著者
堀内 英雄 加瀬 武志 井上 義和 望月 芳義 三木 栄治 鈴木 恒夫 五里主 リチャード H. Hori E. Suzuki
出版者
日本爬虫両棲類学会
雑誌
爬蟲兩棲類學雑誌 (ISSN:02853191)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.22-24, 1965-11-15 (Released:2009-03-27)
被引用文献数
2

蛇の登攀性を知るため次の実験を行なった。1)実際の電柱とほぼ同大の模擬円柱を自製し,凸起物をつけず登攀実験を行なった。2)鉄製櫓を自製し,これが登攀性を試みた。3)実際の電柱の登攀性を試みた。以上の実験の結果次のことを知ることができた。1)円柱にもしあろ高さ以内に身を支えるに足る凸起物のない時は蛇は巻きつくことなくして,この円柱に登ることは不可能である。2)凸起物を有しないある直径以上の太さを有する円柱にもまた登ることは不可能である。3)鉄製櫓には容易に登ることができた。4)鉄枠の温度がある温度以上の時には蛇はこの枠に登らない。5)防御器は条件が揃えば有効と認められた。したがって,蛇がある径以上の太さの円柱または平坦な面を登るには体長の1/x以内に身を支える凸起物のあることを必要とし,鉄製物体に対してはある範囲の許容温度があることを確かめることができた。これらの条件は再吟呼を要するものと認む。
著者
鈴木 恒男
出版者
日本色彩学会
雑誌
日本色彩学会誌
巻号頁・発行日
vol.14, no.3, pp.153-161, 1991
被引用文献数
10

色再現に於いては肌色の再現が一番重要であるとよく言われている。その為に, 肌色の特性及びその再現に関しては多くの研究がなされている。しかし, その肌色再現の人種間の比較に関しては研究が非常に少ない。本報告では, 日本人と欧米人の好ましい肌色を白人女性の写真を使って調査した。その結果, 日本人は欧米人よりも赤みの肌色を好む事が分かった。この事は従来白人及び日本人で独立に行なわれた研究とも対応するものである。
著者
鈴木 恒平
出版者
美学会
雑誌
美學 (ISSN:05200962)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.121-132, 2010-06-30

Charles Darwins evolutionstheoretische Werke erhalten viele Abbildungen. Wie eng allerdings seine Theorie mit der bildlichen Darstellung verknupft ist, wurde bisher wenig beachtet. Im Zentrum dieser Arbeit stehen u. a. Illustrationen in The Expression of the Emotions in Man and Animals von 1872. Da finden sich neben 21 Holzschnitten 7 Tafeln, auf denen zwischen zwei und sieben Fotografien gezeigt werden. Der Fotografie wurde in Expression die wichtigste Rolle zugeteilt. Fur Darwin war sie die Bedingung fur Visualisierung des Unsichtbaren der inneren Gemutsbewegungen, die wissenschaftliche objektive Betrachtbarkeit selbst vom Ausdruck der Gemutsbewegungen. Dass die Fotografie, die noch ein junges Medium war und bis dahin kaum Verbreitung in den Wissenschaften gefunden hatte, als wissenschaftliches Hilfsmittel dienen kann, war damals keine Selbstverstandlichkeit wie heute. Daruber hinaus war die Belichtungszeit noch nicht kurz genug, um das fluchtige Mienenspiel scharf aufnehmen zu konnen. Er musste deshalb in Expression nicht nur seine Evolutionstheorie des Ausdrucks der Gemutsbewegungen, sondern auch eine fur sie geeignete Illustrationsstrategie entwickeln: Charles Darwins fotografische Kunst.
著者
小田 桂吾 吉田 和歌子 藤沼 絢子 児玉 真知子 鈴木 恒 吉田 怜 成田 崇矢 馬見塚 尚孝 金森 章浩 宮川 俊平 平野 篤
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.36 Suppl. No.2 (第44回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.C3P3435, 2009 (Released:2009-04-25)

