著者
平田 未来
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.65, no.3, pp.118-128, 2014

In the beginning of the twentieth century, the suffragettes campaigned strongly. Previous studies at home and abroad have focused on the campaign's political aspects of the history of feminism, gender and politics. However, few studies have adequately discussed the role of clothing in the suffragette movement. In this article, I will examine the details and the meaning of clothing during the movement. The main source is the Votes for Women which was published by the Women's Social and Political Union. As a result, it can be concluded that items such as banners and badges decorated with symbol colours had a role in developing a collective vision among the suffragettes and supporting the aim of achieving women's causes.
著者
松本 聡子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.53, no.7, pp.715-722, 2002-07-15 (Released:2010-04-23)
参考文献数
31
被引用文献数
2

本研究では, 住環境と子どもの発達の関連性を検討する第一段階として, 住環境と「育てる側」である母親との関連性について分析を行った.その結果, 住環境に関する母親の評価が, 母親の活動制限感に影響を及ぼすことによって, 母親の子どもに対する態度を変化させていることが示された.養育態度に影響を及ぼしているとされる様々な要因では説明できない残差の一部がこの住環境要因で説明可能と解釈できると推察されたことからも, 今回の調査の結果は意義のあるものだと言えるだろう.子育てのための住環境問題が深刻化している現在, 不適切な養育態度や育児ストレスの原因となる他の要因の改善と同様に, 今回の分析結果から得られた住環境要因, 特に住居内スペースの質の向上, すなわち, 「自分のためのスペース」の確保や使い易い間取りの工夫などの環境要因を特定・改善していくことは, 有効であると考えられる.
著者
岡本 洋子
出版者
日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 = Journal of home economics of Japan (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.55, no.8, pp.617-622, 2004-08-15
参考文献数
11

味変容物質のひとつであるギムネマ・シルベスタ(Gymnema sylvestre, R. Br.)抽出物を用いて,甘味物質に対する感受性について,その抽出液を味わった前と後を比べ,どのような相異がみられるのか調べた.その抽出液の濃度は被験者が受け入れ可能な濃度とした.甘味物質として,単糖・二糖類,オリゴ糖,糖アルコール,ペプチド等に分類される27種類を用いて,味感受性検査を行った.同様の味感受性検査を,酸,塩,苦,うま味物質についても行った.味感受性検査は,18~20歳の健康な女子学生28名を被験者として,全口腔法・下降系列極限法によって行われた.全被験者のうち, 50%の人が識別できる濃度をプロビット法によって求めて味感受最小濃度(閾値)とした.甘味物質27種類について,ギムネマ・シルベスタ抽出液を味わった後の甘味感受最小濃度は,抽出液を味わう前に比べ,2~13倍もの高い値であることが示された.従来から使用されている甘味物質だけでなく,近年開発された甘味物質についても,ギムネマ・シルベスタ抽出液を味わった後の甘味感受最小濃度は味わう前に比べ,著しく上昇することが明らかにされた.しかしながら,酸,塩,苦味物質各1種類,うま味物質3種類では,ギムネマ・シルベスタ抽出漁を味わう前後の味感受最小濃度の間には,ほとんど差が認められなかった.ギムネマ・シルベスタ抽出液を味わった後の甘味感受については,ある限度以下の濃度では,これまでの研究者が述べているように,あたかも純水を飲んでいるかのように感じたが,ある限度を超えた濃度では,甘味を感じることを認めた.一方,ギムネマ・シルベスタ抽出液を味わった後,酸,塩,苦,うま味の感受については変化を認めなかった.
著者
李 璟媛 山下 亜紀子 津村 美穂
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.63, no.7, pp.379-390, 2012-07-15 (Released:2013-10-15)
参考文献数
31
被引用文献数
1

