著者
渡辺 嘉
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
pp.NSKKK-D-23-00018, (Released:2023-06-16)

脂質分解酵素(リパーゼ)は、生物が脂質を代謝吸収する初期反応を担い、一般にはグリセリンの1級水酸基に結合した脂肪酸を特異的に加水分解すると理解されているが、実際にはアシル基転移も起きるので反応は厳密ではない。本研究では、反応系中の水やアルコール濃度、温度といった比較的簡単な条件設定でリパーゼの基質特異性を制御し、目的物の選択的合成にリパーゼが有効なことを見出した。そしてバイオディーゼル酵素合成、1または2-MAGの特異的合成条件を設定し、これを応用してトリアシルグリセロールの2位脂肪酸組成を分析する方法も確立した。本分析法は従来法が対象範囲外としていた、短鎖脂肪酸や高度不飽和脂肪酸を含む油脂を対象に含む特長を示す。
著者
木村 優輝 木宮 隆 吉田 周平 伊藤 瑞姫 保科 由智恵 西川 正純
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
pp.NSKKK-D-23-00005, (Released:2023-06-14)

食用ウニ類は外観から生殖巣重量や生殖巣指数を予測することが困難である.本研究では,青果物の内部品質の非破壊評価に広く用いられている透過方式の近赤外分光装置を用いて,キタムラサキウニ(Strongylocentrotus nudus)の生殖巣重量および生殖巣指数の評価手法の開発を試みた.試料は,2021年および2022年に宮城県石巻市または女川町で水揚げされたキタムラサキウニ216個体を用いた.得られた近赤外吸収スペクトルを主成分分析で解析したところ,2次微分処理を行ったスペクトルの第1主成分の寄与率は90 %であり,そのローディングベクトルでは,主に脂質の吸収帯である930 nm付近に負のピークが観察された.また,Partial Least Squares回帰分析を行った結果,2次微分スペクトルを用いた生殖巣重量の検量モデルの評価結果は,因子数4,相関係数0.78,標準誤差4.4 gであった.同様に生殖巣指数では,因子数4,相関係数0.76,標準誤差4.6 g/100 gであった.これらの結果から,生殖巣重量および生殖巣指数を非破壊・非接触的に評価できることが示唆され,これは生殖巣の脂質が検知されることによるものと考えられた.本手法を用いた非破壊評価システムの構築により,天然については身入りの良好な個体を出荷し,身入りの悪い個体は海に放流あるいは養殖に向ける等,新たな判断基準として活用することができる.
著者
進藤 久美子 石川(高野) 祐子
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
pp.NSKKK-D-23-00010, (Released:2023-06-14)

生産量の増加が期待される施設栽培のパプリカを対象とし,同一園芸施設で栽培された2014年産,2015年産の適熟果を5品種ずつ用いて,Na,K,Ca,Mg,P,Fe,Zn,CuおよびMnを分析し,品種と収穫時期の違いによる含有量の変動を検討した.二元配置分散分析の結果,2014年産はすべての無機元素の品種間,収穫日間およびCa以外の無機元素の交互作用で有意な差が認められ,2015年産はすべての無機元素の品種間,収穫日間および交互作用で有意な差が認められた.ただし,品種別に整理すると,品種間や色による明らかな違いが見られなかったこと,および品種によらず,収穫時期の違いによる無機元素含有量の変動状況が似ていることなどから,パプリカに含まれる無機元素は,品種や色の違いより,収穫時期の影響が大きいと判断された.本報告は,施設栽培パプリカにおける品種と収穫時期の違いによる成分変動の一例であるが,本報告の2015年産パプリカ試料では,CaやMnは夏季から初秋にかけて低い傾向があり,また夏季から初秋にかけてKおよびZnが高い傾向があった.
著者
津山 真拡 劉 笛 藤田 恵美子 亀田 豊 清水 宗茂
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
pp.NSKKK-D-23-00033, (Released:2023-06-09)

本研究では, 国内の異なる海域で採取し, 製造された3種類 (沖縄県産, 伊豆大島産, 徳島県産) の国産食塩に含まれる大きさが20µm以上のMPの存在について, 顕微FT-IRを用いた分析を行った. その結果, すべての食塩にPPおよびPEが存在していた. ほかにも, 4種類のMPが確認され, FT-IRでの検出が困難であった微小なMPが食塩中に存在することを明らかにした. また, ほとんどのMPは粒子状であり, 大きさは29~459µmと幅広く存在していた.
著者
熊沢 賢二 庄司 靖隆 佐藤 優理 川島 大輝 馬場 良子
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
pp.NSKKK-D-23-00028, (Released:2023-06-08)

