著者
西谷 尚道
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.72, no.6, pp.415-432, 1977-06-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
185
被引用文献数
10 11
著者
浅野 行蔵 富永 一哉 吉川 修司 田村 吉史 柿本 雅史 北村 秀文 森本 良久 津村 弥
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.94, no.4, pp.338-345, 1999-04-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
10

協会701号および901号の乾燥酵母を製造し, これらの醸造特性を小仕込み試験および実製造スケールの醸造試験で調べた。乾燥酵母を約40℃ の湯に投入して水戻し, 酒母なしの酵母仕込みを総米約3tonで行った。発酵は, 前急にもならず, 順調に進行した。アルコール濃度が高くなったモロミの後半においても, 発酵力は衰えず, ボーメの切れの良いモロミ経過となった。得られた原酒は, それぞれの協会酵母の特徴を示す, すがすがしく香りの豊かな酒となった。多数の実製造試験を行った結果, モロミ経過の再現性は高かった。現場からの評判も良好で, 乾燥酵母が実用に適することを示した。
著者
小林 仁
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.78, no.11, pp.843-847, 1983-11-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
19

サツマイモはしょうちゅう, アルコール等醸造原料として広く利用されている。その起原, 日本への伝来の経織, 畑作物としての特徴と用途, 品種改良の手法と国内における組織化された育種体系等について解説して頂いた。
著者
速水 保孝
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.82, no.8, pp.562-566, 1987-08-15 (Released:2011-11-04)

酒にまつわる地名や説話が各地方ご多数あると思われる。それを辿ることも文化のひとつてはないか。そこで著者には神々の国に出雲を中心として記述していただいた。ロマン溢れる神話の国「出雲」と酒造りについて,記紀や風土記を考察しつつ,古代の酒から現存している濁酒まで言及している。八岐大蛇で有名な「八監折の酒」は果実の酒であり,韓国から出雲へ渡来した人々により,我国で最初にこうじを用いた醸造が始まり,出雲人から他へ波及したと推論している。また,現在も続いている出雲佐香(サカ)神社の神事濁酒祭リと地名説話から,サカの名がついた土地が,出雲地方の酒造りの中心地であり,出雲杜氏の出生とも関連づけて説明している。
著者
野白 喜久雄
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.69, no.10, pp.640-644, 1974-10-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
27

米の価格は清酒の製造原価の60%以上を占めている。米価の大幅上昇, アル添・三増の減少によりこの比率は今後さらに高くなるであろう。清酒業はこれまで価格の高い米をに尊重してきたが, コストダウンのためには米についてもう一度よく考えてみる必要があろう。最近の研究の結果をもふまえて, 筆者は米に対する新しい考え方を説いている。特に精米操作の重要性など深く考える必要があろう。
著者
近藤 一郎
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.68, no.11, pp.811-816, 1973-11-15 (Released:2011-11-04)

大分の銘醸庫の1つである八鹿酒造では最近まで全仕込の70%に山廃酒母を使用されていた。その育成法もできるだけ省力化したもので, 夜間の管理も宿直者によって行なわれるよう工夫されている。酒母製造が酵母仕込までに合理化された現在, 再び山廃酒母の採用を1つの見せ場とすることもあろうと考え, 特に寄稿をお願いしたものである。
著者
蔭山 公雄
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.80, no.2, pp.96-101, 1985-02-15 (Released:2011-11-04)

清酒造りの基本的な型は早くから確立していたが, 急速な科学技術の進歩とともに, 種々の新技術が導入されてきた。特にここ半世紀における変化には著しいものがある。そこで, この激変の時代を歩まれた筆者に, その変化の記録として四部に分けて解説していただくことにした。まず, 本号では新技術の萌が見え始める昭和初期の満酒造りの記録である。
著者
佐藤 信 川島 宏 丸山 良光
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.69, no.11, pp.774-777, 1974-11-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
1
被引用文献数
5 9

清酒の味の甘辛の程度 (y) と, 濃淡の程度 (Z) を測る客観的な尺度を構成する目的で, 還元糖分 (S) と酸度 (A) に対する回帰式を求め, 次の両式を得た。Y=0.86S-1.16A-1.31Z=0.42S+1.88A-4.44また, 現場でも利用できるように, 日本酒度 (N) と酸度から推定する式を導いた。これらの式の推定の精度を検討したところ, 実用的にかなり役立つ程度に信頼できることを知ったので, 設計上に役立てるための図による手段を示し, これを提案した。
著者
上田 誠之助
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.91, no.7, pp.498-501, 1996-07-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
16
被引用文献数
2 2

原始社会において食物は最大の関心事であった。その食物の安定確保を左右するものとして天候, 気候があり, この管理しがたい事象を人間側に有利ならしめるものとLて神まつりがあった。餅と酒は人間側に立つ神を元気付けるもの, あるいは人間に敵対する神を懐柔するためのものであった。餅には2種類あリ, 普通の餅は丸米をついて造るが, しとぎは米粉をこねて造る。筆者は神の食物であるしとぎと酒の関係について研究している。古代の酒造りにも思いを巡らしていただきたい。
著者
海老根 英雄
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.62, no.11, pp.1210-1214, 1967-11-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
50
被引用文献数
1
著者
清水 壱良
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.69, no.10, pp.656-659, 1974-10-15 (Released:2011-11-04)

しょう油業界の第ゼニ次近代化構造改善制度は農林省の再指定を受け昭和45年より5か年計画で実施された。その計画も来年で終了し, 新しい形で業界が安定すると考えられていた。ところが途中五大企業の品質の点についての考え方が表面化し, 特級は本醸造たるべき主張がとおり, 業界は本醸造生産にうちこみ, さらに加えて消費者の自然食に対する関心が強まり, 業界は本醸造ブームに転じたのである。この間の事情を精しく説明し, 渦中にあった滴水ブロック長の御苦心談はしょう油業界人の一読すべき好論文。