著者
水井 遥夏 石川 義宗 禹 在勇
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第65回春季研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.416-417, 2018 (Released:2018-06-21)

1.はじめに 本報告は、前報「地域資源としてのジオウの商品の開発―信州上田薬草の会の活動を中心に(2)―」の続報である。前報では、新商品(化粧品)の開発における調査報告をした。これは、ジオウの根の活用可能性について、特に栽培の地理的特性や、新商品(化粧品)の価格設定についてアンケート調査に基づく検討と販売結果についての内容とともに、薬草や漢方に対しての価格が高い、古い、くさいなどのイメージとそれと対照的に存在する、現代人の健康に対する高い意識からくるニーズについての考察を述べるものであった。 本報告では、新たに発見されたジオウの葉の効用や特性を生かした商品の開発と、そのロゴ・ラベルデザインについて、議論内容や今後の課題・展望について述べたものである。
著者
八城 朋仁 迎山 和司 原田 泰
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第64回春季研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.76, 2017 (Released:2017-06-29)

本研究では,子ども向けプログラミングワークショップにおいて協調作業を促進するプログラミングツールの制作とユーザ評価を行う.プログラミングワークショップでは,多人数が参加する場ではあるが,ひとりひとりにプログラミングツールを用意し個別に作業をする時間が起こる.参加者同士の交流を図ることも可能ではあるが,プログラミング作業を協同で行うことには困難が生じる.そのため,プログラミングツール自体の発展が必要である.先行研究では,協調作業を促すための要素としてタンジブルなインタフェースが有効とされている.そこで,ワークショップで使用することを前提としたタンジブルなプログラミングツールの制作を行う.また,ユーザ評価として開発したプログラミングツールを用いたワークショップの開催と参加者の観察によって行う.
著者
齋藤 力也 寺内 文雄 久保 光徳 青木 弘行
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第54回研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.A19, 2007 (Released:2007-06-09)

若い世代を中心に製品選択の意識や情報機器の使用状況は他の世代と比べて特殊に感じられる。接触や使用頻度が高く、仕事やコミュニケーションツールとして多面的に機能するパソコンや携帯電話であるが、買い替えは頻繁に行われる。そこで、製品に抱く愛着やパートナーシップを定量的に分析し、生活者の意識とモノに抱く愛着の関係性および生活観ごとに重要視されている要因を探り、モノの評価構造を解明することを目的とした。 結果として、情報機器への仲間意識や親しみなどの愛着感が見られたことから、「使い込むことによる充実感」が得られる可能性が示唆された。生活者の中には複数の携帯電話をシーンに合わせて使い分ける者や、これ以上新機能は不要で、壊れても生産中止でない場合は再び購入したいという「お気に入り」やファン心理の存在も確認された。
著者
侯 茉莉 小野 健太 渡邉 誠
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.57, no.4, pp.11-16, 2010-11-30 (Released:2017-06-24)
参考文献数
9

近年、中国では大学数、大学の学生数、及び研究機構、研究者が急速に増加している。大学進学率は、1990年の3.4%から2007年の23%まで成長した。本論では、急成長する中国の大学におけるデザイン関連学科の教育について、主に、カリキュラムや教育内容について、デザイン系学科を有する主な10校に対し、工業デザイン関連学科の調査を行った。これらのデータより、各大学の特徴をグループとして把握した。その結果、グループは4つに分類でき、中央美術学院、同済大学及び江南大学は、主にプロダクトに対しての技術性の実習科目を学ぶ大学、広州美術学院、北京理工大学及び清華大学のように、基礎知識の養成が重視される大学、湖南大学や復旦大学のように商業ベースの授業の多い大学、浙江大学のように感性に関する課程が多い大学というグループが形成された。また、10校中7校で、クリエイティブデザインという科目が設置されているのが特徴的であった。
著者
石川 重遠 生田目 美紀
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 46
巻号頁・発行日
pp.56-57, 1999-10-15 (Released:2017-11-08)

This research has three purposes. The first one is to research and classify the Japanese fonts now available in order to list them in a specimen that can be used for choosing fonts for printing and such. The second purpose is to make a comparison between the new classifications and conventional ones. The third purpose is to add new categories from digital fonts that are newly put into use to the conventional one. The resuls of this research show that the number of Japanese fonts has increased, and also that the number of categories into which Japanese fonts are classified has increased.
著者
柴田 一樹 渡口 ひかり 渡辺 裕之 武藤 衣純 松崎 さおり 植田 憲
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.65, pp.400-401, 2018

