著者
阿部 壽 菅野 喜貞 千釜 章
出版者
公益社団法人 日本地震学会
雑誌
地震 第2輯 (ISSN:00371114)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.513-525, 1990-12-24 (Released:2010-03-11)
参考文献数
21
被引用文献数
4 23

It is known that great Sanriku tsunamis sometimes hit the Sendai Plain in the north part of the Honshu Island in Japan. Among those great tsunamis, the field investigation had been rarely carried out about the tsunami of July 13th, 869 (11th year of the Jogan Era) because of the lack of the materials of old documents. We carried out the field investigation of the height of this tsunami in the Sendai Plain on the basis of the archaeological view and the sedimentologic examination. The former method is based on the archaeologist's judgement whether historic relics have the trace buried by the running water or not. We estimated the inundated area from the result of the survey for the 8 points in the Sendai Plain. In the latter method, we dipped the test pit and observed the soil layer of the side wall minutely to find the sand layer being supposed to be carried by the tsunami from the dune. Moreover to analyze the character of the sand layer, we made the physical examination, the chemical analysis and the measurement of the age by 14C method. From the results of these investigations, the height of the Sanriku Jogan 11 earthquake-tsunami (A. D. 869) is estimated as 2.5-3m at the point 3km from the coastline in the Sendai Plain. Finally we checked it with the social and geographic circumstances at that time, and we got the result that the estimated height is not inconsistent with the record of this tsunami.
著者
古川 忠延 阿部 修也 安藤 剛寿 岩倉 友哉 志賀 聡子 高橋 哲朗 井形 伸之
雑誌
研究報告 デジタルドキュメント(DD)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.3, pp.1-6, 2011-10-01

本研究では,センサーや統計等を通じては獲得できない社会的事象の抽出と活用の可能性調査を目的として,犯罪情報を対象に Twitter 投稿の分析をおこなった.分析を通じ,(1) Twitter 上の犯罪関連投稿には,投稿者自身の犯罪の目撃や被害に関する投稿,公共・公的機関が発表した情報等を引用した投稿,ニュース記事の引用という3種類が存在すること,(2) それらの間で記述されている犯罪種別傾向の違いから,Twitter からのみ抽出できる犯罪情報が存在していること,が分かった.また,犯罪関連投稿を自動抽出する実験結果についても報告する.We analyzed criminal Twitter posts. The purpose is to investigate the possibility of extraction of various social phenomena which can not be acquired by a sensor or statistical prediction. Through the analysis, our findings are: (1) There are three types of criminal tweets: user's experience, announce by public institution, and cited news article. (2) By analyzing the difference between these three types of criminal tweets, there may be criminal information existing only on Twitter. We also show the result of an experiment to extract criminal tweets automatically.
著者
大沢 真理 シャイア カレン マルガリータ エステベス=アベ 阿部 彩 金 英
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2013-10-21

日本の生活保障システムは、先進諸国の中で最も強固な「男性稼ぎ主」型であり、政府の所得再分配が貧困を削減する効果が、就業者の多い世帯や子どもにとってきわめて弱く、効果がマイナスである場合も少なくない。労働力人口の減少が憂慮される社会としてきわめて非効率で不合理なシステムであること、しかし所得再分配の効率性を高めれば、税・社会保障負担を増すことなく国民の生活を改善できることも、明らかになった。2014年2月には福井県において社会的排除に関するアンケート調査を実施した。働き者の福井の女性が、より働きがいを感じ、地域活動にも参加する条件について示唆を得られた。
著者
川合 厚子 阿部 ひろみ
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.54, no.9, pp.626-632, 2007 (Released:2014-07-03)
参考文献数
19
被引用文献数
2 6

