著者
中出 佳操
出版者
北翔大学
雑誌
人間福祉研究 = Human welfare studies (ISSN:13440039)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.121-131, 2007

Obesity is a growing health problem in the United States. One fifth of the American suffer from it, and one third are overweight. As this is becoming a socio-economic problem resulting in a remarkable increase in health expenditure, Congress started to take measures to cope with the issue. In Japan obesity is also on the rise, though not as much as in the United States. In addition to that other problems such as unbalanced diet, extinction of traditional food culture and unsafe food products have been observed, which led to the enforcement of the Diet Education Law in 2005. In this paper, we discuss the reality of diet education for high school students in Japan, also paying attention to the diet problems of the United States.
著者
山本 敬三 松澤 衛
出版者
北翔大学
雑誌
北翔大学生涯スポーツ学部研究紀要 (ISSN:18849563)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.1-10, 2011

本研究の目的は,1)スキージャンプのシミュレーション・テイクオフ動作をバイオメカニクス的に分析し,2)分析結果を基に力学的な観点からトレーニング方法を提案することである。動作分析では,3次元動作分析と床反力計測を行い,下肢3関節(股・膝・足関節)の力学的な動作戦略について分析した。被験者は女子スキージャンプ選手2名とし,実験室内において,シミュレーション・テイクオフ動作を課した。試技はフォースプレート上で行い,離床後は選手の前方に設置した緩衝用マットに着地させた。各選手5試技の動作を計測した。分析では,下肢3関節の屈伸方向の関節モーメント,重心位置,床反力作用点(COP)および床反力を算出し,項目間の相互関係について検討した。結果,動作の初期に足関節の底屈モーメントをゆるめることで,COP が後退する現象が観察された。重心の床面への投影点とCOP の位置をずらすことで,ジャンパーは前回りのモーメントを得ていた。また,動作の中盤から後半にかけて,下肢3関節の伸展および底屈モーメントを急激に増加させて,重心を上昇させ,フライト姿勢を形作ることが分かった。この分析結果を基に,力学的トレーニング方法を提案した。トレーニングの提案では,バランスWii ボードを活用した運動評価方法について述べ,上記の力学的戦略を行うにあたって,動作評価のできるトレーニングを提案した。
著者
今野 洋子 尾形 良子
出版者
北翔大学
雑誌
北翔大学北方圏学術情報センター年報 = Bulletin of the Northern Regions Academic Information Center, Hokusho University (ISSN:21853096)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.1-10, 2009

本研究は,大学生が関わる動物介在教育(Animal Assisted Education,以下AAEと表記する)実践として,大学祭において実施した「猫カフェ」における体験が,来場者の気分に及ぼす影響を分析することを目的とした。大学祭における猫カフェに訪れた計114名(男性30名・女性84名,平均年齢21.0±6.83歳)を対象に質問紙調査を実施し,以下の諸点を把握した。1.来場者の86.0%に動物の飼育経験(26.5%に猫の飼育経験)があり,動物に興味関心のある者が猫カフェに訪れた。2.猫カフェでの体験は,「触った」(72,8%),「見た」(65.8%)が多く,「一緒に遊んだ」(19.3%)や「抱っこした」(7.0%)は少なく,「抱っこした」者には,猫の飼育経験を持つ者が多かった。3.来場者の感想の「かわいかった」(71.1%)から猫の愛らしさ,「癒された」(63.2%),「和んだ」(60.5%)等からリラクセーション効果,「ふわふわしていた」(50.9%)「やわらかかった」(44.7%)等からのリラクセーションに結びつく触感,「楽しかった」(34.2%)「うれしかった」(30.7%)から喜びが得られた。4.猫を「触った」「抱っこした」「一緒に遊んだ」者は,直接的な触感の心地よさやリラクセーション効果が得られたが,猫を「見た」だけでも,リラクセーション効果が得られた。5.「猫カフェ」という場で初めて出会った猫に対して,来場者はリラクセーション効果を得,喜びを感じていた。6.猫カフェで過ごしたことによって,動物を飼いたいと思う者が増加した。これらの結果から,「猫カフェ」滞在型AAEは,初めて会う猫であっても,来場者の気分に影響を及ぼし,リラクセーション効果につながること,および動物飼育に対する興味関心が高まることが示された。How people feel when they visit a cat caf? Students held a cat cafdesigned for AAE (animal assistededucation) at a university festival. Participants were 114 guests (84 women and 30 men: mean age 21 years)who visited the cat cafand responded to a questionnaire. The results indicated the following. From thesample, 98 guests (86.0%) had kept a pet and 26 (26.5%) among them had kept cats. In the caf, 83 guests(72.8%) touched the cats, 75 guests (65.8%) watched the cats and 22 guests played with the cats, whereasonly 8 guests held the cats in their arms. The guests had feelings such as "cats are lovely," " felt healed bycats," " felt harmonious with cats," "cats were light," " cats were soft," "were happy with cats," and "werejoyful with cats". These feelings were indicative of relaxation. Even those who interacted with cats for thefirst time in the cat caffelt relaxed. The guests tended to want to keep pets as a result of the experienceof visiting the cat caf
著者
木下 眞二
出版者
北翔大学
雑誌
人間福祉研究 (ISSN:13440039)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.95-105, 2000