The purpose of this research is to reveal the recognition and the actual conditions of discipline and abuse.We received 832 effectual responses from questionnaires given to 1266 guardians of preschoolers between November 2010 and February 2011. 709 of these guardians were the mothers of preschoolers.The findings are as follows: 1. Over 80% of mothers recognize 10 actions as abuse: these include torturing children by burning them, not serving meals, and preventing children from going to school. 2. About 60% of mothers recognize the following actions as means of disciplining children: scolding their children loudly, spanking them, and slapping their children’s hands. 3. In fact, over 70% of mothers have scolded their children loudly, spanked them, and slapped their children’s hands as a way of disciplining them and over40% of mothers performed other actions in order to discipline their children. 4. Mothers who have not used childcare support services, or who are not part of an informal childcare network show a marked tendency toward recognizing scolding, spanking and slapping children as forms of discipline, rather than abuse.
著者
加藤 みゆき 田村 朝子 斎藤 ひろみ 大森 正司 難波 敦子 宮川 金二郎
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.46, no.6, pp.525-530, 1995-06-15 (Released:2010-03-12)
参考文献数
12
被引用文献数
2

後発酵茶の一つである石鎚黒茶について, その製造工程中の成分変化について検討した.ポリフェノール含量は, 他の後発酵茶と同様に製造過程で減少していた.カテキン含量については, 製造工程中で減少し, 特にエステル型カテキンの減少が大きかった.有機酸含量としては, 桶づけ後の茶葉に乳酸が顕著に生成した.
著者
大矢 靖子 宮川 久邇子 高田 茂樹
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.563-572, 1996-06-15 (Released:2010-03-11)
参考文献数
15
被引用文献数
2

本研究では現代の食生活の実態および食生活を規制すると思われる要因との関連を明らかにすることを目的に, 本学の女子大学生430名, 近畿圏の女子高校生958名を対象にアンケート調査を行った.本報では, 食行動を把握するうえで重要であると思われるイメージに焦点をあて, 外食, 調理済み・半調理済み食品, 手作り料理のイメージの実態について報告した.結果の概要は次のとおりである.(1) 外食のイメージは「便利」「楽しい」「雰囲気が良い」「塩分が多い」「カロリーが高い」などであった. (2) 調理済み・半調理済み食品のイメージは「便利」「はやい」「手抜きである」「カロリーが高い」「野菜が少ない」「栄養バランスが悪い」「体に悪い」「愛情がない」などであった.(3) 手作り料理のイメージは「こっている」「食べ物の温度が温かい」「おいしい」「体に良い」「安全である」「楽しい」「雰囲気が良い」「愛情がある」「手問がかかる」などの項目に得点が高かった.(4) イメージを学年別, 居住形態別, 食生活満足度別にみたところ, 学年別, 居住形態別には大きな差はみられなかった.食生活満足度別にみたイメージでは, 食生活に満足でも不満でもない者は, 調理済み・半調理済み食品のイメージが明確でない傾向がみられた.(5) 手作り料理のイメージについては, 食に満足している者は, 「おいしい」「野菜が多い」「栄養バランスが良い」「体に良い」「衛生的である」「安全である」「楽しい」「雰囲気が良い」「愛情がある」「好き」などの手作りにより良いイメージをもっていた.(6) イメージを本学学生・近畿圏の高校生別にみたところ本学学生の方が, 高校生よりもイメージがはっきりしており, 特に経済面や栄養面, 安全面などにその傾向がみられた.(7) 本学学生のイメージ得点から因子分析を行ったところすべて第7因子まで得られ, 累積寄与率からそれぞれ5因子で約80%が説明できた.外食, 調理済み・半調理済み食品, 手作り料理とも第1因子はムードに関する因子で, 5因子までに共通して含まれていた他の因子は, 健康因子, 味・経済因子, 安全性因子であった.
著者
佐々井 飛矢文 中村 仁美
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.67, no.11, pp.597-609, 2016 (Released:2016-11-26)
参考文献数
34

This survey focuses on the fishing activities on the shoreline of Sodeshi (Kyotango city) in Kyoto. These activities are referred to as okazu-tori in that area, as demonstrated by how fishing is conducted when gathering meals for the household from the rocky coastline.  An important factor in okazu-tori is practical knowledge about the shore life and enjoyment of sharing the food-gathering activities. Okazu-tori is influenced by seasonal changes in the weather and provides local people with the opportunity to communicate with others in a manner beyond their everyday lives.  The pleasure of this activity is shared by exchanging the collected food or simply giving it to others. This shows an essential feature of people’s everyday lives and demonstrates the rich dietary nature in this region.
著者
香川 実恵子 松本 美鈴 畑江 敬子
出版者
日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 = Journal of home economics of Japan (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.51, no.8, pp.699-708, 2000-08-15
参考文献数
18
被引用文献数
5

