著者
難波 敦子 成 暁 宮川 金二郎
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.187-191, 1998-02-15 (Released:2010-03-10)
参考文献数
5

An investigation of post-heated and fermented teas (pickled teas) in Yunnan, China revealed that Liang-pan tea (a salad tea) which is considered to be made by Jinuo-zu in South Yunnan, is widely made by Thai-zu in Dehong Thai-zu Jingpo-zu Province of Yunnan. Liang-pan tea is prepared from fresh raw tea leaves, dried tea or Lephet-so, which is one of the post-heated and fermented teas of Myanmar, with salt, various spices, vegetables and oils being added. Liang-pan tea is just like a salad tea, and it is presumed that this tea originated as an edible food material, before emphasis was placed on drinking.
著者
森 基子 長谷川 玲子 船坂 鐐三 小瀬 洋喜
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.41, no.9, pp.833-840, 1990-09-15 (Released:2010-03-12)
参考文献数
12
被引用文献数
1

(1) 生活排水対策として調理廃棄物対策が求められているが, 多様な調理内容をもつため, 対策の有効性の評価が困難である.(2) 本研究では, 一般に広く用いられる調理原材料および家庭的調理食品のBOD原単位を求め一覧表とした.食品1gあたりのBOD値の最も高い食品は, いものあめ衣がけ, 鯖のから揚げがいずれも1,100mg/g, ついでマヨネーズ880mg/g, 白玉だんご830mg/g, マーガリン800mg/gがこれに次ぐ.これら以外の食品は600mg/g以下である.砂糖, 小麦粉が500mg/g, 小豆 (ゆで) 380mg/gに代表されるように, 炭水化物, タンパク質系の食品は200~400mg/gのものが多いが, 脂肪系の食品は800mg/gを超えるものが多い.したがって食品分類による差が認められ, 原食品では, 野菜, きのこ類は100mg/g以下, 果実類は100~200mg/g程度のものが多いが, 調理食品では, 野菜, きのこ類が100~200mg/gに増大し, なすのてんぷら, きんぴらごぼうのように油を用いたものでは500mg/g程度となっている.砂糖やしょうゆの影響はその添加量が少なく, 大きな影響を与えるほどではなかった.(3) 重回帰分析各成分測定値の分布は, 水分の2乗が正規分布を示したが, 強熱減量, 四塩化炭素抽出物量, BODは対数に変換したとき, 正規分布を示した.目的変数 (y) をBODとしたときの重回帰式を求めた結果, 強熱減量 (x1) による単回帰式となった.ln y=0.913lnx1+0.448, γ=0.865, 寄与率74.8%.この式により求めた推定値と測定値との間の相関係数は0.865となり, BOD値を強熱減量から推定することの可能性を示した.(4) 調理廃棄物のBOD原単位を明らかにし, 未測定の食品については強熱減量の対数により推計することができることを示したので, これにより調理排水対策をすすめ, 生活排水対策を有効なものとする施策を得るのに役立つことが期待される.
著者
加藤 征江
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.52, no.7, pp.627-633, 2001-07-15 (Released:2010-03-10)
参考文献数
17