Figure 1 shows 9 DANGOs (Japanese dumplings) and 8 KUSHIs (straight skewers). On each skewer, there are 3 (brothers of) dumplings. Remove 2 out of the 9 dumplings to other positions and skewer these dumplings so as to increase the number of skewers from 8 to 10. On each skewer, there should be 3 dumplings, and there should not be 2 or 4 dumplings. There will be three forms of answers in this quiz. The answers will be seen in Figure 2 (page 103) of the text.
著者
梶 晴美 高波 千代子
出版者
北翔大学
雑誌
北翔大学北方圏学術情報センター年報 = Bulletin of the Northern Regions Academic Information Center, Hokusho University (ISSN:21853096)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.5-14, 2012

本稿は,フィンランドのパーソナル・アシスタンス(PA)制度の制定経緯とそれに対する当事者運動のかかわり,および2008年12月に改正されたフィンランドの障害者のためのサービス及び援助法について,新PA制度の内容,特に改正による障害者,行政,ソーシャルワーカーへの影響について,2011年1月に実施した現地での聞き取り調査をもとに検討した。1987年の障害者のためのサービス及び援助法制定時も2008年の法改正にも障害者団体の運動が強く影響していると考えられた。特に,最初の法制定時は障害者団体が単体で運動していたものが,2005年以降複数の種別の異なる障害者団体がネットワークを築いたことが,2008年の法改正,PA 制度義務化への大きな原動力になったと思われる。改正法での新PA 制度は,理念として障害者の自己決定権をより強く打ち出しているものの,実際には雇用者モデル以外では自己決定権が十分保障されているとは言い難く,雇用者としての義務と責任を果たすことが難しい人への支援策も十分ではないと思われた。国民性の違いを考慮すると一概には言えないが,雇用者の義務と責任を第三者がどのように支援すれば,雇用者モデルでPA を利用できるようになるのかを検討することに意義はあるだろう。また,新PA で課せられたサービス計画の策定は,ソーシャルワーカーがゲートキーパーとなり自治体の支出をコントロールする重要な役割を負っている反面,ワーカーにとっては非常に負荷の大きい作業であり,策定後のモニタリング不足などの課題があることが示唆された。
著者
玉木 裕
出版者
北翔大学
雑誌
北翔大学北方圏学術情報センター年報 = Bulletin of the Northern Regions Academic Information Center, Hokusho University (ISSN:21853096)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.69-81, 2009

過去3度のOECD による「生徒の学習到達度調査」(PISA)で,日本の順位は低下し続けている。このため,従来から論じられてきた学力低下問題はもとより,「学力」そのものを問いなおす気運が生まれている。もっとも,「学力」ということばは漠然としたもので,人によりその解釈がさまざまである。果たして,PISA で問われている「学力」とは,どのようなものだろうか。本小論は,これからの社会で求められる「学力」について,特にPISA の結果をふまえ,国際比較で上位国であるフィンランドの教育思想に関連させながら考察する。そして,そこから導き出された理念を音楽科教育において適用するとともに,その姿を生涯学習の視点からとらえ直し,望ましい音楽科教育のあり方を考えようとするものである。Japan has moved down the ranking list of the Programme for International Student Assessment (PISA)conducted by OECD the last three times the assessment has been administered. For that reason, a tendencyto question "academic ability" itself has arisen, as well as problems of declining academic ability, which hasbeen argued. However, because the term "academic ability" itself is ambiguous, its interpretation differsamong observers. What is "academic ability" has become an issue for the PISA.This paper presents examination of "academic ability" required for applicability to future society, based onPISA results in particular, relating to educational thought in Finland, which has attained a high ranking incrossnational comparisons. Subsequently, we intend to apply the ideas derived from that investigation.Additionally, we examine ideal music education through reconsideration of it from the perspective of lifelonglearning.
著者
高岡 朋子 大信田 静子
出版者
北翔大学
雑誌
北海道女子大学短期大学部研究紀要 (ISSN:02890518)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.37-48, 1999