アオリイカ, スルメイカ, ヤリイカの生, 加熱肉を即殺後5日間貯蔵し, 官能検査, 物性分析を行った.生アオリイカは, ねっとり感が強く, 嗜好的にも好まれた.しかし, 加熱により伸び率が大きくなり, 歯切れが悪くなった.生スルメイカは, 最も硬く, ねっとり感が乏しく, 嗜好的にも好まれなかったが, 加熱すると, 歯切れが良くなり, 他のイカとの嗜好的な違いがみられなくなった.貯蔵による物性変化は生イカにおいて顕著であり, いずれのイカでも引っ張り強度が低下し, 付着性が増加し, 硬さが減少し, 貯蔵1日でイカ肉が軟化した.クラスター分析を行った結果, 生イカでは貯蔵の有無により, 加熱イカでは種類により, イカ肉のテクスチャーが大きく異なることが明確になった.
著者
辻 啓介 辻 悦子 中川 靖枝 故鈴木 慎次郎
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.187-195, 1988-03-20 (Released:2010-03-10)
参考文献数
19

各種DFのin vitroにおけるNa結合能と高血圧自然発症ラット (SHR) の血圧に与える影響とを調べた.その結果, DFのうち, カルボキシル基を有する酸性多糖類, フィチン酸などにNaとの結合, あるいはイオン置換反応が認められた.K-AlgとCa-AlgとについてSHRへの給餌試験を行ったところ, これらのDFでは1%食塩負荷にもかかわらず血圧の上昇を抑制した.糞Na排泄量も増え, 吸収を阻害することが明らかとなった.以上の結果から, Alg塩摂取による, 消化管内Na/KあるいはNa/Caのイオン交換による血圧調整作用が示唆された.

1 0 0 0 OA レトルト食品

著者
横山 理雄
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.41, no.8, pp.791-796, 1990-08-15 (Released:2010-03-10)
参考文献数
8
被引用文献数
1
著者
今田 節子 藤田 真理子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.171-181, 2003-02-15 (Released:2010-03-10)
参考文献数
21
被引用文献数
3

The traditional habits of eating the fermented and preserved foods, shiokara and gyosyou, and their regional characteristics were investigated by studying Nihon-no-Shokuseikatsu-Zenshu which records the traditional eating habits of each prefecture in Japan. One hundred and fourteen kinds of shiokara and gyosyou are recorded in Nihon-no-Shokuseikatsu-Zenshu throughout the entire country. However, most of these records are for fishing villages and nearby farming villages in the Sea of Japan coastal areas and the Pacific coastal areas. The fish most commonly used to make shiokara and gyosyou are cuttlefish, sweetfish, sardines, bonito, mackerel and their internal organs. shiokara and gyosyou are grouped into three types : type A, in which the fish is mixed in fermented liquid, account for 70%; type B, a pureed form, account for 25%; and type C, a liquid form, account for 5%. Types A and B are eaten as side dishes with sake and rice. The fish of type A are also used as cooking ingredients for boiled, grilled and dressed food, and the fermented liquid of type A and types B and C are used as condiments. shiokara and gyosyou are very common foods; in fishing villages, this preservation method efficiently uses very large catches of fish, and in the Tohoku and Hokuriku areas, the fish are preserved to insure a food supply throughout the winter.
著者
樫野 悦子 藤井 富美子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.56, no.8, pp.533-539, 2005-08-15 (Released:2010-03-10)
参考文献数
24

3種類のシクロデキストリン(α-, β-, γ-CD)を用い, 油性物質として, コレステロール, トリオレイン, アルキル鎖長の異なる飽和脂肪酸のラウリン酸, ミリスチン酸, パルミチン酸, ステアリン酸, 及び不飽和脂肪酸のオレイン酸の7種類を用いて, CDによる油性物質の包接について検討した.CDを水に溶解し, 油性物質をエタノールに溶解した後, 両者を混合して包接し, 包接された油性物質を溶媒に溶解してTLG-FID法により, それぞれの油脂成分を定量した.α-CDは, オレイン酸を包接するがコレステロール, トリオレインを包接しなかった.β-CDは, コレステロールを包接した.γ-CDは, オレイン酸, コレステロール, トリオレインを包接した.これらの結果よりCDは油性物質を選択的に包接することがわかった.α-CDによる脂肪酸の飽和包接量及び結合定数は, 脂肪酸の鎖長の増加につれて増大し, 鎖長が長いほど安定な包接化合物となった.一方, β-CDとコレステロールの系での飽和包接量は, β-CDの水に対する溶解度が低いため少ないが, 結合定数は大きく, コレステロールはβ-CDに安定に包接された.しかし, γ-CDと油性物質の系では, γ-CDの断面積が大きすぎるため, その包接量は全体に少ないことがわかった.
著者
石松 成子 石橋 源次
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.45, no.8, pp.719-722, 1994