新鮮なシソの葉 (大葉) の香気寄与成分を探索し, ユニークな香調をもつtrans-1,2-dihydroperillaldehyde (DHP) をシソ新鮮葉の香気寄与成分として初めて同定した. さらに, 官能評価とPLS回帰分析による因果モデルの考察から, DHPが「さわやかなシソ感」を高め, さらに嗜好性の向上にも関与する重要な役割を担う香気成分である事を解明した.
著者
舟木 淳子 矢野 みどり 早渕 仁美 荒井 綜一
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.43, no.5, pp.546-551, 1996-05-15 (Released:2009-05-26)
参考文献数
20
被引用文献数
1 2

福岡県産豆腐味噌漬けの熟成過程における呈味,テクスチャーおよびタンパク質の変化について検討し,次のような結果を得た.(1) 豆腐味噌漬けは漬け込み日数が長くなるほどチーズ様の味が増し,柔らかくなることが官能検査およびレオメーターによる咀嚼試験から確かめられた.(2) 豆腐の総窒素に対する水溶性窒素の割合(タンパク質溶解率)は漬け込み前の水切り豆腐で13%であったものが漬け込み後2日で41%に達し,以後やや増加した.TCA可溶性画分中の遊離アミノ酸は熟成に伴って著しく増加し,漬け込み8日で水切り豆腐の26倍に達した.主な遊離アミノ酸はアルギニン,グルタミン酸,リジン,ロイシン等であった.(3) 電気泳動によりタンパク質の分解を調べた.熟成に伴ってβ-コングリシニンサブユニットおよびグリシニンの酸性サブユーットに対応する各バンドが消失し,20kd以下のバンドが増加した.(4) 走査電子顕微鏡により構造的変化を観察したところ,漬け込み日数の増加に伴ってタンパク質の網目構造が次第に崩れ,組織間の空間の拡がりが認められた.
著者
江木 伸子 廣瀬 理恵子 平尾 和子 野田 誠司 齋尾 恭子
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
pp.NSKKK-D-22-00088, (Released:2023-06-05)

大豆分離タンパク質 (SPI)の部分的酵素加水分解が乳化安定性に影響することは既に報告されている.著者らは市販の部分的加水分解された大豆タンパク質素材を用いて,乳化安定性の高いエマルションの調製について報告した.本報の目的は,数種の熱帯果実の果汁をSPIに直接反応させることにより,SPIから保形性および安定性の高いエマルションを調製することである.その結果,パイナップル,キウイ,イチジク,メロン,パパイア(未熟)の果汁をSPIと反応させることにより,擬塑性流動を示し,保形性のある安定なエマルションを,パパイン酵素と同様に調製できることを明らかにした.本研究の範囲において,果実の種類,産地,熟度,果汁とSPIの反応条件により,エマルションの外観,SDS–PAGEによるタンパク質分解物のパターン,流動曲線による物性等が変化した.電気泳動パターンでは11Sの酸性サブユニットの消失とエマルションの安定性との関係が示唆された.
著者
比嘉 梨乃 加藤 莉子 太田 穂波 江頭 祐嘉合 諏訪 聖二 今井 啓太 平井 静
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
pp.NSKKK-D-23-00022, (Released:2023-06-02)

内臓脂肪型肥満者の脂肪組織では,酸化ストレスが亢進し代謝異常が引き起こされることで,メタボリックシンドロームの発症および進行に繋がる.ラッカセイ種皮は,通常,加工工程において,大量に廃棄されているが,抗酸化作用を有するポリフェノールを高含有していることが知られている.本研究では,ラッカセイ種皮含有黒酢飲料が,高脂肪食誘導性肥満マウスの糖・脂質代謝異常に及ぼす影響を検討した.6週齢のC57BL/6J雄マウスに60kcal% fat高脂肪食を摂取させるとともに,40倍(低濃度:LD)または20倍(高濃度:HD)に希釈したラッカセイ種皮含有黒酢飲料を20週間自由飲水させた.その結果,終体重は対照群と比較してLDおよびHD両群で有意に減少した.またHD群ではインスリン感受性指標であるHOMA-IRの有意な低下と,インスリン抵抗性指標であるQUICKIの有意な上昇が認められた.以上の結果より,ラッカセイ種皮抽出物含有黒酢飲料による肥満および糖代謝異常の改善が示唆された.
著者
中森 俊宏
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
pp.NSKKK-D-23-00038, (Released:2023-05-31)