小麦粉とバターを180℃の高温度まで加熱したブラウン・ルーの香気を明らかにするため, ルーA (材料を180℃まで加熱したルー) とルーB (材料を180℃まで加熱し, その温度を5分間保持したルー) の2種類のルーから調製した香気濃縮物をGCおよびGC-MSで分析した.結果は次の通りである.(1) ルーAの香気濃縮物の重量は既報の100℃加熱のルーに比べて, 約4倍に増加し, GC上のピーク数も非常に多かった.ルーBもルーAとほぼ同じであった.(2) ルーAにおいて, 新たに12種類の化合物を同定した.それらはアミノ・カルボニル反応を経由する7種類の複素環化合物 (フラン類, ピラジン類, ピロール類等) と2種類の環状ケトン類, および脂質由来と思われる2種類の酸と1種類のアルデヒドであった.それらはルーBにおいても存在した.それらの化合物はやや甘い香りと強い焦げ臭をもつ180℃ルー (ルーA, ルーB) の香気に大いに貢献していると思われた.(3) ルーの加熱温度180℃では, フラン類中の特にフルフリルアルコールの量はルーAでは全香気成分量の約46%になり, 更に加熱条件の強いルーBでは約49%で, 既報の160℃ルー (ブラウン・ルーの初期段階に相当) に比べてかなり多くなった.またピラジン類も種類, 量ともに多くなった.それらフラン類やピラジン類のような複素環式化合物はルーAでは全香気成分量の約70%, ルーBでは約80%も占めていた.一方, バターに多く含まれている中級カルボン酸類やラクトン類, および120℃ルー (ホワイト・ルー相当) に多い2-ウンデカノンのような鎖式のメチルケトン類が顕著に減少していた.このように各香気成分組成も180℃ルーの香気の特徴に寄与していた.
著者
須見 洋行 岡本 猛
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.54, no.5, pp.337-342, 2003-05-15 (Released:2010-03-10)
参考文献数
9
被引用文献数
1

テンペ水抽出液に強い血栓溶解活性を確認した.水抽出液の凍結乾燥物1g当たりの活性はウロキナーゼに換算して450 IUであった.この血栓溶解活性を示す主要な酵素は, 等電点電気泳動の結果から, 等電点は約8.7であり, その分子量はゲルろ過の結果から約30,000と推測された.この酵素は血栓タンパク質 (フィブリン) だけでなく, 弱いながらSuc-Ala-Ala-Pro-Phe-pNAおよび H-D-Val-Leu-Lys-pNAも分解し矢印は, 分子量スタンダードの溶出位置を示す. (1) : サイログロブリン (分子量670,000), (2) : γ-グロブリン (分子量158,000), (3) : 卵白アルブミン (分子量44,000), (4) : ミオグロビン (分子量17,000), (5) : ビタミンB12 (分子量1,350).た.さらに, 65℃以上で失活し, 1mM/lのジイソプロピルフルオロリン酸および1mg/mlのエラスタチナールによって強く阻害された.Suc-Ala-Ala-Pro-Phe-pNA分解に対するエラスタチナールの阻害は競合的であり, Ki値は9.8×10-8Mであった.
著者
久保 加津代
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.55, no.4, pp.325-333, 2004-04-15 (Released:2010-03-10)
参考文献数
9

以上のことをまとめるとつぎのようにいえる.1. 住生活関連記事の分量は決して多くはなかったが, 当時の『家の光』には農村の生活改善の核である住生活改善の実態が読みとれる記事がある.数は少ないが平面図もある.初期には「啓蒙」が中心であったが, 1930年頃から「実践」がみられるようになる.2. 農村の住生活改善は, (1) 個人の活動, (2) 共同による活動, (3) 組合による活動または組合の協力による活動の3つのパターンで進められている.個人の活動については1933年以後に多くみられ, 男性による寄稿が多く, 能率的になった事例が客観的に述べられていることが特徴である.共同による活動については, 女性たちが協力して講演会や台所批評会を開いたり, 台所改善講などにとりくんだ記事が多く, 個人の活動と比べると, 改善の成果・感想が伝わってくるものが多い.組合による活動または組合の協力による活動は, 産業組合および信用組合や県農業会などが関係して住宅改善を行った例である.また産業組合による共同浴場は, 健康管理意識も高め, 教育機能や村民の情報交流機能まで果たし, 共同作業場の設置や農業経営の向上, 住宅の居住性向上にもつながっている.都市部で進んだ住生活改善の影響もあって, 昭和時代初期には農村部でも台所改善を中心に住生活の改善が進んだ.『家の光』は『婦人之友』『主婦之友』などの女性雑誌と比べると, 女性自身の寄稿が少なく内容も客観的事実を述べるものにとどまっているが, 貧困のなかで協力しあって生活を衛生化・能率化したエネルギーと, そして限定された階層の限定された活動であったとしても, 戦後に展開される農家の住生活改善のモデルになったであろう点は評価できる.
著者
難波 敦子 宮川 金二郎 大森 正司 加藤 みゆき 田村 朝子 斎藤 ひろみ
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.49, no.8, pp.907-915, 1998-08-15 (Released:2010-03-10)
参考文献数
25

