著者
角田 優子 横山 俊祐 徳尾野 徹
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.326-332, 2018-10-25 (Released:2018-10-25)
参考文献数
11

大阪市内および周辺部に位置する住工混在地域より、立地と業種などの産業特性、住工混在程度の異なる5地区を抽出し、土地利用パターン、並びに、地区内の住民・工場主による住工相互の関係性や評価を明らかにする。具体的には、地区ごとに、住工混在率によって街区を区分化した地区単位の混在パターンと街区内建物配置による街区単位のパターンを図化した。さらに、工場被害意識、住まいや地域に対する意識に関するアンケート調査結果を実施した。それら、土地利用パターンと住工混在に関わる意識との間にいかなる関係があるのかを検討することで、住工共存の特性と成立要件を考察した。
著者
麻生 美希
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.1196-1203, 2015-10-25 (Released:2015-11-05)
参考文献数
52

本稿は、福岡市とその近郊を対象とし、近代における海水浴の発展とそれに関連した海浜リゾートの成立について明らかにすることを目的とした研究である。新聞記事を元に福岡における海水浴場成立の変遷とその特徴を捉え、海浜という好環境を生かした施設の立地について分析を行うことで、津屋崎・福間・奈多・西戸崎・箱崎・伊崎浦・百道は海水浴場にとどまらない海浜リゾートとして成立していたことが明らかとなった。特に箱崎と津屋崎は、多様なアクティビティが可能な初期の海浜リゾートであり、箱崎は福岡の都市の発展に寄与した海浜リゾートとして、津屋崎は産炭地域と深く結びついた娯楽と療養の両側面を持つ海浜リゾートとして成立していたという特色が明らかとなった。
著者
菊地 穂澄 矢吹 剣一 小泉 秀樹
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.1056-1062, 2022-10-25 (Released:2022-10-25)
参考文献数
15

本研究では、全国の市区町村を対象として、土地所有、取引に関するデータを複合的に用いた分析を行い、土地取引が停滞している地域の偏在と、その流動に影響を与える要因を推定した。その結果として、土地取引の流動の沈滞は、既存ストック量などによる調整を行ったうえでも、特に山間部などの条件不利地域において顕著にみられることが分かった。また、同じ既存戸建て住宅でも持ち家と借家とでは取引の傾向が異なることなど、ストックの所有、利用の形態による流動の違いも明らかとなった。土地取引に限らない、不動産の流動の実態をより詳細に分析、解明することで、人口減少時代における戦略的な空き家対策の立案に貢献することが期待される。
著者
笹谷 康之
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.679-684, 1990-10-25 (Released:2020-07-01)
参考文献数
30
被引用文献数
1

THE AIM OF THIS STUDY IS TO MAKE CLEAR SYMBOLIC STRUCTURE OF JAPANIZE SETTLEMENTS, THROUGH REVIEW OF FOLKLORE AND GEOGRAPHY. AS A RESULTS, (1) TERRITORY OF A SETTLEMENT IS A CONCENTRIC CIRCLE ZONE. (2) HIERACHY OF TERRITORIAL GROUP AND SEMI-LATTICE OF NEIGHBOURHOOD GROUP CONSTRUCT NODAL REGION IN A SETTLEMENT. (3) ORIENTATION WAS RECOGNIZED WITH SOME FOLK VALUE IN A SETTLEMENT. (4) THERE ARE ORDINARY LIFE POINT, SACRED POINT, AND DEFILEMENT POINT IN A SETTLEMENT.
著者
田中 傑
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.94-99, 2013-04-25 (Released:2013-04-25)
参考文献数
26
被引用文献数
1

本論文は、静岡市中心部で1940年と1945年に生じたふたつの大災害のあとの市街地形成の過程を、土地区画整理事業の施行と私的な再建活動の実態の解明を通じて描写している。1940年に開始された復興事業は、土地区画整理事業の手法上の原則を曲げながらも、防空都市の建設という国策に沿うとともに、長年にわたっていだかれていた「横のデパート」という夢を実現するように実施された。1945年の終戦とともに、新たな復興事業がかつて戦中期の復興において夢想された理想的な市街地空間を実現するために開始された。このように、不燃化・共同化など戦前期の静岡において求められた都市計画の方向性は、戦中から60年代にかけて、そのときどきの時代的背景のもとで連続・不連続を繰り返しながら継承されてきたと結論づけられる。
著者
鶴田 佳子 野口 佑芽
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.1102-1109, 2022-10-25 (Released:2022-10-25)
参考文献数
44