千葉県木更津市にて、潜在化している地域資源を地域住民に提示することで、地方における新たな観光のあり方を創出する。具体的には、空き店舗の活用や地域住民に対するミニツアーを通して潜在化した地域資源を提示することで、今まで当たり前のように感じていたものこそが特別であり、観光資源となりうることを認識してもらう。
著者
植村 朋弘
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究作品集 (ISSN:13418475)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.1_62-1_67, 2019-03-31 (Released:2019-03-19)
参考文献数
4

幼児教育の現場において、プロジェクトによる学びが注目されている。プロジェクトの学びとは、子ども達のアート表現や実験による探究活動を通して、保育者が子ども達との対話や子ども同士の対話を観察し、省察をもとに学びの本質を見出し活動をデザインしていくことである。その活動は、子ども達が主体となって持続的・創造的な学びとして展開していく。そこでは「ドキュメンテーション」が活動の質を高める重要な役割を担っている。本報告では、学びの活動をデザインするためのドキュメンテーションツールとして「EasySnap」及び「EasySnapArchiver」の研究開発をおこなった。これらのツールは、iPhone及びMac上を実装するソフトウェアである。保育現場に赴き保育者へのインタビューや現状の記録方法の調査を行い、ドキュメンテーションの役割を捉えた。デザイン開発をもとにプロジェクトによる創造的学びの活動とドキュメンテーションの意味と仕組みを捉えた。
著者
原 寛道 又吉 和真 浦上 貴一 今泉 博子
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究作品集 (ISSN:13418475)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.1_92-1_95, 2019-03-31 (Released:2019-03-19)

近年、安全基準に合致しない遊具が撤去され、利用者の要求に合わずに寂れていく都市公園が多い。私たちは、子どもを中心に、柔軟な公園利用を可能にする「移動式遊具」のデザイン開発が必要だと考えた。移動式遊具とは、従来の基礎などで地面に固定された遊具とは異なり、大人が解錠すれば、子どもが自由にパーツを移動して主体的に遊べるもので、遊びの創造性を発揮できる遊具である。 私たちは、遊具パーツを入れ子構造にして、コンパクトに収納可能にするとともに、収納と展開が遊びの一環として行うことで、子どもたちが自主的に片付ができることを考えた。そして、公園に多様な子どもたちが来ることを考慮し、動的遊びと静的遊びが共存して楽しめる遊具の試作検証を繰り返し、理想的に子どもたちが遊ぶ様子を確認した。 また、試作遊具を公園に1年以上設置し、住民団体が主体的に活用したり、放課後児童が利用できるような取組を実践し、都市公園での運用可能性についても検討した。
著者
若林 尚樹 安齋 利典 倉持 歩 山岡 美紗希 宮浦 志穂
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.65, pp.490-491, 2018

本研究は,視覚的な表現をともなった対話のための手法に注目した.落書の手法を応用し、話をしながら描いたり、聴きながら描くことで,対話を活性化できることが期待される.落書きを分析することで,視覚的な対話の活性化のための要因を分析し,「落書きコミュニケーション」としての手法を提案することを目的としている.デザインコンセプトを検討するワークショップで,机の上に貼った模造紙に学生が社員の話したことを図やキーワードとして描きながら,話し合いの内容を視覚化しながら共有できるようにした.分析の結果次のことがわかった.画面内の図形や文字の要素の分類を、描く方法や出てきた関係を表す記号に応じて、「接続方式」,「領域方式」,「配列表方式」の3種類に分類できる.落書きのレイアウトは,それぞれのグループで話し合われた内容や話題間の関係性,そして話し合いの進め方が落書きとしての配置の特徴として顕著に現れていることがわかった.
著者
瀧 知惠美 須永 剛司
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第65回春季研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.494-495, 2018 (Released:2018-06-21)

デザインリフレクションとは、チームメンバーで実践知を共有し、メンバー同士のより良い関係性構築につなげる活動である。良い関係性のチームになることで、よりユーザーに利用されるサービス開発につなげることがこの研究の目的である。デザインリフレクションでは主に以下の項目を語り合う。1)苦労を語り合う。2)工夫を語り合う。3)ものごとを判断するときに大事にしている考え方を語り合う。4)やってみてわかったことを語り合う。本研究で扱う実践知とは、サービス開発をするメンバーが開発を展開するために無意識に方略としている行為とその行為の背景にある感情である。本稿では、Yahoo!天気・災害サービスの「避難場所マップ」を開発したチームで行ったデザインリフレクションについて考察する。この事例から、デザインリフレクションを実施する意味を3点見出した。1)自分たちの実践知の素材を見出す。2)実践知の共有によってメンバーの相互理解が深まる。3)チームメンバーとのより良い関わり合い方がわかる。
著者
内堀 裕一朗
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第64回春季研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.486, 2017 (Released:2017-06-29)

