著者
北村 光孝
出版者
京都大学
巻号頁・発行日
1978

博士論文
著者
髙山 守
出版者
京都大学
巻号頁・発行日
2001-03-23

新制・論文博士
著者
今戸 佐太郎
出版者
京都大学
巻号頁・発行日
1961

博士論文
著者
浜口 俊雄
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

観測値とGCM出力値の差からGCM出力値を統計的ダウンスケーリングする既往補正手法に,地球統計学から推定された調整パラメータの空間分布を得て,任意点でのGCM出力値の最適な補正を行う提案をした.それで得られた同出力補正値を用いて気候変動による地下水への影響評価を,高知県物部川流域沿岸部の塩水侵入度合で算定したところ,現在気候の塩水侵入度合に比べ世紀末の将来気候では,降雨による地下水涵養量が減ることで更に内陸部へ深く塩水が侵入し,農地環境は悪化する可能性があるという結果を得た.海面上昇も考慮したならば更に悪条件となる.したがって沿岸部で同様の結果となる流域を他に特定して早期に策を打つべきである.
著者
宮越 順二 塚田 俊彦
出版者
京都大学
雑誌
重点領域研究
巻号頁・発行日
1993

本研究では、人体に曝される可能性の最も高い極低周波変動磁場(ELFMFと略す)の細胞に与える影響として、遺伝子発現の誘導に関して研究を発展させ、その作用機構を明らかにすることを目的とした。三相交流トランスを一部改造し、周波数50Hz、最大出力500mTの実験用ELFMF曝露装置を使用した。磁石の磁場空間には細胞培養可能なアクリル製CO_2培養器を内蔵した。培養器内環境は5%CO_2と95%空気で、さらに、温度を37±0.5℃に保つためサーモコントローラーからの温水を還流している。これらの条件で、最大400mTの磁場曝露が一定温度のもとで可能なことを確認した。遺伝子発現については、まず、ベータガラクトシダーゼ遺伝子の発現プラスミド(pVIPGAL1)をラット褐色細胞腫由来のPC12細胞に導入して、ネオマイシン(G418)で選択した後、ベータガラクトシダーゼの発現系を持つ形質転換細胞(PCVG細胞)を得た。PCVG細胞を非刺激またはforskolin(2μM)で刺激し、4時間磁場曝露またはインキュベータにて培養した。PCVG細胞は非刺激状態ではほとんどベータガラクトシダーゼの活性を示さない。forskolinで4時間刺激した場合、ベータカラクトシダーゼの活性は著しく上昇した。この刺激をELFMF(200mTおよび400mT)曝露下で行うとベータガラクトシダーゼ活性は磁場密度依存的にさらに上昇した。forskolinにTPA(25ng/ml)を加えて磁場曝露の影響を検討した。forskolinにTPAを加えた場合、ベータガラクトシダーゼ活性は非曝磁下でforskolin単独に比べ約2.5倍の上昇が見られた。この刺激を400mT ELFMF曝露下で行った場合、ベータガラクトシダーゼ活性はさらに上昇した。以上の結果、高磁場密度の極低周波変動磁場はサイクリックAMPやプロテインカイネースC(PKC)を介した細胞のシグナル伝達系に影響を及ぼし、ベータガラクトシダーゼの遺伝子発現を誘導している可能性が示唆された。
著者
渡辺 弘之 阿部 健一 星川 智之 Prachaiyo Buared Sahunalu Pongsak Khemnark Choob
出版者
京都大学
雑誌
東南アジア研究 (ISSN:05638682)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.45-54, 1990-06
被引用文献数
1

この論文は国立情報学研究所の学術雑誌公開支援事業により電子化されました。
著者
秋友 和典
出版者
京都大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1993

南極周極流(ACC)を構成する主要な前線の周極構造とその熱・物質輸送に果たす役割を明らかにするため、これらを再現できる高分解能数値モデルにより、南緯20度以南の現実の地形を用いて、季節変動を含む現実的な水温、塩分分布及び風応力場によって流れを駆動するという診断的手法で数値実験を行った。その結果、ACCの前線は南極大陸を一周して連続してはおらず、海嶺や海台など起伏の大きな海底地形に対応して明瞭な前線構造を持つのに対して、海盆など平坦な海底地形の海域では前線が不連続になることが分かった。これら海底地形の起伏に対応したACCの前線は、ほぼf/Hの等値線に沿った流れが、この等値等の海嶺線が影響で収束するのに対して、水平的に収束することで生ずる。更に、これらの前線は周極で完全な水の境界ではなく、これを横切る海水の輸送は、前線が不連続な海域ばかりでなく連続な海域でも存在し、その量はほぼ等しくともに重要であることが分かった。時間平均流によって、これらASF及びPFを横切る正味の熱輸送は、ほぼ0ないしは北向きで、観測による南向きの熱輸送とは一致せず、時間変動流による熱輸送の重要性があらためて確認される。しかし、本研究で明らかになった前線域を横切る水平的な海水輸送は、観測と一致して南向きの熱輸送を担っており、ACCの前線域を横切る熱輸送過程に対して、少なからぬ役割を果たしていることが明らかになった。
著者
中田(有田) 節子
出版者
京都大学
巻号頁・発行日
2004-03-23

新制・課程博士
著者
石川 尚人 東野 伸一郎 吉村 令慧 望月 伸竜 加々島 慎一
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2017-04-01

