が考えられた。なお、対象のなかレビー小体型痴呆1例については剖検により診断を確定した。3.以上より、レビー小体型痴呆は、画像所見およびアポリポ蛋白E多型からみた遺伝的危険因子において、アルツハイマー型痴呆と共通する病態を有する疾患であることが推察された。
著者
奥谷 浩一
出版者
札幌学院大学
雑誌
札幌学院大学人文学会紀要 (ISSN:09163166)
巻号頁・発行日
vol.83, pp.137-171, 2008-03

ハイデガーは,第二次世界大戦におけるナチス・ドイツの敗北の後に,政治的浄化委員会によって,フライブルク大学最初のナチ党員学長として活動したことの政治的責任を問われることになった。これが本論文で言う「ハイデガー裁判」である。フランス占領軍によって「典型的なナチ」と見なされたハイデガーは,フライブルク市内の自らの住居と蔵書の接収という危機的状況に直面して,この危機を回避するために「弁明」を開始し,「ハイデガー裁判」の過程のなかでこの「弁明」をさらに拡大・強化していった。この「弁明」は最終的には「1933/34年の学長職。事実と思想」という文書にまとめられて完成されることになる。ハイデガーの「弁明」は,自らとナチとの関係が最小限のものであったとする戦略で貫かれており,時には真実と虚偽を織り混ぜたりあるいは時には事実を隠蔽するというかたちでさまざまに展開されている。本論文では,この「ハイデガー裁判」の経緯と結末を追跡しながら,その過程のなかで展開されたハイデガーの「弁明」のはたしてどこまでが真実でどこまでが虚偽なのか,そして同僚たちの目に学長ハイデガーがどのように映っていたのかをやや詳しく検討することにしたい。この検討は,ハイデガーとナチズムとの真の関係を明らかにするとともに,ハイデガー思想の再評価という問題を提起する作業の一環にほかならない。
著者
山本 宜孝 富田 重之 永峯 洋 山口 聖次郎 東谷 浩一 飯野 賢治 渡邊 剛
出版者
特定非営利活動法人日本心臓血管外科学会
雑誌
日本心臓血管外科学会雑誌 (ISSN:02851474)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.230-233, 2008-07-15
被引用文献数
2

症例は66歳,女性.9年前抗リン脂質抗体症候群,特発性血小板減少性紫斑病を指摘され,以後血液内科で通院治療を継続していた.今回心不全症状が出現,精査の結果III/IV度の大動脈弁閉鎖不全症と診断された.血液内科医師と連携をとり十分な準備と計画をたて心臓外科手術:大動脈弁置換術を施行した.術前には血漿交換とステロイドパルス療法を施行,また腎機能障害の増悪に対し透析をおこなった.術後は早期より抗凝固療法とステロイドの内服を行い,抗リン脂質抗体症候群の増悪を認めることが無く順調に経過した.
著者
澁谷 浩一
出版者
茨城大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

本研究は,18世紀前半の中央ユーラシアにおけるジューン=ガル,清,ロシアの相互関係を解明することを目的とした。当初の予定では,ジューン=ガルの滅亡という大事件が起る18世紀半ば以降まで含めて研究を進める予定であったが,中国における史料収集状況の変化により,18世紀前半に焦点を絞ることにした。研究成果は大きく三つに分けられる。第一は,1712-15年に清からボルガ川流域のオイラト系遊牧勢力トルグートへ派遣された使節に関する研究である。ここでは,特に使節を受け入れたロシア側の対応を詳細に分析した。第二は,1720年代前半にロシアからジューン=ガルへ派遣されたウンコフスキー使節団を取り上げた研究である。この時,ジューン=ガルは実は清からの使節も受け入れており,同時期にロシア-ジューン=ガル,清-ジューン=ガルの交渉が平行して行なわれていた中央ユーラシアの国際関係を解明した。第三は,その直後に開始された清とジューン=ガルの国境画定交渉に焦点を当てた研究である。この交渉と同時期に,清はロシアとも国境問題に関する交渉を継続的に進めていた。清は,ジューン=ガル,ロシアの両勢力と一気に平和的な関係を構築しようとしていたのである。しかしながら,ロシアから派遣された国境問題解決のための全権大使がモンゴリアに到着するに至って,この交渉は打ち切りになった。清はロシアとの国境画定交渉を優先させたのである。以上の研究を通じて,18世紀前半の中央ユーラシアにおいては,ロシア,清,ジューン=ガルの三大勢力が,トルグート等の周辺勢力をも巻き込みながら複雑に絡み合った国際関係を取り結んでいたことが明らかとなった。特に,従来露清関係に影響を与える第三者的立揚で捉えられてきたジューン=ガルの存在の重要性を中央ユーラシア史の視点から明らかにすることができたと考える。
著者
川村 秀憲 大内 東 車谷 浩一
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
セルオートマトン・シンポジウム講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2001, pp.40-44, 2001-11-14

