著者
作花 一志
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.45, pp.27-32, 2007-05-19
参考文献数
5

ケプラーの法則に基づいて惑星の運動を視覚的に表示するプログラムを制作した。これを用いた授業で次のような事項の理解に有効であった。・離心率,面積速度の概念の把握。・非線型方程式の解法と可視化。・二十四節気における地球の位置。・冥王星軌道の特異性と惑星の新分類。・過去未来の惑星集合。
著者
内藤 広志 齊藤 隆
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.13(2008-CE-093), pp.33-40, 2008-02-16

プログラミング演習で学生のプログラムを採点する負荷を軽減するためにコンピュータ支援評価(Computer-Aided Assessment CAA)システムが利用されている.CAAシステムではソフトウェア工学で提案された様々な技法を用いて複数の観点からプログラムを評価し,その評価値の合計を課題の点数とする分析的な採点法をとっている.しかし,この方法では学生の誤りを発見し指導に役立てるのは困難である.本稿では,演習中の学生の進捗状況を把握するために開発したHerculesの機能とGUI,検査項目の記述法を述べる.Herculesは400人規模の演習で利用している.Herculesの機能について教員にアンケート調査をおこない演習の効果的な実施に有効であると評価を得た.
著者
藤井 寛
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.16, pp.115-117, 2006-02-18

マルチOS環境の構築方法を東京経営短期大学での事例をもとに紹介する。このシステムでは、Windows Mac UNIXを1台のコンピュータで利用できる。Netbootの採用により、サーバ、クライアントの管理負担とトラブルが軽減し、利用者へは実作業に集中できる環境を提供する。A multi-OS bootable system based on Mac OS X is proposed. In the system,windouws,Mac OS X,and UNIX including Linux are available from iMac terminals.
著者
山口 直人 塩見 彰睦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.103, pp.7-12, 2003-10-17
参考文献数
2

SEP-3は、静岡大学情報科学科の計算機教育用に開発されたマイクロプロセッサである。現在は回路図入力によるボトムアップ式で設計演習を行なっている。一方、実際の設計現場では言語ベースのトップダウン式設計手法へのシフトが起きようとしており、本学の設計演習もこのような変化に対応する必要がある。そこで本研究では、C言語を拡張したHDLであるHandel-Cを用いたトップダウン方式のSEP設計方法を提案し、その工数を評価した結果を報告する。実験の結果、目標工数36時間未満を達成することができ、回路規模も現行の実験ボードに実装可能な規模であることが確認できた。In our university, the design exercise of microprocessor SEP-3 for education using a schematic entry CAD is performed with bottom-up method. On the other hand, design site is try to change to top-down design method using C base hardware description language. We also have to apply to such change. In this paper, we propose the top-down design of SEP-3 using Handel-C, and describe the design effort. At the result, new design method needed 15 man-hour and required approximately 10,000 gates.
著者
鈴木 栄幸 加藤 浩 佐々木 真理
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.93, pp.33-40, 1996-09-20
被引用文献数
1

本報告では、プログラミング協同学習ソフトウェア「あるごありーな」を利用した実験授業のインタラクション分析結果について述べる。「あるごありーな」は、プログラミングを含むソフトウェア作成技術育成を目的とした対戦型相撲シミュレータである。学習者は、力士の動きをプログラム言語を使ってプログラムし、他人の力士と対戦させる。対戦を活動の中心におくことは、強い力士を作ることを共通に志向する実践共同体の形成を支援する。この共同体の中で生徒らは自分の位置、すなわちアイデンティティを確立するともに、ソフトウェア作成技術を身につけていくのである。ビデオ分析結果により、「あるごありーな」が生徒らによるプログラミングの実践共同体の形成・維持を支援すること、学習はその共同体内でのアイデンティティの変容過程として捉えられることが示された。In this paper, AlgoArena system and results of an ethnographic study in an AlgoArena classroom are described. AlgoArena is a Sumo simulator software with which learners can program their own Sumo wrestlers with LOGO-based programming language and can have bouts with the others' wrestlers. The goal of this software is to foster programming ability. AlgoArena supports forming community of learners upon which the collaborative programming learning can be occurred by providing shared place for bouts, shared terms and artifacts to talk about their activities, and shared goal. An ethnographic investigation in the AlgoArena classroom revealed that: AlgoArena supports students to form their community as programmers; students learn programming skills through participating in the community; the process of identity formation in the community is inseparable from the learning process.
著者
君島 浩
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.125, pp.55-64, 1997-12-19
被引用文献数
2

