3 0 0 0 OA 米の匂い

著者
安松 克治
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.62, no.8, pp.826-834, 1967-08-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
45

米の匂いに関係する物質は極く微量成分であるが, このような匂い成分の研究方法としては, 一般にどのような方法が可能であろうか。また, 米飯の匂いの本体は何か, 古米の匂いは, 外米の匂いは。なお著者は, 長年, 米の匂いを手がけてきた第一人者である。

3 0 0 0 OA 土浦の醤油

著者
柴沼 庄左衛門
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.82, no.7, pp.495-497, 1987-07-15 (Released:2011-11-04)

我が国の伝統的調味料である醤油も, 江戸時代には各地に銘醸地があり, 醸造家も相当数に上っていたが, 当時の姿は現在を映していないもののようである。時の政治・経済が大きく影響していることは酒造家の場合と共通している。その変転の有様を土浦の醤油史として本稿にまとめて頂いた。機械化・合理化の革新にもまれながら現在に至り, 地方の醤油銘醸家として今後どのように対応していくか, それがまた新しい醤油史を繰り拡げていくのであろう。
著者
近藤 高史 小野 武年 西条 寿夫
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.112, no.12, pp.812-821, 2017 (Released:2023-06-05)
参考文献数
29

味噌汁やお吸い物だけでなく,うどんやそばのつゆ/つけ汁を飲んだ時に,ほっとする感覚を覚える日本人は多い。心が落ち着くと,問題行動が改善する可能性も考えられる。そこで,著者らは実験動物(マウス)にだしの代表格であるかつおだしを継続摂取させた結果,予想通りに攻撃行動およびうつ様行動が低下(すなわち改善)することを見出した。本稿では,かつおだしの継続摂取によって生じる「攻撃行動の低下」に焦点を絞り,その仕組みについて解説いただいた。
著者
正田 誠
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.89, no.9, pp.710-716, 1994-09-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
18

我々が住んでいる地球は大きな磁性体であり, 微生物ばかりでなく高等動物も大なり小なり磁場の影響を受けているが, 磁場が目に見えないエネルギーであるので気付ずに生活または生きている。ここでは微生物に対する磁場の影響, 新しい高磁場発生装置の開発, 今後の磁性の利用見通しと現在の研究現状を解説していただいた。
著者
佐々木 銀彌
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.68, no.9, pp.643-647, 1973-09-15 (Released:2011-11-04)

中世のインテリを代表する僧侶たちが室町幕府の禁止令にもかかわらず育ててきた天野酒, 菩提泉などのまぼろしの銘酒とはどのようなものであったろう。ビールやブドウ酒の歴史のなかに生きている僧房の酒の時代が清酒にもあったのである。
著者
田中 利雄
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.82, no.3, pp.175-181, 1987-03-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
11
被引用文献数
1 1

食文化に食事の形態と食器がつきものであるように, 飲酒文化にも飲み方や酒器は切リ離せない。特に清酒は燗という独特の飲酒習慣が培われてきたため, その酒器も時代変遷をたどっている。本稿は燗に視点をあてて酒器の移リ変リを探リ, 飲酒を通して時代風俗やライ7スタイルを点描している。酒器-つとっても文化の香を感じる一編である。
著者
大塚 謙一
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.83-86, 1974-02-15 (Released:2011-11-04)

熟成の問題は醸造物にとって, その付加価値を高める常に最も重大な手法であり, 多様化の時代に入り, 益々その重要性が高まりつつある。本年はこの問題について一連の解説を予定しているが, まずこの方面の権威である大塚博士に御執筆をお願いした。熟成と調熟を明確に区別すべきだなど, ユニークな提案が盛リ込まれている。
著者
二宮 くみ子 鳥居 邦夫
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.100, no.7, pp.468-477, 2005-07-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
17

日本人が継承してきた和食は充分な蛋白質を含み, 動物性の脂質が少なく, 食物繊維も多く含むことから, 近年, 健康面からも優れたものと見直されている。今回, 著者らに, 基本的な味を感じる仕組みから, 日本人と米, そして味噌, 醤油など発酵調味料のアミノ酸のうま味や, 昆布, 鰹節の「だし」の文化が如何にして取り入れられ, 次世代に継承されるかについて, 詳細に解説いただいた。
著者
齋藤 富男
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.88, no.3, pp.170-177, 1993-03-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
2
被引用文献数
1 2

精米技術は, 近年の精米機の進歩などによって, ほとんど完成したかにみえる。しかし, 筆者の問題提起により, 現在のように特に低精米歩合の技術について見直す必要があろう。
著者
松本 武一郎
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.76, no.7, pp.460-465, 1981-07-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
7
被引用文献数
1
著者
山内 文男
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.89, no.9, pp.665-671, 1994-09-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
12
被引用文献数
4

味噌, 醤油の原料である大豆は, 多くの可能性を秘めた食品素材であリ, 味噌, 醤油の持つ機能特性も原料によるところが大きい。また, 大豆は高タンパク質素材であリ, 加工食品としても利用されている。本稿では, 大豆タンパク質の構造と食品特性について解説していただいた。今後, 大豆タンパク質の有効的な利用が, 様々な食品においてなされるものと思われる。
著者
浜田 由紀雄
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.87, no.8, pp.573-577, 1992-08-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
12
被引用文献数
1 1

沖縄特産の泡盛は, 製造法がタイ国に由来するとの説がある。著者はそのタイ国に泡盛の原点を探る視察をされた。興味ある解説である。
著者
篠田 次郎
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.62, no.10, pp.1053-1059, 1967-10-15 (Released:2011-11-04)

清酒工場のレイアウトはいかにあるべきか。多くの酒造家は, 何かとレイアウトの悪さを痛感している。しかし, どこから手をつけるべきか, どのような方針で今後の増産に望むべきか迷うことであろう。酒造工場の建設に実際に活躍されている筆者にその指針を示していただいた。特に実際の改善例は, 必ずや読者のお役に立つものと信ずる。

3 0 0 0 OA アイヌの酒 (6)

著者
加藤 百一
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.64, no.1, pp.53-58, 1969-01-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
25

“神である穀物で酒を醸し, それをのむことは神そのものをいただくことである” という素朴な農耕民族的信仰のうえに発生したアイヌの酒つくり。それはわれわれの心の中で忘れさられていた大切なものを思い出させるなにかがある。