著者
井上 雅弘 金子 賢二 瀬戸口 俊明 猿渡 哲郎
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.53, no.496, pp.3691-3698, 1987-12-25
被引用文献数
6

A Wells turbine operating under irregular wave conditions has been analyzed theoretically. It is shown that the turbine performance depends on a unique parameter, including characteristic parameters of the irregular wave, turbine speed and dimensions of the turbine and air chamber. In order to obtain the optimum value of this parameter, a model test has been performed using a computer-controlled wind tunnel, which can simulate arbitrary oscillating flows based on spectra of irregular waves. From this value a set of optimum dimensions of a Wells turbine system can be determined. Furthermore, starting and running characteristics of the Wells turbine have been obtained by a computer simulation. It is possible to predict the optimum value of the parameter and behavior of the output coefficient by computer simulation.
著者
金子 宏 小長谷 敏浩 飯田 章人 各務 伸一
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.103, no.9, pp.1031-1038, 2006 (Released:2006-09-05)
参考文献数
50
被引用文献数
2

機能性胃腸症(機能性ディスペプシア)は従来からの症候性胃炎,神経性胃炎などに相応する疾患単位であり,機能性消化管障害の国際的教科書ともいえるRome基準にはその定義,病態が詳しく説明されている.2006年4月に公表されたRome III基準ではディスペプシア症状を4つに限定し,2つの下位カテゴリーが設定されている.病態としては消化管運動異常,消化管知覚過敏,心理社会的因子などがあげられる.病態解明のための検査法の進歩も欠かせない.症状および疾病行動を理解するために,現時点である程度コンセンサスが得られている病態の関与,およびそれらの相互作用について多角的視野(脳腸相関,身体-心理-社会モデル)から解説する.
著者
横瀬 宏美 鈴木 正泰 金野 倫子 高橋 栄 石原 金由 土井 由利子 内山 真
出版者
一般社団法人 日本女性心身医学会
雑誌
女性心身医学
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.310-321, 2015

背景:月経前不快気分障害(premenstrual dysphoric disorder:以下PMDD)は,黄体期後期に抑うつ症状が出現し,仕事や学業,対人関係などにおける生活上の問題をきたす病態である.PMDDは月経のある女性の3〜8%にみられ,様々な研究が行われてきたが詳細な病態生理学的機序については不明な点が多い.方法:一女子大学において,ある年度に心理学の講義を履修した学生に研究参加を呼びかけ,833名(有効回答率93%)からデータを得た.調査は自記式で行い,調査用紙には 1)月経前不快気分障害診断に関する項目,2)生活習慣,睡眠習慣,朝型・夜型の時間特性などに関する要因,3)月経の状態,婦人科受診歴などの婦人科的要因,4)精神科受診歴および家族歴,性格特性,季節性特徴などの精神医学的要因,5)最近1年間のライフイベント,ストレス対処行動などストレス関連要因,という内容を含めた.PMDDの診断は,精神疾患の診断・統計マニュアル新訂版(DSM-IV-TR)に基づいて行い,PMDDと個々の要因との関連について統計学的に検討した.結果:PMDDは833名中45名(5.4%)にみられた.PMDDの有無を従属変数とし,合計30の要因との間で単変量ロジスティック回帰分析を行ったところ,合計16の有意な関連要因がみいだされた.これら有意な関連要因間の交絡関係を調整するため多変量ロジスティック回帰分析を行ったところ,神経質,身体的不調への過敏,家族との問題,ストレス対処行動としての飲酒がPMDDと有意な正の関連を示した.結語:今回の調査で得られたPMDDの有病率は5.4%と,先行研究における有病率とほぼ同等であった.本研究の結果から,PMDDにはうつ病と共通する性格素因や心理的ストレスなど,精神医学的および心理的要因が強く関与していることが示唆された.
著者
永井 聖剛 山田 陽平 金谷 英俊 川上 直秋 西崎 友規子
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集 日本認知心理学会第14回大会
巻号頁・発行日
pp.6, 2016 (Released:2016-10-17)