背景 これまで精神科における喫煙の問題は日本においてだけではなく世界的に“neglected problem(無視されてきた問題)”であった。精神障害者は喫煙率が高く,多喫傾向にあり,禁煙しにくいといわれている。また,精神科医療職も喫煙率が高いことが指摘されている。目的 精神障害者の喫煙状態を把握し,禁煙支援の需要があるかを知る。また,精神科医療従事者の喫煙状態を把握し,喫煙に対する意識を知ると共に喫煙問題への意識を高め,職場環境の改善へつなげる。方法 2001年12月~2002年 5 月に単科精神科病院である医療法人社団公徳会佐藤病院に通院又は入院していた統合失調症・気分障害・アルコール依存症のいずれかを持つ患者296人と同院職員222人に,それぞれ喫煙実態調査を行った。結果 対象患者における喫煙率は,統合失調症では男77.4%,女39.3%,双極性気分障害では男87.5%,女100%,うつ病では男は69.6%,女5.4%,アルコール依存症では男86.7%,女100%であった。喫煙者のうち78.1%がニコチン依存症であった。また,喫煙者の75.7%は禁煙に興味を持ち,49.0%は禁煙を希望しており,精神科においても禁煙支援の需要の高いことがわかった。職員においては,喫煙率は45.5%(男76.6%,女29.0%)と高く,とくに若い年代で喫煙率が高かった。喫煙開始年齢は18歳と20歳にピークがあった。1 日20本以下の喫煙者が80%を占め,40本以上の喫煙者はいなかった。喫煙者の91.1%は自分の吸うタバコがまわりに迷惑をかけていると認識していた。しかし職場内全面禁煙となった際,対処が難しいと答えたものは66.3%,近々やめたいという禁煙希望者は24%にすぎなかった。一方,非喫煙者のうち職場のタバコで悩まされている者は29.8%,タバコの煙を嫌だと思う者は76.0%であった。喫煙しないで欲しい場合喫煙者にそれを言える者は,相手によると答えた15.7%を含め,22.7%であった。喫煙対策を是とするものは職員全体の80.0%であった。医療従事者として,喫煙問題に対する意識が不十分であることが窺われた。結論 精神障害者の喫煙率とニコチン依存症の割合は高かったが,禁煙希望者も半数近くあり,禁煙支援の需要の高いことがわかった。精神科医療従事者は喫煙率が高く,喫煙問題に対する認識が低かった。
著者
阿部 一
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
地理学評論 Ser. A (ISSN:00167444)
巻号頁・発行日
vol.64, no.4, pp.265-279, 1991-04-01 (Released:2008-12-25)
参考文献数
18

Changes in architecture reflect interactions among social groups, each of which seems to have a certain “meaning matrix” that is the implicit knowledge required for understanding the meaning of things. Disagreements over meaning matrices occasionally bring about laws regulating the style of architecture. In this paper, the author examines the relation between law and the architecture of Japanese “lovers' inns, ” which are inns with eye-catching facades and screened entrances, catering to couples for short-time or overnight stays, from the viewpoint of the interaction of two social groups; the owners of these inns and local residents. 1) The historical changes in lovers' inns architecture are as follows: 1950s: Inns displaying hot spring symbols were located in city centers. 1960s-early 1970s: Western-style architecture appeared, and “gorgeous” motels imitating Western castles or cruisers proliferated along suburban highways. Late 1970s-1980s: The appearance of love-hotels (lovers' inns located on urban streets) has become “subdued.” 2) The owners and planners of lovers' inns have had a tendency to use striking decor in order to attract people's attention. 3) Local residents have a desire to conceal things concerning sex, which results in demands for a “subdued” appearance and the exclusion of lovers' inns from residential areas. 4) Reflecting the viewpoint of local residents, regulations covering the appearance, the inside structure, and the location of lovers' inns have been established. 5) The relation between law, architecture, and meaning matrices is shown in Fig. 4. Owners and planners build the inns. Local residents perceive the inns' appearance through their own meaning matrix. When the architecture is not acceptable to the local residents, laws are established, which are implicitly recognized by them. The owners understand the laws and change the style of architecture.
著者
小野 貴大 飯澤 勇信 阿部 善也 中井 泉 寺田 靖子 佐藤 志彦 末木 啓介 足立 光司 五十嵐 康人
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.66, no.4, pp.251-261, 2017-04-05 (Released:2017-05-13)
参考文献数
15
被引用文献数
11 32