Soybeans are rich in proteins and lipids and are often called “meat of the field.” Green soybeans, which are immature soybeans, are also highly nutritious and contain high levels of carotene and vitamin C. In Japan, green soybeans used to be harvested and consumed from May to November; however, with the development of freezing and storage technologies, they are now available throughout the year. Globally, there has been an increase in the consumption of the green soybean food, edamame, which originated in Japan, along with tofu and soy sauce. Currently, there are more than 400 unique green soybean varieties in Japan; nonetheless, studies investigating the components that determine green soybean palatability at the genetic level are scarce. During the Soybean Research Session of the 69th Annual Meeting of the Japanese Society for Food Science and Technology in 2022, the results and future prospects of the present study were presented by Dr. Tomoki Hoshino from the Department of Food, Life and Environmental Sciences, Faculty of Agriculture at Yamagata University, who is currently developing new varieties of green soybean cultivars by analyzing the genes that determine consumer palatability.
著者
中川 究也 中林 磨耶 Pramote Khuwijitjaru Busarakorn Mahayothee 西村 晃一 安信 淑子
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
pp.NSKKK-D-23-00043, (Released:2023-05-24)

凍結乾燥は脱水原理の一つとして昇華を利用することを特徴とする乾燥方法である. 本稿では, 真空状態を用いない凍結乾燥である常圧凍結乾燥の技術について概説する. 常圧凍結乾燥によって作製した乾燥食品の特徴を, ビタミン保持率, 抗酸化活性, 脂質酸化などの諸特性から紹介する. 筆者らが実施した試験結果より, 適切な乾燥条件を適用することでこれらの特性を高く保持できることが示唆された. 常圧で凍結乾燥実施するプロセスの意義を明らかにすることで, 食品製造技術としての技術的優位性を示唆し, 高品質な製品を省力的に製造する技術として提案したい.
著者
小林 りか
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
pp.NSKKK-D-23-00027, (Released:2023-05-16)

本稿では冷凍生地への油の添加が与える,解凍後の生地や焼成パンの品質への影響を検討し得られた知見をまとめた.TGA構成脂肪酸の異なる4種類の油を添加した冷凍生地について,品質を検討した結果,油中の不飽和脂肪酸の比率によってドウや焼成パンの性状に異なる影響を与えることが分かった.ドウに添加する油は,冷凍生地中のグルテンの凝集性に影響を及ぼすと共にドウの伸展性を調整し,焼成後のクラムの骨格を変化させる傾向があった.
著者
〓原 昌司 大谷 敏郎
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.47, no.8, pp.588-595, 2000-08-15 (Released:2009-02-19)
参考文献数
11
被引用文献数
1

ポテトチップからの極微弱発光現象を画像で計測し,得られた画像を比較・解析した.また,極微弱発光現象を引き起こす環境条件や原因についても検討した結果,ポテトチップの極微弱発光現象に新たな知見が得られると伴に,極微弱発光計測の品質評価への応用も可能であることが明らかになった.(1) ポテトチップからの極微弱発光は,周囲温度の影響を顕著に受け,高温になるほど発光量が多くなった.特に40°C以上になると発光量はかなり多くなった.(2) 試料周辺の酸素濃度を低下させると発光量も減少することから,極微弱発光現象は,酸素が不可欠な化学反応であることが分かった.(3) ポテトチップの発光を画像計測することで,褐変した部分からの発光量が多いことが明らかになり,発光の原因にポテトチップ中に含まれるアミノ-カルボニル反応物質も関与していることが示唆された.(4) ポテトチップの極微弱発光量の経時変化を測定すると,開封後からある時間までは徐々に増えていき,以後減少するという油の自動酸化に特有の変動を示した.(5) 製造後日数の異なる試料の極微弱発光を計測したところ,新しいものほど発光量が多く,古くなると発光量が減少することが明らかになった.また,製造後1ヶ月以内に極端に発光量が少なくなることが明らかになった.(6) 極微弱発光計測の新しい食品の品質評価手法への応用の可能性が示された.
著者
内田 丈聖 岡 美里 西原 健 坂谷 洋一郎 長田 隆
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
pp.NSKKK-D-23-00012, (Released:2023-05-11)

日向夏飲料の微生物学的安全性確保のために,原材料製造工程における日向夏搾汁について,各種細菌芽胞の汚染度を調べた.計11試料において,好気培養では51菌株,嫌気培養では12菌株を分離し,TABについては検出されなかった.また,分離した菌株のうち,Paenibacillus属細菌を最も多く検出し,その他Bacillus属,Paraclostridium属,Clostridium属細菌を得た,これより,これら細菌種が日向夏100%ジュース(pH3.1)中で発育できないため,殺菌指標菌として管理する必要はないことがわかった.今回の実験では検出できなかったTABだが,過去の変敗事例や本菌種の諸性質を考慮すると,殺菌指標菌として検討する必要がある.そのため,今後はTABによる日向夏100%ジュース中での発育試験を行い,発育する場合は,加熱殺菌指標菌として適切な加熱殺菌条件を設定して管理すべきと考える.また,さまざまな野菜汁や果汁を混ぜるミックスジュースでは,pHによってはPaenibacillus属が発育する可能性があるので注意が必要である.
著者
別府 道子 片平 理子
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.44, no.10, pp.731-737, 1997-10-15 (Released:2009-05-26)
参考文献数
6