米国カリフォルニア州マリン郡のノバト高校のコンピュータ導入状況を見学したので報告する.地域主体でコンピュータを導入したこと,従来のカリキュラムをあまり変えずに道具としてコンピュータを導入したこと,そのために各科目の先生が努力してコンピュータを勉強したことなど,参考になる点が多い。1996年と1997年の2回,弊社主催の米国ツアーで訪問して得た情報と考察とを述べる.This paper reports on the introduction of computers to Novato High School, Marin county, California, U.S.. This case shows that ; 1) the community drives this program, 2) computers are introduced as tools for the existing curricula, 3) teachers of every subjects study computers. This paper reports on the visits at 1996 and 1997, and describes my consideration.
著者
赤池 英夫 角田 博保 角田 博保
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.103, pp.15-22, 2008-10-18
被引用文献数
1

集合教育に用いる e -ラーニングシステム SHoes の開発を行っている.本年度より自宅からの利用が可能になり,復習支援に対するニーズは高まってきた.そこで,今回新たに動画配信機能 自動で採点と弱点判定が行われる練習問題提示機能 勉強会支援機能という 3 つの復習支援機能を追加することにより,総合的に学生の復習をサポートし,学習において重要となる復習への動機づけと 学習効果の向上を目指す.本稿では,システムの各種機能および復習における利用状況について報告する.We developed an e-learning system named "SHoes." It has been used over the past sevaral years and upgraded continuously. This time, in order to promote lesson review, we started to serve connections to the system from outside the campus. Moreover, we added three functions to SHoes for the purpose of helping student's activity: video clip delivery, automatically scoring exercises and study session management. In this paper, experience obtained from past lectures and the reason why we decided to improve SHoes that way are described.
著者
辰己 丈夫 大岩 元 斎藤 俊則
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.62, pp.57-62, 2005-06-18

筆者らは、放送大学教養学部の授業科目「情報技術と社会('05)」を2004年度1年間をかけて収録した。この授業は2005年度から4年間放送され、数千人の登録学生が放送講義を視聴して、印刷教材を読んで、単位認定試験に取り組む。本発表では、実際の収録の過程を振り返りながら、このような放送講義では何ができるのか、何ができないのかについて述べる。また、入学試験が存在しない放送大学において単位認定が持つ機能と意味について考察を行なう。We produced a subject "Information and Communication technologies and Society" at The University of The Air school. In this report, we describe the process of the production we experienced. We report what we can do and what we cannot do in this broadcasting lecture. We will talk about the function and the meaning of the unit recognition in The University of the Air which does not have the system of entrance exam.
著者
前野 譲二
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.130, pp.47-51, 2006-12-09

パスワードは,最も基本的かつ重要な認証方法として利用され続けている.個人別にカスタマイズされたサービスがWebによって多く提供されるようになっているが,ここでも認証はパスワードが基本である.このような状況の中,管理しなければならないパスワードの数は年々増加をしていくものと考えられる.一方で,パスワードに利用することのできる文字列長も長くなり,あるいはパスフレーズも利用することができるケースが増えているなど,パスワードに関して常識とされてきた状況は変化しつつある.それにもかかわらず,パスワードに関する教育にはあまり変化が見られない.本稿では,早稲田大学における利用者のパスワード設定傾向調査を含めて,パスワードとその教育について見直すことを提案する.Password has been the most basic and important sauthentication method. As more and more services are provided with the Internet, mostly with Web, we have to manage more passwords than ever. Although we haven't changed much the way to teach about password, circumstances have been changed. For example, we can use more than 8 characters. Not so many systems allow users to utilize operating system directly, that a compromised account doesn't necessarily mean compromise of a part of the system.This essay proposes we have to rethink about password scheme and its education.
著者
右近 豊
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.122, pp.1-8, 2001-12-14
参考文献数
6
被引用文献数
2

