著者
河尻 寛之 青木 功介 松田 俊寛 中野 愼夫
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC)
巻号頁・発行日
vol.2011-EC-20, no.19, pp.1-6, 2011-05-06

動物園や植物園では入園者数の減少が問題となっており、動植物への興味が増すようなITサービスの導入が進められている.近年 GPS 機能のついたスマートフォンなどの小型端末が普及してきており、位置情報を利用した情報サービスが増加している.本報告では動物園のような園内において活用するための、局所的なナビゲーションシステムの機能と実証実験結果を述べる.
著者
三武 裕玄
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC) (ISSN:21888914)
巻号頁・発行日
vol.2019-EC-53, no.2, pp.1-2, 2019-08-13

人は古来から魅力的な架空のキャラクタを生み出すとともに彼らが現実の存在であることを夢みてきたが,現代において我々は技術でその夢を叶えつつある.本発表では,生きて我々の存在に気づいてくれているかのようなインタラクションを可能にする振る舞いの自動生成やそのデザイン手法,およびキャラクタと人を地続きの存在にするための提示手法について自身の研究例を交えつつ俯瞰し,キャラクタを社会の一員とするためのキャラクタ創作 ・提示技術の展開について考える.
著者
梅澤 章乃 竹川 佳成 平田 圭二
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC) (ISSN:21888760)
巻号頁・発行日
vol.2017-EC-44, no.25, pp.1-5, 2017-05-25

対面コミュニケーションにおいて,人は対話者の顔の特徴から対話者の性格を推測するといったように,顔は人の印象を決める重要なパーツである.また,対話者の顔の印象が好ましいほど,対話者に対して親近感が湧く傾向があるということも知られている.自分自身の顔そのものを変えることができれば,他者に与える装着者自身の印象や雰囲気をより柔軟により強力に操作できると考えられる.そこで本研究では,ユーザの顔をアバタの顔に変えられる仮面型ディスプレイ e2 - Mask の提案を目的とする.
著者
吉田 夏子 福嶋 政期 会田 大也 苗村 健
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC) (ISSN:21888914)
巻号頁・発行日
vol.2016-EC-39, no.3, pp.1-7, 2016-03-09

ブレインストーミングは,複数人で思考することで問題を多角的に捉えアイデアを発散することができるという特性から,ビジネスや教育の現場で広く採用されている.本研究では Facebook のいいねボタンに着想を得て,物理ボタンの押下により誰でも簡単に楽しくアイデアを褒め合うことで,ブレインストーミングの生産性を向上させるシステムを提案する.本稿では,本システムの効果を検証した結果を報告する.
著者
横山 真男 斉藤 勇也
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC)
巻号頁・発行日
vol.2015, no.22, pp.1-6, 2015-02-23

1980 年代から 2000 年にヒットした邦楽の楽曲構造を分析し可視化を行った.対象として,オリコンランキングの 1980 年から 2007 年の各年で Top10 に入る楽曲について調査した.本研究では,曲のサビに注目し,コード進行の頻度やパターン,シンコペーションの数,動機のパターンを取り上げ,年毎にその特徴を分析した.We analyzed and visualized the music structures of the Japanese pop music that made the hit from the 1980s to 2000s. The musical pieces investigated here are that the music ranked in Top10 at each year of the Oricon ranking from 1980 to 2007. In this study, we focused on sabi (chorus) of the music and investigated the characteristic of the chord progression, the number of syncopation and the pattern of the motive.
著者
斉藤 哲也 楊 迪寧 星野 准一
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.1-6, 2011-05-06

本稿では,公共空間の活性化のために,ゲーム世界と実世界のコミュニケーションを相互に楽しむパブリックオンラインゲームシステムを提案する.オンライン上でゲーム参加者の活動により変化し続けるゲーム世界の風景を,大型ディスプレイを通して公共空間に提示する.公共空間では,オンライン上の変化を多くの人が俯瞰的に観察・鑑賞でき,またゲーム参加者自身へも公共空間での観察活動の参加を促す.本システムの設置と運用により,多くの人が自然に公共空間に訪れ,楽しい時間を過ごせると期待できる.提案システムを制作し,実際にユーザに体験してもらい,評価実験を行うことで,本システムの有効性を示す.In this paper, we propose the public online gaming system to enjoy a communication in the game world and the real world mutually for the better public space. The main system shows the scenery of the game world which the activity of the online gaming participant changes through the large-sized display in the public space. A lot of persons can appreciate a bird's-eye view of the system and also it prompts game participant himself, too, to participate in the observation activity in the public space. We think that a lot of persons come naturally to the public space and can spend delightful time by the establishment and the operation of the main system. We create a proposed system, do an evaluation experiment after having a user experience the system actually and show the validity of this system.
著者
福井 真理子 阪口 紗季 松下 光範
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC) (ISSN:21888914)
巻号頁・発行日
vol.2016-EC-39, no.1, pp.1-8, 2016-03-09