高齢化社会を迎えるにあたり,高齢者が健康的な日常生活をおくるための「装い」の問題は重要である。しかし高齢者の被服はその購買力の弱さから冷遇されており,快適な衣生活を送るのには不充分である。そこで高齢者の体型の変化や機能の変化に対応し,シルエットやデザインも考慮した被服すなわち「高齢者に優しい衣生活」を目指し,基礎的研究として60歳以上の高齢健常者を対象に,購入した服種,既製服に対する問題点と要望,および被服をどのように捉えているかの意識調査を行った。結果を以下に述べる。1)高齢者の被服を取り巻く環境としての基本属性の質問をする。被験者145名で男女別内訳は男性60名,女性85名,年齢は60歳以上で30名,70歳以上38名,80歳以上5名であった。家族構成は夫婦2人暮らしが73名で50.3%,高齢者の全国平均と比較して高い数値を示した。もともと北海道の一世帯人数が少ないこと,被験者が都市近郊に居住している健常者であったことなどが原因として考えられる。つぎに仕事の有無では無職が100名と多く,この人達は公的年金で生活していると考えられるが医療費は2万円以下,趣味にかける費用として5千円から1万5千円までが多く,被服費はおよそ1万5千円程度かけていると思われる。2)被服の購入時期は「目的はなく欲しいと思ったときに購入する」が38.5%で最も多く,男女差として「行事の時に購入」がわずかに女性が多かった。購入方法では,女性は「自分で購入」が多く,男性は「配偶者と購入」が多く,男女差が見られ被服の調達は主に女性が担っていることが分かった。3)ここ一年間で購入した服種は,男性は「ズボン」「ポロシャツ」,女性では「ブラウス」「ズボン」であった。男性にポロシャツが多いのは仕事をしていないから,よりカジュアルなスタイルを求めているためと思われる。一方女性のシャツは着安いが,下着感覚という発想からか高齢者はブラウスが多かった。4)サイズ的には普通体型が多いが,60歳以上の体型区分は定められていないため,男女共に周経項目,長経項目に対するサイズの不適合が多く,既製服に対する不満度は高かった。特に女性は周経項目がきついという高齢者が7割以上をしめていた。5)高齢者の被服行動では,「無難な色彩の洋服を着用」し「その場にふさわしい服装をこころがける」に高い評価が現れ,つぎに高い評価の「上下の組み合わせを考えて幾通りにも着用」「洋服の趣味ははっきりしている」などにより,高齢者は慣習性を重視しながらも,おしゃれで賢い被服行動をしていた。さらに高齢者の好みに合う洋服は少なく,年寄り扱いされることへの「抵抗感」もあることがわかった。男女差の特徴としては,女性のほうが被服の心理性に関する項目に高い評価があり,「装い」に対する意識が強いことが判明した。6)既製服に対しては「保温性,通気性があり,薄手で軽く体の動きに合う素材」のもので,かつ「扱いが簡単なもの」を要望している。高齢者は身体的特徴に適合した被服すなわち高齢者の身体に優しい被服を望んでいることが分かった。以上高齢者の被服環境の実態と意識を調査した結果,高齢者の被服環境は決して快適なものとは言えず,体型に合わない被服の着用を余儀なくされている。高齢になっても「おしゃれ」心は持続しており,今後高齢化社会を迎えるにあたり,「高齢者に優しい被服」を提供するのには,体型の変化や機能の衰えをカバー出来る柔らかい素材で,サイズ調節のしやすいデザインの既製服の量産が望まれるところである。
著者
ヤング B.M.
出版者
北翔大学
雑誌
北海道浅井学園大学生涯学習システム学部研究紀要 (ISSN:13466178)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.71-86, 2003-03-20

長編小説Who Has Seen the Wind(「誰が風を見たか」,1947年刊)では,著者のW.O.ミッチェル(1914-1998)がカナダ,サスカチュワン州の大草原の農村で暮らしている若い主人公の目を通して生と死,善と悪,光と影を鮮やかに描いている。雄大な自然とその美しさ,凄まじさを背景に豊かな表現力を以って,動物や人間の生命の神秘を探り,その意味を探求しながら一人の少年が成長していく様を生き生きと描写している。
著者
中出 佳操
出版者
北翔大学
雑誌
人間福祉研究 (ISSN:13440039)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.121-131, 2007
被引用文献数
1

Obesity is a growing health problem in the United States. One fifth of the American suffer from it, and one third are overweight. As this is becoming a socio-economic problem resulting in a remarkable increase in health expenditure, Congress started to take measures to cope with the issue. In Japan obesity is also on the rise, though not as much as in the United States. In addition to that other problems such as unbalanced diet, extinction of traditional food culture and unsafe food products have been observed, which led to the enforcement of the Diet Education Law in 2005. In this paper, we discuss the reality of diet education for high school students in Japan, also paying attention to the diet problems of the United States.