本稿では、なぜ日本ではインストラクショナル・デザイン(以下、ID)が普及しないのか、その理由と解決策を探る。欧米のIDの例を見ると、弊社の実践的ID技法としてのUNIKIDS と同様に、IDにはプロセスの定義、各プロセスに対する成果物、役割、技法の定義が必要であり、かつレビューによって教材の品質の属人的を排除できるとしている。しかし、目標の分析に対するアプローチや、教育的配慮として教授戦略と教授戦術の考慮に関してはそれぞれに異なっている。UNIKIDSで工夫した教授戦略および、Eラーニング に特に必要とされる教授戦術の配慮によって、品質の高いコンテンツを作成できるように配慮した点を報告する。さらに、ID支援ツールによるレビュー効率の向上を報告し、ID途中成果物の流用性について提言することにより、ID支援ツールの存在が日本におけるIDの普及に貢献するであろうことを述べる。Why ID (short for "Instructional Design") has not been diffused in Japan? This article explores its reasons and solutions. When I survey some ID methodologies in Europe and the U.S., they say it is necessary the definition of processes, the definition of artifacts, roles, techniques belong to the each process. And the quality of materials will be free from any personal characteristic by coming under review artifacts along above processes. This opinion is same as the practical ID methodology named "UNIKIDS" that our company developed. But there are differences about the approach for Objective analysis, and from the pedagogical view, educational strategy and tactics. I report devises about educational strategy and special tactics for eLearning guaranties high quality contents in the UNIKIDS methodology. In addition, I report that ID supporting tool has increased productivity of the review, and I suggest that some intermediary artifacts produced from ID supporting tool have a possibility of reusability. This means that ID supporting tool will contribute of ID being diffused in Japan.
著者
江木 啓訓 辰己 丈夫 須田 良幸
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.101, pp.103-108, 2007-10-06
被引用文献数
1

学習管理システム(LMS)が、教育機関における情報基盤として幅広い役割を担うようになっている。一方で、個々の大学では履修情報、シラバス、成績評価といった学務情報のほか、教室や各種設備の予約スケジュールなどの利用管理に関する情報システムを運用している。LMS を教育の基盤システムとして教員が効率的に利用するためには、これらの学内の他情報システムと連携するとともに、授業遂行上の様々なワークフローを考慮する必要がある。本稿では、まず東京農工大学における e ラーニングの取り組みを概説する。次に、LMS や学内の情報システムを取り巻く、運用上の多様なワークフローについて整理する。さらに、講義で用いる教室や機材の管理に注目し、多様なワークフローを考慮した moodle 上での予約モジュールとして実現する際の課題について整理する。Learning Management Systems (LMS) come to play an important and large role in many educational institutions. Therefore, LMS is considered as one of the educational infrastructures in these days. On the other hand, Management Systems for Educational Information including course registration, syllabuses, grades are also operated, as well as Reservation systems of classrooms or equipments. In order to encourage teachers to make full use of LMS, designing cooperative system among those systems are required. We analyze and investigate complicated workflows at educational institutions, and discuss the design of a reservation module for Moodle.
著者
戸田 英貴 江木 啓訓 須田 良幸 品川 徳秀
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.64, pp.49-54, 2008-07-05

学習管理システム (LMS) が教育機関で広く利用されているが,LMS とは別に,履修情報,シラバス,成績評価などを取り扱う学務情報システムなどが運用されていることが多い.LMS を教育基盤システムとして効率的に利用できるようにするためにも,LMS は学内の他情報システムと連携する必要があると考えられる.本論文では,東京農工大学で LMS として利用されている Moodle と学務情報システム間のデータ連携を実現するために,実際に Moodle 用モジュールの開発と実装を行い,運用した効果について紹介する.さらに,今後の課題について検討する.Learning Management Systems (LMSs) are widely used in many educational institutions. In addition, information systems of school affairs are used to manage course registration profiles, syllabi, records of students. LMS should cooperate with other information systems of school affairs to make good use of LMS as an infrastructure of educational information systems. This paper reports an experiment of system integration of Moodle, which is a well-known LMS, and the information system of school affairs in Tokyo University of Agriculture and Technology. We have developed a data integration module of Moodle and investigated its effectiveness. We also discuss future issues of cooperative procedures.
著者
玉真昭男
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.128, pp.29-36, 2008-12-13
被引用文献数
1