本研究では,実物体に映像を足し合わせることによって,秘匿された情報を視覚化する手法を提案する.提案手法では,錯覚を応用したエンタテインメントであるスキャニメーションの技法をプロジェクションマッピングに応用する.それによって,実物体の外観に付与されたパタンに対し,プロジェクタからの投影映像のパタンを重畳することによって,情報を視覚化することを可能とする.これにより,それぞれ単体では意味をなさない物体の外観と投影映像が重なり合ったときにのみ,意味のある情報として視覚化できるといったインタラクションが実現できる.
著者
湯村 翼
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC) (ISSN:21888914)
巻号頁・発行日
vol.2015-EC-37, no.3, pp.1-3, 2015-08-16

新たな成果や知見が発表される場は,アカデミック (学術会議や学術論文) 以外に,IT 勉強会,ハッカソン,Maker Faire,ニコニコ学会 β,ニコニコ動画,YouTube,KickStarter など多岐にわたる.これらに類する活動は昔からあったと推測されるが,近年のウェブサービスの充実とともにその様子が浮き彫りとなってきた.これらの場では、未知の知見が大いに含まれているものも数多く発表されている.人類の進化のためには適切に取り扱い広く共有されるべきであるが,学術論文の引用のような明確なルールは存在していない.本発表は,アカデミック以外の場において発表される成果や知見をどう活用すべきか議論するきっかけとしたい。
著者
竹野 真帆 計良 桃子 塩澤 可菜 高田 明典
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC)
巻号頁・発行日
vol.2012, no.18, pp.1-6, 2012-03-19

今日では,MMORPGに代表されるようなオンラインゲームが広くプレイされるようになっている.しかし,若年者がオンラインゲームを利用する際の問題は広く議論されているものの,有効な解決策は見出されていない.本研究の主たる目的は,若年者(特に小学生)のオンラインゲームの利用の実態を知ることにある.そのため本研究ではオンラインゲーム「アメーバピグ」での小学生の利用がどの程度あるかを調べ,また,そのゲーム中で小学生プレイヤーにインタビューを行なって,実態の把握の第一段階とした.おおまかではあるが小学生の利用実態の概要を示しつつ,さらなる問題に関して考察を加えた.Online games such as MMORPG are popularly played nowadays. Although the issues about the use of online games in young people are broadly argued, we do not have effective solution to these problems. The main purpose of this researh was to know the real circumstances about the use of online game in young players, especially in elementary school students. We have collected data about elementary school students playing online game "Ameba pigg" by means of a method of half structualized interviews. We also investigated the ratio of elementary school students in the game. A general view of the students in the game was roughly presented and furthur issues were discussed.
著者
竹野 真帆 高田 明典
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.18, pp.1-6, 2013-03-08

筆者らは,これまで,MMORPG やアメーバピグの調査・分析を通して,若年層プレイヤーの実態把握に務めてきた.しかしながら,コンテンツ側の検討のみでは,その利用実態の把握が十分ではないことから,本研究においては,中学生 3000 人程度に対してアンケート調査を実施し,当該層におけるネットコミュニケーションの現状把握を試みた.アンケートへの回答には,トラブルに実際あったというものも存在しており,どのような属性を持った利用がトラブルに遭遇しているのか等のケース別の検討を,併せて行なった.We have tried to grasp real circumstances about young players' use of online games by surveying and analyzing MMORPG and Ameba-pigg. Analyzing method we have used was only for narrative structure of the contents, therefore we could have understood the partial aspect of the users actual circumstances. The main purpose of this research was to know the real circumstances about the use of online communication tools in young players, especially in junior high school students. For this purpose we surveyed more than three thousands junior high-school students. There were some students who had experienced troubles in the Internet, also we tried to determine the aspect of troubled students.
著者
佐藤 僚太 竹川 佳成 平田 圭二
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC) (ISSN:21888914)
巻号頁・発行日
vol.2019-EC-51, no.12, pp.1-6, 2019-02-15