2017年現在、世の中に存在している片手デバイスはそのほぼ全てがゲーム用のデバイスとして販売されている。しかし、キーボードの特定のキーを多用するのはゲームだけではない。デザイン、イラスト、3DCGなどクリエイティブな作業に用いられるソフトも同じくキーボードを多用する。しかし、キーボードのショートカットキーの割当は、殆どの場合機能の頭文字を基準に配置されており、誰にとっても必ずしも使いやすいものではない。この研究の目的は、よく使う機能だけを片手に収めたゲーム用ではなくクリエイター向けとして役に立つデバイスのデザインを提案することである。デザインだけではなく、3DプリンターとArduinoを使い実際に動くプロトタイプを作成し評価を行った。
著者
藤澤 忠盛 神田 麻衣
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第64回春季研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.146, 2017 (Released:2017-06-29)

地図を音符に見立て作曲に利用したり、街を音で表現したり、最近ではアプリで世界の観光音を聞いたりと音と地図の関係はアートやデザイン、建築また音楽の世界において時折みられる表現方法である。まずインターネットを使い地図と音の関係性を強く持つものを調査・現状把握を行い、制作のプロセスとその利用目的を分析した。本制作の目的は上記の「地図と音の関係を模索」することと、地域・風土性を生かした北千住の音を集め、北千住の新たなる「現代音楽」をどのように作曲するかである。行政作成の千住マップでは観光拠点がピックアップされており、観光拠点を音符として読み取ることにした。次に線路側を第1線とし日光街道を第5線として第1線―第5線まで線を引くとなんとなく楽譜に見えてきた。先ほど完成した楽譜を音にしてみた。音符化された観光名所は神社やお寺、銭湯、昔ながらの飲食、音符の部分に千住で収集した観光名所の音を加えてみた。たとえばお寺なら鈴の音、神社なら参拝の音、銭湯の湯の音などである。それらを複合させ「千住音散歩」の完成。
著者
樊 汝之 須永 剛司
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.65, pp.460-461, 2018

この研究は主に子どもが表現したくなるツール(「どうぶつカチャ」・スマホカメラアプリ)のデザインに着目する。「どうぶつカチャ」の使い方は、画面中動物の透明な顔を通して、現実世界の色や柄を用い、動物の顔を作りだすこと。「どうぶつカチャ」のデザインの振り返りから、子どもが表現したくなるツールデザインの原理を見つけようとしていた。
著者
神野 由紀
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第54回研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.A08, 2007 (Released:2007-06-09)

これまで、ファッションに関する消費は特に女性特有のものと考えられてきたが、近代初期から男性もまた、積極的に流行ファッションを追い、自分の身なりに気をつかい、消費文化を享受していた。本発表では、男性とファッションの関係を明らかにするために、近代の男性の精神的基盤としての「紳士」という概念に注目し、明治期に多数刊行された紳士論を検討し、そこでの記述が精神的な教えにとどまらず、ファッションの指南に特に力を入れていることを明らかにした。さらに、この男性ファッションを支えるメディアとして、戦前期に刊行された『学鐙』『新青年』を調査し、特に服飾雑貨など流行商品に関する広告を検討し、戦前期の男性消費の実態を明らかにした。その結果、理性的な性であるべき男性は、実際には女性と同じく都市の消費者であったが、その消費を正当化するために、「紳士」になるための「こだわり」を重視する消費傾向が顕著になっていったことが判った。
著者
田中 里穂 日吉 優佳 中村 優里 相原 遥 日向 実佳 平賀 美樹 川合 康央
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第63回研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.195, 2016 (Released:2016-06-30)

本研究は、大学の学部を対象としたデジタルコンテンツの開発を通じて、デジタルコンテンツとその開発手法による大学での学びの新しいプロモーションを行うことを目的とする。本コンテンツは、大学での学びのキーワードを紹介する3Dリズムゲームを作成し、開発チームのプロジェクトの方法をまとめることとする。大学教員をモチーフにした3DCGモデルのキャラクターを作成し、ダンスの動きを追加したものを用いる。ユーザーは、ケミカルライトを模倣した加速度センサを持つデバイスを使用して、リズムアイコンにタイミングを合わせて操作することによってポイントを取得するものとします。