刺激の大小や速遅などの物理的性質と運動反応の強弱との間にみられる刺激—反応適合性は,オブジェクトに関する概念的性質に対しても生じる。したがって,刺激や運動反応についての性質は抽象化された単純情報次元(例えば,大—小)で共有されるものと考えられる。本研究では,刺激が示唆するパワーと発揮される握力という刺激-運動反応間での適合性について検討した。実験では乳幼児画像,レスラー画像,またはブランク画面が提示され,実験参加者には人物が提示されたき,事前に練習した最大筋力の50 %の出力で握力計を握るように求めた。結果から,非利き手に限り,レスラー画像に対して乳幼児画像よりも大きな握力が発揮されることを明らかにした。利き手では筋力のコントロールが非利き手に比べ正確にできるために,非利き手で大きな効果が出現したものと考察された。
著者
柏原 大輝 金田 重郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.31, pp.31-38, 2001-03-22
被引用文献数
1

いわゆる「ビジネス方式特許(Bisiness Method Patents)」については1?2年前に大きな話題となったものの、最近では世間の興味は沈静化した感がある。しかし、インターネットの世界で、新事業を展開する際、特許は、事業を守る唯一と言ってよい法的手段であり、その重要性が変化したわけではない。本稿では、コミュニティ型ポータルサイトの特許を例にとり、ビジネス方式特許の強さについて分析する。分析の結果、ビジネス方式特許には、防衛的な意義は認められるとしても、「特許ひとつでボロ儲け」的イメージからは遠い事を明らかにする。大きな理由は、インターネットにおけるサービスの代替手段の実現容易性にある。この事は、既存の業務のなかから「何かビジネスモデル特許になりそうなものは出しておけ」と言った企業政策が不十分である事を示す。営業とSE・技術者とを組ませて、商売の方法を特許化する事には防衛的意味しかない。SE・技術者が追究しなければならないのは、営業等の情報を駆使しつつ、将来の本質的なビジネスの変革を予知し、事業に価値を与える、パイオニア的な特許を出してゆく事である。この結論自体については、「新味」はないかもしれない。しかし、少なくとも、ポータルサイト特許の分析は、特許法の側から、これを傍証する。Business method patent was once the big talk in the Internet business. But now, the interest in it settles down. However, patent is the only way to protect our business legally (especially at the early stage of the business incubation), o it is still important. In this study, we take portal servers for example, analyze the competence of business method patent and make it clear that business method patent has only defensive meanings. Even if get one business method patented, the patent itself doesn't make competence. The reason why the patent doesn't make competence is that on the Internet almost all of business methods can substitute another way easily. Therefore, it is inadequate that the corporate patent policy without strategic purpose. There is only defensive meaning to get business method patented simply. Therefore, system engineer has to predict future innovation of business styles and pursue pioneer invention that make competence to our business with full use of the information from another department just like sales and planning. After that get the business style patented. This may not be new conclusion. However, the analysis of business method patent and portal servers provide some supports for the conclusion from the viewpoint of patent law.
著者
金子 健正 福澤 康 山田 隆一
出版者
一般社団法人 電気加工学会
雑誌
電気加工学会誌 (ISSN:0387754X)
巻号頁・発行日
vol.46, no.113, pp.126-132, 2012 (Released:2013-08-03)
参考文献数
7
被引用文献数
1

Many insulating ceramic materials, such as Si3N4, ZrO2, and Al2O3, and the single-crystal materials ruby, sapphire, and diamond, could be machined by EDM and WEDM with the assisting electrode method. WEDM with the assisting electrode method has successfully machined various insulating ceramics materials, such as Si3N4 and ZrO2, up to a thickness of 100mm, but it has not been successful for SiC with a high melting point and a high thermal conductivity. In this study, the effects of the wire electrode material on machining properties were examined to obtain better machining properties such as a high removal rate and a low machined surface roughness. As a result, the machining characteristics were improved compared with those observed in previous trials. The discharge behavior was discussed by considering discharge waveforms and EDMed surface conditions.