This report continues our study of post-heated and fermented tea which are produced in the northern area of South-East Asia and Japan. A search of Chinese literature for Suancha (a sour, non-salted pickled tea) reported it to be produced by hill tribes in the south-west of Yunnan province in China by a two-step fermentation process (under aerobic and anaerobic conditions) like Goishi-cha in Japan. Our study, however, clarifies that the present Suanchas are produced by a one-step fermentation process under anaerobic conditions like Lepet-so in Myanmar, Miang in Thailand and Laos, and Awa-bancha in Japan. Suancha is now produced by the Bulangzu living near Mt. Bulang in Xysanbanna and by the Daizu in Dehong province of Yunnan. Edible pickled teas, including Liangpan-tea and Yancha that is the other kinds of pickled tea in Yunnan are also discussed.
著者
黄 慧瓊
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.53, no.7, pp.671-680, 2002-07-15 (Released:2010-03-10)
参考文献数
18
被引用文献数
1

The objective of this research is to investigate upon the ethnic identity of the Korean Residents in Osaka City through the food culture and their adaptability towards the Japanese culture by taking concrete examples from their food culture, especially the festive food culture. I made a questionnaire-based survey as well as an oral-survey in the Korean-populated areas of Osaka. The purpose of this survey is to examine the festive food preparations, the changes of food patterns that have taken place as a result of living in Japan. The results of this survey showed that there was a correlation between the ethnic identity of the Korean Residents in Osaka City and their festive food preparations. The stronger was the feelings of ethnic identity, the stronger was the ethnic influence on the traditional festivities and the closer was the food preparations to the traditional Korean style. Regarding the dishes used, they were mostly made-in-Korea and were bought directly from Korea or at the Korean shops. Moreover, on the viewpoint of the mutual relation between ethnic identity and the representative festive food, i.e. the New Years festive food, the survey revealed that the amount of traditional Korean festive food prepared during New Years was proportional to the strength of feelings of ethnic identity of each family. However, there was no difference in the amounts of traditional Japanese festive food that the families prepare for the New Years and, moreover, no relation with the extent of the family's ethnic identity feelings.
著者
高橋 久美子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.38, no.5, pp.415-423, 1987-05-20 (Released:2010-03-10)
参考文献数
18

It is widely accepted that the parent-child tie is still closer than the marital tie in Japan. It is important in family studies to clarify the process and causes on which such marital relationship is formed. The purpose of this study is to examine changes and problems of the marital relationship across the transition to parenthood. The samples were parents of 270 kindergarten children and 195 nursery school ones.The results are as follows : Less than half of husbands and wives married with intense love for the spouse but 78% of husbands and 74% of wives were delighted with the first-pregnancy. Many of them wanted to have children and came to be child-centered after the child-birth. Though most of them were satisfied with their marital relationship before and after the first-birth and at present respectively, their satisfaction with companionship was rather low. It is assumed that they put much more importance on the earning and parental roles than the marital role.
著者
片山 倫子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.40, no.11, pp.1025-1028, 1989-11-05 (Released:2010-03-10)
参考文献数
4
被引用文献数
1

FWA-1そのものを効率よく分解することはむずかしいが, FWA-1の光分解生成物の中に, AlcaligenesまたはPseudomonas属に含まれると推定されるブタン21株等により生分解を受けやすいものがあり, 光分解反応と組み合わせると初めて効率よく低分子化合物に分解していくことが判明した.
著者
長尾 慶子 畑江 敬子 島田 淳子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.40, no.5, pp.373-377, 1989-05-05 (Released:2010-03-10)
参考文献数
3
被引用文献数
1