本研究では、自治体による包括的な空間計画を持ち、再生可能エネルギーへの転換が急速に進むデンマークにおける再生可能エネルギー関連施設の立地コントロールについて調査したものである。調査の結果、デンマークでは空間計画の基礎となるデンマーク計画法に基づく自治体計画(コムーネプラン)において、再生可能エネルギー関連施設の計画を含まれていることがわかった。この計画では、風力発電施設は主に農村地域に、地域暖房施設は既存の建物に近接して、小型風力発電施設はビルトアップエリアに立地誘導される。また、主に農村地域に立地誘導される風力発電施設や太陽光発電施設には、自然や景観等に配慮するとした多くのガイドラインや立地規制が設けられており、また、風力発電施設や太陽光発電施設については撤去のルールも示されていることが分かった。
著者
有原 千尋 籔谷 祐介
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.690-697, 2022-10-25 (Released:2022-10-25)
参考文献数
20

本研究は、アートプロジェクト関係者間の共通認識をはかる評価手法開発のための基礎的知見を得ることを目的とし、アートプロジェクト関与自治体を対象に活動特性・評価実態・評価意識に関するアンケート調査を行った。単純集計では、自治体の評価実態・意識の全体傾向として、評価の必要性と実際の評価実態に乖離があることや現状の評価に不足感を感じていることを明らかにした。また、評価に必要な観点による類型化と活動特性・評価特性の比較分析により、各類型の評価の課題を明らかにし、(1)【横断評価型】は多様な観点を客観的に評価し関係者間の意識共有を促進する評価ツール開発、(2)【活動改善評価型】は現状の評価手法が活動成果を十分に評価できているかの検証、(3)【社会/経済評価型】は現状はかれていない社会的効果をはかる手法検討や評価負担軽減と評価観点に関するアート関係者との意識共有など、各類型の評価の展望を考察した。さらに横断的分析により、自治体の評価観点には活動目的や管轄部署の性質が影響を及ぼすことや、活動における協働がもたらす影響や地域の魅力創出などの効果をはかりきれない点がアートプロジェクト評価の課題であることが示唆された。
著者
籔谷 祐介 阿久井 康平
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.1156-1163, 2022-10-25 (Released:2022-10-25)
参考文献数
25
被引用文献数
1

本研究では、地方自治体の総合計画に記されている各都市政策への市民満足度が、シビックプライドの醸成に与える影響を小矢部市をケーススタディとして実証的に検証した。満18歳以上の小矢部市民を対象に1250部アンケートを配布し、有効回答は437(有効回答率 35.0%)であった。調査の結果、官民協働による自治体経営、魅力ある都市空間形成と観光振興、教育推進に関する政策満足度を向上させることで、シビックプライドを構成する地域愛着が醸成され、その結果としてアイデンティティと参画、持続願望が醸成されるという因果関係を統計的に明らかにした。また、市民の社会参画の機会を創出し当事者意識を育むことが、シビックプライドを醸成する上で最も有効な政策であることを指摘した。さらに、男性、高齢者、居住年数が長い市民ほどシビックプライドが高いことを明らかにし、女性の地域社会における活躍の場や機会の創出、居住年数の短い若者のシビックプライドの醸成が課題であることを示した。
著者
栗本 賢一 岡田 智秀 落合 正行
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.263-278, 2022-10-25 (Released:2022-10-25)
参考文献数
56

本研究の目的は、東京臨海部の小地域を分析単位として、その基幹産業である港湾・空港産業および知識集約型ビジネスサービス業における空間的な産業集積実態やその動学的外部性を明らかにすることである。その分析方法は、Glaeserらが提唱する「動学的外部性」の3つの指標に着目し、特化指数、地域競争性指数、産業多様性指数を用いて、MAR外部性、Porter外部性、Jacobs外部性を導いた。そして、その結果を検証するために、ヘドニック・アプローチを用いて、本研究成果である動学的外部性の妥当性を提示した。
著者
橋口 拓 伊藤 裕久 石榑 督和
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.1334-1341, 2020-10-25 (Released:2020-10-25)
参考文献数
16
被引用文献数
1

現在の福岡市中心部は、福岡部と博多部の2つから構成される。前者は那珂川を境に西側にある武士の町で、後者は那珂川の東側にある商人の町である。1945年の空襲で破壊された天神地区は現在、商業施設が高度に集積した九州最大の繁華街であるが、かつての天神地区は福岡城下町の場末で、商業の中心地は中世から続く博多であった。本稿では、戦前戦後の福岡市中心部を構成した中小規模の市場・商業空間に着目し、戦後それらの空間がどのように変容したのかを明らかにする。そこで本稿では、多くの市場・商業空間の中で、罹災した博多部の商人が福岡部で商店街を再興した「新天町商店街」、戦時体制下に空き店舗になった場所に商人が入居した「柳橋連合市場」、復興計画で変容する闇市として「三角市場」に着目する。これらの市場・商業空間は天神地区の発展に重要な役割を果たした。
著者
岡田 昌彰
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.691-696, 2000-10-25 (Released:2018-02-01)
参考文献数
12