本稿では,メドレー楽曲におけるマッシュアップを考慮した楽曲断片検出法について述べる.メドレー楽曲とは,複数楽曲の一部分の区間を接続することで作られる新たな形式の楽曲のことを指す.メドレー楽曲では原曲をテンポやキー,音の追加や削除などのアレンジやマッシュアップを行うことで,一曲であるかのように楽曲断片同士の接続を行っている.我々は,メドレー楽曲において何の曲がどこからどこまで登場しているか同定するため,Wang の音声指紋とカバーソング同定法 (Cover Song Identification, CSI) である Serrà らの相互再帰定量化 (Cross Recurrence Quantification, CRQ) を組み合わせた楽曲断片検出法の提案する.メドレー楽曲とその構成楽曲から音声指紋を抽出し,2 曲の類似度行列である行列 CR とカバーソングを定量的に評価するための累積値行列 Q を作成し,開始地点を同定することで楽曲断片の検出っを試みる.実験結果から,やや低い精度ではあるものの,パラメータの検討によって本手法の楽曲断片検出の精度が向上することが示唆された.
著者
水口 直哉 青木 大樹 鳴海 拓志 谷川 智洋 廣瀬 通孝
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC) (ISSN:21888760)
巻号頁・発行日
vol.2017-EC-44, no.8, pp.1-6, 2017-05-25

ミュージアムの展示物に対して,その展示物が置かれていた風景や使われていた状況を表す映像史料を重畳表示することで,展示物への理解を深める展示手法が登場している.こうした手法では,展示物と映像資料との位置関係を正しくあわせる必要がある.そこで,近年普及を見せている全天周カメラを用いて撮影された全天周映像を対象に,展示物と全天周映像との位置の対応関係を考盧した上でできるだけ正しい見えを実現する画像合成手法を考案し,没入感の高い映像重畳を可能にする手法を検討した.本研究では,全天周画像で生じるずれに関して,回転方向のずれと奥行き方向のずれに分解し,それぞれを補正する手法を提案する.回転方向のずれを補正する手法として視線方向に応じて複数の全天周画像の切り替える手法を,奥行き方向のずれを補正する手法としてメピウス変換による全天周画像のメッシュ変形を用いる手法を考案した.本稿では,これらの手法について,シミュレーションおよび実画像への適用 ・ 評価を行い,提案手法においてずれの改善がなされたことを示す.
著者
武田 駿 名取 隆廣 田邉 造 古川 利博
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.12, pp.1-6, 2013-05-10

本論文では,ステレオ楽曲 (ボーカル信号+左右 BGM 信号) からボーカル信号を抑圧して左右 BGM 信号を抽出するステレオ型ボーカル抑圧手法を提案するとともに,この手法をスマートホンで実装したステレオ型自動カラオケアプリレーション"カシレボ"を紹介する.提案手法は,(i) VAD(Voice Activity Detection) よりボーカル信号の分散値を推定した後に,(ii) 拡張型有色性駆動源カルマンフィルタを用いることで,臨場感のあるステレオ型 BGM 信号を抽出する手法である.開発したカシレボの特徴は,スマートフオンにダウンロードした楽曲から (1) ステレオ感を損なうことなく,(2) リアルタイムに,(3) ボーカル信号を抑圧して左右 BGM を抽出する自動カラオケを実行可能なことである.提案手法の有効性は App Store や Google Play にて配信することで確認している.This paper proposes the stereo typed vocal suppression method for the stereo music. The proposed method estimate the realistic back ground music without sacrificing the stereo music using the voice activity detection and the Kalman filter with the colored driving source. The remarkable features of this method are (1) applied to stereo music and (2) realization of the real-time and practical vocal suppression system. Numerical example shows that effectiveness of proposed method algorithm.
著者
後藤 沙織 水野 慎士
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.24, pp.1-5, 2013-03-08