衣を厚くしたコロッケの揚げ加熱中の破裂の機構に関して以下の結論を得た.1) 衣を2, 3, 4mmと厚くすると薄衣の1mm試料の場合にみられた表層部破裂は起こらず, コロッケ全体に縦 (長軸方向) に亀裂が入る全体破裂となった.2) 外皮の引張強さは, 経時的に増加した.2mm試料のほうが, 3および4mmの試料に比べて短時間で強度が大となった.破裂時の外皮の強度から推定した内部圧は, 2mm試料のほうがより厚い皮の試料に比べて有意に低かった.3) 厚衣の全体破裂は, コロッケ内容物体積が揚げ加熱中に温度上昇に伴い6.5~6.9%膨張することで, 約2~3N/cm2高まった内部圧を皮が抑えきれずに亀裂が起きて, 破裂するものであることが示唆された.
著者
長尾 慶子 畑江 敬子 島田 淳子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.42, no.6, pp.523-527, 1991-06-15 (Released:2010-03-10)
参考文献数
2
被引用文献数
1

加熱前のコロッケを冷却することによる破裂の抑制効果を検討した.ポテトコロッケの温度を-20℃ (冷凍コロッケ) および5℃ (冷蔵コロッケ) まで冷却したのち, 180℃で揚げ, 冷却処理をしないで同様に調製した室温コロッケと比較し, 次の結果を得た.(1) 冷却処理は, 外皮1mmの薄衣コロッケにおいてとくに有効であった.すなわち, 室温試料では100%表層部破裂し, 可食コロッケは0%であったが, 冷蔵試料では95%が, また冷凍試料では100%が可食コロッケとなった.この理由として, 低温にすることにより外皮近傍部の温度上昇が遅れ, 揚げ加熱中に蒸気圧が高まることが抑えられた結果, 表層部破裂が抑制されたことを認めた.(2) 外皮 2mmおよび 3mmの室温試料は, 100%全体破裂し可食コロッケの割合は0%であったが, 冷蔵試料においてもそれぞれ10%および5%であり, 破裂抑制効果はほとんど認められなかった.破裂の機構は室温試料のそれと同じであった.(3) 外皮 2mmおよび 3mmの冷凍試料における可食コロッケの割合は, それぞれ55%および45%であり破裂抑制にかなり効果的であった.破裂の抑制は外皮の厚さにより異なり, 2mm衣試料は冷凍によりすべて表層部破裂になり, 3mm衣試料はすべて全体破裂であった.しかし, 3mm衣の全体破裂は室温試料と同じ機構では説明できず, 両試料ともに冷凍による異なる破裂の機構が示唆された.(4) 2mm衣の場合, 室温では100%全体破裂したが, 冷凍 (-20℃) 試料では100%表層部破裂となった.
著者
長尾 慶子 杉山 智美 畑江 敬子 島田 淳子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.42, no.12, pp.1059-1064, 1991-12-15 (Released:2010-03-10)
参考文献数
6
被引用文献数
1

冷凍処理したコロッケの破裂の機構は室温試料の場合と異なることが推測されたので, とくに2および3mmの厚衣試料について破裂の機構を検討した結果, 以下の結論を得た.(1) 冷凍すると外皮に脆性が生じ, 強度が弱くなり, 内容物の保水性が低下して皮下に遊離水が集まりやすい環境になる.(2) 冷凍したコロッケ外皮は, 未冷凍の室温試料外皮に比べて厚さが不均一で組織もポーラスであった.その結果2mm衣コロッケでは, 外皮の局所的に薄い部分で高温になり, 皮下の遊離水のため飽和水蒸気が急激に高まり, 表層部破裂を引き起こすと考えられる.(3) 3mm衣コロッケでは, 外皮が厚いため皮下の遊離水が高温になることは避けられるが, 外皮が脆性のため内容物のわずかな膨張でも皮は最も弱い部分で局所的に亀裂を生じ, 全体破裂に至ると考えられる.
著者
浅川 雅美 大澤 清二
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.49, no.6, pp.719-725, 1998-06-15 (Released:2010-03-10)
参考文献数
14
被引用文献数
2

