著者
石川 森夫
出版者
日本食品微生物学会
雑誌
日本食品微生物学会雑誌 (ISSN:13408267)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.49-59, 2009-07-31 (Released:2009-08-27)
参考文献数
50
被引用文献数
2 1
著者
神吉 政史 石橋 正憲 依田 知子 塚本 定三
出版者
Japanese Society of Food Microbiology
雑誌
日本食品微生物学会雑誌 (ISSN:13408267)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.216-220, 2004-10-15 (Released:2010-07-12)
参考文献数
13
被引用文献数
2 4

赤身魚について生鮮魚20検体および加工品39検体を調査した結果, 好塩性ヒスタミン生成菌を生鮮魚7検体および加工品5検体から分離し, 腸内細菌科のヒスタミン生成菌を生鮮魚8検体および加工品13検体から分離した.マグロ10検体中6検体よりPhotobacterium phosphoreumを分離したが, その他の魚種では10検体中1検体からPhotobacterium damnselaeを分離したのみであった.腸内細菌科のヒスタミン生成菌については生鮮魚と加工品で検出率に差はなかった.しかし, その菌数は加工品2検体で104cfu/g以上となったのに対して, 生鮮魚では3.2×103cfu/gが最高であった.我々は今回の結果により, ヒスタミン食中毒の原因菌は生鮮魚では主にP.phosphoreumであり, 加工品では主に腸内細菌科の菌である可能性が高いと結論づけた.
著者
山本 詩織 秋元 真一郎 迫井 千晶 山田 研 壁谷 英則 杉山 広 髙井 伸二 前田 健 朝倉 宏
出版者
日本食品微生物学会
雑誌
日本食品微生物学会雑誌 (ISSN:13408267)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.77-82, 2022-06-30 (Released:2022-07-07)
参考文献数
24

This study examined the thermal kinetics in wild deer and wild boar meats by low temperature cooking process as well as its bactericidal effect. The thermal processing so as to heat the inner-core of the samples at 65℃ for 15 min, 68℃ for 5 min, 75℃ for 1 min in steam convection oven exhibited faster elevation rate of the internal temperature of wild deer meat than wild boar meat, while their sterilization values after the thermal processes were estimated to be almost equal. Naturally contaminated fecal indicator bacteria were not recovered from all samples after the above-mentioned processing. Spike experiment resulted that approximately 6.6–7.8 log CFU/g of STEC O157 and/or Salmonella spp. were not recovered from the wild deer meats after the three types of thermal cooking. Thus, these data indicated aptitude of these low temperature cooking conditions to minimize the microbiological risks in the game meat.
著者
稲崎 倫子 板持 雅恵 名古屋 真弓 佐賀 由美子 稲畑 良 滝澤 剛則 小渕 正次
出版者
日本食品微生物学会
雑誌
日本食品微生物学会雑誌 (ISSN:13408267)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.81-87, 2018-06-30 (Released:2018-09-20)
参考文献数
20
被引用文献数
1 1

2013年4月に富山県内で発生し,行政検査において原因未特定であった食中毒疑い事例の有症者検体について,次世代シークエンサーを用いたメタゲノム解析により病原体遺伝子の検索を試みた.その結果,すべての検体からSaV GV.2のリードが検出された.当衛生研究所で実施しているリアルタイムRT-PCR法に用いるプライマーおよびプローブの塩基配列を参照株(NGY-1株)と比較したところ,その結合部位にミスマッチがみられた.そこで,NGY-1株に特異的なプライマーを作製してnested RT-PCR法により再検索したところ,すべての検体からSaV GV.2の遺伝子が検出された.PCR増幅産物の塩基配列は検体間で100%一致し,NGY-1株と99.8%相同であった.したがって,本事例はSaV GV.2が原因であったと断定された.さらに,2010~2014年のウイルス不検出の胃腸炎症例検体についてSaV GV.2の検索を行ったが,ウイルスは検出されなかった.しかしながら,2010~2014年に県内で採取した下水流入水からSaV GV.2の検出を試みたところ,本事例の発生と同時期にNGY-1様株が検出されたことから,不顕性感染等による本ウイルスの浸淫が事例発生につながった可能性が示唆された.以上から,原因不明の集団胃腸炎事例の病原体検索にNGSによるメタゲノム解析が有用であることが示された.
著者
下島 優香子 井田 美樹 西野 由香里 石塚 理恵 黒田 寿美代 仲真 晶子 平井 昭彦 貞升 健志 甲斐 明美
出版者
日本食品微生物学会
雑誌
日本食品微生物学会雑誌 (ISSN:13408267)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.209-214, 2015-12-30 (Released:2016-01-08)
参考文献数
28