イシクラゲを調理の食材料として利用することを目的として, 川茸と比較しその特性を調べた.イシクラゲの特性として吸水性がよいことで, これは保存食料としての一つの特色とみることができる.また, 主成分は食物繊維であり, このほか各種ミネラル類やタンパク質の含有量も多く, このような食品は, 健康を志向する人々への新しい食品素材すなわち健康食品として, また医療用食品としての開発も可能である.<BR>一方, 食糧不足を救う新しい食糧として注目されている, 藍藻類のスピルリナについて, その食品素材として応用が試みられるなど, 藍藻類はこれから期待できる食品素材であると考えられる.
著者
鈴野 弘子 鈴木 恵子 石田 裕 笹田 陽子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.63, no.8, pp.469-480, 2012-08-15 (Released:2013-10-15)
参考文献数
20
被引用文献数
1

We conducted a survey on the forms of food served in nursing homes for the elderly and evaluated their physical properties by measuring the texture. The forms of food were mostly determined according to the observations of such experts as dietitians and registered dietitians. The suitability of the forms of the food was mostly assessed by care providers. We observed that the nursing homes provided 4.0 ± 2.5 forms of major staples and 4.4 ± 2.3 forms of side dishes as averages. The meat dishes served at the nursing homes had been cooked to be sufficiently soft according to the requirements specified by the universal design food table. The hardness of rice gruel and mixed rice gruel met the requirements applied to foods for people with difficulty in swallowing as specified by the Ministry of Health, Labour and Welfare, although the adhesiveness was too high to meet the requirements. The texture of chawan-mushi satisfied the Level III allowance, but the adhesiveness of steamed egg custard exceeded the Level III allowance. The hardness and adhesiveness of the rehydrating jelly drink met the Level II or III allowance, and its degree of cohesiveness was between0.2 and 0.6. These results indicate that the forms of food served in nursing homes are suitable and safe for consumption by the elderly.
著者
Sumiko KUYAMA Toshiko FUJII
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
Journal of Home Economics of Japan (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.195-200, 1989-03-05 (Released:2010-03-10)
参考文献数
12

小麦粉48g, ショ糖28g, ショートニング 14g, 水10gを基本組成とするいわゆるシュガースナップクッキーを調製した.この配合中のショ糖の全量を乳糖や海砂におきかえたモデル組成のドウについて, ドウの性状とそれらの焼成過程における変化との関連性について研究した.乳糖を用いたドウ (B), 海砂を用いたドウ (C) は, それらのハードネスがショ糖を用いたドウ (A) のハードネスとほぼ同一の1,200gになるように水を調節した.1) B, Cのドウをミキソグラフによって測定すると, 一定の値を示す硬粘度が測定されたが, Aのドウは, ほとんどの値が低い値にとどまった.2) 焼成中のAのドウは焼成開始3分で最大膨脹したが, ドウ表面に生じたクラックより水蒸気がさかんに抜け出し収縮した.B, Cのドウは焼成開始4.5分間まで膨脹のみを続け, 内部に空洞を作りそのまま固定化した.3) 真空処理による膨脹率はAのドウでは, 焼成開始すぐに最大値 (250%) に達し, およそ60秒間その値を持続した.B, Cのドウは, 同様に最大値を示したがその値はすぐに低下した.以上のモデル実験により, クッキードウに用いられているショ糖は高い溶解度により, まずショ糖の溶解が先行し, これによって小麦粉の水和をさまたげ, シュガースナップクッキーの焼成のさいの特徴ある膨脹と収縮に関与し, 表面のクラックを支配することが明らかとなった.これに反し, Bのドウの乳糖は溶解性が低く, Cの海砂はまったく溶解しないために, 小麦粉の水和が先行すると考えられる.
著者
Keiko SHIBATA Yasuyo YASUHARA
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
Journal of Home Economics of Japan (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.213-220, 1996-03-15 (Released:2010-03-11)
参考文献数
20
被引用文献数
1