The purpose of this paper is to consider the characteristics of women's purchasing behavior of clothes on remote islands (Hachijojima and Aogashima). In order to compare purchasing behavior of clothes with that of women living on the mainland, we sent out questionnaires to women aged 18 to 39 years old living on two remoto islands and on the mainland. The results were as follows : 1) The time spent watching television, which is of the telecommunication media system, on the remoto islands is remarkably longer than on the main island. We also found that the number of young people buying and reading newspapers, which are of the transportation media system, was smaller.2) Women living on the remoto islands spend little money on clothes throughout the year.3) Concerning the selection of clothes, women living on the mainland attach importance to their appearance. On the other hand, on the remoto islands women think a great deal about function and availability.
著者
宇都宮 由佳
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.57, no.5, pp.271-286, 2006 (Released:2007-10-12)
参考文献数
32
被引用文献数
2

In a continuing study on the food eaten by the local people in northern Thailand, this report presents the results of a study into the characteristics and function of traditional confectionery from questionnaire, listening and literature surveys. The data were analyzed by the statistical method with SPSS software and also by some sociological methods. Khanom Thai, or Thai traditional confectionery, was originally made from rice and sugar in the court of the Thai dynasty as an offering to the Royal Family and monks. Influenced by the food culture of foreign countries, the confectionery was refined and disseminated from the central to local areas. Important characteristics of this confectionery in northern Thailand developed from making at home on special occasions of Buddhist and agricultural festivals, marriage ceremonies and housewarming parties. Glutinous rice is the main material, while sugar and coconut milk are not as frequently used as they are in Central Thailand. Compared with Khanom Thai from Central Thailand, the confectionery is simple in shape and taste. The people of northern Thailand can now obtain various types of Khanom Thai through development of the distribution channels. Home-made Khanom Thai strengthens the family bond and gives a deeper feeling of satisfaction and fulfillment, while offering Khanom Thai to the Buddha would greatly accentuate their virtue. Although those are the main features of the function of Khanom Thai, making and eating the confectionery will become a more significant trigger to recognition of the identity of Thai people in future.
著者
久保田 弥生 森山 恵美 前川 昌子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.57, no.10, pp.687-691, 2006 (Released:2007-10-12)
参考文献数
22

In order to clarify anti-deposition effects of mukuroji pericarps, deposition of carbon black onto cotton and polyester fabrics has been studied in aqueous solutions of mukuroji pericarps. The rates of deposition were evaluated from the reflectivity of stained fabrics. It was revealed that the rate of deposition of carbon black onto the fabrics in an aqueous solution of mukuroji pericarps was lower than that in an aqueous solution of sodium dodecyl sulfate as well as in polyvinyl alcohol, which is a known anti-redeposition agent. In addition, it was revealed that theses effects were not introduced by the saponin component alone, but by the whole mukuroji pericarp which contains the non-saponin component.
著者
水野 いずみ 片桐 恵子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.73, no.8, pp.506-517, 2022 (Released:2022-09-03)
参考文献数
37

現代日本の女性の就業率は, あらゆる年代で上昇している. 子育てをする女性の就労は保育所や学童保育所などの公的サポートに不足があり, 母親からのサポートが欠かせない現状である. 先行研究では, 主に時間的余裕が母親から娘への支援のリソースと説明されてきた. 本研究では, 娘が母親から受領しているサポート (金銭的, 家事・育児, 相談) と, 母親の就業状態および娘の就業状態の組み合わせとの関連について, 日本全国を対象としたランダム調査である「第3回全国家族調査 (NFRJ08) 」のデータを用いて二次分析を行った. 分析対象は, 子どもも母親もいる女性669名であった. 3種の支援区分ごとに階層的ロジスティック回帰分析を行った結果, 母親からのどのサポートについても母親と娘の就業状態の主効果は見られなかった. 相談サポートについてのみ, 交互作用効果がみられた. 有職の娘は有職の母親から, 無職の娘は無職の母親から, 相談サポートを受領しており, 母親の時間的余裕というリソースだけでは母親と娘の間のサポートの授受については捉えきれない面があると考えられた. 今後は, 母親からのサポート受領の有無だけでなく, その頻度や内容をより詳しく把握することや, 子どもがいる娘をもつ女性 - つまり母親を対象とした分析および母親と娘のペアデータによる検討を行うことが必要である.
著者
新宅 賀洋 原田 理恵 永藤 清子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.60, no.4, pp.401-407, 2009 (Released:2011-10-12)
参考文献数
16
被引用文献数
1