2010~2013年に都内の食肉処理場および小売店で購入した牛内臓肉104検体について,糞便系大腸菌群,VTEC,C. jejuni,C. coli,SalmonellaおよびL. monocytogenesの調査を行った.その結果,糞便系大腸菌群は, 85検体(81.7%)が陽性であった.VTECは25検体(24.0%)から31株検出された.そのうち1検体は糞便系大腸菌群陰性であった.血清群O157は 17検体(18株),O26が1検体(1株),O103が1検体(1株),その他の血清群(O1,O28,O91,O153,OUT)が7検体(11株)から検出された.付着遺伝子保有状況を調べた結果,eaeは血清群O157,O26,O103の20株が陽性,saaは血清群O28,O153,OUTの5株が陽性であった.aggRはすべての株が陰性であった.C. jejuniは42検体(40.4%)から50株,C. coliは16検体(15.4%)から16株が検出された.Salmonellaは4検体(3.8%)から5株検出され,血清群はO4群が4株(いずれも血清型Derby),O3, 10群が1株(血清型Amsterdam)であった.L. monocytogenesは22検体(21.2%)が陽性であった.以上の結果から,牛内臓肉は腸管出血性大腸菌を含む食中毒菌に高率に汚染されていることが明らかとなった.
著者
浅尾 努
出版者
日本食品微生物学会
雑誌
日本食品微生物学会雑誌 (ISSN:13408267)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.83-88, 2013-06-30 (Released:2014-01-29)
参考文献数
13
被引用文献数
1
著者
清水 潮
出版者
Japanese Society of Food Microbiology
雑誌
日本食品微生物学会雑誌 (ISSN:13408267)
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.87-94, 2002-11-30 (Released:2010-07-12)
参考文献数
23
被引用文献数
1
著者
中川 弘 水野 竹美 清水 隆浩 金子 旬一 角野 政弥 伊藤 武 坂井 千三 寺田 厚
出版者
Japanese Society of Food Microbiology
雑誌
日本食品微生物学会雑誌 (ISSN:13408267)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.61-66, 2001-06-30 (Released:2010-07-12)
参考文献数
27
被引用文献数
6 7

Lactic acid bacteria belonging to the human normal flora of the mouth and intestine were used for fermented food as starter cultures.In salted vegetables fermented by lactic acid bacteria, the fermentation of lactic acid bacteria was markedly affected by salt concentration.A sample of 23 salted vegetables were purchased from a retail shop in Tokyo, and 2 homemade samples were also used.A total of 164 strains of lactic acid bacteria were isolated from 19 samples.For the fermentation test, API 50 CH galley and CHL medium were used according to the manufacture's instructions, and identification of species of lactic acid bacteria was performed using API 50 kit and Bergey's manual.Lactic acid bacteria levels ranged between 104 cfu/g and 108 cfu/g widely.The isolated lactic acid bacteria were Lactobacillus, Lactococcus, Leuconostoc and Pediococcus.The predominant species were Leuconostoc mesenteroides and Lactococcus lactis.
著者
岸田 直裕 秋葉 道宏
出版者
日本食品微生物学会
雑誌
日本食品微生物学会雑誌 (ISSN:13408267)
巻号頁・発行日
vol.26, no.4, pp.195-201, 2009-12-31 (Released:2010-07-15)
参考文献数
33
被引用文献数
1 1
著者
横山 博
出版者
日本食品微生物学会
雑誌
日本食品微生物学会雑誌 (ISSN:13408267)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.100-103, 2013-06-30 (Released:2014-01-29)
参考文献数
19
被引用文献数
2 4