Mt. Bukou, which is located in Chichibu Region, is known as a regional symbolic mountain with a lot of religious events. It has been dramatically changing its landscape since 1970s because of rich limestone resources exploited by several cement companies. This study attempts to manifest the transition of image to its changed landscape in descriptions of student's essays. Obtained images are, (1) Obscure and indirect recognition of the landscape change (2) New movement of formal evaluation of the existing landscape and (3) Deterioration of direct recognition of dignified image and preservation of indirect recognition.
著者
竹下 博之 加藤 博和 林 良嗣
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.44.3, pp.463-468, 2009-10-25 (Released:2017-01-01)
参考文献数
8

本研究は、鉄軌道線廃止後の代替交通網整備の検討方法について示唆を得ることを目的としている。2006年10月に廃止となった桃花台新交通桃花台線(愛知県小牧市)を対象として、その廃線前後の沿線における交通利便性変化を、土地利用を考慮した評価が可能なポテンシャル型アクセシビリティ指標を用いて評価した。その結果、代替公共交通網により名古屋市方面への交通利便性は維持されているものの、小牧市内へのそれは大きく低下していることが明らかとなった。この結果と、独自に実施した廃止に伴う住民の交通行動変化に関するアンケート調査結果とを比較したところ、おおむね合致していることがわかった。このことから、鉄軌道廃止後の公共交通網検討のための評価指標として、アクセシビリティ指標を用いることが可能であると考えられる。
著者
仁科 エミ 大橋 力
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.40.3, pp.169-174, 2005-10-25 (Released:2017-07-01)
参考文献数
18
被引用文献数
1

著者らはさきに、自然性の高い環境音に豊富に含まれている可聴域を超える高周波成分が都市環境では大幅に欠乏しており、それが現代病の引き金を引く基幹脳の活性低下を導く可能性を見出した。このことから、高周波成分を豊富に含む熱帯雨林性の森林環境音を市街地環境音に電子的に補完することによって基幹脳の活性を適正化し、都市の病理を克服するという都市情報環境改善の方略が展望される。これを具現化するために著者らは、熱帯雨林の環境音を市街地環境音に補完して、その生理・心理的効果を計測する実験を行った。その結果、ストレスフリーの指標であり脳基幹部の活性と高い相関関係にある脳波α波が増大するとともに、ガン抑制効果やウィルス感染防止効果をもつ血液中のNK細胞活性や免疫グロブリン類の活性が上昇し、ストレス指標となるアドレナリンが低下するなどのポジティブな生理的効果と、環境の快適性が全般的に高まるという心理的効果とが見出された。これにより、著者らの都市情報環境改善方略は、大きな支持材料を得たと考えられる。
著者
岡本 寛子 大沢 昌玄 岸井 隆幸
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.41.3, pp.773-778, 2006-10-25 (Released:2018-06-26)
参考文献数
7

旧国鉄債務は、土地、株式を財源とし償還することとされ、旧国鉄から引き継いだ土地の土地利用転換および売却処分が全国各地で行われている。こうした旧国鉄跡地は、大規模かつ駅周辺にあることから、その土地利用転換は周辺地域の土地利用、都市構造にも多大な影響を及ぼすことが考えられる。さらに単なる土地利用転換でなく債務返還の財源の種地となるため、円滑な債務償還に資する価格での売却が必要であった。つまり旧国鉄跡地は売却による旧国鉄債務の解決および都市課題の解決の両方の観点に基づいた土地利用転換が必要となっていた。そこで本研究では、旧国鉄跡地について分布状況、規模、活用実態等その全体像を明らかにし、さらに大規模跡地に関連した自治体へのアンケート調査を実施して、旧国鉄跡地の活用プロセスとそれに伴って生じた課題などを明らかにすることを目的とする。その結果、旧国鉄跡地の分布や規模、土地利用転換等の全体像を明らかにすることができた。またアンケート結果より、跡地利用については概ね高い評価が得られているが、一方で合意形成や要する資金と時間の問題など、解決すべき土地利用転換プロセスの課題も抽出することができた。
著者
四戸 秀和 羽藤 英二 中出 舞
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.1061-1068, 2021-10-25 (Released:2021-10-25)
参考文献数
13