2011年3月の福島第一原発事故により,1号機由来の放射性物質が飛来したと考えられる原発北西地域の土壌から,強放射性の粒子を7点分離した.分離された粒子は100 μm前後の大きさで歪いびつな形状のものが多く,2号機から放出されたとされる直径数μmの球形粒子(Csボール)とは明らかに異なる物理性状を有していた.これらの粒子に対して,大型放射光施設SPring-8において放射光マイクロビームX線を用いた蛍光X線分析,X線吸収端近傍構造分析,X線回折分析を非破壊で適用し,詳細な化学性状を解明した.1号機由来の粒子はCsボールに比べて含有する重金属の種類に富み,特にSrやBaといった還元雰囲気で揮発性が高くなる元素が特徴的に検出され,粒子内で明確な元素分布の不均一性が見られた.粒子本体はCsボールと同様にケイ酸塩ガラスであったが,Feなど一部の金属元素が濃集した数μm程度の結晶性物質を含有していた.これらの粒子は3月12~13日に大気中に放出されたものであると考えられ,核燃料と格納容器との熔よう融がかなり早い段階で進行していたことが示唆された.さらに放出源の推定において,放射性物質自体の化学組成情報が放射能比に代わる新たな指標となることが実証された.
著者
深町 千晴 阿部 和可 渡辺 篤二
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.16-19, 1962-02-15 (Released:2009-04-21)
参考文献数
3

数種の豆腐用脱脂大豆について豆腐原料としての適性試験を行ない,その特性を調べた。(1) 試験した脱脂大豆の多くは,普通豆腐がつくり易く,またできた豆腐は保水性に富んでいる。(2) 丸大豆で作った豆腐に比較すると,色,味などが劣るので,使用に際してはこの点を考慮に入れる必要がある。(3) 豆乳全体を袋の中で凝固させる袋入豆腐の原料としては豆腐の味,色,堅さなどの点からみて好ましくない。
著者
阿部 由里 猪瀬 礼璃菜 藤原 聖史 兼子 伸吾 平塚 明
出版者
日本生態学会
雑誌
保全生態学研究 (ISSN:13424327)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.95-102, 2014-05-30

野生状態での存続が危ぶまれる水準にまで個体数が減少してしまった絶滅危惧植物において、栽培によって個体や系統を維持することは、その種の絶滅を回避する上で一定の意義がある。その一方で、近縁の外来種の混入による遺伝子汚染や種内の遺伝構造の攪乱等を生じる危険性があり、絶滅危惧植物の栽培集団の創出や維持管理については十分な注意が必要である。本研究では、岩手県内の各地に栽培されているアツモリソウの遺伝的多様性を把握するために、葉緑体DNAのtrnL-F遺伝子間領域および核DNAのITS領域の塩基配列について解析を行った。今回の解析により、遠野市においてアツモリソウとして栽培されていた集団内の1個体においては、葉緑体DNAおよび核DNAの双方において他個体のアツモリソウとは明確に異なる塩基配列が検出された。この塩基配列は、中国固有のC. yunnanenseかC. franchetiiもしくはC. calcicolaと同一もしくは類似しており、中国原産の外来種が混入していると推定された。当該集団における他の個体についても、網羅的に今回の研究と同様の解析を行い、他地域からの混入が疑われる個体を明らかにしたうえで、管理方針を検討、実施する必要がある。
著者
北條 昌芳 阿部 俊明 鹿野 哲也 玉井 信
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.1253-1255, 2003-07-15