画像と音楽は密接な関係があり,音楽は画像の印象を強調したり変化させたりすることができる.そのため,画像から音楽を生成するような手法がいくつも研究されている.そこで本論文では,お絵描きに基づいてサウンドを生成することができる新しいインタラクティブメディアシステム "らくがっきー" を提案する.このシステムでは,ユーザはスクリーン内にお絵描きをすることで,システムがそのお絵描きに対応するサウンドを自動的に生成する.システムはユーザのお絵描き中に絵の解析を行い,その解析結果に基づいて対話的のサウンドの生成や変更を行う.ユーザはサウンドを伴ったお絵描きを対話的に楽しむことができる.Images and sounds are closely related, and sounds could emphasis or change impressions of images. Thus several methods to synthesize sounds from images are developed. In this paper, we propose a novel interactive media system "RAKUGACKY" that can make sound with drawing. In this system, a user draws a picture on a screen, and the system synthesizes sounds for the picture automatically. The system analyzes the picture during drawing, and synthesizes or changes sounds interactively according to the analyzing result. The user can enjoy drawing with sound interactively.
著者
久野 剛司 新田 直也
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.21, pp.1-6, 2010-05-07
参考文献数
8

近年,拡張現実 (AR) のコンピュータゲームへの応用が注目されているが,マーカレス AR ゲームについてはまだ実用レベルに達しているものが見当たらない.そこで本研究では,著者らの研究室で Java を用いて開発した 3D ゲームフレームワーク Radish を拡張し, 実用的なマーカレス AR ゲームの実現を目指す.本稿では,マーカレス AR 用に考案した SLAM アルゴリズムの概要を説明し,実験用ゲームを用いて実行速度及びゲームとしての有効性について評価する.Recently, application of augmented reality technologies to the field of computer games has been attracted attention. To our knowledge, however, there is hardly a markerless augmented reality game at practical level. Therefore, we extend a 3D game framework, named Radish developed in our laboratory, and intend to realize practical games using markerless augmented reality. In this paper, we explain the outline of the algorithm of simultaneous localization and mapping developed in our laboratory, and evaluate the computing performance and the availability for games using a sample game we developed.
著者
紺家 裕子 椎尾 一郎
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2012, no.19, pp.1-6, 2012-03-19

映像,演劇など映像と音声にて表現されるコンテンツにおける聴覚障害者向けバリアフリー対応として字幕の付与がある.日本において,地上波放送では字幕放送が増えつつあるが,演劇等ではほとんど付与されていない.また,演劇鑑賞においては,皆が集まって観劇するため楽しみ方はほかの観客の反応にも大きく影響される.私たちは,演劇における字幕付与方法および観客の反応を表示する仕組みを提案して実装,演劇公演にて利用し評価したThis paper addresses information support for hearing-impaired people. In present Japan, there are few theater programs with captions for hearing-impaired persons. A few programs that provide captions for hearing-impaired persons also only show a dialogue and sound (note sign). It is offered as a part of the pleasure of theater. We propose a caption presentation method for hearing-impaired persons in theater plays. The method has to show dialogues and sounds of the play program and applause from the audience. We implement the method and evaluate it.
著者
東藤 絵美 吉池 俊貴 馬場 哲晃 串山 久美子
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC)
巻号頁・発行日
vol.2012, no.11, pp.1-6, 2012-05-07

遊び手が人形を動かさなくとも,ドールハウス内の人形が動いている映像や CM はよく知られている.しかし市販のドールハウス人形は,遊び手が人形を動かす必要がある.本研究では,ドールハウスに人形を置くだけで自動に人形が動くことを目標とし,設計条件として①人形の外観を損ねない/②電池を必要としない/③スイッチで ON・OFF 操作を必要としない,の 3 点を掲げた.設計条件の解決の為に非接触給電技術を用いてプロトタイプ制作を行うことで,より使い勝手のよい人形遊びを提案し,上記の人形設計の条件を満たす人形とドールハウスの土台の制作を実現した.また,本稿では非接触給電を用いた音楽シーケンサタイプのアプリケーションについても提案する.給電デバイスの最適な位置に受電デバイスを置くだけで,電力が供給され,ソレノイドアクチュエータを動かし鉄琴の音板を鳴らすシーケンサタイプの楽器を提案する.We can watch a TV commercial that the doll in a dollhouse is moving automatically. However, in fact, those dolls do not run automatically, so we need to put and move dolls if we want to move those. In this paper, we aim at realizing that the doll itself moves automatically like a TV commercial, when we put dolls on the dollhouse. We impose following three conditions, when we design doll. (1) Not spoil an appearance of a doll (2) Not use a battery (3) Not use an ON-OFF operation. We made the prototype, using "Contactless power transmission" as technology which fulfills the above conditions. Moreover, we propose a music sequencer used contactless power transmission. If we put a receiving device on an electric supply device, electric power will be supplied to it. Then, a solenoid actuator strikes glockenspiel. We can play music using this device.
著者
佐々木 裕昭 寺田 努 塚本 昌彦
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.8, pp.1-6, 2011-05-06

