著者
玉木 香 谷口 典正 松畑 出 金井 成行
出版者
社団法人日本東洋医学会
雑誌
日本東洋醫學雜誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.555-560, 2005-07-20
参考文献数
14
被引用文献数
1 1

糖尿病に対して灸と牛車腎気丸がどのような効果を及ぼすかを糖尿病が自然発症するOLETFラットと発症しないLETOラットを用いて検討した。<br>雄性OLETFラット5週齢18匹と雄性LETOラット5週齢6匹を4群に分けた。I群は, 腎兪と脾兪相当部位に週2回灸を行った。II群は, 牛車腎気丸 (1000mg/kg) を週5回強制経口投与した。III群 (OLETF) とIV群 (LETO) は, 無処置にした。刺激前後の体重, 血糖値, 尿中微量アルブミン, 痛覚域値, 血流量を測定し, 32週齢の腎臓と膵臓の組織を観察した。<br>I II III群は, 生長とともに体重, 血糖値および尿中微量アルブミンともIV群に比べて, 有意な増加が認められた。ただしI II群はIII群に比べて増加抑制がみられた。痛覚閾値では, I II群はIII群に比べて, 遅延抑制が認められた。血流量は, I群でのみ低下抑制が認められた。組織では変化が認められなかった。<br>灸及び牛車腎気丸は, 糖尿病の発症・進行抑制に少なからず効果があると考えられた。
著者
金谷 翔子 石渡 貴大 横澤 一彦
出版者
日本基礎心理学会
雑誌
基礎心理学研究 (ISSN:02877651)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.11-18, 2011-09-30 (Released:2016-12-01)
被引用文献数
3

A tactile stimulus generates different sensations, depending on the delivery source. The rubber hand illusion (RHI), a phenomenon where a touch to one's hand is perceived to come from a fake hand, reflects the role of a multisensory interaction in a coherent body representation. Although this phenomenon has been mostly studied with an experimenter providing tactile stimuli, here we investigate whether a tactile stimulus must be externally produced for RHI to occur. By introducing the condition where a participant touches an artificial hand and his/her own hand simultaneously, the results demonstrate that illusion still occurs, but the perceived amplitude is smaller than that in the ordinal externally produced touch condition. Our results suggest that the externally produced tactile sense is not required for RHI. Further studies are necessary to elucidate the cause of the decreased illusion with the self-produced tactile stimulation.
著者
杜 伯学 加藤 景三 金子 双男 小林 繁雄
出版者
The Japan Institute of Electronics Packaging
雑誌
エレクトロニクス実装学会誌 (ISSN:13439677)
巻号頁・発行日
vol.5, no.4, pp.401-404, 2002-07-01 (Released:2010-03-18)
参考文献数
9
被引用文献数
1 1

Surface breakdown phenomenon of printed wiring board was investigated with increasing temperature from 23°C to 150°C. The experiment was carried out by do pulse voltage with the frequencies in the range of 50Hz to 150Hz. Printed wiring boards of epoxy resin laminate have been employed to investigate the effects of the surface temperature, electrode distance and the frequencies of applied voltage on the discharge quantity. The study revealed that the time to breakdown decreases with increasing the temperature, increasing the frequency of applied voltage and decreasing the electrode distance. The characteristics of discharge currents with increased temperature and the electrode distance were discussed by power spectral density of discharge current. The results show that the power spectral density of discharge currents increases with increasing the temperature, and decreasing the electrode distance.
著者
金澤 光 田崎 志郎
出版者
埼玉県水産試験場
巻号頁・発行日
no.46, pp.27-36, 1987 (Released:2011-03-05)
著者
関根金次郎 編
出版者
大阪屋号[ほか]
巻号頁・発行日
vol.平手之部 上,下, 1927
著者
仲谷 美沙子 田島 浩子 川西 智子 高橋 慎治 内田 季之 鈴木 一有 古田 直美 伊東 宏晃 徳永 直樹 金山 尚裕
出版者
静岡産科婦人科学会
雑誌
静岡産科婦人科学会雑誌 (ISSN:21871914)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.50-57, 2014