【目的】膝前十字靱帯(以下ACL)再建術後、再度ACL断裂を受傷した症例について調査し、今後のリハビリテーション(以下リハ)プログラム及び予防プログラムについて検討することを目的とする.【対象および方法】平成15年4月から平成20年9月までの期間に、当院で自家半腱様筋腱(および大腿薄筋腱)を用いた解剖学的二重束でACL再建術施行例のうち経過観察可能であった155名(男性70名,女性85名,平均年齢24±10歳)のうちACL再受傷した4名を対象とした.調査項目はACL再受傷発生頻度,性別,年齢,競技種目,競技レベル,再受傷期間,受傷機転について検討した.なお本研究は当院の倫理委員会の審査を受け、承認されたものである【結果】全手術例に対するACL再受傷発生率は2.6%であった.症例の性別,年齢,競技種目は男性1例(24歳、サッカー、JFLチーム所属).女性3例(16~17歳、バスケットボール部所属で全国大会出場レベル1例,県大会出場レベル1例、ハンドボール部所属,県大会出場レベル1例)で再受傷期間は165±47日であった.【考察】再断裂した症例は1例(女性,バスケットボール部全国大会出場レベル)を除いて競技復帰前に受傷していた.移植腱の成熟および骨の癒合は3~6か月程度要すると報告されていることから、この時期のリハは筋力の回復状況や膝固有感覚の回復を考慮したプログラムを実施すると同時に危険肢位等のリスク管理を十分患者に理解させ、再断裂を未然に防ぐことが重要である.また2例は部活動以外のアクシデントで再断裂している.スポーツ活動中だけでなく日常生活レベルでのリスク管理の指導も十分行う必要性がある.以上のことは以前から報告されているが、改善されていない理由として患者本人の病態意識の低さだけでなく、再断裂した症例は全て初回も再受傷も非接触型で受傷していることから我々のリスク管理を含めた予防トレーニングの指導力不足も関係しているのではないかと考える.また当院では術後6カ月でBIODEXを用いた筋力検査を行い患健比マイナス15%以内、H/Q比60%以上を競技復帰の目安にしており今回、競技復帰後に再断裂した症例はこの目安をクリアし順調に筋力が患健比約90%回復していたにも関わらず再断裂に至ってしまった.当院のACLのリハは筋力検査の結果を競技復帰の目安にし、術後平均約8か月でリハ終了としているが、まだ競技復帰に対して不安感を持っていながら、この時期を境に今まで行ってきたリハのプログラムを終了していたことが誘因のひとつであると推察した.

1 0 0 0 OA 色の見え方

著者
鈴木 恒男
出版者
一般社団法人 照明学会
雑誌
照明学会誌 (ISSN:00192341)
巻号頁・発行日
vol.79, no.9, pp.556-557, 1995-09-01 (Released:2011-07-19)
著者
鈴木 恒男
出版者
日本色彩学会
雑誌
日本色彩学会誌 (ISSN:03899357)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.53-61, 1997-05-01
参考文献数
18
被引用文献数
7

20代女性の顔色を代表する30人の女性を3種類のメーキャップファンデーションで化粧を行う。その女性達は鏡を見ながら20項目で自分の顔を評価し, さらに11人の他者から同じ項目で評価を受ける。この30人の顔をカラーモニタに提示し, 自分と他人がその顔を同じ20項目で評価する。自己評価, 他者評価, 実際の顔と画像の顔のイメージ構造の差異を因子分析と重回帰分析で解析した。認知的なイメージ空間は2次元から構成されている。自己評価の最初の次元は静的な内面性を表し, 次の次元は動的な外面性を表している。他者評価の最初の次元は外面性で, 次の次元は内面性である。認知的なイメージ空間は実際の顔と画像としての顔では異なる。
著者
松尾 拓 中村 由紀子 鈴木 恒治
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.112, no.5, pp.888-895, 2015-05-05 (Released:2015-05-05)
参考文献数
30

症例は73歳,女性.局所進行乳癌に対してnab-パクリタキセルによる化学療法を受けていた.治療開始から約9カ月後に,肝機能障害のため化学療法は中止となった.MRCPとERCPでは肝門部胆管の狭窄と肝内胆管の口径不同を認め,nab-パクリタキセルによる二次性硬化性胆管炎が疑われた.同剤による二次性硬化性胆管炎の報告はこれまでになく,示唆に富む症例と思われ,報告する.
著者
鈴木 恒夫
出版者
経営史学会
雑誌
経営史学 (ISSN:03869113)
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.1-28, 1986-01-30 (Released:2010-11-18)

The purpose of this paper is examine the circumstances under which Mitsui Mining Co. had established Miike Chisso Industries and Toyo Koatsu Industries, in three respects; (1) the relations of the dyestuff industry which Mitsui Mining Co. had developed, to the synthetic ammonia industry, (2) the reasons why it had established two companies of the same type, and (3) the meanings of the merger of Daiichi Chisso Kogyo Co.Mitsui Mining Co. started to produce in Taisho Era various dyestuffs using tar collected from coke ovens. In late 1920's, as the production of alizarin and sulphuric dyestuffs had increaced, the demand of the nitric acid, which is necessary for producing dyestuffs, also increased. So, it caused lack of nitric acid. This condition was critical to Mitsui Mining Co., because it had decided to start producing Indigo. Then, it had to make for itself the nitric acid from the synthetic ammonia.On the other hand, having established Miike Chisso Industries, Mitsui Mining Co. set up Toyo Koatsu Industries in order to introduce a new method of the synthetic ammonia, to produce the ammonium-sulphate which were then insufficient in Japan, and to supply Miike Senryo Kogyosho (Miike Dyestuff Works), which belonged to Mitsui Mining Co., with the ammonia to produce the nitric acid. The true reason why it didn't enlarge Miike Chisso Industries but established Toyo Koatsu Industries was to intend tax exemption. So, after the expiration of the special privilege, they were amalgamated.The most difficult and also important problems to produce the synthetic ammonia were to select the technology they shoud adopt and to obtain related skilled engineers, in those days. Mitsui Mining Co. solved these problems by merging Daiichi Chisso Kogyo.
著者
鈴木 恒平
出版者
美学会
雑誌
美学 (ISSN:05200962)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.121-132, 2010-06-30 (Released:2017-05-22)

