著者
坂本 武士 金谷 一朗 佐藤 宏介
出版者
一般社団法人 システム制御情報学会
雑誌
システム制御情報学会 研究発表講演会講演論文集 第50回システム制御情報学会研究発表講演会
巻号頁・発行日
pp.1, 2006 (Released:2006-12-01)

テキスタイルデザインにおいて、意匠パタンは製品(作品)の印象や価値を決める重要な要素である。意匠パタンの審美的解析と合成は興味深い。本研究は図形の印象が生まれるメカニズムを解明することを目的とする。具体的には、フラクタル2次元パタンをL-Systemを用いて生成し、その図形のもつ印象を解析する。解析手法として、フラクタル収束度と、構造組成分析を提案し、これらの解析手法が人間の印象をよく区別可能であることを実験的に示す。
著者
斉藤 典明 金井 敦
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.295-308, 2013-01-15

現在,組織の知識を蓄積するために多くの組織では共有フォルダを用いてボトムアップ的に情報を大量に蓄積している.しかしながら,多くの情報は情報管理の属人化がおこり,組織環境の変化によりどこにどのような情報があるのかが分からなくなった結果,情報が死蔵され,組織知識の忘失がおこる.そこで,長くにわたって情報を継承してきた事例を基に,死蔵することなく組織の知識を継承する手法を検討した.その結果,長期にわたって情報を蓄積するためには,時間(年度),知識分類,案件の順番で情報を管理することが有効である.また,組織知識として蓄積・継承するべき知識の分類には7つの項目があるが,そのうち組織の記録が最も重要であることが分かった.
著者
金子 茂 カネコ シゲル Shigeru Kaneko
雑誌
二松学舎大学國際政経論集
巻号頁・発行日
vol.8, pp.73-85, 2000-03-25

日本とアジア諸国のカバディ選手の身長・体重および年齢についての実態を分析して,得られたことを以下に要約する。1.第11回北京アジア大会出場の全日本カバディ選手の身長は174.8±3.4cm,体重は68.6±4.0kgである。年齢は,21.5±1.4歳であった。第12回広島アジア大会の全日本選手は,身長176.7±5.1cm,体重は,71.1±4.4kgである。年齢は,21.0±1.8歳であった。第13回バンコクアジア大会では,身長173.7±4.4cm,体重70.9±4.6kgであった。年齢は24.6歳±1.5歳であった。三つの大会をコミにしてみると,身長が175.0±4.4cm,体重が70.3±4.5kgであった。おおづかみにみて,全日本カバディ選手の身長は175cm前後,体重は70kg前後というところである。年齢については,大学卒業後数年の25歳前後が一番力を発揮できる頃と心算するが,バンコクアジア大会の全日本選手の24.6歳は筆者の考える国際的に力を発揮するカバディチーム編成に符合する。2.第12回広島アジア大会出場選手の身長では,パキスタンチームが177.6±6.7cmと一番大きい。体重でも78.8±0.9kgと一番重く,標準偏差の0.6kgからも規則ぎりぎりの80kg以下の選手でチームを編成してきていることが示されている。各国間の身長の比較をすると,インドとネパールに4.6cmの差があり,パキスタンとネパール間には5.5cmもの開きがみられる。体重においても,インドに4.1kg,日本に7.1kg,ネパールに10.4kgもの差がみられた。広島大会参加の5ケ国の選手をコミにしてみると,身長が175.6±5.2cm,体重が73.1kg±4.7kgである。年齢は,比較的若く,22.6±3.8歳であった。身長と体重の相関係数は,r=0.399(5%水準で有意)ほどであった。3.第8回南アジア連盟大会出場5ケ国(インド(金メダル),パキスタン(銀メダル),スリランカ(銅メダル),ネパール(4位),バングラデシュ(5位)の身長・体重・年齢についてみると,バングラデシュの身長が一番高く181.6±1.3cmであり,インドを5.5cm,ネパールを5.2cm,スリランカを4.3cm上回っていることがわかった。体重については,数値的に違いがみられるのみにとどまった。5ケ国の全選手をコミにしてみると,身長が177.7±4.2cm,体重が74.1±4.1kgというところであった。年齢では,25.4±2.8歳であった。4.第13回バンコクアジア大会出場選手の体重についてみると,パキスタンが79.0±0.4kgと一番重く,次いで,インドの78.4±1.1kg,スリランカの75.3±3.6kg,バングラデシュの74.6±3.6kgなどとなっている。日本は70.9±4.6kgであった。パキスタンチームの体重がアジア連盟規則の80kg以下ぎりぎりのチーム編成をしてきていることが数値からもわかった。しかも体重の標準偏差も±0.4kgと小さく,それだけ80kgに近い選手が集まっていることを物語っている。ちなみに,インドが金メダル,パキスタンが銀メダル,バングラデシュが銅メダル,スリランカは惜しくも銅メダルを逸したが,バングラデシュと引き分けての得失点率で敗れた。こうして見ると,体格的に優位なチームが上位を占めていることに着目できる。日本の体重は70.9±4.6kgであった。5.アジア大会参加のカバディ選手と他のスポーツの選手との比較するために,第8回南アジア連盟大会をT-スコアで50点とし,またその伸びについてみると,全日本男子ハンドボール選手の身長・体重が上回り,T-スコアでみると,身長で65.5点,131%,体重で72.4点,144.8%である。'96世界野球出場全日本男子選手が身長・体重で上回り,T-スコアで53.1点,106.2%,体重で62.0点,124.0%を示している。'96世界野球に出場したキューバ選手には,南アジア大会カバディ選手が,身長で上回り,体重では下回った。J1のサッカー選手との比較では,身長ではJ1選手が51.0点,102%とわずかに上回っているが,ほとんど同じ位であるといえる。体重では,J1選手が40.2点,80.4%と,カバティ選手が10点,20%近く上回っていることが示された。
著者
多田 直樹 南 豊彦 中川 のぶ子 浜野 巨志 小野 あゆみ 井野 千代徳 金子 明弘 山下 敏夫
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.18-23, 2004-01-20 (Released:2013-05-10)
参考文献数
22
被引用文献数
1

