著者
中田 育男 渡邊 坦 佐々 政孝 森 公一郎 阿部 正佳
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.1_2-1_18, 2008 (Released:2008-03-31)

COINSコンパイラ・インフラストラクチャは,コンパイラの研究・開発・教育を容易にする目的で開発したものである.COINSは(1)高水準中間表現と低水準中間表現の2水準の中間表現をもつ,(2)記述言語はJavaで,すべて新規開発した,(3) SSA最適化など最適化の機能が充実している,(4)リターゲッタブルなコード生成系をもつ,(5)並列化の機能を持つ,といった特徴をもっている.開発作業は10箇所以上で分散して行い,3週間に1回程度の全体打ち合わせを持ち進めた.途中いくつかの失敗もあったが,ほぼ当初の目標を達成できた.入力言語はCとFORTRANとして,対象機種はSPARC, x86など,全部で8機種のコンパイラが出来ている.Cコンパイラの目的コードの性能は,GCCのそれに匹敵するものが得られている.COINSシステムはJavaで約26万行の大きさである.本論文では,このインフラストラクチャについて,技術面と開発作業の観点から述べる.
著者
原 やす子 和泉澤 真紀 石井 久美子 阿部 晃久 大橋 英治 丸山 務
出版者
日本食品微生物学会
雑誌
日本食品微生物学会雑誌 = Japanese journal of food microbiology (ISSN:13408267)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.63-67, 2003-07-31
被引用文献数
7 4

国内で市販されている鮮魚介類およびそのまま食されるいわゆるready-to-eat水産食品における<I>Listeria</I>属菌および<I>L.monocytogenes</I>の汚染実態調査を行い, 以下の結論を得た.<BR>1.調査した35品目394検体中, <I>Listeria</I>属菌は7品目40検体, <I>L.monocytogenes</I>は6品目23検体から検出され, ready-to-eat水産食品からの検出率が高率だった.<I>L.monocytogenes</I>が検出されたready-to-eat水産食品はネギトロ, スモークサーモン, スジコ, 明太子, 加熱済みタコであった.<BR>2.<I>L.monocytogenes</I>の汚染菌量はスモークサーモン (1検体) の4.3cfu/gと加熱済みタコの1.5cfu/g以外はすベて1.0cfu/g以下であった.<BR>3.分離された<I>L.monocytogenes</I>は6血清型に分類され, そのうち最も多かったのは1/2aであった.
著者
阿部 望
出版者
Japan Association for Comparative Economic Studies
雑誌
比較経済体制学会年報 (ISSN:13484060)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.1-11,77, 2005-06-04 (Released:2009-07-31)
参考文献数
15

南東欧は将来EUへの加盟を確実視されているが,未だに多くの政治経済的な困難を抱え,EU加盟を果たしていない。本稿では南東欧の中でも特にセルビア・モンテネグロに焦点を当てて,EU加盟のプロセスと経済体制移行の問題点と展望とを考察する。本稿は,この国の特異な国家形態のゆえに既存の国際支援パッケージでは限界のあること,そしてコソボ問題の解決こそがこの国の発展にとって最重要な課題であることを主張する。
著者
阿部 新
出版者
Japan Association for Comparative Economic Studies
雑誌
比較経済体制学会年報 (ISSN:13484060)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.61-71,100, 2004-06-30 (Released:2009-07-31)
参考文献数
26

日本では産業廃棄物は基本的に民間部門によって処理されるのに対し,ドイツでは公的部門によって処理される。しかし,最近,両国においてこの2つの方式の考え方を混合させるという動きがある。本稿では,まず,この2つの処理方式を分析・比較したうえで,どのようにして双方を組み合わせるべきかについて検討する。そして廃棄物を外部不経済の大きさで区分し,それに従って双方を組み合わせるべきであるという含意を得る。
著者
阿部 靖彦 野村 栄樹 佐藤 剛司 上野 義之
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.56, no.9, pp.3378-3393, 2014 (Released:2014-09-27)
参考文献数
26

好酸球性食道炎は食道上皮への多数の好酸球浸潤を特徴とする慢性炎症によって食道運動障害や器質的狭窄を来たす疾患である.病因として食事中の抗原や空気中に浮遊している花粉などの抗原に対する過剰な免疫反応が想定されているが不明な点が多い.本症は近年欧米で増加しており,食物のつかえ感やfood impaction(食物の食道嵌頓)の一因として非常に注目されている.本症の診断の基本は症状と病理組織所見であるが,2次的な食道好酸球浸潤の除外,とくにGERDとの区別のため,PPIに対する反応性の評価が必要とされている.本症は特徴的な内視鏡像を呈する場合があり,これらを認識しておくことが診断において重要となる.本稿では,現在,国内外で用いられている診断基準を示しながら,診断のポイントについて,とくに内視鏡像,病理組織像の点から解説する.
著者
平岡 照久 阿部 倫之 荒木 伸也 中村 和裕
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.545-546, 2015-03-17

テレビ番組の放送中に発言された反響ツイートを利用して番組の視聴傾向を把握するための手法を提案し、評価システムの構成と実験結果について述べる。本システムでは、TwitterのストリーミングAPIを用いてテレビ番組のハッシュタグを含む反響ツイートを収集しており、番組セッション中において、ハッシュタグと良く共起しているワードのランキング結果から視聴ワードと視聴ユーザを推定するための手法やハッシュタグの更新手法について述べる。さらに、軍師官兵衛などの高視聴率番組を題材にして視聴ツイート数や視聴リツイート数の推移を示し、ビデオリサーチ社の視聴率との連動性について考察する。