Charles Darwins evolutionstheoretische Werke erhalten viele Abbildungen. Wie eng allerdings seine Theorie mit der bildlichen Darstellung verknupft ist, wurde bisher wenig beachtet. Im Zentrum dieser Arbeit stehen u. a. Illustrationen in The Expression of the Emotions in Man and Animals von 1872. Da finden sich neben 21 Holzschnitten 7 Tafeln, auf denen zwischen zwei und sieben Fotografien gezeigt werden. Der Fotografie wurde in Expression die wichtigste Rolle zugeteilt. Fur Darwin war sie die Bedingung fur Visualisierung des Unsichtbaren der inneren Gemutsbewegungen, die wissenschaftliche objektive Betrachtbarkeit selbst vom Ausdruck der Gemutsbewegungen. Dass die Fotografie, die noch ein junges Medium war und bis dahin kaum Verbreitung in den Wissenschaften gefunden hatte, als wissenschaftliches Hilfsmittel dienen kann, war damals keine Selbstverstandlichkeit wie heute. Daruber hinaus war die Belichtungszeit noch nicht kurz genug, um das fluchtige Mienenspiel scharf aufnehmen zu konnen. Er musste deshalb in Expression nicht nur seine Evolutionstheorie des Ausdrucks der Gemutsbewegungen, sondern auch eine fur sie geeignete Illustrationsstrategie entwickeln: Charles Darwins fotografische Kunst.
著者
小田 桂吾 鈴木 恒 平野 篤
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.34 Suppl. No.2 (第42回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.C0926, 2007 (Released:2007-05-09)

【目的】今回、腰椎椎間板ヘルニアを患ったプロ総合格闘技選手の競技復帰に向けたリハビリテーション(以下リハ)を経験したのでここに報告する。【症例紹介】29歳、男性。診断名:腰椎椎間板ヘルニア(L5/S1)。身長163cm、体重58kg。【現病歴】2004年より腰痛、左下肢のしびれが出現。以降、試合出場困難となる。2006年、2年振りに復帰し2試合2勝の成績を収めるが腰痛が改善されず、更なる競技能力向上を目的として2週間、リハ目的の入院となった。【初期評価】主訴:常に腰が重い感じ。練習後、腰が張る。(ともに特に左側)アライメント:立位前額面で左肩甲帯下制、脊柱やや右側弯で体幹軽度左側屈あり。矢状面で腰椎前弯、骨盤前傾あり。タイトネステスト:SLR;右60度、左50度。HBD;右0cm、左5cm。FFD;-10cm、MMT:左中殿筋4【経過】1週目の主なリハプログラムは腰部の筋緊張改善を目的とした物理療法、ストレッチ。腹部の深層筋を意識しながらフォームローラーやバランスボールを使用したコアトレーニング。股関節周囲筋力強化を目的としたアウフバウトレーニング等を中心に行った。2週目はトレーニング強度を高めつつ、立位でアライメントが崩れない身体の軸作りを目的としたバランストレーニング、スタビライゼーショントレーニング等を導入していった。退院時、タイトネステストでSLRは左右共70度、HBD左右共0cm、FFD0cmに改善、疼痛は練習後少し張りが残る程度の訴えに軽減。退院後は外来及びジムでフォローしながら退院2週後より実戦練習再開。8週後、初の打撃のみの試合に出場し判定勝ちを収めた。【考察】実戦動作の問題点のひとつとして、左ストレートを打つ際に骨盤の右回旋が不十分で体幹の左側屈が出現しており左腰部に過度なストレスが考えられた。原因としては軸足となる右股関節周囲の筋力低下や左腹斜筋、腸腰筋の柔軟性低下が考えられ、これを改善するために軸足を不安定板に乗せた状態で打撃練習を行い、骨盤を回旋させ体幹と左腕の連携を意識させながらパンチを出す練習を行った。近年、腰痛の治療は体幹の前後、左右、ひねり、上、下肢との連動性を十分考慮したコアトレーニングの概念が必要であると報告されている。また力が発揮する姿勢であるパワーポジションを獲得するためには骨盤の安定性が必要であるとも言われており、激しい動きを伴う総合格闘技選手は様々な技術と体力が要求されるためリハは単に症状の改善を目的とするだけでなく、そのファイトスタイルを考慮する必要があり今後さらなるレベルアップを選手とともに目指していきたいと考える。