顎関節症にはさまざまな全身症状の合併が認められ、中でも耳閉塞感をはじめとする耳症状の合併は古くから報告されているが、その成因に関してはいまだに明確ではない。今回われわれは顎関節症患者76名を対象として、まず耳閉塞感を訴えた患者の割合を算出し耳閉塞感の有無それぞれの中で顎関節症のI型からIV型まで分類した。次に耳閉塞感を伴う顎関節症患者に対して耳管機能検査を施行した。その結果耳閉塞感を訴えた症例が44名 (57.9%) で、耳閉塞感を訴えなかった症例は32名 (42.1%) であった。また耳閉塞感のあった症例での顎関節症の分類はIII型が最も多く、I型、IV型はわずかであった。一方耳閉塞感のなかった症例は耳閉塞感のあった症例と比較してIII型がわずかで1型が大きな割合を占めていた。耳管機能検査は耳閉塞感を伴う顎関節症患者44名中37名に施行した。その結果37名中23名 (65%) が開放パターン、1名 (3%) が狭窄パターン、13名 (32%) が正常パタ-ンであった。今回の検討結果から顎関節症に伴う耳閉塞感の原因は耳管開放症によるものと思われた。
著者
福内 友子 岩崎 円香 山岡 法子 金子 希代子
出版者
一般社団法人 日本痛風・核酸代謝学会
雑誌
痛風と核酸代謝 (ISSN:13449796)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.165-172, 2018-12-20 (Released:2018-12-20)
被引用文献数
2

患者の食事指導に役立てるため,これまで当研究室では日常的に食される多くの食品中のプリン体含量を測定し報告してきた.食品は生で食べるものを除き,多くの場合何らかの熱処理により調理され食されている.本研究ではプリン体(ヌクレオチド,ヌクレオシド,塩基)一斉分析法を用いて,食品に含まれるプリン体,特に旨味成分であるイノシン酸(IMP)・グアニル酸(GMP)の分解について,湯煎および電子レンジによる加熱温度・加熱時間・加熱方法の違いに着目し分析を試みた.食品試料として,IMPを多く含む鶏がらスープの素と鶏もも肉,GMPを多く含む乾燥しいたけを用いた.プリン体一斉分析の結果,鶏がらスープ中には,ヒポキサンチン(HX)類であるIMP,HX,イノシン(Ino)が多く含まれ,沸騰水(約100℃)の湯煎での加熱は,それ以下の温度と比較してほぼすべてのプリン体量が有意に上昇し,60分加熱し続けてもプリン体量に変化は認められなかった.電子レンジによる加熱との違いについて検討すると,鶏がらスープの素に含まれる核酸系旨味成分であるIMP,GMPは電子レンジより湯煎での加熱の方が分解しにくいことが示された.次に,鶏もも肉からの溶出を検討した結果,湯煎より電子レンジでの加熱の方がすべてのプリン体が多く溶出した.また,鶏もも肉を水にさらしたのみでも,アデニン類(ATP, ADP, AMP, アデノシン, アデニン)やグアニン類(GTP, GDP, GMP, グアノシン,グアニン)は溶出しなかったが,HX類は溶出した.さらに鶏もも肉中のプリン体と肉片から溶出したプリン体を塩基の量で比較すると,アデニン,グアニンは肉片中の1/10程度の溶出だったが,HXは湯煎で60%,電子レンジではほぼ100%溶出した.乾燥しいたけからは,どちらの方法も時間依存的に全てのプリン体が溶出液中で上昇したが,電子レンジの方が加熱後短時間で溶出し,また,分解しにくく,溶出液中に核酸系旨味成分であるGMPが多く残る結果であった.これらの実験より,食品の違いにより同じ加熱方法でもプリン体の溶出や分解に違いがあることが示された.高尿酸血症患者は,鶏肉を食べる時は湯煎や電子レンジで茹でて,尿酸値を上げやすい肉中のプリン体であるHX類を少なくすることを推奨する.
著者
増田 金吾
出版者
美術科教育学会
雑誌
美術教育学:美術科教育学会誌 (ISSN:0917771X)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.471-483, 2014