人通りの多い場所においては,歩行者どうしの接触などの事故がしばしばみられる.これは,歩行者が他者の行動を事前に知ることが困難であることが原因の 1 つだと考えられる.一方,自動車は各車両が自身の行動をランプの点灯などの形で事前に周囲に提示することで安全でスムーズな交通を実現している.そこで本研究では,身に付けた LED などのデバイスでウインカなどの自動車の情報提示機能を実現することで,歩行者が周囲に自身の情報を提示するシステムを提案する.また,その直観性や視認性を評価するため,提案システムを実環境で使用した評価実験を行い,提案システムの有用性を確認した.At crowded places, there are many accidents such as bump between walkers. One of reasons for these troubles is that it is difficult for each people to predict the behaviors of other people. On the other hand, cars communicate with other cars implicitly by presenting their contexts using equipments such as brake lamp. In this paper, we propose a system for visualizing user context for surrounding people by information presentation methods based on those in cars, such as wearing LEDs for realizing brake lamp. Evaluation results using our prototype system confirmed that our method transmitted user context visually intuitive.
著者
長嶋 洋一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2015, no.6, pp.1-6, 2015-02-23

静岡文化芸術大学 (SUAC) のデザイン活動報告として,「音楽エンタテインメントを作る」 活動に focus して紹介する.(1) 学生作品として,アニメのアフレコを自分で簡単に録音したり他人のアフレコとコラボするシステム 「あふれこっつ」 と,暗闇空間で鋏を操作すると切り裂き音が直進飛来する 「Cut Sound Room」 の 2 作品,(2) 院生の修了作品として 3D プリンタによる造形と多種センサを盛り込んで 「新楽器」 を実現したプロジェクト,(3) 自在にアナログシンセサイザーの要素を取付け / 切離しできる電子プロック 「LittleBitsSynth」 を firmata と maxuino と mbed を活用してカスタマイズし可能性を拡大させたプロジェクト,の 3 件の事例を紹介する.This is a design activity and studio report 2014 of Shizuoka University of Art and Culture (SUAC), in focus to "making music entertainment". I will introduce 3 topics. (1) student's 2 works - "Af-Reco-Ttsu" [dubbing / collaboration system for after-recording of animation], and "Cut Sound Room" [tearing sound is flying straight by manipulating the scissors in the dark space]. (2) graduate student's "new instrument" project [with 3D printing and many sensors]. (3) arranging/remodeling/expanding the "LittleBitsSynth" system - with firmata, maxuino and mbed.
著者
石橋 拓也 山本 景子 倉本 到 辻野 嘉宏
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC)
巻号頁・発行日
vol.2012, no.13, pp.1-6, 2012-05-07

混雑中の公共交通機関において,立ち続けることは疲労と退屈さを感じさせる.しかし,通勤・通学時には時間や路線の制約から常に座席に座ることは難しく,無理に座ろうとするとマナーの問題が発生する.筆者らは以前,積極的に立ち続ける動機を与える手法として,加速度センサを用いてユーザの立ち座りを判別し,立ち続けることに対する報酬として育成ゲーム上のキャラクタを成長させるエンタテインメントシステムを提案・実装した.本稿では,実際の通学環境におけるシステムの有効性評価実験を行った.その結果,座席がほぼ埋まっている程度の混雑時において,ユーザを積極的に立ち続けさせる効果があることがわかった.In crowded public transportation such as buses, trains and so on, standing passengers feel fatigue and boringness. However, if they would occupy the seats in buses or trains at any times, it might cause moral hazard. To solve the problematic situation, we had proposed an entertainment system to motivate users to stand. In the proposed system, they have their own avatars, and the avatars grow up while their owners stand in buses or trains. The system discriminates whether an user is standing or not with an accelerometer. In this paper, we conducted an experimentation to evaluate the effectiveness of the system practically. As a result, it is found that the system can motivate participants to stand in buses or trains when their seats are almost occupied.