本研究は、大陸リフトから海洋底拡大へと現在進行しているエチオピア・アファール凹地において、近年拡大現象が起こったDabbahu Riftとその周辺域を対象に、陸上での電磁気探査、地表溶岩流の岩石学的・古地磁気学的解析、無人小型飛行機による航空磁気探査を行い、プレート拡大軸域の磁気異常の分布と構造、その形成過程を明らかにすることを目的としている。今年度は10月22日~11月5日にエチオピアに渡航し、Dabbahu Riftの南方約40kmの地点にリフトの延長方向に直交する測線(約60km)をとり、MT探査(14地点、約6時間観測)と溶岩流からの試料採取(古地磁気解析用18地点53個、岩石学的解析用10地点22個)を行った(現地調査6日間)。MT探査から、測線中央部の地下約4km以深に熱源の存在を示唆する低比抵抗域、その両側には高比抵抗域があることがわかった。同測線で2016年に行った磁場探査のデータ解析から、測線中央部に負、その両側に正の異常がある長周期の磁気異常が確認された。以上から、測線中央部を軸とする拡大現象による上記の磁気異常の形成が示唆された。溶岩流の古地磁気学的解析から、測線東端は逆帯磁、他は正帯磁の残留磁化もち、測線中央部ほど磁化強度が強いこと、上記の磁気異常に重なる短周期の磁気異常の変動が溶岩流の磁化強度の強弱を反映していることがわかった。岩石学的解析から、溶岩流が中央海嶺玄武岩であり、測線中央部からの距離に応じ化学組成が系統的に変化することがわかった。航空磁気探査のため、無人飛行機と磁気センサシステムの製作・調整を行った。また無人飛行機の持込・使用の許可を得るために、エチオピアの関係機関と同国の研究協力者を通じて渡航時を含め折衝し、2018年夏頃に許可が得られる見通しとなった。以上から次年度からの航空磁気探査の実施の目処がたった。
著者
西尾 浩二 西尾 浩二
出版者
京都大学
雑誌
古代哲学研究室紀要 : hypothesis : the proceedings of the Department of Ancient Philosophy at Kyoto University (ISSN:0918161X)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.40-51, 2002-02-28

この論文は国立情報学研究所の学術雑誌公開支援事業により電子化されました。
著者
位田 隆一 熊谷 健一 中村 祐輔 吾郷 真一 上田 國寛 前田 達明
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1997

本研究は、ユネスコの「ヒトゲノムと人権に関する世界宣言」を素材に、人間の生命の設計図といわれるヒトゲノムの研究と応用に関する倫理的法的社会的影響について、実践的建設的検討を加えることを目的とした。初年度は、国際生命倫理委員会(IBC)作成のヒトゲノム宣言案についてのアンケート調査を行い、宣言案についての我が国の関係者の意見の集約、ユネスコで最終的に採択された「ヒトゲノム及び人権に関する世界宣言」の内容の検討、並びに採択後の宣言のインプリケーションと立法をも含めた国内措置の可能性の検討を行った。調査結果によれば、(1)詳細についての意見対立はあるが、全体にはかかる宣言の採択を支持していること、(2)我が国も立法化も含めた何らかの基準設定が必要であること、(3)研究の自由は確保するべきであるが、人間の尊厳や人権に反するような研究とその応用は規制すべきこと、(4)ヒトのクローン個体の作製は禁止すべきこと、などが明らかである。第2年度は、この「宣言」内容の正確な解釈を試み、またさまざまな問題点を提示し、かつ国内立法化への可能性を探った。各研究者はそれぞれ、宣言の作成経緯と逐条解釈及び人権法の発展における意義、国内民事法におけるヒトゲノム実験と遺伝子診断の問題、ゲノム医学、遺伝子治療と癌遺伝子解析の立場からの宣言の実際適用上の問題点、宣言のフォローアップ、ヒトゲノム研究の成果の特許による保護の問題、ヨーロッパ人権条約におけるヒトゲノム研究と応用の問題を研究した。またこの宣言に関連して各国の国内法や指針、関連報告書などをできる限り収集し、一覧表を作成した。これを資料集として整理するよう準備中である。
著者
小田 順一 加藤 博章 平竹 潤 田中 啄治
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1996

本研究では、ATPを補酵素として用いる反応として、異なる基質間にCN結合を形成する3つのリガーゼ、グルタチオン合成酵素、γグルタミルシステイン合成酵素、アスパラギン合成酵素を、また、NADPHを用いる反応として、トロピノンから互いにジアステレオマ-の関係にあるトロピンとψトロピンを生じる2つのトロピノン還元酵素を取り上げ、X線結晶解析による立体構造を基に、遺伝子工学を用いて部位特異的変異導入を行いながら、有機合成化学的なアプローチによって反応機構を明らかにするための研究を行った。得られた成果のうち主なものは以下の通りである。1.γグルタミルシステイン合成酵素の分子表面に存在するシステイン残基をセリン残基に変換することにより、同酵素を結晶化することに成功した。同酵素の遷移状態アナログの合成にも成功し、活性中心において厳密に認識されている部分構造のモチーフを明らかにすることが出来た。2.互いに立体特異性の異なる2つのトロピノン還元酵素については両者とも結晶が得られ、多重同形置換法を用いて独立にX線結晶解析を行い、立体構造を決定することが出来た。その結果、厳密な基質特異性の違いは、基質結合部位のわずかな違いによるものであることが判明した。3.アスパラギン合成酵素の活性中心を形成していると予想されるアミノ酸残基を部位特異的に変換することにより、活性に必須なアミノ酸残基を同定することに成功した。また、同酵素の遷移状態アナログの合成にも成功し、得られた遷移状態アナログと酵素との複合体のX線結晶構造解析も現在進行中である。