The economic and finance systems related to dynamic real world are too huge complex systems to understand the principles of these behavior. Many researchers, i.e., economists, mathematicians, sociologists, computer scientists, and so on, have hoped for long time to model and clarify the inner meaning of such phenomenon. The one of difficulty for these researches is for lack of paradigm that describes the relationship between realistic economic agents with bounded learning or evolving rationality and the emergence macro behavior as aggregation of such agents. Since the first success of research program by Brian Arthur et al., agent-based simulation with bottom-up approach is approved as third mode following theory and experiment against the economic and finance systems. The paradigm of agent-based simulation enables us to naturally introduce bounded learning or evolving rationality to agents. In fact, many researchers study on such systems based on agent-based computer simulation for understanding and elucidating the macro and micro behavior and the emergence between these behavior, and many interesting results are reported based on their computer simulations. It seems for agent-based approach to greatly succeed, however, there are some points at issue in this approach. One point is that these researches generally consist of complicated models and complacently computer simulation programs, and it is unreasonable for other researchers to rubber-stamp the results by a certain researcher. Many models and results are reported, and it is difficult to compare with and refer to these results each other. The another point is that it is difficult to experiment computer simulations for researchers having no skill of computer programming even if they have innovative idea of agent-based model. Especially, this agent-based research program needs participating of many researchers in various research fields for development of this research field, and a researcher well acquainted with computer technology has obligation to provide and develop agent-based simulation tools. According to these background, it is desired to found the forum with common models or simulation tools for promotion of agent-based economics or finance. The X-Economy project aims to found the global standard forum for agent-based economics and finance. As the purpose of first step in X-Economy project, we are concretely struggling to establish the standard model of agent-based economics, the model and rules of self-closed and confrontal game as RoboCup soccer game, the software systems based on open source and communication protocols among such systems, and the software library of various agents in the simulation. The standardization of several ideas of our project, e.g., the softwares, simulation models for researches, results, and so on, is entirely based on open source, and this is the characteristic of our project. Although our project is just beginning, several prototype systems are available, and some research program are worked. In this paper, we introduce the outline of X-Economy system prototype for design and simulation of artificial market. This prototype is based on server-client module structure on TCP/IP connection and XML-based XSS (eXtensible Social System) protocols. This paper includes the image, the components, protocols, implementation techniques of X-Economy tools, and the simulation example and screenshot of our system.
著者
川村 秀憲 山本 雅人 大内 東 車谷 浩一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.1, pp.61-66, 2001-01-10
被引用文献数
10

近年,経済に代表される社会システムの研究でエージェントベースシミュレーションが盛んになりつつある.エージェントベースシミュレーションは,理論・実験に続く第3の研究パラダイムとして着目されており,エージェントのミクロ・マクロな振る舞い,そしてそれらの関係を解明する鍵である創発現象解明へ向けて,研究が行われている.しかし,各研究において様々なモデルが乱立し,統一的な解釈を与えるのが困難であること,モデルの透明性・シミュレーションの再現性等の問題点が指摘されている.そこで本報告では,経済・金融の汎用的シミュレータとモジュール型ツール群の実現へ向けたX-Economyサーバ・クライアントシステムの開発と,それを用いた仮想金融市場のプロトタイプについて報告する.In this paper, we report the prototype architecture of X-Economy System including X-Economy Server and Clients. X-Economy is the project aiming for foundation of standard problem as artificial social and economic systems. By X-Economy system, it will be possible to construct arbitrary system design for investigation of behavior of social and economic systems between micro scale agents and macro scale.