エタノールによるポテトチップスの低カロリー化を試み,本実験では「低カロリー・低脂肪」と「おいしさ」を両立させる条件を検討した.エタノールの脱水作用を応用し,スライス状の生ジャガイモをエタノールに浸漬後,油で揚げる方法(以後前処理と略す)と,エタノールの脱脂作用を応用し,油で揚げた後の製品をエタノール処理し油を抜く方法(以後後処理と略す)の2通りの処理時期で検討した.また,エタノールの濃度は,無水エタノールの99.5%と60%(v/v),処理温度は20℃,30℃,40℃,処理時間は前処理では3分,10分,後処理では5分でおこなった.ポテトチップスの製造過程において適宜,重量,水分含量,脂肪含量を測定し,製品は色調測定と順位法による官能評価を行った.その結果,後処理に比べ,前処理の場合の方がエタノールの著しい脱水効果により,フライ後の製品の脂肪含量は減少した.エタノール濃度が高く,処理温度が高いほどエタノールの脱水または脱脂の効果が強い傾向が認められた.色調もエタノール処理の場合の方がやや明るい製品もあった.さらに,無処理の対照と前処理2例,後処理1例で試作し,主要一般成分分析,一対比較法による官能評価,購買意欲調査をおこなった,著しく低脂肪,低カロリーになった前処理の場合よりは,低脂肪,低カロリーの点ではやや劣るが,官能評価や購買意欲調査の結果から,後処理の方が優れていた.嗜好性を高める加工操作の油脂の使用をそのままにしたエタノール処理によるポテトチップス製造の可能性を示した.
著者
稲川 裕
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
pp.NSKKK-D-23-00019, (Released:2023-04-24)

真空包装と加圧加熱により、常温保存でき、無添加で生果実の食味、香りを残し、外観に優れる果実加工品“レアフル”を開発した。「レアフル」の製造は、皮むき・カット・真空パック・レトルト殺菌機による加圧加熱の工程で行う。パック時の真空度は99 %以上に設定する必要がある。加圧加熱温度100 ℃、時間10分が適当である。製造後の変色を防ぐためにはパウチのガスバリア性能が重要で、酸素透過度が極めて低いタイプが必要である。レアフルは北海道内5社に技術移転され、製品は一般向けおよび業務用として販売され、生産量は順調に増加している。
著者
川口 友彰
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
pp.NSKKK-D-23-00016, (Released:2023-04-24)

There has been growing interest in inside-outside beauty products. Companies in Fukuoka Prefecture were not able to develop such products as expected because of the lack of collaboration with skin health research experts. The diverse and complex needs of the companies did not closely match the specific materials or technologies developed by public research or other institutions. In this work, we describe the support system we have established for the development of functional food and cosmetic products. The system consists of a series of technologies such as the extraction, analysis, isolation, identification, concentration and enrichment of bioactive compounds; the functional analysis of food materials, with special focus on skin care function; and drying and powdering. Thirty-eight products have been successfully released by the companies through the application of this system. In conclusion, the support system we established was considered useful to promote the development of functional food and cosmetic products in Fukuoka.
著者
伊藤 優志
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
pp.NSKKK-D-23-00025, (Released:2023-04-19)

In order to prevent the decline of Japanese agriculture, forestry, fishery, and food industries as well as to promote their sustainable development, it is essential to capture growing overseas markets through export promotion and overseas expansion efforts. In this presentation, I will explain the policies for facilitating the export of Japanese agricultural, forest, and fish products and food, with the aim of achieving the export value targets of 2 trillion yen in 2025 and 5 trillion yen in 2030.
著者
長谷川 美典 川﨑 あけみ 小川 一紀 杉浦 実 矢野 昌充
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
pp.NSKKK-D-23-00026, (Released:2023-04-03)
被引用文献数
1

国産果物の高品質には定評があるにもかかわらず,国民の消費量については「毎日くだもの200グラム運動」で推奨されている量の1/2に留まる. 諸外国に比較しても著しく低レベルである. そこで、発表者らは4半世紀にわたって進めてきた「果物と健康」に関する研究の成果を活用し、果物の消費拡大をアピールしている. 更には任意団体を2つ立ち上げ,消費拡大活動に向け工夫を重ねている.今回、その成果と将来展望について報告する.