胎児と胞状奇胎が認められる病態には、胎児が存在する部分胞状奇胎の場合と、正常胎児・全奇胎の双胎の場合がある。今回、我々は胎児が共存する部分胞状奇胎と診断された3例を経験した。3症例とも妊娠初期に稽留流産となり、子宮内容除去術が施行された。そのうち2症例では、施術前に胎盤の超音波断層法像に異常を指摘されておらず、子宮内容除去術後に診断された。胞状奇胎の超音波像は多彩であり、必ずしも典型的な嚢胞状所見を示さないこともある。胎芽(児)を超音波で描出する稽留流産の場合、稀ではあるが胎児共存奇胎の可能性を念頭に置き、慎重に超音波検査を行い、胎盤・絨毛組織の病理検査を怠らないことが重要であると考えられた。
著者
難波 敦子 成 暁 宮川 金二郎
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.193-197, 1998-02-15 (Released:2010-03-10)
参考文献数
7

A search for the correlation between Japanese and Chinese food cultures identified the production of natto, a non-salted and fermented soybean product, in China. Natto is prepared by Jingpo-zu in Dehong Thai-zu Jingpo-zu Province of Yunnan in China. Boiled soybean covered with bamboo grass, straw or loquat leaves is left to ferment in a bamboo basket. After fermentation, it is eaten with pepper, or salt and pepper is added to produce a seasoning like Japanese miso. Salted natto is also dried for storage as drynatto, and some natto is used to prepare Shui-douchi a kind of supplementary food. Our search indicates that the nattoline from Nepal via Bhutan and Myanmar that has been presented by Sasaki can be extended to Yunnan in China.
著者
相川 択弥 三村 未美 金山 美鈴 鈴木 理香
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会雑誌 (ISSN:04682513)
巻号頁・発行日
vol.63, no.4, pp.665-669, 2014 (Released:2015-03-10)
参考文献数
3
被引用文献数
2

A病院は地域での急性期中核病院の役割を担っている。それに加え, 平均在院日数の短縮化や看護師不足と, 看護師の業務は多忙を極めている。この環境下で働く看護師は, どのようなストレスを感じて業務を行なっているのか実態調査を行なった。 研究方法は, A病院看護師, 准看護師 (師長・副師長・主任を除く) に看護職場にみられるストレス要因についての質問用紙を作成し調査を行なった。業務量, 業務内容, 人間関係, プライベートの4つのカテゴリーに分類し, さらに年代別に比較した。 集計の結果, 全ての年代でストレスの1位は業務量, 2位は業務内容であった。患者の病状経過の把握, ケアや検査, 処置, 医師の診療の介助, 医療安全への配慮, 他部門との連携など業務が多岐にわたり, 常に時間に追われていることが要因であると考える。ストレス3位は人間関係であった。多忙な業務の中, 患者とゆっくりと向き合えないジレンマや, 医師とのコミュニケーションが出来ていないことへの不満, 上司や同僚との関係などが関与していると考えられる。ストレス4位はプライベートであった。30・40歳代は, 家庭を持つ看護師が多く, 希望の休日は家庭の用事などに当てなければならず, 自分の時間が確保できないこと, 夜勤や時間外勤務, 研修への参加等も, 影響していると考えられる。今後は, スタッフ同士が同じストレスを抱える仲間として助け合い, 働きやすい環境となるよう努めていく必要がある。
著者
佐藤 美香子 五十嶺 伸二 境田 康二 金沢 剛 水嶋 知也 後藤 眞里亜 花上 和生 比留間 孝弘
出版者
一般社団法人 日本集中治療医学会
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.39-42, 2010-01-01 (Released:2010-07-30)
参考文献数
13
被引用文献数
1

劇症分娩型A群レンサ球菌感染症は,経過が特に急激であり,母子ともに不幸な転帰をたどることが多い。妊娠早期における本症の1救命例を経験したので報告する。患者は34歳女性。嘔気,下腹部痛を主訴に他院より紹介となった。来院後,排尿時に妊娠15週前後の胎児を娩出した。直ちに子宮内容除去術を施行したが,術後数時間で敗血症性ショック,多臓器不全となり集中治療を開始した。膣培養よりA群レンサ球菌が検出され,劇症分娩型A群レンサ球菌感染症と診断し,アンピシリン,クリンダマイシンの投与を開始した。第38病日には合併症なく退院となった。本症の報告例はほとんどが妊娠後期であり,救命例は少ない。今回救命できた要因としては,妊娠週数が早く,結果的に感染巣の除去となる子宮内容除去が迅速に施行されたことと,早期から集中治療が行われたことが考えられる。産科領域における敗血症では,経過が急激である本症も考慮する必要がある。
著者
金井 静香
出版者
京都大学
巻号頁・発行日
1997

文博第69号