本研究は、地方都市郊外の景観構造の変遷の特徴を明らかにすることを目的とした。愛媛県松山市郊外に位置する余土地区と久米地区を研究対象地とし、地形図や空中写真、その他歴史資料をもとに、近代から現代に至るまでの景観変容を記述し、その発展過程を分析した。結果として、旧農村由来の農地単位には、エリアが市街地化されていく過程で農地や空地を含むいくつかの過渡的な土地利用パターンが存在することがわかった。また、それらのパターンは段階的に、余土地区では同心円状に分布し、久米地区では南部の低地方向への分布傾向が確認され、すなわち地区の自然条件や公共施設及び土地基盤整備等のインフラ整備事業の履歴によって違いが見出されることが示唆された。
著者
柴田 博和
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.733-738, 1998-10-25 (Released:2018-04-01)
参考文献数
17

This study aims to make clear the characteristics and problems of urban design policy in Japan. So as a case study, I analyzed the dispute about high rise buildings (Kyoto hotel and JR Kyoto Station) in Kyoto, which is one of the most famous dispute about landscape in recent years in Japan. In this analysis, I paid attention to a point how administration coped with this dispute. And the result of this analysis shows that the problems of urban design policies in Kyoto, which were appeard through this dispute, connect with the problems of Japanese urban development process and systems for executing urban design policies.
著者
榊原 弘之 高木 将志
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.90-97, 2022-04-25 (Released:2022-04-25)
参考文献数
15

近年,特に地方部において,地域活性化における大学生の貢献が期待されている.一方,多くの地方大学が大学所在地域に関する学習プログラムを導入しつつある.本研究では,中国・四国・九州地方の大学生を対象としたウェブアンケート調査を実施し,地域に関する学習プログラムが学生のまちづくり参加意識に及ぼす影響を定量的に評価した.調査の結果,学所在地に関する学習経験を有する学生は,そのような経験のない学生と比較して,WS,インターンシップ,イベント運営への参加意欲がいずれも有意に高いことが示された.特に,他大学との交流が少ない学生や地方部の学生など,社会ネットワークの形成において相対的に不利な立場にあると考えられる学生ほど,学習プログラムが参加意識の向上に与える効果が高いことが示唆された.
著者
高橋 朋子 遠藤 新
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.1283-1290, 2019

<p>路上喫煙を区内全域で禁止している東京都千代田区、港区、世田谷区では、喫煙所に対する助成制度を設け喫煙可能な場所の確保に努めている。本研究では3区へのインタビューおよび実態調査をとおして、助成制度の課題や助成喫煙所の設置状況を明らかにした。設置の条件として住民の合意を得なければならないことが、喫煙所数の増加を困難にしていることが確認された。また助成喫煙所の立地特性と助成喫煙所が入居している建物の特徴が、千代田区と港区では異なっていた。助成制度は屋外全面禁煙である3区において分煙環境の整備に一定の役割を果たしていると考える。</p>
著者
李 明
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.519-524, 2013-10-25 (Released:2013-10-25)

本稿は、朝鮮戦争休戦直後における平壌の被害状況、都市復興計画や住環境整備などの復興過程を辿ることにより、東アジア戦災復興史の研究に興味深い情報を提供しようとするものである。1)朝鮮戦争による戦災状況について若干の確認を試みる。2)戦時中の復興計画について考察する。3)復興と国家建設方針について社会主義建設方針、設計の標準化・規格化と組立式施工方式の導入などの面から若干の確認と考察を試みる。4)復興建設について復興都市計画、都市中心部の町並み形成や住環境整備を中心に考察する。
著者
高村 友美 宋 俊煥 岡松 道雄
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.806-813, 2020-10-25 (Released:2020-10-25)
参考文献数
9
被引用文献数
1

本研究は、愛媛県の全20市町を対象とし地域特性と移住支援施策を整理するとともに、近年の20市町の移住率との関係を明らかにすることで、地方移住への要因と課題を提示することを目的としている。まず、20市町における地域特性と移住率との相関関係(重回帰分析等)を分析した結果、少子高齢化の進行した地域かつ、医療・福祉の支援が受けやすい地域、第一次産業や公務といった第三次産業以外の産業が盛んな地域ほど移住率が高いことが明らかとなった。次に20市町の移住支援施策を指標化し、数量化Ⅲ類分析より4つの特性軸(I.第一次産業就業者の獲得性、II.定住促進性、III.情報の発信性、IV.地場産業促進性)を明らかにした。また、類型化を行い、各市町の地域特性と合わせた4グループの特性(GA:情報発信積極型【都市型】/GB:地場産業促進・第一次産業関連移住者獲得型【準農村型】/GC:若年層等移住者獲得中心型【農村型】/GD:大都市部移住者等定住促進型【準都市型】)を明らかにした。最後に各グループの高移住率の4事例を取り上げ、共通点として①農村的特性がみられる地域であることや②地域固有の特性を活かした施策が多く実施されていることを指摘している。