要約 55歳女性が左眼の上下瞼結膜に黒い塊があるのに気づいて受診した。8年前にアレルギー性結膜炎と診断され,デキサメタゾンの点眼を続けていた。結膜結石があり,数回の結石除去術を受けていた。視力は良好で,眼底その他に異常はなかった。左眼の瞼結膜に偽膜形成があり,上の瞼結膜に1個,下の瞼結膜に9個の黒色塊があった。生検で黒色塊はクリプトコッカス症と診断した。残りの黒色塊を除去し,ステロイド薬点眼を中止させた。以後の再発はない。瞼結膜のクリプトコッカス症は稀であるが,長期の副腎皮質ステロイド薬の点眼による眼局所の免疫力低下が引き金になったと推定した。
著者
小野﨑 晴佳 小野 貴大 飯澤 勇信 阿部 善也 中井 泉 足立 光司 五十嵐 康人 大浦 泰嗣 海老原 充 宮坂 貴文 中村 尚 鶴田 治雄 森口 祐一
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
JpGU-AGU Joint Meeting 2017
巻号頁・発行日
2017-03-10

2011年3月11日の東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の事故により,膨大な量の放射性物質が環境中に放出された。大気中に放出された放射性物質の一形態として,「Csボール」と呼ばれる放射性Csを含む球状微粒子が注目を集めている。Csボールは2011年3月14日から15日にかけてつくば市内で捕集されたエアロゾル中から初めて発見され1),燃料由来の核分裂生成物を含む非水溶性のガラス状物質であることが明らかとなっている2)。近年の調査により,同様の放射性粒子が福島県内の土壌3)を始めとする様々な環境試料中に幅広く存在することが示唆されているが,東京を含む関東地方における飛散状況は明らかではない。そこで本研究では,SPM(浮遊粒子状物質)が捕集された関東地方の複数の大気汚染常時監視測定局でのテープ濾紙を試料4)として,放射性エアロゾルの分離を行い,その化学・物理的性状を非破壊で分析した。SPring-8の放射光マイクロビームX線をプローブとして,蛍光X線分析法(SR-µ-XRF)により粒子の化学組成を,X線吸収端近傍構造分析(SR-µ-XANES)およびX線回折分析法(SR-µ-XRD)により化学状態を調べた。 本研究でSPM濾紙試料から分離された放射性粒子は,いずれも直径1 µm前後の球形という共通した物理的性状を有していた。134Cs/137Cs放射能比(約1.0)に基づき,これらの粒子は福島第一原発2号機または3号機から放出されたと予想される。これらの性状は,先行研究1,2)で報告されたCsボールの性状とよく一致しているが,約2 µmとされるCsボールに比べて直径がやや小さい。SR-µ-XRFにより,全ての粒子から核燃料の核分裂生成物由来とも考えられる様々な重元素(Rb, Mo, Sn, Sb, Te, Cs, Ba etc.)が共通して検出され,いくつかの粒子は微量のUを含むことが明らかとなった。さらに我々は粒子から検出された4種類の金属元素(Fe,Zn,Mo,Sn)についてSR-µ-XANESから化学状態を調べたが,いずれの分析結果も高酸化数のガラス状態で存在することを示唆していた。またSR-µ-XRDからも,これらの粒子が非晶質であることが確かめられた。このように,関東地方のSPM濾紙から採取された粒子とCsボールの間に化学的・物理的性状の明確な類似性が見られたことから,我々は3月15日の時点で関東広域にCsボールと同等の放射性物質が飛来していたと結論付けた。同時にこれらの分析結果は,燃料由来の可能性があるUが事故直後の時点で関東の広い範囲にまで到達していたことを実証するものである。当日の発表では,流跡線解析による放出時間・飛散経路の推定を通じて,関東地方へのCsボールの飛散について多角的な考察を行う予定である。謝辞:SPM計テープ濾紙を提供してくださった全ての自治体に感謝します。1) K. Adachi et al.: Sci. Rep. 3, 2554 (2013).2) Y. Abe et al.: Anal. Chem. 86, 8521 (2014).3) Y. Satou et al.: Anthropocene 14, 71 (2016).4) H. Tsuruta et al.: Sci. Rep. 4, 6717 (2014).
著者
岡本 英生 森 丈弓 阿部 恒之 斉藤 豊治 山本 雅昭 松原 英世 平山 真理 小松 美紀 松木 太郎
出版者
日本犯罪社会学会
雑誌
犯罪社会学研究 (ISSN:0386460X)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.84-93, 2014-10-18 (Released:2017-03-31)