プログラミング教育において重要なことは、文法マスターと数多くの問題演習に加えて、数千行以上のプログラムの開発体験を積ませることである。 3D ゲーム開発は格好の課題となる。これまでに、 Visual C++ と DirectX を組み合わせ、 3D 描画技術を用いた各種のゲームを作成してきた。物理モデルを取り入れ、ゲームに登場する 3D オブジェクトに物理法則に従ったリアルな運動や挙動をさせることも出来た。今回、シューティングゲームとレースゲームの2つの成果を報告する。後者に於いては、運転再現モード等を追加して、運転の評価・分析が行えるシステムに拡張した。これを 「全日本学生フォーミュラ大会」 に向けたドライバーの運転練習に活用し、総合成績アップにつながる成果が得られた。In the programming education, what is important are not only mastering the programming language grammar and solving many exercises, but also development experience of a program over 3000 lines. 3D-games are good targets for that purpose. This year, two students developed a shooting game and an F1-racing game. Each of them developed an over-10,000 line program and found how difficult a 3D-game development was. They also knew the necessity of knowledge in mathematics and physics, which proved that game development is very good target for the programming education as well as basic subjects education. The F1-racing game has been developed to a racing simulator for the "Student Formula SAE Competition 2008" and helped the driver train his driving skill off the course.
著者
並木 美太郎 川合 秀実
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.12, pp.143-150, 2007-02-17

2004年度から開始された文部科学省の「IT人材育成プロジェクト」において、ITに関する知識・技能を有する高校生のアイデア・スキルを発揮させることで独倉雌を向上させる「ITスクール」の2006年度の実施について報告する。過去2年間同様、5泊6日の合宿形式で約30名の生徒に、SqueakとSmalltalkを用いてオブジェクト指向の概念を講義・実習し、自由研究で小規模なシステムを作成させた。結果としては、概ね好評、自由研究などでも完成度の高い作品を作成するなど、一定の効果を得ることができた。また、本稿では2004年からの3年間を概観する。
著者
廣瀬 慎吾 武井 惠雄 荒井 正之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.123, pp.55-61, 2003-12-15

初等・中等教育における情報教育では,フルサイズキーボードを使用した,きちんとした文章作成能力の育成が重要である.本研究では,そのような目的に合った学童用モバイルシステムを提案する.このシステムはフルサイズの丸められるキーボードを備えているので,学童はランドセルへ入れて学校と家庭の間を持ち運び,教室内学習と校外学習の両方で同じコンピュータ環境を使って学習することができる.ハンディサイズの組込みLinuxコンピュータで学童用モバイルシステムを試作した.今後,実際の教室内学習と校外学習を通じて,学童のきちんとした文章作成能力の育成に有効であることを証明していく.In the information study in elementary and secondary education, training for writing the orderly text creation with the full-size keyboard is important. Then we propose a mobile system suitable for such purposes. Schoolchildren will be able to use the system for the classroom learning and home study, because the system has a full-size foldable keyboard and they can stow the system into their knapsacks and carry about it on one's way to and from school. We produced a prototype of the proposed system using a Linux built in computer of a handy size. We plan to evaluate the system through actual classroom learning and home study.
著者
本池 祥子 佐久嶋 ひろみ 仲光廣晃 清野 正樹 寒河江 雅彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.40, pp.41-48, 2001-05-12