凍結牛肉の解凍後の熟成が食味に及ぼす影響とその有用性を検討するため, 試料に牛胸最長筋を用いて物理・化学的測定並びに官能評価を行った.試料は解凍後, 0℃で0, 2, 5, 10日間熟成したもので, 以下のような結果が得られた.(1) 解凍後の熟成は保水性を向上させ, 調理損失を減少させ, 多汁性を向上させた.(2) 熟成により遊離アミノ酸は増加した.(3) 勇断値・圧縮値は熟成により明らかに減少した.さらに筋繊維構造の脆弱化の傾向がみられた.(4) 官能検査は解凍後の熟成によりテクスチャーや総合評価が向上する事を示した.しかし, 解凍後の熟成5日と10日に有意差は見られなかった.結果は, 調理前に解凍後の熟成を行うことは牛肉の食味を向上させ, その熟成期間は最低5日でよいことを示した.解凍後の熟成は, 遊離アミノ酸・勇断値・圧縮値にみられるように標準試料 (凍結させず, 0℃で熟成したもの) よりも熟成が速い傾向がみられた.
著者
岡本 洋子 田口 田鶴子
出版者
日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.48, no.7, pp.621-631, 1997
参考文献数
20
被引用文献数
4

A survey of the effect childhood diet on the taste sensitivity and personality in later life was conducted on college students from 18 to 20 years of age (93 females). The sensitivity toward sweet, sour, salty, bitter and umami tastes was measured by using aqueous solutions. The students recalled the tastes and nutritional balance from childhood when preparing daily meals. Dishes such as Hamburg steak, curry and rice, and nimono were eaten, together with snacks, cakes and sweet rolls by most of the 93 subjects during childhood. Most of the subjects recalled eating tasty and enjoyable meals around the family dinner table, and that their mothers prepared everything from scratch. A few of the students recalled eating meals alone and having a lot of fast food. Taste sensitivity tests with aqueous solutions showed that the subjects could perceive 0.1-0.6% of sucrose, 0.01-0.05% of citric acid, 0.01-0.06% of sodium chloride, 1.0×10^lt-9gt-1.0×10^lt-4gt% of quinine, and 0.005-0.035% of MSG. Little difference was found between the diet in childhood and the subsequent taste sensitivity. There was, however, a significant correlation between the diet in childhood and 8 of the 12 personality traits. A balanced diet in childhood had a good effect on personality (i.e., absence of depression, an active demeanor and social extravesion). We conclude that a good diet during childhood had little influence on taste sensitivity in later life, while it had a positive influence on personality development.
著者
田野井 真美 水本 徳明 大久保 一郎
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.63, no.11, pp.725-736, 2012 (Released:2014-02-14)
参考文献数
26

It has been recognized that teachers have a very busy schedule. However, little attention has been paid to teachers' time-use. Therefore, the purpose of this study is to examine the time-use and role conflict that result because of the lack of work-life balance of junior high school teachers.  In conclusion, we would like to state the following three points. First, junior high school teachers invest their time in work. Second, the long working hours and inappropriate time-use result in a role conflict. Third, the role conflict is due to fact that junior high school teachers lack a work-life balance. Hence, it can be inferred from the results of this study that junior high school teachers are in a difficult position.
著者
倉賀野 妙子 北尾 敦子 和田 淑子 山田 光江
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.39, no.8, pp.889-893, 1988

クッキーの甘味評価と硬さの関係を材料配合比の点から明確にするため, Scheffé の 3 成分系の単純格子計画法を用いて, 材料配合比の異なるクッキーを調製し, 甘味の官能検査を行い, 材料配合比および既報 で得た定速圧縮破断特性値と対応検討した.<BR>クッキーの甘味評価値とバター, 砂糖, 卵の材料配合比との間に, 小麦粉 40, 45, 50 % 水準とも 3 次の推定式ならびに推定曲線が得られた. 甘味は砂糖のほかに材料配合比による影響を受ける. 卵の存在は甘味の強さを弱める方向に働くことが示された. 生地の砂糖濃度が同じでも卵を多く加えるとみかけの破断応力が大きくなり, クッキーが硬くなることが原因の一つと考えられる.