本研究は,東京府青山師範学校教諭・赤津隆助と彼の教え子たちとの関連について検討したものである。教え子たちの中でも,特に武井勝雄と倉田三郎の美術教育者としての存在意義は大きい。赤津の指導,並びにそれが彼らに及ぼした影響関係を赤津隆助や教え子たちの執筆した文献等を読み解き,考察した。その結果,赤津は「感じとらせるという方法」により,教え子たちに対し幅広い人格の育成を行い,労苦を惜しまず美術教育界や教育界そして社会に貢献する態度を身をもって教えたこと,また美術教育における思想や方法論として,創造主義を基本としながらも,造形主義と生活主義の美術教育を伝えていたこと,が明らかとなった。
著者
金田 剛史
出版者
愛媛大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2016-04-01

動物細胞では主要な細胞骨格の一種である中間径フィラメント(Intermediate Filament: IF)は植物細胞では存在の有無が確定していない。本研究では、IFの構造を維持するために不可欠な長いαヘリックスとIFタンパク質モチーフを持つシロイヌナズナのタンパク質を植物細胞のIFを構成するタンパク質の候補として選別し、IF Motif Protein 1(IFMoP1)と名付けた。このIFMoP1をタバコの培養細胞で発現させて局在を調べると、間期にはIFMoP1は細胞骨格様の柔軟な線維構造を形成し、線維を形成しないときには微小管と共局在することが分かった。
著者
吉村 綾馬 金子 正弘 梶原 智之 小町 守
出版者
一般社団法人 言語処理学会
雑誌
自然言語処理 (ISSN:13407619)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.404-427, 2021 (Released:2021-06-15)
参考文献数
35

信頼できる文法誤り訂正の自動評価手法の構築は,文法誤り訂正の研究および開発の発展に有用である.可能な参照文を網羅することが難しいため,先行研究では参照文を用いない自動評価手法が提案されてきた.そのうちの一つは,文法性・流暢性・意味保存性を評価する 3 つの評価モデルを用いることで,参照文を用いる手法よりも人手評価との高い相関を達成した.しかし,各項目の評価モデルは人手評価には最適化されておらず,改善の余地が残されていた.本研究では,より適切な評価を行える自動評価手法の構築を目的として,各項目の評価モデルを事前学習された文符号化器を用いて人手評価に対して最適化する手法を提案する.また,最適化に理想的である,訂正システムの出力文に対して人手評価が付与されたデータセットの作成を行う.実験の結果,項目ごとの評価モデルおよびそれらを組み合わせた手法の両方で,従来手法と比べて人手評価との相関が向上し,事前学習された文符号化器を用いることおよび訂正文の人手評価に最適化することの両方が貢献していることがわかった.分析の結果,提案手法は従来手法に比べて多くのエラータイプの訂正を正しく評価できていることがわかった.
著者
金子 由公 大石 明美 野村 行子 大橋 且明 畑山 静夫 形浦 宏一
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.296-306, 2000-08-20 (Released:2013-04-26)
参考文献数
9

Round slices of cucumber flesh of about 10 g each were soaked in eleven kinds of aqueous solution containing 10% NaCl and 20% of various classes of sugar alcohol at 4°C for 44 hours. The soaking solutions were composed of 10% NaCl and 20% sorbitol, maltitol, or commercial products named oligo-sugar alcohols A, T and P. The latter three are mixtures of sugar alcohols with different molecular weights.The composition of each commercial product was analyzed by the HPLC method, and it was determined that oligo-sugar alcohol A contained 49% sorbitol and 35% maltitol, oligo-sugar alcohol T contained 40% maltitol and 38% maltotriitol, and oligo-sugar alcohol P was rich in oligo-sugar alcohol having a higher molecular weight than maltotriitol, amounting to 74%.The rate of permeation of NaCl into the cucumber flesh during soaking was hardly affected by the presence of any class of sugar alcohol, because it principally depended on the osmotic pressure of NaCl.The concentration of sugar alcohol that permeated into the cucumber flesh was generally higher in the presence of NaC1 than that in its absence from the soaking solution. Increasing absolute molecular weight and increasing average molecular weight of the sugar alcohol tended to decrease the permeated concentration. This was because permeation depended on the osmotic pressure created by the sugar alcohol used.The progress of permeation of NaCl and the sugar alcohols decreased the moisture content of the cucumber flesh. The higher the absolute molecular weight or average molecular weight of the sugar alcohol, the less was the rate of dewatering of the flesh. This is attributable to the lower total osmotic pressure conferred by such classes of sugar alcohol.These results indicate that the quality of the cured product can be controlled by mixing different classes of sugar alcohol to prepare the soaking solution.
著者
金田一 春彦
出版者
日本言語学会
雑誌
言語研究 (ISSN:00243914)
巻号頁・発行日
vol.1950, no.15, pp.48-63, 1950
著者
金田一春彦
雑誌
言語研究
巻号頁・発行日
vol.15, pp.48-63, 1950
被引用文献数
1