学校等での集合学習において、生徒一人ひとりの学習のペースやレベル、好み等の特質に合わせたマルチメディア学習環境を実現するために、「情報ランドセル」というコンセプトを提案する。今回、学習教材として小学生向けの英語教材を用意し、DVD-RAMによる「情報ランドセル」を実装して、岐阜市の小学4年生約120名を対象に実証実験を行ない、各生徒にとってよりふさわしい学習教材をより効率的に「情報ランドセル」上に配信する仕組を検証した。その結果、学習教材の必要度の差を利用して、バックグラウンドプロセスで配信する仕組を取り入れることで、生徒の学習を休止する影響をできるだけ小さくしながら、効率的に学習教材を配信できることが実証できた。The authors propose a concept of "Information Satchel", which provides a personalized learning environment for school children. Each "Information Satchel" acts as a personal container for learning materials adaptively selected for each child based on the status of learning such as progress, maturity, and interests. We implemented an experimental "Information Satchel" system using DVD-RAM, which selects appropriate learning materials and efficiently delivers them to each child. From the result of our system architecture evaluation, we confirmed, by downloading lea rning materials in a background process based on the necessity level of learning materials, the total cost of the delivery of learning materials could be reduced.
著者
松木保浩 稲垣 嘉信 坂本 久 喜田弘司 垂水 浩幸
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.108(2006-CE-086), pp.59-66, 2006-10-21

近年,学生がレポート作成時にwebで手軽に調査できるようになって来たが,ただ写しているだけという弊害も指摘されている.そのような中,まじめにレポートを作成した学生には努力を正当に評価されたいという要求がある.本稿では,レポート作成中のコピー操作やキーボード操作など,学生のレポート作成過程を記録し,教師にレポート作成時間や文字の入力頻度などの様々な解析結果を閲覧させることにより,まじめな学生が正当な評価を受けられるよう支援するシステムについて,基本設計と予備調査実験について述べる.
著者
富永 浩之 倉田 英和 林 敏浩 安藤 一秋 垂水 浩幸
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.42(2008-CE-094), pp.49-56, 2008-05-10

大学情報系学科の入門的 C 授業において,初心者向けの小コンテスト形式でのプログラミング演習を提案する.また,大会運営を支援するサーバ tProgrEss を開発する.本提案のコンテストでは,授業中に複数の問題を提示し,学生がローカル PC で作成したソースコードをサーバ側にアップロードさせる.サーバは,入出力サンプルによる実行テストで,プログラムの正誤判定を行う.出題においては,学習項目となる書法を整理して,中間目標となる複数の予備テストを導入し,解法のヒントや実装手順を示す.これにより,テストの重要性を認識させ,仕様に沿ったプログラムの完成までを段階的に誘導し,取組みへの手掛かりとさせる.時間と誤答による得点ルールを採用し,結果をランキングとして公開する.これにより,競争意識を促進し,演習を活性化させる.問題作成のガイドラインを示し,授業実践として,実際にコンテスト形式の演習を行った.アンケート評価や学習状況の履歴を分析し,本研究の教育効果を検証した.
著者
佐久間 拓也 池辺 正典 石井 信明 川合 康央 釈氏 孝浩 宮川 裕之
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.64(2008-CE-095), pp.45-48, 2008-07-05

以前に行われていた入学課題では出題や提出が難しく,また入学前に入学予定者との交流は皆無であった.今回入学予定者を対象に SNS を構築して,入学前課題の出題や提出および入学前での教員・入学予定者・在学生間の交流を行った.本稿はこの報告である.
著者
今枝 恒治 河合 敦夫 石川 裕司 永田 亮 桝井 文人
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.13(2002-CE-068), pp.39-46, 2003-02-07

本論文では,実際に日本語学習者の書いた作文を題材として,比較的書き誤る可能性の高い格助詞に対して,誤りの検出と訂正を行うシステムを構築した.この手法として,まずルールに基づいた処理をおこない,そこで検出・訂正できなかった誤りに対して,格フレーム照合をおこなう.格フレーム照合では,入力文の格フレームと辞書から得られる格フレームを比較することにより,誤りの検出および訂正をする.実験の結果として,75.6%の誤り検出率と,62.5%の誤り訂正率を得ることができ,本手法が,日本語学習者の書いた作文中の格助詞の誤り検出・訂正に有効であることを示すことができた.