The "Fundamental Law of Food and Nurture" was passed in 2005 and shows the importance of considering regional foods and the culture of dietary habits. Our interest is how to promote food education that adopts regional foods in traditional dishes and in cultivating dietary habits. The history of cultivating strawberries in the Naruo region and the changes in strawberry cultivars was therefore studied. Strawberry production grew from the Taisyo to Showa eras in the Naruo region as a subsidiary farming business. Strawberries were recognized as an indispensable seasonal food for residents in the surrounding areas. The kind of strawberry produced in Naruo is specified and there is a growth plan for the future. We will further study documents on how strawberries were eaten and how strawberry products were made in the Taisho era.
著者
森 俊夫 淺海 真弓 野口 雅子 杉浦 愛子 日下部 信幸
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.58, no.8, pp.485-490, 2007 (Released:2010-07-29)
参考文献数
5

The colored shadow phenomenon of polka-dotted patterns is investigated by applying image analysis. The purpose of our study is to evaluate how the achromatic color of polka-dots is perceived as having a slightly yellow hue which is the complementary color of blue when placed in a blue background. RGB images are converted to lightness (L*) images. Each pixel of L* image is assigned a gray-level value from 0 for black to 255 for white. The co-occurrence contrast (CON) is calculated for L* images. CON as a parameter for lightness contrast effect increases with the increase of the difference of lightness between the polka-dotted pattern (the test field) and the background (the inducing field), regardless of whether the lightness of the figure becomes higher or lower than that of the background. The degree of colored shadow of 30 kinds of polka-dotted patterns is evaluated by sensory evaluation, according to the rating-scale method, and the relation between their sensory-evaluation values and CON is examined. It is concluded that the colored shadow of polka-dotted patterns is enhanced with the decrease of the lightness contrast effect.
著者
都築 和代 飯塚 幸子 光辻 佐枝子 池田 麻子 富田 純子 栃原 裕 大中 忠勝
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.52, no.5, pp.429-438, 2001-05-15 (Released:2010-03-10)
参考文献数
18
被引用文献数
3

A questionnaire survey was conducted to investigate the thermal environment experienced by young children in both summer and winter. The questionnaire consisted of two parts; the basic and the fact-finding questionnaires. The first part was designed to reveal the detailed characteristics of environmental preferences for both young children and their mothers as well as mothers' behavior regarding thermoregulation and their living environments. The second part sought information regarding the measurement of room temperatures, the activities, clothing and mothers' thermal sensations at home. The second part including the measurement of room temperature was conducted four times (9-10 AM, 1-2 PM, 5-6 PM, 8-10 PM) on a chosen day in winter as well as in summer.The results are as follows.1) Over 90% of the case, use of the heating and cooling equipment depended on the mother's thermal sensation in winter, while, 50% of the case, mother's thermal sensation led the behavioral thermal regulation at home in summer. The choice of children's clothing depended on weather (80%), mother' s thermal sensation (40%), and room temperature (20%).2) The field survey showed that the average ambient air temperatures in the dwelling where mothers and their children lived were 18°C in winter and 28°C in summer.3) The young children's clothing was one or two pieces fewer than mothers' both in summer and winter. The average clothing insulation for mothers was estimated to be 0.35 clo and 1.05 clo in summer and winter respectively, while the clothing insulation for children was estimated to be 0.1 clo and 0.3 clo less than that for mothers in summer and winter respectively.4) The relationship between ambient air temperatures and the mothers' thermal sensations was good in both winter and summer. The neutral temperatures for mothers that were determined from respective liner regression were 16°C and 26°C in winter and summer respectively. The other neutral temperatures determined by mothers' clothing insulation were 21°C and 27 °C in winter and summer respectively.