大規模災害後の被災地では,ドアや壁が壊れて外部から侵入しやすくなった建物や,人々が避難して無人になった家屋や店舗が多くなることなどから,便乗犯罪が発生しやすい.また,災害によるダメージからの回復が遅れればそれだけ犯罪を誘発する要因が解消されず,犯罪は発生し続けることになる.逆に言えぼ,災害被害からの復旧・復興が速やかに進めば,犯罪発生は抑制されることになる.災害の被害が大きいほど,また災害被害からの回復が遅いほど犯罪が発生しやすいということは,阪神淡路大震災(1995年1月発生)のあとの被災地住民を対象とした調査では示されている.そこで,本研究では,地理的条件などが異なる東日本大震災(2011年3月発生)でも同様なことが言えるかどうかを調べた.東日本大震災のあとの被災地(宮城県及び福島県)の住民(n=1030)を対象にインターネット調査を実施し,ロジスティック回帰分析により検討したところ,震災被害が大きいと,また震災被害からの回復が遅いほど,「自転車・オートバイ盗」や「住宅への空き巣」が発生しやすいことなど,阪神淡路大震災後の調査と同様な傾向が確認できた.
著者
阿部 正人 内藤 信吾 水俣 健一
出版者
一般社団法人 日本総合病院精神医学会
雑誌
総合病院精神医学 (ISSN:09155872)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.41-48, 2013-01-15 (Released:2016-08-31)
参考文献数
18
被引用文献数
2

静脈血栓塞栓症の早期発見のため,Dダイマーのカットオフ値を設定して,新しい予防・診断体制を確立し,身体拘束を施行した入院患者を対象にその有用性を検討した。Dダイマーが基準値0.5μg/ml以上で,エコー検査または造影CT検査によって血栓の有無を評価した,延べ186例を対象にROC解析を行った。感度,特異度などを考慮し,3.0μg/mlをカットオフ値とした。新しい体制では,Dダイマーが基準値以上でカットオフ値未満の場合は,エコー検査または造影CT検査をルーチンに行わず,SpO2測定を頻回に行い,3%以上の低下を認めた場合に,肺動脈血栓塞栓を疑い胸部および下肢造影CT 検査を検討することとした。2010年9月から2012年3月までに入院した,延べ38例の身体拘束患者において,カットオフ値未満で静脈血栓塞栓症の発症はなかった。静脈血栓塞栓症の診断に対し,Dダイマーのカットオフ値を設定することで,より効率的に診断することが可能となった。
著者
後藤田 卓志 赤松 拓司 阿部 清一郎 島谷 昌明 中井 陽介 八田 和久 細江 直樹 三浦 義正 宮原 良二 山口 太輔 吉田 直久 川口 洋佑 福田 眞作 磯本 一 入澤 篤志 岩男 泰 浦岡 俊夫 横田 美幸 中山 健夫 藤本 一眞 井上 晴洋
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.62, no.9, pp.1635-1681, 2020 (Released:2020-09-23)
参考文献数
225
被引用文献数
1

