- 著者
 
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             山内 克哉
             
             伊藤 倫之
             
             美津島 隆
             
             三浦 美穂
             
          
 
          
          
          - 出版者
 
          - 社団法人日本リハビリテーション医学会
 
          
          
          - 雑誌
 
          - リハビリテーション医学 : 日本リハビリテーション医学会誌 (ISSN:0034351X)
 
          
          
          - 巻号頁・発行日
 
          - vol.42, no.4, 2005-04-18 
 
          
          
          
        
        
        
        慢性呼吸不全患者は,呼吸補助を行うと呼吸状態が改善することを経験する.今回,気道確保を必要とせず呼吸補助を行える長所を持つRTXを使用し,呼吸状態の改善の有無を検討した.症例は81歳,男性.10年前より肺気腫の診断で通院していた.2003年8月より呼吸状態悪化し,在宅酸素療法施行となった.2004年8月10日より入院加療し,口すぼめ呼吸や筋力増強訓練などの呼吸リハを開始したが,呼吸状態の改善は得られなかった.11月8日より1週間,毎日1〜2時間RTXを使用し,前後の血液ガス,呼吸機能検査を測定した.結果,血液ガスは,PaCO_2低下,PaO_2増加反応を示した.呼吸機能検査では,%VCは増加したが,FEV_1.0は低値のままであった.また,RTX使用で呼吸疲労度は軽減し,本人の満足度も得られる結果となった.今回の症例では,RTX使用が有用であり,今後も更なる症例を重ね検討を加える必要がある.