消化器内視鏡分野における鎮静のニーズがさらに高まり日常診療において重要度の高い医療行為となっている.この度,日本消化器内視鏡学会は日本麻酔科学会の協力のもと「内視鏡診療における鎮静に関するガイドライン(第2版)」の作成にあたり,安全に検査・治療を遂行するためには何が問われているかを実地診療における疑問や問題として取り上げた.そのうえで,20項目のクリニカルクエスチョンを決定した.作成にあたっては「Minds診療ガイドライン作成マニュアル2017」に従い,推奨の強さとエビデンスの質(強さ)を示した.現在日常的に行われている消化器内視鏡診療(以下,内視鏡)における鎮静の臨床的疑問と問題に関して現時点でのステートメントを示すことができた.なお,この領域における本邦からのメタアナリシスなど質の高い報告は少なく,専門家のコンセンサスを重視せざるを得ない部分も多かった.また,鎮静に主に使用されているベンゾジアゼピン系の薬剤は保険適用外であるのが現状で,費用負担に関する不利益の検討ができなかった.また,診療ガイドライン作成にあたって受益者である患者・市民の視点を反映することが今後の課題である.なお,ガイドラインは現時点でのエビデンスの質(強さ)に基づいた標準的な指針であり,医療の現場で患者と医療者による意思決定を支援するものである.よって,個々の患者の希望,年齢,合併症,社会的状況,施設の事情や医師の裁量権によって柔軟に対応する必要がある.
著者
阿部 憲太 姥浦 道生
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.52, no.3, pp.421-428, 2017-10-25 (Released:2017-10-25)
参考文献数
6
被引用文献数
1

近年、風営法の届出を出していないが、外見上・用途上は所謂'ラブホテル'として認識される、いわゆる'疑似'ラブホテル等が発生してきている。これら擬似ラブホテル等を自治体が問題視する中で、ラブホテル建築規制条例(以下、条例)を定めることで擬似ラブホテル等を規制する動きが出てきた。本研究では、条例によるラブホテル等に対する立地規制に関する規制内容を把握すると共に、その立地規制の効果と課題を明らかにすることで、今後同様の立地規制を検討する際の有用な知見を得ることを目的としてる。研究の結果として、条例により条例ラブホテル等に対してどの程度立地規制をかけようとも、条例の適用外となる条例外ラブホテル等が発生し、結局はラブホテル等の需要がある、若しくは需要を生み出したいと事業者が考える場所にラブホテル等が立地してしまうという実態が明らかになった。一方、条例の対象施設として該当すればその立地のコントロールは可能であるので、条例ラブホテル等を適当に規定することが重要である。以上より、条例外ラブホテル等が発生する要因を明らかにすることが必要である。
著者
阿部 孝之
出版者
独立行政法人 国立高等専門学校機構 木更津工業高等専門学校
雑誌
木更津工業高等専門学校紀要 (ISSN:21889201)
巻号頁・発行日
vol.50, pp.50-55, 2017-01-31 (Released:2017-08-02)
参考文献数
2

There are some characteristics of students who are poor at mathematics in class of lower grades. This article is devoted to class improvement in consideration the characteristics. In the class improvement I attend to take enough time that students solve problems independently. I report that writing learning is extremely effective for students.
著者
上原 万里子 石島 智子 松本 一朗 岡田 晋司 荒井 綜一 阿部 啓子 勝間田 真一 松崎 広志 鈴木 和春
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.64, no.4, pp.202-210, 2010-08-01 (Released:2011-08-10)
参考文献数
32

Magnesium (Mg) is essential for a diverse range of physiological functions, as it is involved in a variety of the body's biochemical processes. Mg deficiency, either from inadequate intake or from excess excretion, is often suspected to be associated with the development of many symptoms and diseases. The nutritional and physiological importance of Mg has already been well established. Mg was finally confirmed to be the most effective element for preventing several diseases, such as cardiovascular disease and metabolic disorders including obesity, diabetes and hypertension. Recently, many studies and meta-analyses have proved the above findings. Furthermore, a number of studies have reported the effects of Mg deficiency on carbohydrate, lipid, protein, vitamin and mineral metabolism. In this review, we discuss the effects of dietary-Mg deficiency on proteins, lipids, ascorbic acid and mineral metabolism, including kidney calcification and bone loss, in rodents. Furthermore, we performed transcriptome analysis to comprehensively understand the effects of dietary-Mg deficiency in rat livers and femora by using DNA microarray.